ふらあそ!

ゲーム好き・漫画アニメ好き・自転車好き・鉄旅好き。インドアだったりアウトドアだったりのふらふら遊び人の日記帳、略してふらあそ!

【アニメ】トロピカル〜ジュ!プリキュア第38~39話雑感

f:id:furafuraasobinin:20211207222109j:plain試合途中にマクロスプラスばりに過去の恥ずかしエピソードを罵りあうのは微笑ましかったのだが、財布なくしたら普通泣くだろ、あんまり酷なこと言わないでよ、百合子さん…( ´艸`)

 

さて、この期間中はとうとう個別ラストエピソードの体を擁してきました。まずはあすかとさんごの将来像や悩みの解決に割かれたわけですが、来週はみのりのエピソードになりそうですし、先回のグランオーシャン来訪回もローラメインと取れなくもありません。着々と終演が近づいていますね。

 

あすかと百合子の対立の決着

第38話では、とうとうあすかと百合子の確執の解決が図られました。

話の流れとしてはひょんなことから文武両道の名門高校・フェニックス学院をトロプリチームが訪れます。実はフェニックス学院はあすかが目指していた学校であり、しかし彼女の学力ではかなりの難関で、本来狙っていたスポーツ推薦も部活での実績が途中でなくなってしまったため、彼女は進路に悩んでいる…という経緯がありました。

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そんな折、トロプリチームは学院の中でテニスの練習に打ち込む百合子を発見します。彼女はフェニックス学院への推薦が決まっており、事前に練習に参加させてもらっていたようでした。

百合子もあすかの存在に気が付き、彼女は煽り口調でテニスでの一騎打ちを提案します。あすかの実力に懐疑的なコーチにもし自分がここで負けたらコーチの判断で推薦枠を彼女に変えて構わない、と口添えて。

 

正直、お見事としか言いようがないシナリオでした。

以前の記事でも書きましたが、この二人は決して心の底から嫌いあっているわけではなく、意地の張り合いをしているだけなんですよね。今回はテニスにおける真剣勝負の上でお互いが思いの丈をぶつけ合う事で和解に至りました。

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f:id:furafuraasobinin:20211207222348j:plain一つ筆者が勘違いしていたと同時に、なんで気が付かなかったのかな、と反省したのが、過去の決勝戦辞退は、百合子からしてみればあすかを守るためだった、というのがありました。もちろん、部員たちの大会チャンスを潰させないというのもあったのでしょうが、百合子は本当にあすかの事が大切なんですね。

今回の勝負にしても、壁打ち練習を再開したあすかを偶然見かけた彼女が気持ちを確かめるために仕掛けた事でしょうし、推薦の件にしても散々煽ってはいましたが、彼女の実力を認めていたからこそでしょう。そもそもあの煽りにしてもああいう事を言えば(「負けるのが怖いのか? 逃げるのか?」)あすかは勝負に乗ってくることが分かっていたからあえてやった風に見え、本当に彼女の事を理解しているんだなあ、と。

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f:id:furafuraasobinin:20211207222606j:plainそして、何と言っても、あすかとなら百合子はちゃんとリスクありの勝負をするんですよね。推薦枠を賭けた(まあ、これには後述のオチがあるが。だからこそ判断をコーチに委ねた)というのも、少なくともあすかが自分と互角かそれ以上という自覚があったからでしょうし、何より彼女の事を認めている、という証左です。

穿った見方をするのならば、彼女がトロピカる部を敵視していたのは、あすかの有り余る才能をトロピカる部で腐らせていくのが嫌だったのかもしれませんね。故に、トロピカる部が絡むと互角の勝負すらしてくれない(一方的に叩きのめそうとすらする)。

f:id:furafuraasobinin:20211207222654j:plainしかし、勝負の中で(実際試合自体はあすかの方が圧倒的優位だった)あすかがトロピカる部に所属しメンバーたちと触れ合って強くなっていったことに気が付かされた。だからこそ、試合の途中でヤラネーダが出現し、4人がその対処に向かった後にあすかも試合放棄をしてでもそちらに向かう事を百合子は認めました。修学旅行の件であすかがプリキュアである事に気が付いていたことを明かしながら。

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なんとなくそうではないか、と思っていましたが、結局この話の最後で推薦枠は百合子のままで落ち着いたのですが、彼女は学力でもフェニックス学院に通るだけの実力はあり、つまりあすかに推薦枠を譲る気がかなりあったんですよね。悪い言葉で言えば計算高い…という事になるのでしょうが、自分の素直な感想としてはどちらかというとこの人はつくづく不器用なんだな、と。

今回の勝負の件もそうですし、以前の決勝戦辞退も、作品中ところどころであすかに苦言を呈するのも全て心配の裏返し。何とも損な性分な気がします(あすかが直情直球タイプなだけになおさら)が、だからこそ人間的で魅力的でもあります。なんか一気に好きになったかも、百合子さん。

 

あすか側に視点を向けると、直情型ですぐに熱くなり、曲がった事が許せない、というのは以前から描かれていましたし、今話でもその性格を利用され百合子の勝負を受けることになりました。

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しかし、事テニスの勝負となると、意外と冷静なんですね。1セットを百合子に先制されて煽られても乗る事なく戦局を分析、次ゲームからは彼女を圧倒しています。元々のポテンシャルも高いのでしょうが、それ以上に落ち着いた勝負師の顔を覗かせました。考えてみるとキュアフラミンゴとなって戦闘している際にも、最初に問題提起をすることが多いですよね、彼女は(○○で攻撃が効かない、みたいな)。

あすか自身もまなつのおかげで変われたし、テニスを再開したことを言っていましたが、序盤のトロピカる部入部の際に「もう一度信じてみるか」とこぼしており、やはり百合子のことを信じていたかったわけです。過去の事件で打ちひしがれていたあすかを救い、更には百合子も救った。それはまなつの底抜けの明るさがあったからこそで、彼女に自覚はないのでしょうが、いい方向に影響を与えているのですよね、まなつの「トロピカる」は。

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最後は自力でフェニックス学院に挑戦する事を決め、参考書を買いに行く、という場面で幕となりましたが、次話でさんごから「輝いている」と評され、百合子と仲良くテニスの練習に打ち込んでいる場面も描かれました。本当にあすかに相応しい良い決着だったと思います。

 

さんごの進む道

第39話はさんごにスポットが当たりました。

話の流れとしては、将来の夢を見出しつつありトロピカる部の面々に対し自身が漠然とした目標しかない事に気が付いたさんごは、TVで見かけたかつて知己となった山辺ゆなが審査員を務める専属モデルオーディションに応募する事を決意します。

あれよあれよと審査を通過し最終第一次審査時、さんごはお手の物とばかりにメイクを済ますのですが、その隣にいた気弱そうな別の参加者がその様を見て自身ではそこまでうまくメイクできない、と自信喪失し泣き出してしまいます。

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優しいさんごはライバルであるにもかかわらず、彼女にメイクを施してあげると、他の参加者たちからも次々とメイクをせがまれ…というものでした。

 

うーん、このライバルにまで優しくメイクを施すシーンをきららが見たらなんて言うんだろう…( ´艸`)

さて、なかなか身につまされるというか…私的な事情も含めて、考えさせられる回でした。

世の中には当たり前ですが様々な人間が存在します。様々な人種、様々な思想、様々な容姿、様々な性格が存在します。そして、向き不向きというものが存在します。

この話に於いて、さんごは結論から言えば自分は主役よりサポートの方が向いているし、そういう事に喜びを見出すのが自分なのだという悟りを得るに至りました。そして、オーディションの最終審査を自ら辞退、かわいいものに関わりながら、その延長線上に店を継ぐ事があるならば、それもいい、という答えを導き出しました。

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それはモデルとしてきらびやかな舞台に立つよりも、他人にメイクを施して喜ばれる事であり、もちろんそのメイクの出来栄えがかわいいものであるのならばそれは無上の喜びであり、またプリキュアとしてバリアを張る事で皆のサポートが出来る事が自分の役割であり、要するにさんごの根幹には献身というものがあるのですね。

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実際、サポートというのは重要で先回のまなつも皆のサポートがあるからこそ無茶が出来る事を悟る回がありましたが、これに徹する事が出来る存在のありがたみ、尊さというものはなかなか代えがたいものです。

詳しくは書きませんが(そんな面白い話ではないので)実は筆者もこういう事を悟った事があります。小学校5年の事です。前記したように詳細は省きますが、要するに「自分はリーダーには向いていない。どちらかというとサブリーダーやサポーターをやるタイプである」と悟ったのです。随分小生意気な事を言っているガキ、と思われるかもしれませんが、実際、自分はかなりの早熟だったので。そして、この考え方は年齢を重ねた今でも変わっていません。

その上で敢えて言いますが、今回のさんごに関してはちょっと悟るのが早過ぎないかな? と思ったのです。

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もちろん、全てにおいてさんごの意思こそ最優先でしょう。さんごがそう思ったのならばそれが正義です。実際、さんごは大人しく世話焼きな部分もありますから(おボケさんが多いトロピカる部メンバーにフォローを入れるのは大体彼女)らしいと言えばらしいのですが、同時にちょっと自己評価が低すぎない? とも思うのです。

少なくとも容姿は山辺ゆながオーディションはほぼ合格間違いなしだろう、とお墨付きを与えていますし、性格も過去にTV出演した際に物怖じしておらず(最初にインタビューを受けたあすかはおたついていた)、到底モデル業が向いていないとは思えないのですよね。

スポットライトを浴びるよりも、裏方でも人の喜ぶ顔を見ることの方がさんごにとっては喜びが上回る、というのは分かるのですが、他のメンバーも言っていましたが何とももったいない、という感情の方が上回ってしまいました。

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さんごの選んだ道が、楽であるとか無難であるとは言いませんが、プリキュアシリーズのヒロインたちは自ら困難な道を切り拓くタイプが多いので、ある意味、彼女のこの決断はシリーズの中では結構珍しいものとして印象に残りました。

 

f:id:furafuraasobinin:20211207224310j:plainさて、次回はいよいよみのりメイン回の様ですね。3年生への卒業フェスティバルに出す出し物に演劇を選択したまなつらがみのりにシナリオ作りを依頼する、というものの様ですが…例の先輩が出てくるのか? みのりの再起動は? 興味は尽きません。

 

ここまでのトロプリをかいつまんでナナメからバッサリ

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あのさ、分からない事があったらまなつでもあすかでもいいからまずは聞こう?( ´艸`) 知らないのは恥ではない。知ろうとしないのが恥なのである。

 

【アニメ】トロピカル〜ジュ!プリキュア第36~37話感想

f:id:furafuraasobinin:20211204162945j:plain勝利を確信し、敵に背を向けるなど…君たちはカエルさんに怒られてきなさい( ´艸`)最後まで気を抜くな。勝利に酔いしれた時にこそ隙が生じる。

 

さて、今回の記事なのですが少し変則で行きたいと思います。まずは連話となった第36~37話をここでは取り扱います。最終盤スタートにふさわしい激動の回でした。

 

さて、まずはおさらい(あらすじ)から

伝説のプリキュア? と後回しの魔女? の戦いを夢に見るまなつ。思わず飛び起きてそれが夢であったことを再確認するものの、妙な悲しさを余韻に残してしまいます。

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そんな折、グランオーシャンの女王からドレッサーを通して国も徐々に回復しつつあり、トロプリメンバーを一度招待したい旨、連絡が入り、ローラの帰郷という事もあって、全員乗り気のトロプリチーム、早速変身アイテムの力を借りて水中を進み、途中の関門である巨大な渦潮を通過すると、そこはグランオーシャン。妖精たちの歓待を受けながらまるでおとぎ話のような美しい世界を満喫しながら女王との謁見に臨みます。

謁見を終了し晩餐会となるのですが、そこで女王はトロプリチームに頼みごとをします。それはこの国のどこかにあるという大地のリングと対をなす海のリングの捜索

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快諾し、早速調査に乗り出すトロプリチームですが、何のヒントもない状態でのグランオーシャンでの探索は難航を極めます。物見遊山にしか見えなかったのはナイショ( ´艸`)

とりあえず一度女王に報告しに帰るものの、彼女は今までの態度とは打って変わって明らかにイラついている様子。そこから不自然な言動も相まって不信を抱いたローラは彼女が偽物なのを看過。それと同時に5人とは別行動をとっていたくるるんがチョンギーレとともに姿を現した挙句、女王もヌメリーの擬態である事が判明。彼女たちの見た繁栄を取り戻したグランオーシャンは幻であり、この国にある「記憶を吸い取る装置」を使用・応用したものであると暴露されます。

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あまりの仕打ちに怒りに燃えるトロプリチームに幹部達は「生物を核にしたヤラネーダ」で対抗。タコを核にした圧倒的なパワーを持つ生物ヤラネーダはトロプリチームを圧倒。ランドビートダイナミックも跳ね返され、絶体絶命に陥るものの、皆の諦めない心と次期女王になる決意を揺るがないものにしたローラに応えて海のリングが出現、しかし、これを待っていたかのように素早くバトラーがリングを奪取。彼はプリキュアの強い心がリングを生み出すことを知っており、最初から計算づくの行動だった、と。

