旅人の先輩としてアドバイスだ。旅行の計画っていうのは「いやいや、これはありえんだろ」ってぐらいゆったりスケジュールにした方が案外うまくいくものだぞ( ´艸`)
さて、今期間はまなつの生まれ故郷である南乃島へトロプリメンバーが訪れる、というのがメインとなりました。便宜的にここからは南乃島週と呼称しますね
伝統・伝承が残る場所、南乃島
過去シリーズでも、メインキャラクターの田舎に行く話があり、その場ならではの伝承がシナリオに絡む展開がありました。代表的な物にはスマプリの河童伝説や、はぐプリの天狗伝説がありましたね。
さて、実に3回にも渡って描かれた南乃島(うち1回はフェリーに乗るまでだったが)ですが、ヒロイン・まなつを掘り下げる意味でも成功していましたし、今後にも絡んでくるかも…という描写もなされました。さり気に重要な場所ですね、ここ。
モデルは最早言わずもがなですが、鹿児島から沖縄にかけての南の諸島群と推察されます。第23話ではトロプリメンバーがゴーヤを収穫・それを供されて舌鼓を打つ場面がありました。
そして、この島に伝わる数々の風習がまなつの天真爛漫で前向きな性格を形成していった様です。
第22話では島の様々な伝説を語り継ぐ最長老の海ばあが登場、人魚伝説をトロプリメンバーや島の子供たちに言い伝えましたし、第23話のメインプロットだった南乃島祭りでは願い事を書いた石を海に沈めるという一風変わった風習が描かれました。
興味深かったのは、連綿とした引継ぎのお話が絡んでいる事です。
まなつは島の中では最年長のお姉ちゃん的な立場にあるようで、島の子供たちにえらく懐かれていましたし、この子らに後輩が出来れば彼女が手本になるはずです。第22話最後では洞窟の崩落に巻き込まれたキュアラメールが人魚モードになって脱出、その際に海から飛び跳ねた美しい姿を海ばあと子供たちが遠くから目撃し、一生忘れられない光景として目撃者たちの心に刻み込まれました。人魚伝説も海ばあ→まなつ→子供たちにしっかり伝承されているのですよね。
それで思い至ったのですが、ローラ自身もいずれは現女王から女王の座を「引き継ぐ」存在ですよね。意外とこの引き継ぎ…意志の引き継ぎは今作のテーマの一つなのかもしれませんね。
第23話の願い事を書く石の話も興味深かった。実際のところ、石には願い事、というよりはこれからの目標を書くことが主眼になっており、この風習は願掛け、というよりは目標に対する決意表明みたいな所があるんですよね。
質は違いますが、どちらかというと大人になったことを立証・表明するというバンジージャンプの様な風習に近いのかな、という感覚を受けました。これはまなつがローラが石に書いた願い事を無神経に覗こうとしたことにもよく表されています。一見、デリカシーのない行動に見えますが、目標に対する道標であるならば、むしろ見られることこそ是であるという考え方も出来ます。そういう点では七夕の短冊に似ていますね。
詳しくは分かりませんが、正直言えば南乃島は狭い島です。まなつの母親が「のんびりした島」と公言して憚らないほど、良く言えば長閑、悪く言えば変化に乏しく狭い世界。だからこそ、様々な風習や伝説が生まれ、それが受け継がれていく、そんな世界の中、天真爛漫に育ったまなつ。彼女のバックグラウンドを余すところなく描いた回だったと思います、南乃島週は。
南乃島に残された謎
やはり、第22話で登場した聖杯ですよね。そして、それに付随した森の魔女伝説。
上で南乃島週はまなつのバックグラウンドを固めたお話である、と書きましたが、ローラにかなり縁深い話にもなりました。
というのも、恐らくなのですが、伝承に残る森の人魚、どうも現女王である可能性が高いのですよね。海ばあが伝説を語った際にバックで映し出された人魚の姿がどう見ても若かりし頃の現女王なんですよねえ…もちろん確定ではありませんが…
その人魚が残したという宝物=聖杯(尤もトロプリチームは「宝物」という認識でしかなかったが)を探索しに来たトロプリチームと資料で聖杯に目を付けたバトラーの命を受けたヌメリーがバッチング、戦闘になりますが、その際に最初に聖杯を発見したローラは側にあったお香(なのかな? 聖杯がお香になったようにも見えた。ただ、それだと次話でエルダが聖杯を回収した事と辻褄が合わない)からパヒュームシャイニーリングが付与されパワーアップを果たしました。
戦闘自体はパワーアップしたキュアラメールの必殺技で決着したものの、その直後に洞窟が浸水してしまったため、聖杯は置き去りに…第23話では、その回収にエルダが向かい、一悶着はあったものの(期間途中に南乃島祭りのにぎやかな様子が癪に障ったため怪物を召喚して暴れさせた)、聖杯自体は敵の手に渡ってしまいました。