もう用済み、とばかりグランオーシャンの結界が崩れ、トロプリチームは巨大な渦に飲み込まれ…

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気が付くと、トロプリチームはグランオーシャンの城の中と思われる一角で変身解除状態で目覚めます。まずは女王の救出、と探索を再開する5人。その途中で、不思議な空間にたどり着きます。そこには壁や柱などに貝殻が埋め込まれており、その貝殻に触れるとかつての人魚の記憶を垣間見る事が出来る…まなつ達は人魚と人間にも交流があった事をその数々の記憶から見出すのですが、しばしの夢想を感慨深く見ていた4人を他所に難しい顔をするローラ…

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さらに奥に探索を進めると、気絶している女王を発見。彼女はまなつの名前を尋ねる質問に本名(メルジーヌ)で返し本人であることを確認、ひとまずほっと胸をなでおろします。女王は、魔女の目的は愚者の棺をやる気で満たす事、そしてそれが成就した暁には不老長寿が得られること、そしてどういう理由があるにせよ、人のやる気を奪って不老長寿を成就させるなどという不義を許すわけにはいかない、と事情を説明、改めて後回しの魔女の野望を打ち砕くように依頼してきます。もちろん、そのこと自体は快諾するトロプリチームなのですが、ただ一人、ローラだけが女王にまだ隠している事があるだろう、と先ほどの空間で見つけた貝殻を取り出します。

息を飲むような顔をするメリジーヌ、そして、気が付いてしまったか、と嘆息をつくのでした…

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幼い頃、ローラはどうしても地上の世界が見たくて結界を抜け出して人間界の海に出てきます。出てきた先は南乃島。そして、彼女はその島の海岸で一人の人懐こい同年代の少女に出会います。すっかり意気投合した彼女たちは夜が更けるまで遊び、翌日、また会う事を誓います。しかし、次の日少女が彼女に…何故か水面から一歩も出ようとしなかった女の子に会う事は叶いませんでした。名前も聞いていない彼女に会えなかった後悔から泣きじゃくる少女は、以降、今自分がやりたい事をやる、最初に人に会った時は必ず名前を聞く、後悔しないために、という誓いを立てるのでした…

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f:id:furafuraasobinin:20211204163437j:plainそう、まなつとローラは幼き日に邂逅していたんですね。

そして、ローラがまなつに会いに行けなかった理由。それは「記憶を吸い取る装置」を使われ、その時の記憶が奪われたから…

何でそんなひどい事をしたのか、と流石に糾弾し始めるローラにメリジーヌは「それがしきたりだから」「人と人魚は交わってはならない」「今までの人と関わりを持った人魚たちも皆こうして記憶を奪われた」と返答。つまりあの不思議な空間にある貝殻はすべて記憶を吸い出された人魚たちの思い出の結晶…そして、当然現在後回しの魔女が引き起こしている事変を解決すれば、ローラは記憶をもう一度奪われることになるのだ…

ショックを隠し切れないトロプリチーム。そんな折、地上では邪魔者がいなくなったバトラーがやる気を奪いまくっていました。躊躇するローラを何とか焚きつけて対処に向かいますが、変身したもののタコ型ヤラネーダは墨を吐いて視界を遮るわ、触手で変幻自在に攻撃してくるわでやはり強くあっという間にピンチに。

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バトラーが生物型ヤラネーダは海のリングなしでは浄化できない事を得意げにばらしたところで、トロプリチーム全員奮起、まだ諦めるわけにはいかない、とキュアラメールの決意に呼応して海のリングが突如彼女たちの前に出現! 驚くバトラー。彼は本拠地にあるコインロッカー? みたいな場所に海のリングを保管していたのだから、いきなりワープしてきたらびっくりするよねえ。

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海のリングの力がドレッサーに付与され、新必殺技・プリキュアマリンビートダイナミックが炸裂、ヤラネーダは浄化され、まずは一件落着します。

一方その頃、グランオーシャンでは女王と伝説のプリキュアがコンタクト。伝説のプリキュアは魔女の救済がまだ残っている…と女王に告げる。

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ヤラネーダを退けた後の夜、まなつとローラはお互いを確かめ合う様に語り合う、そしてまなつは言う。大丈夫、忘れても絶対に思い出す、と。強い確信を以て。

 

ここにきて急展開アイテム「記憶を吸い取る装置」!

ふう、きっちり書くとあらすじ長い長い。2回分な上にあまり省略しませんでしたから、くどいようなら後で簡略化、修正しますね。

さて、ここまで長いあらすじを書いたのは、今回の感想は主にこの「記憶を吸い取る装置」にメインに据えて書きたいからでした。

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しかしこれまたとんでもないアイテムが登場しましたね。プリキュアシリーズの様に長い物語構成の場合、どこかで話の転換点が設けられることが多いですが、これは正に物語の核心に迫り、ひっくり返すほどのものでした。

なぜ人魚伝説は数あれどグランオーシャンと人間との接点が皆無に近かった(事になっていた)のか、まなつの基本性格の成立、そして恐らくは後回しの魔女…様々なものに関わってきています。

ここで考えなくてはならないのは、この装置はどう言い逃れしようとも人の心を踏みにじるものである、という事です。流石に記憶を抜き出すのみでその記憶は厳重に(あの不思議空間が厳重だったかどうかは置いておいて)保管されますし、別の記憶を植え付けたり洗脳のような真似が出来るわけではないのでしょうが、現実問題として、今話では敵方がその記憶を利用して現実とたがわない幻影を見せるという、悪用が可能でした。

そして何より、人の心というのはあくまでも不可侵が是、と筆者は考えます。*1

過去の作品には人の心の中にシンクロダイブしたり(はぐプリ)、逆に敵に取り込まれた際にその心に触れる(直近ならヒープリ)など、他人の心の中に侵入する場合はあるのですが、それらはあくまでも救済目的であったり無理やりであったりと、あくまでもイレギュラー的な扱いでした。*2

前作ヒープリでキュアグレース=のどかがあそこまで厳しくダルイゼンを断罪したのも彼が彼女の心を踏みにじり、最後の最後まで彼女の心の事まで考えなかったからです。

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しかし、この装置に関してはあくまでもグランオーシャン側が能動的に使用しているものであり、それも古いしきたりに則ったものという何とも杓子定規的な使い方がなされています。過去の人間たちと接点を持った人魚たちの幸せそうな記憶もそうですが、何よりローラとまなつには深い傷を残してしまいました(それでも再会を果たした二人は運命的とはいえるんだけどさ)。ましてや、グランオーシャン側からしてみれば、今回はローラと4人もの人間が深い接点を持ってしまった上に、多分ですが彼女らは伝説のプリキュアを除けばグランオーシャンに初めて踏み込んだ人間でもあるでしょうから、この装置、トロプリチーム全員に使用される危険性すらあるのですよね。

では、なぜそのようなしきたりが生まれたのか、ですよね。

後回しの魔女。

十中八九、彼女絡みでしょうかね。人魚の女王と比する事が出来るほどの巨体、まなつの夢の中で頻繁に登場する伝説のプリキュアとの関連性、そして記憶喪失、伝説のプリキュア自体が彼女の救済を訴えている上に、恐らくそれなりに過去から生きている人物。

ここまで状況的証拠が提示されている以上、何らかの関わりはあるのでしょう。あくまでも予測ですが、このしきたりが生まれる原因になったのが彼女なのでは? とすら思っています。

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37話最後に、メリジーヌと伝説のプリキュアがコンタクトを取っている場面がありましたが、そういえば彼女は頑なに「魔女」としか呼ばないんですよね。彼女にとって「後回しの魔女」はあくまでも「魔女」なのでしょうか…それともあくまでも別人?(関連性はあるにしても)

そして、この二人が繋がっていた、という事は今回のプリキュア達と後回しの魔女陣営の戦いはある程度仕組まれていたものだった訳です。ローラを地上に派遣したのも、彼女が任務を完遂すれば再び装置を使って記憶を消す事もすべて計算ずくだった訳ですよね。

随分と非情なやり口はスタプリの12女神を彷彿とさせますが、女王の場合はローラに愛情がない訳ではないっぽいんですよね。皆と映っているシャボンピクチャーを微笑みながら見ていたり、初対面のまなつを筆頭にしたトロプリメンバーに悪い印象を持っている感じはなかったですし、ローラが幼い記憶を忘れさせられたことを知った時も非常に複雑な表情を見せていました。

しかしそう考えれば第17話のローラの帰還を許容したのは彼女なりの思いやりだったのかもしれませんね。伝説のプリキュアと繋がっている以上、あそこでローラがグランオーシャンに帰還してしまえば、実質は任務失敗だった訳です。しかしそれを許したという事は、これ以上ローラが深く人間に関わって傷ついてほしくなかった、彼女の心にメスを入れたくはなかった、とも読み取れます。その上で、変身アイテムを託して彼女の意思に任せた*3、と。なかなか複雑な感情を持ち合わせたいいキャラクターですね、メリジーヌは。

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このままでいくと、次期女王はローラという事になるのでしょうが、いざ彼女が将来的に女王になった際、この装置の処遇はどうなるのでしょう? その前に記憶を消されてしまった上でしきたりに従うのか、それとも…!?

どちらにせよ、物語の最終盤にも関わる重要な装置になりそうですね。

 

敵側の事情について

一気にバトラーが怪しくなりましたね。元々それらしいところを匂わせてはいましたが、流石に後回しの魔女、グランオーシャン双方の事情に詳しすぎです。ちょっとスマプリのピエーロみたいな不気味さがありますね。タツノオトシゴがベースで顔の表情が全く読めないのも拍車をかけています。今回の海のリング奪取作戦も申し分なく、むしろ、トロプリチームの海のリング召喚の方が理不尽な反則技であり、彼は手ごわい軍師のイメージが付きました。

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三幹部は今回でかなり悪辣なイメージが付きましたね。今までは緩い印象の方が強かったですが、記憶を吸い上げられた海の妖精たちや、幻影にものの見事に引っかかって囚われの身になってしまったメリジーヌを笑いものにして侮辱したり、少し悪役っぽさを見せつけました。

そういえば、メリジーヌが愚者の棺による不老長寿の事を語った際に、場面が敵側に少し移るのですが、三幹部達も目的は不老長寿なんですね。ただ、エルダはその事に疑問を持っている様ですが…エルダは先回、そっち方面での秘密が示唆されていましたし、ひょっとしたら不老長寿の先に何か目的があるのかもしれませんね。

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あと、ちょっと気になったのが、グランオーシャンと後回しの魔女の本拠地ってひょっとして繋がってませんか? 双方とも海の中にあるのは間違いないのでしょうが、ああもあっさり三幹部+バトラーに侵入されているのは不自然です。

同じ海の中だからと言っても、それならば少なくとも見た感じではメリジーヌとくるるんしかいないグランオーシャンならば、ローラやプリキュア達とじゃれついている間隙を縫ってさっさと侵攻してしまえばよかった訳ですし、そもそも、グランオーシャン自体は渦潮の結界によって守られています。この結界を通れるのは海の妖精か人魚のみだそうですが、もし後回しの魔女陣営=海の生物も通過できるというのならばザルとしか言いようがない。まあ、後回しの魔女陣営としてはグランオーシャンを滅ぼすことと不老不死を得る目的は合致していないため、今まで放置していたとも取れるわけですが。*4

記憶を吸い取る装置のことそのものを知っていたことも腑に落ちませんし*5、大体、回しの魔女側の本拠地、視聴者側に与えられている情報が異様に少ないんですよね。ついでに言えば、過去にはローラが敵陣営に捕らえられ脱出した際、敵側本拠地の近くで爆発?に巻き込まれ気絶し気が付いたらグランオーシャンの女王の間だった、という事があったのですよね。

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プリキュア達の当座の敵、大型怪物についてですが、今回登場した生物を核にしたヤラネーダ。今までとは一線を画す強さですが、今の段階でタコと蟹(第38話)、ナマコ?(第39話)が使用されています。海の生物でなくてはダメ、という縛りがあるかもしれませんが、もしこれが人間に使用された場合が今から危惧されますね。そして、場合によっては海の妖精や人魚すらも…何せ、自分たちの目的のために「心」を利用し踏みにじる事に何の躊躇も持たなかった連中です、敵側は。コミカルな面に騙されがちですが、何をしでかすか分からない怖さがある。自分はそう感じました。

 

記事は引き続き、第38~39話に続きます。

 

今回のトロプリをかいつまんでナナメからバッサリ

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幼き日のまなつとローラの邂逅、第1話できっちりオマージュされていたのはちょっと感動した…こういう演出本当に今回上手い。

 

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*1:人の心に寄り添う、という事はあるだろう。心を許しあいお互いを育む、という考え方もあるだろう。それでも、個としての心は不可侵でなくてはならない、と筆者は考える。

*2:それですらグレーゾーンであると筆者は考えている。

*3:伝説のプリキュアと繋がっていたからこそ、ローラの変身アイテムを持っていたと考えれば破綻はしていない。人魚はプリキュアにはなれない、というの言い伝えも様々な解釈が出来る。

*4:実際、今回も海のリングを奪ってプリキュア達を無力化する事が目的だった。

*5:上で書いた通り、魔女が絡んでいるのならばその限りではないが…当の彼女が記憶を奪われているのよな。だとすれば…やはりバトラーか?

【アニメ】トロピカル〜ジュ!プリキュア第34~35話雑感

f:id:furafuraasobinin:20211111163515j:plain巨大なバリアで複数の敵を挟み込んで圧殺…ついにキュアロゼッタよりえげつないバリアの使い方を習得してしまったな!?

 

さて、今期間は皆の将来の夢、エルダの事情、まなつの掘り下げ、と順調にシナリオが進みました。

 

みんなの夢

将来の夢を語るのはプリキュアシリーズでは定番になりつつありますね。今作・トロプリでも第32話にてさんごを軸にこのテーマが少し匂わされましたが、第34話はそのものずばりのシナリオとなりました。

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結論から言えば、ローラを除く全員が明確な答えは提示しませんでした。が、これはこれでいいのでは? と思わせます。これはスタプリの当該記事の時も少し触れましたが、そもそも中一~中三程度で明確に将来の夢に向かって邁進するというのは、特殊例を除いて稀ですしね。現実の世界ならばスポーツ選手などはその範疇ではないでしょうし、将来の夢そのものが作品テーマとして大きく取り扱われたゴプリでは、きららは現役モデル、みなみは財閥のお嬢様(財閥の一員となる)、という明確なビジョン持ちでした。

むしろ、これらはその後の描き方の方が重要であり、最終的に教師を目指したのぞみや歌手になる事を選んだあおい、宇宙飛行士になったひかるなど、明確なバックグラウンドを描いた上で後日談として語るもよし、だと思うのです。*1

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翻ってトロプリメンバーですが、例えばさんごは最初は店を引き継ぐ事を考えていたようですが、最後の場面(イベントで色んな子供たちの将来の夢を語る場面を大型モニターで映し出す)で「可愛いものに関わりたい」と訂正しており、これは取りも直さず第32話でのモデルの仕事も視野に入っている事が伺えました。

上級生二人も、みのりはかつての同人誌文集を開くような描写、あすかはテニスショップの前でポスターを見やるというシーンがあり、再始動を匂わす様な演出がありました。

ローラは伝説の女王というぶれないものでしたが、まなつはなんと「その時なりたいものになる」という何とも行き当たりばったりな、そして彼女らしい答えを提示しました。

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これは両親の教育方針も大きかったことが描かれていました(父母ともに最初からなりたい職業になった訳ではないし、まなつにも自由に色々考えてほしい)が、彼女らにとって将来の進路を決めるのはまだ先なんですよね。そこまでには様々な体験があるでしょう。そこまでの経験を踏まえて、その時なりたいものになる、というのは決して短絡的な答えではないと個人的には思います。

そして、最後のローラに対する「例え女王になっても私たちはずっと友達」というまなつの台詞。これに他のメンバーも同調し、ローラは照れているような描写がありましたが、恐らくまなつだけは気が付いているんですよね。いずれローラとの別れが来るであろう事を…

 

エルダの事情

バトラーに厳しい態度でやる気パワー回収の効率が悪いことを責められたエルダはとうとう癇癪を起して家出を敢行してしまいます。

最初は地上で気ままに過ごしていた彼女でしたが、次第に寂しくなっていき、最終的にはヌメリーに優しく迎えられ元鞘に収まる、というものだったのですが…

先回の記事でも少し触れましたが、エルダは実は外見が幼女なだけで中身は大人なのでは? という疑念。当初はそれは現段階ではない、というのが自分の結論でしたが、第34話で一気に怪しくなりましたね。

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偶然通りかかったイベントで将来の夢を希望に満ちた顔で語る子供やまなつ達を不愉快そうな目で見つめていた彼女は超ヤラネーダを召喚し暴れさせるのですが、当然、阻止に現れるトロプリチームと戦闘になります。少し前に暇を持て余してトロピカる部の部室の天井に身を潜めて彼女たちの将来の夢の会話を盗み聞きしていたエルダは子供のままの方がいい、と主張、大人になってもやりたいことをやればいいんだ、と言い返すキュアサマーと押し問答になってしまいます。そして隙を見せたエルダがキュアサマーの攻撃から一気に超ヤラネーダを浄化された際に感極まってこう言い放つのです。

「そうやってみんな私を置いていくんだ!」

元々、彼女はこの話でもバトラーに向かって「大人になりたくない」と強調していましたし、過去回でも「愚者の棺にやる気が満ちれば私たちの願いが叶うのか?」という疑問を呈していたり、やはり何か事情と目的があるっぽいのですよね。

彼女の名前、エルダは「elder」にも通じます。言わずもがな、英語で年長者、長老、などをあらわす単語です。これの意味するところは、果たして…?

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ただ、どういう事情があるにせよ、中身はお子様であり、少なくとも演技であるとはどうしても思えません。今回のラストなどは迎えに来たヌメリーに涙ぐみながらしがみついていたりと、見た目相応な態度を取っています。というより、ヌメリーへの態度もそうですが、ヤラネーダ召喚の際に子供を標的にすることなども含めて、彼女の根幹にはやはり「寂しさ」があるような気がしてならないのですよね…

 

まなつの反省

第35話ではハロウィンパーティーを仕掛けたトロピカる部。しかし学校の暗所に以前落とされていたと思われるヤラネーダの素(超やZTではない)が覚醒し暴れ始めてしまいます。早速変身して対処するトロプリチームですが、ちょうどローラが不在であり、パーティーを潰されまいと焦ったキュアサマーは勝手にアクアポッドを使用してやる気回収をしてしまいます。それ自体は成功し、ノーマルヤラネーダだったことも幸いして浄化には成功するのですが、ローラが駆け付けた時にはやる気を戻す事が出来ずに絶望するまなつの姿が…というものでした。

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まあ、まずは良くも悪くもローラがいないと最終的に戦闘を解決できないことが露呈してしまった訳ですが(苦笑)。大失態を犯してしまったまなつがとうとう自己嫌悪に陥る、という回でした。

元々まなつは明るく表裏のない性格をしていましたが、それだけに反転してしまった時の反動が危惧されていましたが、とうとうこの回でやってしまいました。

軽はずみな行動をローラに責められたことも相まって、再度チョンギーレが今度は正式に(という表現もなんだが)超ヤラネーダを召喚した際には戦闘時にすら失敗を恐れて動けなくなる、という状態まで追いつめられてしまい、何気に大ピンチ回でもありました。

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キュアサマー以外が敵に拘束され、皆が口々に授けてくれる作戦を信じるか否かの究極の二択を迫られた事と、ローラも言い過ぎたことを反省してかしらずか、ハッパをかけた事で、自分が改めて皆に支えられていたからこそ無茶が出来ていたことを悟った彼女は、なんとか吹っ切る事が出来ましたが、この際にやる気復帰をローラが再度行った際に、まなつが行った復帰しなかった分もまとめて返す事が出来たという、少しなし崩し的な結末だったのは締まらないかな、とは思いました。尤もこのシーンは「ああ、やっぱりいいぃぃぃ!」と笑ってみてはいましたが( ´艸`)

ただ、今回で分かった事ですが、まなつは自身のこの欠点について自覚はあったんですね。後先考えずに突っ走てしまう性格を自己批判していましたし、自分の行動で皆に迷惑をかけている事を反省するようなことも述べました。何より自覚があったからこそあそこまで落ち込んでしまったのでしょう。

今回の件で他のトロプリメンバーの支えが重要であったことを悟れたのは非常に意義があったと思いますが、最終的にご都合的な解決方法だったのは少しもやっとはしました。まなつが適当にやる気カムバックして何人かの人格が入れ替わったり結構な惨事になっていたのがより拍車をかけてしまいました。ギャグとして見る分には面白かったんだけどサ。

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最終的には再び皆に謝罪するまなつが許されて、ハロウィンパーティーも無事成功という場面で幕となりましたが、少し前作のひなた自己嫌悪回にも通ずるエピソードでしたね。それでも受ける印象が全然違うのは作風の違いでしょうかね。

 

f:id:furafuraasobinin:20211111164330j:plain次回は…おお、トロプリメンバーがグランオーシャンにご招待されちゃうのか。女王とも会見するようですし、シナリオの根幹に触れるのか、ローラの里帰りに終始するのか…ちょっと注目かもしれませんね。

 

ここまでのトロプリをかいつまんでナナメからバッサリ

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エルダが召喚した超ヤラネーダさあ…

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バルカン300だよな!? やっぱ!

 

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*1:逆に前作ヒープリはこの辺りで失敗している。

【アニメ】トロピカル〜ジュ!プリキュア第33話「Viva! 10本立てDEトロピカれ!」感想

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たとえ冗談でもムキムキさんごとか見たくなかった…そして次回予告もなんかカオスっぽいのがまたね…

 

うーん…さて困りましたね。

このブログでプリキュア感想を始めてから243記事という数をこなしましたが、とうとう書くことが殆どない回が訪れてしまいました。

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実際、タイトルに偽りはなく文字通り短編ギャグが10本(正確には11本)何の脈絡もなく続くという内容で、本編とのつながりも一切なく、まあ、楽しめたは楽しめたのですが、正直なんでこれを…? という内容でした。

 

まず最初に考え付いたのが

やはりスタッフ不足ですね。未だにコロナ騒ぎは収束していませんし、制作側に突如大穴が開く…という可能性が否定できません。もしくは働き方改革してしまったか。それならそれでよいのですが( ´艸`)

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ただ、キュアくるるんを新規作画していたり、意外と手間はかかっているっぽいんですよね。全編通して描かれたギャグタッチの作風も当然新規でしょうし。ただ、全員で考えた合体技名を全部言うシーンはあからさまな尺伸ばしだったけどねえ…そこはプリキュアバズーカキャノン大砲ボンバーでいいやん、とか笑って見てたけど( ´艸`)

ああいうデフォルメ絵の方が作画カロリーは低い…のかしら?

また先月、ローラ役の日高里菜さんのコロナウィルス感染も話題になりましたよね。大事には至らなく、現在は快復しているとのことでほっとしましたが、その影響? とも考えられました。が、当然この回ではローラはセリフをしゃべっていましたし、この線も考えにくい。

 

単純に息抜き回?

この線が濃厚でしょうかね。あまりに脈絡がなさ過ぎましたが。

逆から言えば、今までのシリーズの慣例になかっただけ、といえるだけで、新しい試みともいえるわけです。特に先月からの流れは、みのりやあすかのの過去の切り込みや、新フォーム登場に伴うまなつのピンチ、後回しの魔女の苦悶、伝説のプリキュアの存在の明示化、さんご・ローラの掘り下げなど、結構ハードな展開の連続でした。

…まあ、息抜きの側面の強い回(生徒会長選回とか)もありましたけどね。

f:id:furafuraasobinin:20211019202600j:plain息もつけぬ展開に一服の清涼剤を…というのならば、それもまた良しだと思うのです。

 

あえて考察的な物言いをするなら

敵側をまなつが予想するシーンで、バトラーが「後回しが許されるのは魔女様だけ」と言って三幹部達を焚きつけているのが印象的でした。これって実際そうなんじゃない? と思わせるシーンでしたね。

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そして、もしそれが事実であるならば、魔女が言うところの「後回し」は自分にのみ向けられているものであり、先回彼女が言っていた「後回しの世界を作る」というのは虚言となってしまいます。

第29話がなければ、これはまなつの想像上でのお話だから、で終わってしまうのですが、この話では伝説のプリキュアと思しき少女との交流が描かれたり、彼女自身もそこら辺の記憶が曖昧なような表現がなされました。結構な事情持ち故に「後回しの世界を作る」と言葉を額面通りに受け取ってよいものか分からなくなってきているのですよね。

 

あとは映画の番宣?

まあ、これはあったでしょうね。ちょっぴりとはいえ、今秋公開予定の映画で共演するハトキャ組が登場し、いちおう全員に台詞までありました。映画のついでに収録した?

あいかわらずの可愛さのキュアマリンさんに癒されます( ´艸`)

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SNS上では先行上映会? ですかね、見た人たちからかなり好評の声が聞こえてきていますし、ちょっと気にはなりますね。←恥ずかしくて映画館に見に行ったことは一回もない人

 

実は真価を問われるのは

結局、今回のカオス回の評価が最終的に下されるのは、最終回終了後という事になるのでしょうね。すべてが終わった後に物語全体を俯瞰した時に「あそこで息抜きがあってよかったなあ」となるか「こんなことやっているゆとりが果たしてあったかね!?」となるのかは現段階では分からないので。

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それだけ本編とは剥離した内容でもあったという事ですね。前作でも総集編回がありましたが、あれは物語と少し絡めましたからねえ。

 

く、苦しかった…

実は今回の話は要約すると

かわいかった

面白かった

たった2行で集約されてしまう訳ですが、これをここまで長々(いつもに比べれば短いが)と記事にするという、なんかこうエ●テキスト書いているような感覚に陥りました、鼻血、完。

 

今週のトロプリをかいつまんでナナメからバッサリ

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あ、EDの曲と映像は映画のラストですかね? スタプリの時も思ったけど、映画のエンディング、めっちゃいい曲だよね…

【アニメ】トロピカル〜ジュ!プリキュア第29~32話雑感

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たった3人の飛び蹴りで列車サイズの怪物を吹っ飛ばすプリキュアパワー…これに対抗できるのは単身で魔列車メテオストライクで投げ飛ばせるファイファナルファンタジーⅥのマッシュぐらいであろう…

 

ああー、また期間が開いてしまいましたね。本当に申し訳ない。艦これイベントのダメージが深すぎまして…

今回は各話について思ったことなどを。4週分でちょっと長いです。記事2回分に分けることも考えたのですが、総文字数1万超えてないので別にいいかな、と(苦笑)。

 

第29話:新フォームメインのお話かと思いきや!?