聖杯にはやる気パワーと思しきものが充満しており、後回しの魔女がやる気パワーを溜めている「愚者の棺」に注ぎ込まれることとなります。かなり満足顔の後回しの魔女でしたが、それでも「まだ足りない」そうで、今後の展開に影響が出そうです。
現女王(かもしれない)が関わっている人魚伝説、人魚が財宝を残したという伝承、やる気パワーが納められた聖杯、ローラ=キュアラメールのパワーアップ…今後もこの島は物語に関わってくる可能性があります。実際、聖杯をめぐるヌメリーとの戦闘終了後、トロプリメンバーはパヒュームシャイニーリングを見てグランオーシャン関係者がかつてこの島を訪れたのではないか…と推測していますしね。
敵側の事情について
上でも書いた「愚者の棺」というアイテムが登場しました。というよりは元々登場はしていたのですが、今回正式に名前が判明したという所ですね。
そして、後回しの魔女一味の目的が、この愚者の棺にやる気パワーを満たすことである事が語られました(尤もこれも先回に語られてはいました)。
それが達成された際には明らかに何かが起こるのでしょうが、第22話序盤では後回しの魔女が苦しみ悶えながら、新怪物・ゼッタイヤラネーダ(以下、ZTヤラネーダ)の種を生み出すなどしており、彼女も並々ならぬ事情がありそうですね。そして或いは幹部たちは彼女の苦しみを目の当たりにしているからこそ協力しているのか…
なんにせよ、聖杯は現在敵の手に渡っています。まずは聖杯に溜まっていた力を柩に注ぎ込んだだけですが、聖杯の力を悪用する可能性も否定できません。彼女とバトラーはまだほとんどの力を見せていないですしエルダになだめすかしたり深い洞察に基づく推論も述べており、三幹部よりは事情を深く知っている可能性があるのですよね。この二人はまだまだ未知数の存在ですから、こののちトロプリチームにどのような障害になるのか、今から楽しみでもあります。
逆に幹部達は…この南乃島週は一人ずつ出撃しましたが、その理由が全員夏休みが欲しいというものであり、しかも任務の成否如何に係わらず休暇はきっちり取れているという…あれ? ひょっとしてホワイト職場? というところが何とも言えず苦笑してしまう訳ですが、まあ、相変わらずの緩さで微笑ましい。敵まで微笑ましいなんて、これはこれでちょっと異色ですかね( ´艸`) あ、エルダだけは休暇取れたのかは分からないのか(笑)
あ、あと、エルダはローラのこと嫌いなんですね。そりゃ、一回ひどい目に遭わされたからなあ(第17話)。まなつにはいい感情を抱いている可能性もありますし、トロプリチームについては複雑な感情を抱いているのかもしれませんね。
ちょっと邪推の話
ところで第21話終了後にTVerにて今までの話を全ておさらいできる旨CMが流れたました(これ自体はもうすぐ終了らしいが)。
これってひょっとしてちょうど半分辺りに来たからでしょうかね? もしいつも通り1月決着だとした場合、いつもよりスタートが1ヶ月遅れているため全45話前後、ゴルフやお正月お休みが絡めば全43~42話前後もあり得え、第21話はちょうど半分の折り返し地点の可能性があるのですよね。
そうなった場合…明らかにコロナのしわ寄せという事になりますが、初めからその予定で組まれているなら大丈夫かな? 前作とはそういう意味では事情が違うでしょうし。
オリンピックの事があったからや夏休みだから、という可能性もありますし、まあ…邪推ですね。ちょこっと調べた程度では、今作の終了時期の話は出てこなかったので、もしこの手の話の正式発表の下りがどこかにあるのなら、上記は笑って読み飛ばしてください。
本来ならば作品の終了時期など気にする必要性はない時期なんですが、今年はやはり特殊な事情がありましたから、1年きっちりやるのか、少し短縮して元通りのスケジュールに戻すのか、ちょっと気になった次第です。
次回は…クイズでトロピカる部vs生徒会~!? 究極超人あ~るのバレーボール回を思い出すなあ。
しかし、トロピカる部は負けると廃部の危機だそうだけど、生徒会側は当然、それに見合うだけのリスクを負うんだろうな? ここら辺曖昧にするといい加減生徒会側に対するヘイトが溜まっていってしまうので、良く作り込んで欲しい(ただ、予告画面では生徒会長もびっくりした顔しているんだよなあ)…つくづく先回の風紀委員の話と言い、この学校の上層部は気になる存在ですね…
ここまでのトロプリをかいつまんでナナメからバッサリ
あー、あすかさんは枕替わると眠れないタイプね。わかるわかる~♪