話の流れとしては先回の文化祭のアンケートで見事2位を獲得し意気揚々のトロピカる部。一方その頃、三幹部たちの相次ぐ失敗と、後回しの魔女の苦しみが酷くなったことに業を煮やしたバトラーがあおぞら市に出現、水を核にした超ゼッタイヤラネーダ(以下超ヤラネーダ)を複数召喚。

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複数の水ヤラネーダは核を持っている本体を倒さない限り無限増殖する上、倒してもきりがないという難敵であり、異変に気が付いたトロプリチームが駆け付けるものの物量に押し切られ決定打が与えられない状況に。そして学校にいるくるるんを守ろうと単独行動をしていたキュアサマーがピンチに陥る…というものでした。

 

まずは新フォームお披露目回でしたね。トロピカルハートドレッサーというドレッサーにリングを合わせることで発動する新フォームおよび5人合体必殺技が放てるようになりました。超ヤラネーダはこの技でなくては浄化できないようです。

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この重要アイテム、トロピカルハートドレッサーですが、前回の文化祭回でドレッサーについての言及をしていたり、このシナリオでも鏡の持つ魔性に触れていたり、丁寧に描写していましたが、やはり、ここにきて重要だったのが先代プリキュア=ローラが言うところの「伝説のプリキュアの存在でしょうか。

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まなつとローラの夢の中に突如現れ、トロプリチームがピンチに陥った際にはドレッサーの中から彼女たちを救うが如く、ランドハートクルリングを付与、上記の新フォームおよび合体技へと導きました。去り際には後回しの魔女の救済をトロプリチームに託す、となかなか情報量が多い回でした。

さて、その後回しの魔女ですが、こちらの陣営に大きな動きがありました。

というよりは、今まで判明していなかった情報がいくらか明示されたわけですが、ここにきて、どうも後回しの魔女と伝説のプリキュアは関連性があるようなのです。

エルダが言っていましたが後回しの魔女の前では「プリキュア」という単語は禁句らしく、言ってしまった場合、何が起こるのかまでは明言されませんでしたが、恐らくは癇癪を起されることは想像に難くありません。

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ただし、それと同時にこの件について「何をそんなに恐れているのかね?」と三幹部から疑問も呈されており、やはり彼らは詳しい事情までは知らされていないようです。

逆にバトラーはプリキュアのピンチに表れた伝説のプリキュアのビジョン(だと思われる)を見て、「彼女」呼ばわりしたり、ランドハートクルリングを「大地のリング」と呼称していたり、やはり事情を深く知っている臭いのが注目です。

そして、後回しの魔女。

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伝説のプリキュアの人間形態? の夢を見ながらうなされており、かつて親しい間柄だったことを想起させる内容でした。しかし、ローラ曰く伝説のプリキュアはかつて魔女と戦った者であり、夢の内容とは相反するものでもありました。そもそも、伝説のプリキュアが戦った魔女イコール後回しの魔女なのかも不明ではあるのですが、伝説のプリキュアの幻影が後回しの魔女の救済をトロプリチームに依頼している件と言い、後回しの魔女の夢の中の少女との間柄と言い、現段階ではこの二人関連である線が濃厚でしょう。

何より気になるのが、後回しの魔女と伝説のプリキュア(と思しき)二人の関連性をまなつとローラに準えているのでは? と思わせる点です。だからこそ、かつてローラを捕らえた後回しの魔女は彼女を自分の陣営に引き込もうとしたし、自分の思い通りにならなかったことにあそこまで激昂したのでしょう。

人間と人魚がいくら親しくなっても最後は敵対する事になってしまう、伝説のプリキュアと後回しの魔女の今回の過去回想はその示唆とも取れる内容だったわけですが、まなつ達もまたその運命を迎えるのでしょうか?

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多分そうはならないでしょう。過去に何があったかは分かりませんしどういう事情があったのかは不明ですが、まなつ達には周りに他のプリキュアメンバーがいてくれます。今話でも強調されましたが、キュアサマーがピンチを迎えやる気を吸い取られていく中、彼女を救ったのはまなつを案じる皆の思いでした。まなつ=キュアサマー自身も言っていましたが「皆のやる気が伝われば自分は何回でも復活できる」のだと。彼女には大切な仲間がいるんですよね。そういう点でこの話はトロプリチームの一体性と、そこに新フォーム、合体技お披露目を掛け合わせた上手なシナリオだったと思います。

そして、出来る事なら気づいて欲しい。後回しの魔女にも三幹部をはじめとしたその身を案じてくれる仲間がいることを…

 

第30話:向いてない!

生徒会長選の時期がやってきたあおぞら中学校。早速その話を聞きつけたローラは女王になったときの予行練習になる、と立候補し名乗りを上げることになります。1年生でも立候補できるものなの?( ´艸`)

生徒会に従事し、実質百合子の後継者的な立場の里香と、風紀委員長の正美も加わって選挙戦は三つ巴戦の様相を呈していくのだが…という流れでした。

 

さて、過去シリーズにも何度かあった生徒会長選シナリオですね。スタート時点で元々生徒会長だったかれんやマナ、いつきなどの例もあり、意外とプリキュアメンバーとはなじみの深い役職だったりします。

しかし、事ローラに関しては向いてはいない、と個人的には感じました。

資質がない訳ではありません。純真無垢な幼稚園児に好かれるカリスマ性、誰も聞きほれるほどの美声の持ち主であったり、フィジカルビューティーも申し分ありません。*1

ただねえ…何というか、そもそも目的意識というか指標に欠けるんですよね。

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この問題はスタプリのひかる立候補回でも取り上げられましたが、ローラの場合、元々、自身が女王になった際の予行練習という言うなれば真剣みに欠けるというか不純というか、まあ、徒会に長らく在し志もある里香とではちょっと勝負にならないんじゃないかな、と。実際、結果から先に言えば彼女は落選しましたし。

過去シリーズで生徒会長に立候補し落選したキャラクターは、リコとひかるがいましたが、双方とも途中でライバル候補者の美点に気が付き辞退する(ひかるに至っては応援までしてしまう)という展開で落ち着いており、言うなれば実際に投票が行われればどうなっていたかは分からない、という内容でした。*2

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しかし、対してローラは根拠のない自信を演説で披露するに終始しみのりから「みんなついていけてない」と突っ込まれたり、ライバルである里香を上回る施策を考えなしに公約したり(里香が部費の一割増を宣言すると、すぐ横で「5倍!」とか言い出す)と、とにかく無策なんですよね。

流石に見かねたトロプリメンバーから、自分のやりたい事を主張した方がいいのでは? と忠告を受けると、皆の意見を聞こうとするのはいいのですが、今度はトロプリメンバーが自分の欲望を駄々洩れしだすという始末( ´艸`)まあ、いい意見もあったけどね…

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何より致命的だったのが、あおぞら中学の校風そのものが意外と保守的であり、そもそも生徒たちの総意が里香に傾いていた事、逆にローラに対しては懐疑的だった(とある生徒にはあなたにはできないと思う、とはっきり言われている)こともあります。

そして何より、最終演説でローラが町中で暴れている超ヤラネーダを察知してそちらに出向いた他メンバーを心配するあまり、演説をほっぽり出して駆け付けてしまった事でしょう。

もちろん、人間的には素晴らしい行為です。先回でまなつが皆との友情と超レアのメロンパンを天秤にかけて友情を取ったシナリオがありましたが、ここも根は同じなんですよね。ローラにとって、生徒会長選と皆のピンチを秤にかけた場合、後者の方が上回った訳です。実際、皆を助けないで選挙で勝っても意味はない、とシナリオの最後に彼女自身も言っています。

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ですが、反面、それは大義より個人感情を優先したとも言える訳で、事リーダーとしては大切な判断を見誤る元にもなりかねません。本人も言っていましたが、皆を助け超ヤラネーダを浄化する事が最優先事項だった訳ですから、それはそれでいいのですが、指導者としては無難とは言い難い人物とも言えます。

…まあ、人はこういう直情的な人物についていきたくなるのも事実なのですがね。

そして、この感情と立場で揺れ動くエピソード、これが次回のシナリオの要となります。「百合子」という「生徒会長」がなぜ支持されたのか=この学校が保守的である理由が良く分かるお話ともなるのです。

 

第31話:プリキュア無限列車編

修学旅行に行くことになった3年生たち。なんとその内容は豪華寝台列車を貸し切りにして色々な場所をめぐるというもの。

あすかと百合子は相変わらずの距離感だが、そんな折、修学旅行に興味があったローラはあすかの荷物にアクアポッドを使って紛れ込みなし崩しに同行する事に。

f:id:furafuraasobinin:20211013161230j:plainしかし、ここで車掌に化けたヌメリーがやる気に満ちた生徒たちからやる気を奪うべく潜入しており、それを見つけたあすかは計略を使って途中駅でヌメリーを退場させることに成功します。

一方その頃、他のトロプリメンバー3人はとある事情から変身で向上した身体能力を駆使して貸し切り列車を追いかけていた…というものでした。

 

あすかと百合子の過去が語られた回でした。

なかなか重い話だったのですが、要約すると

  • あすかと百合子は元々仲の良い幼馴染だった。性格は正反対だったものの不思議と馬が合った。
  • 中学ではテニス部に所属する。二人はダブルスを組み破竹の勢いで勝利を重ねた。

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  • しかしとある大会の時、二人と当たる決勝戦の相手が百合子のラケットに細工を施そうとしている場面を目撃したあすかは激怒、暴力沙汰になりそうになった直前に、大会の組織委員と思われる人間に発見され、その場は納まる。
  • ところが相手側はこの件を否定し、あろう事かあすかに暴力を振るわれた、と訴える。テニス部の部長だった百合子はあすかに非がない事、相手が嘘をついている事、細工をしようとしたことは事実である事、すべて分かったうえで、決勝戦の双方の辞退、という取引を成立させてしまう。
  • 当然納得がいかないあすか。しかし、百合子は他の部員たちの試合出場を確保するために自分たちが犠牲になる事を選んだ。激しい性格のあすかがそれに納得する事はなく、また対戦相手につかみかかった事を軽率だ、と百合子も反論したため、一気に険悪なムードに。

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  • それでも真実を訴えるべき、と皆に声をかけるあすかだったが、試合に出たい一心の部員たちはその言葉に沈黙を以て応えてしまう。裏切りに等しい部員たちの態度にあすかは絶望。「仲間なんて信じない」という言葉を残し部を去っていくのだった…

話中ではローラがこの話の聞き役になっていたのですが、彼女も苦笑しながら言っていましたが、あすからしいエピソードですね。そして、どちらが悪いとも言えない、ちょっと救いのない話でもあります。

一見すると、妥協という手段を選んでしまった(ついでに言うと裏工作をしたことは容易に想像がつく)百合子に非があるように見えますが、彼女は部長という部全体の事を考えなければいけない立場だったことは留意するべき点です。

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非があるとすれば、自分たちが犠牲になる、という事に対してあすかを何の相談もなく巻き込んでしまった事でしょうが、これもあすかの性格を熟知していた百合子ならでは(相談などしようものなら、彼女は妥協という手段など断じて選ばなかっただろう)とも言えます。

今までの流れを見ても薄々分かってはいた事ですが、あすかにしろ百合子にしろ、本当はお互いを毛嫌いしている訳ではないんですよね。元凶はもちろん過去の大会での相手側のペア選手なのですが、ちょっとしたボタンの掛け違いがすれ違いを生んでしまった。元々正反対の性格だったのが拍車をかけてしまったのですよね。

直情的なあすかからしてみれば百合子がどういう形であれ、体制的な物に順じてしまったことが許せない、でも彼女だって馬鹿じゃありませんから、百合子が苦渋の決断をした事は分かっている。

百合子は百合子で自分の事を分かっているはずと信頼していた相手が、ベスト…というよりはベターの選択をしたと思った事がきっかけになって離れてしまった。あすかの事を信用していたのは、事件の当初、相手側のペアが犯人だという事は分かっている、と明言している事からも明白です。

まあ、お互い意地を張っているんですよね。

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さて、あすかの計略によって豪華列車から追い出されてしまったヌメリーは近くにあった貨物列車を核にして超ヤラネーダを召喚。列車を襲撃して修学旅行ご一行様の生徒たちのやる気を根こそぎ奪う事に成功してしまいます。

その際に生徒たちの避難誘導を必死にやっている百合子をあすかは(ついでにローラも(笑))手助けしました。そして列車がショックを受けて吹き飛ばされ気絶してしまった百合子を心配そうに介抱するキュアフラミンゴ。この場面でも分かるように結局この二人って破断してはいないのですよね。この話でもそうでしたが、百合子はことあるごとにあすかに「またもめ事を起こす気か」と嫌味たらしく言いますが、見方を変えれば、それだけ彼女の身を案じているとも取れます。

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やがて、気絶から目覚めた百合子はキュアフラミンゴが現役時代のあすかそっくりのスマッシュのモーションで敵の怪物を打ちのめすシーンを目の当たりにしました。

ああ、キュアフラミンゴの必殺技がプリキュアぶっとびフラミンゴ「スマッシュ」なのは彼女が元テニス部だった布石だったんですね。ちょっと感心しました。

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結局、この出来事を百合子は夢うつつの様に受け取っており、身バレまではしなかったのですが、彼女は聡明なタイプですし、実際は悟ったんじゃないかなあ、と思わせました。実際引きの場面では、彼女が枕が変わると眠れない事指摘し、相変わらずなのね、と少し険悪さを和らげて去っていく、という場面で幕となりました。なんとなく、彼女に救われたことを悟ったんじゃないかな、と。

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あ、あと、細かい事なんですが、あおぞら市って那覇がモデル*3ではないんですね。沖縄には山に通じるような鉄道は走っていないですし(というかモノレール以外の鉄道は走っていない。過去にはあったらしいが)、フェリーでまずは鹿児島に行ってから…というのもキュアサマーを筆頭にしたプリキュア達が陸路で追いかける事が出来ていた以上考えにくいですし(ただ、列車のモデルはおそらくJR九州ななつ星)。

f:id:furafuraasobinin:20211013162049j:plainまあ、架空世界の地理をあまり考えても詮無きことですので言ってもしょうがない事ではあるのですが(苦笑)。っていうか、あおぞら市のモデルは鹿児島なんじゃない? そう考えれば辻褄合うし。ただ、あおぞら市には桜島みたいなのはないけどね。いや、1回鹿児島をじっくり歩いて回った事があるんですが、とにかく市内から目立つんですわ、桜島(笑)。

 

第32話:さんごは未来を見つめたのか

あおぞら市で毎年開かれているファッションショー、あおぞらプリティコレクション。さんごの実家であるプリティホリックも協力しているのですが、このショーのプロデューサー、コニーがさんごの母親に欠員が一人出てしまったことを嘆きに店を訪れます。

世界的ファッションデザイナーであるコニーにすっかり緊張気味のさんごはそれでも彼に恐る恐る声をかけるのですが、そんな彼女を見た彼はさんごにショーに出てみないか、と声をかける…というものでした。

 

欠員の事もそうなんだけどさ、ショーの最後に使うアイテムが渋滞に捕まって遅延するとか、不備が多すぎませんか、このショー(笑)。まあ、ゴプリのきららはこういう事はトラブルが起きる方が当たり前、なんて言ってたけどね( ´艸`)

さて、さんごメイン回ですね。この子はみのりやあすかの様に過去に何かがあった訳ではない*4ですし、当座の悩みの種もない、ある意味ネタに乏しいキャラクターなのですが、今回で「将来の夢」を匂わせた気がします。

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コニーに誘われてファッションショーに出る決意を固めたさんごでしたが、元々憧れのショーだったという事もあり、特訓を始めるなど準備万端で臨むのですが、リハーサルにてランウェイの意外な長さと広大さに気圧されてしまった彼女は一歩も動けない、という状態に陥ってしまいます。

さんごはすっかり意気消沈。そして、他のモデルの人たちの真剣な取り組み方を見たこともあって、自分は場違いなのではないか、と思い始めてしまいます。

このいざ舞台に立ってみるとまるで違う風景に感じる、というのは分かります。緊張すると、普段見ていたものが急に大きく感じる錯覚というか。自分も学生時代は剣道やバドミントンなどをやっていましたが、練習の時とはコートの広さがまるで違う感覚になるんですよね。

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しかし、遅れていた荷物(風船)がようやく到着し、スタッフ一丸となって準備を急ピッチで進めるのに協力していくうちに、他のモデルさんと言葉を交わしたこと、コニーさんに諭されたことで、一体感とともに皆「かわいい」事が大好きであり、根は同じであることを悟った彼女は今まで感じていた緊張がほぐれていきます。

一方、会場ではヌメリーが超ヤラネーダを呼び出し、他4人が苦戦していたのですが、その独特な物音に気が付いたさんごが手伝いを途中離脱し戦闘に参加。さんごが動けなくなったシーンを実は遠巻きに見ていたヌメリーは意地悪にキュアコーラルを挑発しますが、先ほどの皆との共同作業で自らのわだかまりを解消していた彼女は躊躇なく超ヤラネーダに突進。

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このシーンは吹っ切った彼女が動けなくなるほど慄いていたランウェイを何の迷いもなく突っ走っていくさまが強固な意思をよく反映していてメチャクチャかっこよかったです。

最後はプリキュアもこもこコーラルデフージョンから合体技であっさりフィニッシュとなりました。ちょっと今回のヌメリーは締まりませんでしたねー。

最後は堂々とファッションショーに出るさんご。その表情から、ひょっとしてモデル業に目覚めちゃった? という印象を受けました。コニーさんも「私の目に狂いはなかった」と言っていましたしね。彼女の成長物語として短いながらも良くまとまっていたと思います。

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プリキュアシリーズに於いて将来に夢を語るのは重要なファクターの一つですが、この作品では将来女王を目指しているローラを除けば、この辺りの事情は意外と語られておらず、まずはさんごが先鞭をつけたのかな、という感じです。

尤も、さんごははっきりと将来の夢を標榜したわけではないので、明確には分からないのですが。ただでさえ、彼女にはプリティホリックを継ぐ、という道も残されていますしね。

 

この期間を全体的にみて

とりあえず、キャラクターの掘り下げに集中した期間でしたね。

新合体必殺技のお披露目、先輩二人の過去の明示化(みのりに関しては第28話だが)、ローラの本質、さんごの意志の強さ、後回しの魔女の事情など、見ごたえがありました。ただ、それに相応しく情報量も凄まじかった。視聴中のメモ書きが追い付かないほどでした。

少し気になるのは先輩二人ですかね。残り期間*5を考えると、もう1エピソードはあるかな、とは思うのですが、その気になれば、その回で決着でもいいような微妙な終わり方をしているのですよね。さんごもあるいは将来の夢に関して更なる突っ込んだ話があるかもしれませんし(特に彼女の場合は家業があるし、彼女の興味もその家業から発生している)。

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あと、新登場した合体必殺技・プリキュアランドビートダイナミックですが、非常に可愛くていいんですが、なんでピンク色の象がライダーキックをかますなのかは、ちょっと脈絡なくて悩んでしまいました。

まあ、個人的には、毎回笑いながらみているので楽しませてはもらっているのですが(苦笑)。

4人合体技のプリキュアミックストロピカルのフェニックスはキュアサマーの「やる気は無限に湧いてくる」=不死性を表現しているのは分かるのですが、こちらは…個人的には象に象徴されるものというとヒンドゥー教の富裕の神・ガネーシャがイメージだったのですが、どうにもこの作品との関連性が分からない。

気になって少し調べてみたんですが、確かにガネーシャは体色がピンク色で描かれることもあるようですが、それが絶対的というわけではないみたいですね。酩酊状態を指す隠語としてや、幸せを運ぶ象徴、という考え方もあるらしく、ちょっとこれを採用した意図は測りかねました。多分何かのメタファーだとは思うのですが…

 

そろそろ物語も終息に向けて動き始める時期でしょう。どういう風に料理するのか…

で、次回なのですが…

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…いや、ごめん、まったく意味が分からないのだが( ゚д゚)ひょっとして映画の番宣? どころかハトプリチームがゲスト参戦? いや、それはないか…いやいや、わからんぞ…(錯乱中)

こ、これは恒例のカオス回なのかッ!?

 

ここまでのトロプリをかいつまんでナナメからバッサリ

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貴様ー! モデル業を甘く見るな―! でも彼女は実際映えそうなのよな…

 

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*1:得てしてこういう能力は上に立つ人間には必要なファクターである。

*2:最終的にリコは魔法学校の先生(しかも校長になりうる未来まで示唆されている)、ひかるはあらゆる人間性が試される試練をパスしなければならない宇宙飛行士に抜擢されており、適性は高かったと思われる。

*3:そういう説が多かった

*4:正確にはあったが、序盤も序盤で解決してしまった。というよりはその解決エピソードがトロプリチームに入るきっかけになった。

*5:1月エンドだったとしても

【アニメ】トロピカル〜ジュ!プリキュア第25~28話雑感

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ああー、あすかパパ、とりあえず「案ずるな! 手短に消してやる(ドヤ顔)」とか言い出しそうで怖かったです(中の人ネタ)

 

まずは言い訳

実は3話分視聴した段階で記事をまとめようとしたのですが、次回(第28話)も予告を見た感じだと息抜き回みたいな雰囲気だったので「まあ、もう一週視てからまとめようか」などと油断していたわけですが。

 

あれ?

第28話、さり気に重要回、というより、みのりの事情に切り込んだじゃないですか、また予想外してやんの、ふらあそ、ヤダー( ´艸`)

 

という訳で、約一か月ぶりの更新です。上でも書いた通り、この期間は全体的に息抜き回の側面が強かったですね。ただ、それが第28話にある程度集約していた感じがありました。これを「ある程度」と書いているのは、その集約具合があくまでもみのり視点での場合のみである事、そして、みのり側の事情としては何も今期間に限った事ではないから、なのですが。

 

まずはトロピカる部の活動のおさらいから

第25話ではまなつ達のクラスの担任&トロピカる部の顧問である桜川先生が授業参観当日、父親が見に来てしまう、というのをフォローする…という内容でした。

フリとして、今夏に先生は帰郷した際、何気に教師を続けるのか実家であるリンゴ農家を継ぐのか(露骨に言われたわけではない)を問われており、父親が様子を見に来るというのは戦々恐々…といった感じだったのですが、結論から言うと、父親はアイドルのおっかけをしており(ナニやってんの!)そのツアー先があおぞら市だったので、そのついで…だったというオチでした。リンゴ農家を継がせるつもりはないし、生徒たちに親しまれている様子にむしろ安心していた様子が描かれました。

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第26話では50年に一度の流星群の鑑賞会を天文部の面々と協力して催すというものでした。当日、悪天候が予想されたため、晴天祈願の怪しい儀式をあすかの父親がする、というギャグ風味の内容でした。最後に流星群に感動する参加者たち、そしてそこから離れた水上で戦闘に敗れたヌメリーを他二人幹部が出迎えて一緒に流星群を鑑賞して感動している場面が印象的でしたね。

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第27話ではまなつの母が勤める水族館をトロピカる部メンバーで訪れるというものでした。イルカショーに興味津々のまなつやクラゲにご執心のみのり、ジュゴンは人魚と昔勘違いされていた、と言われてお冠になるローラなど、各々楽しい時間を過ごしていたのですが、そこで開かれているイルカショーの観客が次々と疲れた様子で出てくるという珍事が発生。これはヌメリーの巧妙な罠であり…というものでした。

 

こうやってみると、メインシナリオに大きく寄与した話は存在せず、どちらかというと、トロピカる部が普段はどういう活動をしているのか、という点に着眼されていましたね。校内・校外を問わず、学園生活がきちんと描かれているのは好印象です。近作ではこの辺りないがしろにしていたものも散見されていたので。

そして、校内での認知度もかなりのものですね。まあ、実際TV出演も果たしているわけですし。第26話では一部の生徒から「またトロピカル部が何か面白いことをしている」みたいなことを言われる演出もありましたし、生徒会は下手な手出しをすると周りから反感買うんじゃないか、これ?

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それで思ったのですが、トロピカる部の良い活動を生徒会側って全然見てくれていないんですよね。第26話の天体観測などはとても良いイベントだと思うのですが、結局これにも百合子にせよ正美にせよ誰も関わっていませんし、第28話のコスメ教室にもノータッチ。特に天体観測に関しては生徒でありさえすれば誰が参加しても良かった訳ですから、50年に一度の流星群、見に来てくれたって良かったと思うのですが(その際、監視を兼ねてたっていいじゃないですか)。

多分、生徒会とトロピカる部の絡みはあすかと百合子の演出の仕方を考慮するに、最低あと1回は確実にあるでしょうから、良しにつけ悪しきにつけきっちり描いて欲しいですね。

 

そして第28話。みのりの事情について

第28話では、学園祭をメインテーマに取り上げ、クラスの出し物と部活の出し物に大忙しのトロピカる部の様子が描かれました。中盤にて、まなつとローラがクラスの出し物であるクレープ屋の欠員補充に駆り出され、トロピカる部が主催のコスメ教室もあすかとさんごで手一杯。

そこに放送部からのネット配信インタビューを残ったみのりが受ける、というものでした。

 

いや、参りました。ここにきてみのりの事情、もっと言うと、なぜ彼女が創作を辞めてしまったのか、というところに切り込みました。みのりの事に関しては、あすかと百合子の関係と並んで謎とされていた部分ですが、この話の最後に彼女自身から暴露される形となりました。

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結論から言うと、昔から創作の世界に憧れていたみのりは文芸部に入部するのですが、文化祭の際に執筆した処女作を先輩にけちょんけちょんにけなされて筆を折ってしまったのですね。

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先輩曰く、どこかステレオタイプで、どこかで見たような話ばかりである、即ち、自身の経験がまるで描かれていない、というものだったのです。

作品を読んでもらっていた他の人間に随分誉めそやされていて自信を持っていたみのりは、特に自身の経験のなさを指摘されたことによりショックを受けてしまい、それ以来筆が進まなくなってしまった訳ですが、これは創作に関わると良くある話のようにも思います。

なかなか難しい問題ですよね。確かに面白い文章を書く人は経験値が高いというか、色んな経験を経ている人が多いです。ただ、同時に本もよく読んでいる事も多く、ここはみのりとの共通項だと思うのですよね。

私事で恐縮ですが、知り合いに一人ラノベ作家さんがいます。いや、本業はライターという事になるのかな? まあ、文章で仕事をしている方なのですが、凄まじい量の本を読んでいます。そういう素地があって、経験則もあって、それらが混じり合って初めて面白い文章が書けるのかなあ、と思うのですよね。

みのりの話に戻ると、彼女は回想を一通りトロピカる部の他メンバーに語った後、当時の自分が自惚れていた事、今読み返すと部長の指摘はもっともである事、そして今日のインタビューの件も含めて、トロピカる部に入部して様々な経験が積めている事を皆に感謝している事を伝えました。

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なるほど、彼女は自覚があるんですよね。それならば、彼女が創作の世界に復帰するのはそう遠くないのでは? と思えるのです。欠点は自覚しています。その克服もトロピカル部の面々と過ごすことで自然と為されるでしょう。何より彼女は動かないのではなくて動けなくなっただけです。意欲がなくなったようにはどうしても見えない。ならばいずれ果たすでしょう、再起動を。

そう考えれば、ここ近辺のシナリオのみならず、トロピカる部での活動そのものがみのりにとっての壮大な伏線だった訳です。

ただ、このシナリオでは、一通りみのりの問題が解決したわけですが、逆に少しあっさり風味かな、と思ったのも事実です。確かにこれでみのりの過去に起こったことに対するエピソードを完結してもいいのでしょうが、みのりに厳しい評価を下した先輩も出ずじまいですし、彼女自身も創作関係に関して明確な答えは出してはいません。本を読んでも満たされない気持ちがあったが、今は違う、と言っていましたが、これは今のトロピカる部での時間を大切にしたい、とも取れますし、創作を再開したい、とも取れます。

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個人的には先輩が何を思ってみのりの作品を批評したのか、みのり自身の創作の再開は? そこまで突っ込んで見てみたい、と思うのは自分だけでしょうか? 今後に期待ですね。

 

敵側の事情について

第27話にて、ヌメリーがとった戦術が注目ですかね。

要するに水族館にZTヤラネーダを潜ませて、人々から徐々にやる気パワーを奪う。もちろん、監視役(この場合はヌメリー。尤も、発見時には眠りこけていたがな!(笑))は必要ですが、ここでの注目点は「何もZTヤラネーダを暴れさせる必要性はないし、人々を瀕死に追い込まなくても徐々にやる気を集めれば目標は達成できる、時間制限がなければの話だが」という点です。

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また、ZTヤラネーダは今の段階でキュアラメールのプリキュアラメールストリームでなくては浄化できません。これは逆から言えば、キュアラメール一人抑えてしまえば現状プリキュア側はZTヤラネーダを止める手段がないという事です。

要するに敵側は思いの外、戦略に幅があるんですよね。ZTヤラネーダを暴れさせても良し、徐々にやる気を奪う様な戦法を取っても良し。

ただ、幹部が、ねえ…

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チョンギーレは基本脳筋ですし(ただし、先回のローラ拉致の作戦を実行したのは彼)、エルダは遊び感覚、ヌメリーは第27話の戦略は「いい考えだと思ったのに」と言いつつ何故か一度の失敗で諦めた様子。

まあ、緩いんですよね(笑)。

というか、上でも少し触れましたが、流星群を見てあまりの壮大さに涙を流すチョンギーレと感じ入ったようにそれを見つめる他二人、とか、文化祭でノリノリで屋台の料理をするチョンギーレとか、なんかやっぱり純粋な敵としては見れないんですよね。

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そんな彼らですが、第28話の引きでは彼らの本拠地で地震が発生。バトラーが言うには後回しの魔女が苦痛に苛まされているそうで、度重なる幹部たちの失敗にバトラーもいよいよ業を煮やし始め…といった感じで幕を引きました。

 

f:id:furafuraasobinin:20210915162407j:plainそんな次回はとうとう敵の総攻撃でしょうか? どうもまたしてもまなつがピンチに陥るようなので、大きな展開がありそうです。

f:id:furafuraasobinin:20210915162430j:plainそして、タイトルから新フォームでしょうかね? これは。中盤の山場かもしれませんね。

 

ここまでのトロプリをかいつまんでナナメからバッサリ

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観星町という場所を訪れる機会があれば、そこで星奈ひかるという少女に会うといい。きっと君と馬が合うぞ( ´艸`)

【アニメ】トロピカル〜ジュ!プリキュア第24話「熱血バトル! トロピカる部VS生徒会」感想

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今回のシナリオ書いた人、絶対に昭和の人だよね…

 

さて、今回は…正直言うとあおぞら中学上層部に更なる不信感を抱かせるような内容だと自分は感じました。

 

話の流れとしては、学園の魅力を知ってもらうべくTVの取材を受ける生徒会長・百合子さん。一方その頃、トロピカる部の面々は夏休みの宿題にラストスパートをかける勉強会を催そうと企み(多分。正確な描写はなかった)その横断幕を屋上に掲げようとするのですが、その横断幕が風に流されてしまい、インタビュー中の百合子に直撃、そのはずみで近くの池にドボンするという失態を演じさせてしまいます。

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怒り心頭に発した百合子は、半ば言いがかりをつけるような状態でトロピカる部の廃部を検討し始めます。あすかと百合子の一触即発状態になったところに、TV局のインタビュアー(存じ上げなかったのですが、この方、実在の方なんですね。ゲスト出演回でもあった訳だ)が、近々行われるクイズ大会の番組に出て、部の存亡をかけた勝負をするのはどうだろう、と持ち掛けます。

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勝利を確信しているのか、意外にノリノリな百合子。半ば巻き込まれるような形で生徒会vsトロピカる部の戦いの幕が切って下ろされる…というものです。

 

つーかさ、全然対等の勝負じゃないじゃん、これ。

まず自分が最初に思ったのがこれです。

前回の記事で、この予告について私は「トロピカる部廃部に匹敵する代償を生徒会側は払うのか?」と疑問を投げかけましたが、やっぱりというかなんというか、対価を支払いませんでしたね、百合子は。

確かに、最初の非はトロピカる部側にありました。まして、百合子があそこまで怒ったという事は、恐らく生徒会側に横断幕設置の断りを入れていなかったのでしょう。風で横断幕が流されてしまったこと自体は事故だとしても、これは純粋にトロピカる部側の落ち度です。

なんですが、その後生徒会室に呼び出されて説教を食らったトロピカる部、少なくともまなつやローラは謝罪していますし(ローラは不貞腐れたような感じだったが)、廃部にするような問題かと言われると首を傾げざるを得ません。いい所厳重注意止まりでしょう。まして、それを生徒会長の一存で決めてしまえる、というのならば、もう百合子の感情一つでどうとでもなってしまうという事になってしまいます。

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というより、どうにも百合子の感情が上回ってしまったように見受けられたんですよね。そこにあすかとの確執があるのは容易に想像がつきますが、この点については以降のエピソードに期待するしかないのでしょう。実際、今回もこの二人がライバル関係なのを強調しただけで、その理由についてまでは分からずじまいでした。

さて、話を少し戻しましょう。

この勝負の場合、トロピカル部が負けた場合、廃部が決定してしまいます。逆に勝てば廃部の話は白紙に戻る訳ですが、この話、生徒会側にとっては痛くもかゆくもない。

生徒会側からすれば、勝てば目障りなトロピカル部を廃部させる事が出来る上、一部の人間の溜飲が下がる、負けても、現状維持なわけです。

こんな理不尽な勝負はない。トロピカル部側は部の存亡という重大なリスクを背負っているのに、生徒会側はデメリットがないんですから。良くてTV放送で恥をかく程度の事です。それにしたって、百合子から提案を受けたんですから、自業自得としか言いようがない。

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少なくとも自分ならこの勝負は受けませんね。最低限、廃部に匹敵する何かを要求しますよ。生徒会をなくせ、とか生徒会長辞めろ、なんていうのは性悪ですし、プリキュアにやってほしくはありませんが、部費の上乗せ辺りは要求して然るべきかと思うんですが。

更にここぞとばかりに生徒会側に風紀委員長の正美が参加したのも、ええ…と思わせる要因でした。先回煮え湯を飲まされた彼女でしたが、今回はリベンジとばかりに嬉々として参加しており、もうどう考えても、トロピカる部を潰す気満々なんですよね。

既存の部活動ならいざ知らず、まなつの熱意をもって作られた新設部です、トロピカる部は。少なくとも個人感情やプライドごときで潰されていい道理はない。ましてや、それを学校の上層部が行おうとするなんて…今の段階では腐っているとしか言いようがないです。

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まあ、あすかと百合子の間にある並々ならぬ事情、そこに今回の様な行き過ぎた感情が入る余地が果たしてあったのか? 今後に注目していこうかと思います。

 

シナリオそのものはとても面白かったです。どう考えてもア〇リカ横断ウ〇トラクイズとしか思えない前半部に、自信満々だった割にはトロピカル部とほぼ互角の生徒会。さんご、みのり、あすかが働く傍らで、戦犯の様な(笑)行動に終始したまなつとローラ、と視ている分には非常に楽しかった。

更に救いだったのが、負けて悔しそうにしている百合子にインタビュアーが向かった際に、すかさずまなつが割り込んで「私たち、仲良しなんでーす♪」と言ったことに際して、彼女が「まったく、しょうがないなあ」みたいな表情を見せた事でしょうか。

この場面があったおかげで、実は百合子はトロピカる部を潰す気はなかったのかも…というか、もし勝っていたら勝っていたで悩んでたんじゃないかな…と思わせてくれたことは幸いでした。やっぱり、あすかが絡んだことも手伝って、廃部の話って百合子の一時の感情だった気がしてならないのですよね。

あと、クイズ内容が妥当だったのも良かった。いや、ぶっちゃけ言えば簡単な問題ばかりだったのですが、最初のばらまきクイズのものはみのりが正解にもっていきましたし、泥んこクイズでローラが間違えたのも、彼女ならではだったのでしょうがないですよね。クイズ回というと、やはりスマプリのアレが思い出されるのですが、正直あそこまで常識知らずだと可愛い通り越して呆れてしまうレベルで、やり過ぎ感が個人的には鼻についたのでちょっと心配だったのですよね。

 

後はこまごま気が付いた点としては、今回はヌメリーが出張ったのですが、またしてもまなつ、というかトロピカる部が関わる「やる気充満地帯」を狙っているわけですよね。それ自体はまあいいんですが、その場にいたあすか以外は全員やる気を奪われています。そう、百合子も例外ではなかったんです。

やはり、プリキュア有資格者は守られているんですかねえ。それとも、やる気を吸い取られないほどの強さを持つのがプリキュアなのか。実際、Zヤラネーダ初登場時にはまなつがキャパシティ以上のやる気パワーを吸い取られ無気力状態にされていますし。

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あと、物語の最後で勝利者インタビューを求められたトロピカる部なのですが、意外や意外、さんごが積極的であおぞら市のアピールをしており、こういう場に出ることに照れはないタイプなんですね。みのりと少しずつ差別化が図られているのは好印象です。

 

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来週は…おお、先生回か。これまた意外な。授業参観の日に自分が父親に教師としてちゃんとやれているかを参観されてしまうという、何というこの世の地獄( ´艸`)

 

今週のトロプリをかいつまんでナナメからバッサリ

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ホントさあ…つくづくお約束を外さない人魚芸人の鑑だよ、チミは( ´艸`)

 

 

【アニメ】トロピカル〜ジュ!プリキュア第21~23話雑感

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旅人の先輩としてアドバイスだ。旅行の計画っていうのは「いやいや、これはありえんだろ」ってぐらいゆったりスケジュールにした方が案外うまくいくものだぞ( ´艸`)

 

さて、今期間はまなつの生まれ故郷である南乃島へトロプリメンバーが訪れる、というのがメインとなりました。便宜的にここからは南乃島週と呼称しますね

 

伝統・伝承が残る場所、南乃島

過去シリーズでも、メインキャラクターの田舎に行く話があり、その場ならではの伝承がシナリオに絡む展開がありました。代表的な物にはスマプリの河童伝説や、はぐプリの天狗伝説がありましたね。

さて、実に3回にも渡って描かれた南乃島(うち1回はフェリーに乗るまでだったが)ですが、ヒロイン・まなつを掘り下げる意味でも成功していましたし、今後にも絡んでくるかも…という描写もなされました。さり気に重要な場所ですね、ここ。

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モデルは最早言わずもがなですが、鹿児島から沖縄にかけての南の諸島群と推察されます。第23話ではトロプリメンバーがゴーヤを収穫・それを供されて舌鼓を打つ場面がありました。

そして、この島に伝わる数々の風習がまなつの天真爛漫で前向きな性格を形成していった様です。

第22話では島の様々な伝説を語り継ぐ最長老の海ばあが登場、人魚伝説をトロプリメンバーや島の子供たちに言い伝えましたし、第23話のメインプロットだった南乃島祭りでは願い事を書いた石を海に沈めるという一風変わった風習が描かれました。

興味深かったのは、連綿とした引継ぎのお話が絡んでいる事です。

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まなつは島の中では最年長のお姉ちゃん的な立場にあるようで、島の子供たちにえらく懐かれていましたし、この子らに後輩が出来れば彼女が手本になるはずです。第22話最後では洞窟の崩落に巻き込まれたキュアラメールが人魚モードになって脱出、その際に海から飛び跳ねた美しい姿を海ばあと子供たちが遠くから目撃し、一生忘れられない光景として目撃者たちの心に刻み込まれました。人魚伝説も海ばあ→まなつ→子供たちにしっかり伝承されているのですよね。

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それで思い至ったのですが、ローラ自身もいずれは現女王から女王の座を「引き継ぐ」存在ですよね。意外とこの引き継ぎ…意志の引き継ぎは今作のテーマの一つなのかもしれませんね。

第23話の願い事を書く石の話も興味深かった。実際のところ、石には願い事、というよりはこれからの目標を書くことが主眼になっており、この風習は願掛け、というよりは目標に対する決意表明みたいな所があるんですよね。

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質は違いますが、どちらかというと大人になったことを立証・表明するというバンジージャンプの様な風習に近いのかな、という感覚を受けました。これはまなつがローラが石に書いた願い事を無神経に覗こうとしたことにもよく表されています。一見、デリカシーのない行動に見えますが、目標に対する道標であるならば、むしろ見られることこそ是であるという考え方も出来ます。そういう点では七夕の短冊に似ていますね。

詳しくは分かりませんが、正直言えば南乃島は狭い島です。まなつの母親が「のんびりした島」と公言して憚らないほど、良く言えば長閑、悪く言えば変化に乏しく狭い世界。だからこそ、様々な風習や伝説が生まれ、それが受け継がれていく、そんな世界の中、天真爛漫に育ったまなつ。彼女のバックグラウンドを余すところなく描いた回だったと思います、南乃島週は。

 

南乃島に残された謎

やはり、第22話で登場した聖杯ですよね。そして、それに付随した森の魔女伝説。

上で南乃島週はまなつのバックグラウンドを固めたお話である、と書きましたが、ローラにかなり縁深い話にもなりました。

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というのも、恐らくなのですが、伝承に残る森の人魚、どうも現女王である可能性が高いのですよね。海ばあが伝説を語った際にバックで映し出された人魚の姿がどう見ても若かりし頃の現女王なんですよねえ…もちろん確定ではありませんが…

その人魚が残したという宝物=聖杯(尤もトロプリチームは「宝物」という認識でしかなかったが)を探索しに来たトロプリチームと資料で聖杯に目を付けたバトラーの命を受けたヌメリーがバッチング、戦闘になりますが、その際に最初に聖杯を発見したローラは側にあったお香(なのかな? 聖杯がお香になったようにも見えた。ただ、それだと次話でエルダが聖杯を回収した事と辻褄が合わない)からパヒュームシャイニーリングが付与されパワーアップを果たしました。

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戦闘自体はパワーアップしたキュアラメールの必殺技で決着したものの、その直後に洞窟が浸水してしまったため、聖杯は置き去りに…第23話では、その回収にエルダが向かい、一悶着はあったものの(期間途中に南乃島祭りのにぎやかな様子が癪に障ったため怪物を召喚して暴れさせた)、聖杯自体は敵の手に渡ってしまいました。

聖杯にはやる気パワーと思しきものが充満しており、後回しの魔女がやる気パワーを溜めている「愚者の棺」に注ぎ込まれることとなります。かなり満足顔の後回しの魔女でしたが、それでも「まだ足りない」そうで、今後の展開に影響が出そうです。

現女王(かもしれない)が関わっている人魚伝説、人魚が財宝を残したという伝承、やる気パワーが納められた聖杯、ローラ=キュアラメールのパワーアップ…今後もこの島は物語に関わってくる可能性があります。実際、聖杯をめぐるヌメリーとの戦闘終了後、トロプリメンバーはパヒュームシャイニーリングを見てグランオーシャン関係者がかつてこの島を訪れたのではないか…と推測していますしね。

 

敵側の事情について

上でも書いた「愚者の棺」というアイテムが登場しました。というよりは元々登場はしていたのですが、今回正式に名前が判明したという所ですね。

そして、後回しの魔女一味の目的が、この愚者の棺にやる気パワーを満たすことである事が語られました(尤もこれも先回に語られてはいました)。

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それが達成された際には明らかに何かが起こるのでしょうが、第22話序盤では後回しの魔女が苦しみ悶えながら、新怪物・ゼッタイヤラネーダ(以下、ZTヤラネーダ)の種を生み出すなどしており、彼女も並々ならぬ事情がありそうですね。そして或いは幹部たちは彼女の苦しみを目の当たりにしているからこそ協力しているのか…

なんにせよ、聖杯は現在敵の手に渡っています。まずは聖杯に溜まっていた力を柩に注ぎ込んだだけですが、聖杯の力を悪用する可能性も否定できません。彼女とバトラーはまだほとんどの力を見せていないですしエルダになだめすかしたり深い洞察に基づく推論も述べており、三幹部よりは事情を深く知っている可能性があるのですよね。この二人はまだまだ未知数の存在ですから、こののちトロプリチームにどのような障害になるのか、今から楽しみでもあります。

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逆に幹部達は…この南乃島週は一人ずつ出撃しましたが、その理由が全員夏休みが欲しいというものであり、しかも任務の成否如何に係わらず休暇はきっちり取れているという…あれ? ひょっとしてホワイト職場? というところが何とも言えず苦笑してしまう訳ですが、まあ、相変わらずの緩さで微笑ましい。敵まで微笑ましいなんて、これはこれでちょっと異色ですかね( ´艸`) あ、エルダだけは休暇取れたのかは分からないのか(笑)

あ、あと、エルダはローラのこと嫌いなんですね。そりゃ、一回ひどい目に遭わされたからなあ(第17話)。まなつにはいい感情を抱いている可能性もありますし、トロプリチームについては複雑な感情を抱いているのかもしれませんね。

 

ちょっと邪推の話

ところで第21話終了後にTVerにて今までの話を全ておさらいできる旨CMが流れたました(これ自体はもうすぐ終了らしいが)。

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これってひょっとしてちょうど半分辺りに来たからでしょうかね? もしいつも通り1月決着だとした場合、いつもよりスタートが1ヶ月遅れているため全45話前後、ゴルフやお正月お休みが絡めば全43~42話前後もあり得え、第21話はちょうど半分の折り返し地点の可能性があるのですよね。

そうなった場合…明らかにコロナのしわ寄せという事になりますが、初めからその予定で組まれているなら大丈夫かな? 前作とはそういう意味では事情が違うでしょうし。

オリンピックの事があったからや夏休みだから、という可能性もありますし、まあ…邪推ですね。ちょこっと調べた程度では、今作の終了時期の話は出てこなかったので、もしこの手の話の正式発表の下りがどこかにあるのなら、上記は笑って読み飛ばしてください。

本来ならば作品の終了時期など気にする必要性はない時期なんですが、今年はやはり特殊な事情がありましたから、1年きっちりやるのか、少し短縮して元通りのスケジュールに戻すのか、ちょっと気になった次第です。

 

次回は…クイズでトロピカる部vs生徒会~!? 究極超人あ~るのバレーボール回を思い出すなあ。

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しかし、トロピカる部は負けると廃部の危機だそうだけど、生徒会側は当然、それに見合うだけのリスクを負うんだろうな? ここら辺曖昧にするといい加減生徒会側に対するヘイトが溜まっていってしまうので、良く作り込んで欲しい(ただ、予告画面では生徒会長もびっくりした顔しているんだよなあ)…つくづく先回の風紀委員の話と言い、この学校の上層部は気になる存在ですね…

 

ここまでのトロプリをかいつまんでナナメからバッサリ

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あー、あすかさんは枕替わると眠れないタイプね。わかるわかる~♪

 

【アニメ】トロピカル〜ジュ!プリキュア第18~20話雑感

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うん、知ってた(いきなり全力でネタバレしていくスタイル)。

 

さて、今期間は…とにかく楽しかったですね! 割と日常回に終始したわけですが、いくつか重要な場面も描かれており、見応え十分な期間でした。ローラやみのりがメインを張っていた回があった訳ですが、全体的にまなつの掘り下げが進んだ印象です。

 

ざっくりと各話雑感

第18話

オチまで完全に読めるギャグ回。

ローラがあおぞら中学校に転入してきたわけですが、まずはローラ=ラメールで名前は通すみたいですね。

全校集会の場で転入生として紹介された際にはグランオーシャンの名前を連呼したり、未来の女王などと言ってしまったり迂闊さは相変わらずです(笑)。

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ただ、壇上に上がった際には男子生徒はおろか女子生徒からもどよめきが起こっており、やはり一般人の目から見ても相当目を引く美人である事は間違いないみたいですね。

流石女王候補だけあって、高い教養を持っています…が、水中では通用しないジャンルは苦手であり、陸上の地理や古語は当然チンプンカンプンという差し引きゼロ状態になってしまっています。ただ作法がダメだったのは実に彼女らしい…

全校集会の際の挨拶を勘違いした水泳部の部長に入部を懇願され、自信満々で泳ぎを披露しようとするものの、人間時の足(というより泳ぎ方かな?)には慣れておらず溺れてしまい、水泳部入部の件もご破算、結局トロピカる部に入部、というオチでしたが、これはローラの強みでもあった水中での優位を捨てた形になってしまっているのですよね。敵が水中生物である以上、結構なハンデかもしれません*1

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尤も、この話の冒頭で描かれましたが、ローラの人間態はどうやら擬態であり(人魚の姿で水風呂に入っているシーンがあったり、水泳部の部長に入部の話をなかったことにされた際にはヤケを起こし人魚の姿を見せようとして皆から止められたりしている)有事となれば人魚モードのなれば済む話なのですが。

 

第19話

エルダとまなつの交流を描いた意義ある回。

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冒頭プリキュア達との戦いに敗れたエルダが普段乗っている船型移動装置のトラブルで廃屋に転落。一方、トロピカる部の面々は学校の七不思議と呼ばれる廃屋の調査をするのですが、お互い顔を見せない状態でエルダとまなつがバッチング。生来とんでもない怖がりのまなつはエルダが声で演じている呪い(?)の人形に供物(お弁当やらお菓子やら)を捧げる、という奇妙なやり取りを開始する…というものでしたが…

まなつが怖がりなのは意外でしたね。こういうのはてっきりあすかあたりに配役されると思っていたのですが(苦笑)。

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あと、やはり注目点だったのが前々から描かれてはいましたが、エルダは他の幹部からは本当に可愛がられているんですね。行方不明になった彼女を幹部二人(チョンギーレ&ヌメリ―)を擁して探している上に、本気で心配している風のチョンギーレに、無事保護した際の心底ほっとした様子のヌメリ―と、やっぱりこいつら根は悪くないんじゃ…と思わせる演出でした。

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あと、話の途中でエルダだけ自分に食べ物を捧げていた&彼女のでっち上げの話を涙ながらに聞いてくれていたのがプリキュア=まなつだという事が分かってしまうのですが、自分に良くしてくれた彼女に思うところあったのか、Zヤラネーダに苦戦している彼女をさりげなくフォローして隙を生み出させるなど、早速和解の糸口を手繰り寄せました。とても良い回だったと思います。

 

第20話

季節限定、しかも一日限定一食というスーパーウルトラレアなメロンパンをゲットしたまなつ。しかし、これが何者かに持ち去られてしまい…みのりが最近読んでいる探偵もの小説の主人公になり切って事件解決に乗り出したものの、捜査は早々に迷宮入り、まなつ以外のトロピカる部全員が疑わしい、という話になり一気に険悪なムードに…という内容でした。

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うーん、まずはみのりんの探偵能力が全く機能していなかったのは個人的には不満点です。これが既存シリーズ作品ならギャグ回としてそこまで違和感はなかったのでしょうが、彼女はよりにもよって第7話にて某バーローさんもびっくりというほどの推理を披露しています。この回はそういう点で落差が酷い。

しかも、どう考えても第一容疑者であるくるるんを「そんなことするはずない」とあっさり調査対象から外してしまうなど、ちょっとマヌケぶりが酷いです。確かにくるるんがまなつのメロンパンを食べるとは思えません(ローラもくるるんは人間の食べ物=メロンパンは食べられないとフォローはしている)が、この事件(というほど大げさな話ではなかったのだが)に一枚噛んでいるのは想像出来たたはずですし、実際その通りでした。*2

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考察的な物言いをあえてするなら、この話は「くるるんは人語で意思疎通が出来ない」が大元になった話でもあり、これが将来的に影を落とすことになる示唆とも取れますが…うーん、考えにくいかな、といった感じです。作風を鑑みても。

しかも、最後はローラの自白で真相が判明するという、みのりいいとこなしで締められており、もう少し捻ってほしかったかなあ、という思いはありました。

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まあ、話そのものはまなつ以外の4人が犯行する予想シーンをデフォルメで見せたりしてとても可愛く、面白かったので、エンターテイメントとしては申し分なかったのですが。特にメロンパンを食べた後の「ニッヒッヒッヒッ」はホント可愛くて、視聴しながら悶えていたのは内緒です( ´艸`)

 

まなつの本質

さて、ここまで十分に描かれてきた主人公・まなつですが、今期間で彼女の本質が伺えました。

第20話にて、レアなメロンパンがなくなってしまい、失意のどん底に沈んでしまった彼女でしたが、みのりが犯人を捜すべく調査を始めると同時に自ら助手を名乗り出ます。てっきり真犯人をとっちめるためかと思いきや、どうも捜索する事そのものに興味が移ってしまったようで、立ち直りが非常に速かった。

しかも、後半、キュアラメールが自分が犯人であることをようやく理解し、素直にキュアサマーに謝罪した際に、彼女は「メロンパンよりラメールやみんなの方が大切」と言ってのけたのです。一切の迷いもなく。

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これはまなつが「物理的な物より、精神性を重視している」事を良く表しています。

普通に考えれば、季節限定の、しかも完全抽選で手に入るようなシロモノ、恐らく今年中には二度と入手する機会はないでしょう。しかし、それを皆との友情と天秤にかけた際、そこまでの価値は彼女にとってはなかったのですよね。

前半の回で彼女の生まれ故郷の島では同世代がいなかったことが語られています。だからこそ、違う年代の幼稚園児とも同レベルで遊ぶ事も出来るし、あおぞら市にやってきたことでようやく得られた同世代の友人たちをとても大切にしている。

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多方面に興味が及びふらふらしている様に一見見えるまなつですが、事の本質を一本ちゃんと見据える事が出来ているのは凄く好印象です。これは彼女がよく言う代表的な台詞「今一番大切だと思う事をやろう」にも良く表されていますよね。

次回はそのまなつの生まれ故郷に行く話の様ですし、更なる掘り下げに期待したいですね。

 

ちょっと界隈で見聞きした事に対しての個人的な見解

これは二つあって

  1. エルダは実は外見こそ幼女のそれだが中身は大人で、子供っぽい仕草は演技である。いつか正体を現すのではないか。
  2. この話の黒幕は実は人魚の女王ではないか。

なかなか面白い考察ですが(特に1は面白い)、今の段階ではちょっとないかなあ…というのが本音です。

第19話でのエルダの子供らしい一通りの動きが演技とはちょっと考えにくいですし、そもそももし本当にあの子供っぽさが演技なのであれば、廃屋に落ちた際に誰の目がある訳でもないところでまで演技をする理由はないでしょう。

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ただ、他の幹部に可愛がられている、と言えばまあそれまでなのですが、どうにも過保護が過ぎるというか、ちょっと大切にされ過ぎているきらいはありますよね。いやな言い方をすると単なるメイドなのに。ひょっとしたら何か秘密があるのかも? ただ、バトラーなんかは彼女にまで躊躇なく出撃を命じていますし、ちょっと考えにくいかなあ…

人魚の女王に関しては、確かに真意を見せていない節はありますよね。ローラに手渡した変身アイテム用の貝殻も由来不明ですし、何よりキュアラメール登場回でのローラにこの先どうするのかを彼女自身に委ねた際には、もしあそこでローラがグランオーシャンへの帰還を選択してしまった場合、トロプリチームは全滅だった訳で、実は凄く危ない選択を迫っていたわけです。よくよく考えてみれば、伝説の戦士・プリキュアを見出した後の指標も具体的に示していませんし、どうにも説明不足感が否めない。

ついでに言えば、人魚形態の巨体、という共通性から後回しの魔女との関連も疑われますし、かといって、地上でトロプリチームと仲良くやっているローラの写真を見た際の微笑みが偽物だとも思えません。

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その後回しの魔女ですが、第18話にて随分ご立腹の様子でしたが、その理由がローラが脱走した事やプリキュアになった事ではなく「自分の元に来なかった」事に由来しており、ここら辺も女王との関連性(双方ともローラを気にかけている。質は違うが)が伺えます。

ただ、過去シリーズにおいて、味方側のキャラが実は…という展開はないはず*3ですし、今の段階では「関連はあるかもしれないが今後を注視」ぐらいでよいかと。

 

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次回は夏合宿の名目の元、トロピカる部の面々がまなつの故郷の島を訪れる様ですが…日常回っぽく見えますが、何気に重要回かも?

 

ここまでのトロプリをかいつまんでナナメからバッサリ!

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うーん…非常に申し訳ないが…そこまで派手派手だとあんまり美味しそうに見えないぞ( ゚Д゚)なんか砂糖の塊としか思えないアメリカのカラフルケーキみたいだ( ´艸`)

 

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*1:先回、キュアサマーはチョンギーレに水中戦で惨敗している。

*2:くるるんが気を利かせてアクアポットの冷蔵庫に保管していたものをローラが食べてしまった、というオチ

*3:ただし、スイプリのメフィスト、ドキプリのキングジコチュー、スタプリの12女神など「亜種」は存在する。

【アニメ】トロピカル〜ジュ!プリキュア第16~17話雑感

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大ボスの指に噛みつくというローラの蛮行(笑)にもたまげたが、それで怯んだ挙句、アクアポット回収がてらに逃亡されちゃう後回しの魔女様、べりーきゅーとです(お目目ぐるぐる)。

 

さて、いよいよローラ変身、キュアラメール登場となりました。とりあえずの感想としては、やっぱり性急な感じは否めないかなあ…というのが正直なところです。

特に長丁場の物語の見せ場に於いて、全てに回答を示す必要性はもちろんない訳ですが、ちょっとWhy? に対する答えが少なかったかな…この辺りは後々語られていくのかもしれませんから、早急な判断は出来ませんが、個人的には少しもにょりました…

 

ローラの心情・キュアラメール変身について

第16話予告にてプリキュアなんて道具だと思っていた」と随分過激なことを言っていましたが、本番第17話ではそれに関する心理表現はありませんでした。ここはちょっと残念だったかな…やっぱり彼女なりの大きな心変わりポイントだと思うので、きっちり描いて欲しかった。

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確かに全体的な描き方としては申し分なかったです。ここに至るまでプリキュアメンバーとの交流は存分に描かれましたし、彼女が人間に憧れるようになった理由付けにもなっている。第16話冒頭の登山もそうでしたが、先回のみのり入れ替わり回のはしゃぎっぷりや風紀委員回の彼女の立ち回りを鑑みればやはり皆とともに歩みたい=自身の足で寄り添いたい、という欲求は相当なものだったと容易に想像がつきます。

それだけにプリキュア=道具」という彼女の考え方が180度転換するほどの心理は描いて欲しかったかな、と思うのは我儘ですかね。ただ、想像する余地が十分にある(またそのようにこれまで丁寧に描写した)ので、この点に関してはそこまで大きな不満点ではありません。

少し気になったのは変身のきっかけが「怒り」だった事です。ローラのアクアポットによるやる気回収がない不利な戦いで次々と変身解除に追い込まれるトロプリチーム、そしてチョンギーレに水中戦で敗北して吹っ飛ばされたキュアサマーを目の当たりにして感情爆発して…というものだったのですが、まあ、彼女たちを道具扱いしていれば、当然そんな感情など湧き上がるはずもなく、この辺りは流石の説得力だったのですが、どうにも一時の感情で変身してしまった様にも見受けられ、少し危うくも感じられました。

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尤も、その前に女王の前で人間の世界に戻る宣言をした際にトロプリメンバーを一人ずつ回想しながらともに歩みたい旨を告げており、すでに覚悟は決まっていたのでしょうし、それだけローラにとってキュアサマー=まなつは大切な存在だったという事でしょうし、これまでの彼女の描き方からしても感情の起伏が激しいタイプなのは分かっていましたから、らしいと言えばらしいのですが。

パーソナルカラーは青(水色)ですかね、ネイルの色から鑑みるに。追加キャラ特有の強キャラ感は存外ないイメージです。浄化技・プリキュアくるくるラメールストリームも地味というか他の4人との別格感はなく、等身大である、という感覚を受けました。彼女の変身動機(皆とともに歩みたい)を考えるとこれは良い演出だと思います。ある意味ホッとしました。もちろん、4人合体技で浄化しなくてはならないZヤラネーダを単独技で浄化しているわけですから、それなりに強力なのでしょうが。

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変身直後に足が生えましたが、変身解除後も足はそのままであり感極まった表情で「私人間になれた」と言っていました。これは文字通り「人魚から人間になった」のか、あくまでも擬態なのかは正確にはまだ分かりませんね。今後に注目…という事になるのでしょうが、人魚ではなくなった、となるとそれはそれで重い決断だった訳で、この辺りのお話をどう絡めるのか、あるいは絡めないのかも個人的には注目点となりました。

 

女王の思惑と残された謎

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第17話にて囚われの身から見事脱出に成功したローラでしたが、追手のバトラーの攻撃に巻き込まれ、深海の底に沈んでいく…という描写がありました。その際にアクアポットを手放してまでいるのですが、一時の白日夢を見た後に気が付くと女王の元に送られており、アクアポットも元通り…というものでした。

女王曰く、くるるんが助けてくれたそうなのですが、わりかし状況的には絶望状態からの復帰であり、もし女王の言葉を真に受けるのならば、何? くるるん、実はパルプンテかマハマンでも使えるの? もしくはゴメちゃんみたいな存在なの? とちょっと勘繰りたくもなりました。

先回のみのりとの入れ替わり&解除の件もそうですが、ちょっとこの辺りのご都合感は荒いと言わざるを得ません。

女王は帰還したローラに対して、プリキュアを探し出すという任務は終了した事、女王候補として務めを立派に果たしたことを告げ、この先どうしたいかを問い、更にこのままここに残る事も是としました。

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ただ、その口ぶり(「あなたはどうしたいのですか?」)から、女王の本来の目的は彼女の精神的成長を促す事だったように思えます。まあ、ローラはあの性格ですからね、女王も彼女の才能は認めてはいてもまだ未熟、と感じていたのかもしれません(苦笑)。

あいつら(トロプリチームの面々)は私がいなくちゃダメだから、と生意気な口を利きつつ、地上に戻り彼女らとともに歩むことを告げたローラに女王はのちに変身アイテムとなる古びた貝殻を落ち着いた様子で渡しました。

さて、ここで疑問になるのが「人魚はプリキュアにはなれない」という言葉の真意です。

変身アイテムになる素材を手渡したことと言い、女王は半ばローラがプリキュアになれることを確信めいていた節があります。ついでに言えば、後回しの魔女はローラに対して、自分たちに協力すれば人間にしてやる、と取引を持ち掛けています。

自分的にはあれは人魚の間で語り継がれている伝説、若しくは常識と解釈していたのですが、ここにきて

  • ローラがそう思い込んでいた。
  • 女王が(あえて)そういう風に吹き込んでいた
  • ローラは完全に人間になったから変身できた(人魚が変身できない、という事実は依然としてある)。

など、様々な可能性が出てきました。正直、女王があのアイテムを渡した時にどういう由来のものなのか注釈を入れてくれればだいぶ疑問は薄れたんだけどなあ。

ついでに言うと、キュアラメールが誕生した際に、チョンギーレ、ヌメリ―、ともにそれほど驚いた様子は見せておらず(めんどくせえ事態になったなあ、程度の認識)、どうにも海の生物側の事情については少しモヤモヤが残ります。

物語としては1/3程度が経過したあたりでしょうから、これからの動向に注目するしかないのでしょうね。

 

敵側の事情について

まずは相手の弱点を的確に突いた事は評価できる…というより、敵対勢力の動きとしてはむしろ当然の動きですよね。

第16話にて、ローラのやる気回収、というよりはアクアポットの能力が厄介だと気が付いた幹部たちは一計を案じるのですが

  • まず「船」型のZヤラネーダを「港湾地区」に召喚
  • わざとやられるふりをし
  • ローラがアクアポットを出したタイミングを見計らって、Zヤラネーダに大量のアクアポットに似た瓶を大量排出させ彼女ごと巻き込み、慌ててポットを探してまごついているローラごと網で捕獲
  • 船の速力を活かして海に逃げ込む

という見事な作戦でローラを捕らえており、こんな頭脳戦が出来るとは…と感心しきりでした。オルーバ辺りは見習えよ(笑)

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尤も、第17話ではエルダはローラの罠にものの見事に引っかかって脱走させてしまった上、大ボスの後回しの魔女ですら、彼女に指を噛まれた程度で拘束を緩め脱出されてしまうという失態も犯しており、まあ、何というか緩い組織だなあ、と(苦笑)。

ただ、第17話にてやる気回収をするために地上に出張ったチョンギーレとヌメリ―は「もう地上にやる気回収に出かけるのは何回目だよ」と愚痴めいたことも溢しており、どうにもエルダの態度と言い、単なる悪の組織、とは思えないんですよね。イヤイヤ、という訳ではないのでしょうが、後回しの魔女に与するだけのなんらしかの事情があるのかもしれませんね。

さて、その後回しの魔女なのですが、今回ローラとの対談の場が設けられ、その際にローラに目的を問われた際「地上をやる気のない人間で満たし、後回しの世界を作る事」と返答しました。

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…はて?

一応、目的を初めて明示したわけですが、よくよく考えてみると全然答えになっていない。後回しの世界を作って何がしたいのか、地上の征服? 滅亡? それとも単なる趣味? 世界を後回しの世界にするというのは、世界そのものの停滞、とも受け取れますが、ならば、なぜそんなことを? 世界の動きを止めてまで何か目的があるのか?

どちらにせよ、ろくでもない事を考えている事は間違いなく、ましてあくまでも前進する事を是とするトロプリチームとは対極であり、対決はやはり避けられないのですよね。

ただ、ローラが逃げる際に切った啖呵「お前の力は借りない、自分の事は自分で決める」に何か感じ入ったような様子も見せており、やはり何かあるのかな、彼女には…とも思わせました。普段の彼女の態度からすると激昂しそうな場面であったにも拘らず…です。

ともあれ、敵のとりあえずの目的は分かりました、その真意までは分からないが…というのが今の段階での敵側の事情、といったところでしょうか。

今後はアクアポットを狙うにしても、ローラ自身がプリキュアになってしまいましたから容易ではなくなったでしょう。敵側もZヤラネーダ登場に次ぐ、更なる手を打ってくるのかもしれませんね。

 

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次回はローラが早速あおぞら中学校に転入してくるようですね。そしてトロピカる部の前に色々な部活に挑戦してみる…というものらしいですが…入学時のまなつと同じようなことをしているのが興味深い。

 

ここまでのトロプリをかいつまんでナナメからバッサリ

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流石山場回だけあって作画がとても良かった。最後のローラが人間になれて感涙するシーンは日高さんの演技も相まって今の段階で今作のベストシーンの一つと言っていいでしょう。