ふらあそ!

ゲーム好き・漫画アニメ好き・自転車好き・鉄旅好き。インドアだったりアウトドアだったりのふらふら遊び人の日記帳、略してふらあそ!

【アニメ】トロピカル〜ジュ!プリキュア第34~35話雑感

f:id:furafuraasobinin:20211111163515j:plain巨大なバリアで複数の敵を挟み込んで圧殺…ついにキュアロゼッタよりえげつないバリアの使い方を習得してしまったな!?

 

さて、今期間は皆の将来の夢、エルダの事情、まなつの掘り下げ、と順調にシナリオが進みました。

 

みんなの夢

将来の夢を語るのはプリキュアシリーズでは定番になりつつありますね。今作・トロプリでも第32話にてさんごを軸にこのテーマが少し匂わされましたが、第34話はそのものずばりのシナリオとなりました。

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結論から言えば、ローラを除く全員が明確な答えは提示しませんでした。が、これはこれでいいのでは? と思わせます。これはスタプリの当該記事の時も少し触れましたが、そもそも中一~中三程度で明確に将来の夢に向かって邁進するというのは、特殊例を除いて稀ですしね。現実の世界ならばスポーツ選手などはその範疇ではないでしょうし、将来の夢そのものが作品テーマとして大きく取り扱われたゴプリでは、きららは現役モデル、みなみは財閥のお嬢様(財閥の一員となる)、という明確なビジョン持ちでした。

むしろ、これらはその後の描き方の方が重要であり、最終的に教師を目指したのぞみや歌手になる事を選んだあおい、宇宙飛行士になったひかるなど、明確なバックグラウンドを描いた上で後日談として語るもよし、だと思うのです。*1

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翻ってトロプリメンバーですが、例えばさんごは最初は店を引き継ぐ事を考えていたようですが、最後の場面(イベントで色んな子供たちの将来の夢を語る場面を大型モニターで映し出す)で「可愛いものに関わりたい」と訂正しており、これは取りも直さず第32話でのモデルの仕事も視野に入っている事が伺えました。

上級生二人も、みのりはかつての同人誌文集を開くような描写、あすかはテニスショップの前でポスターを見やるというシーンがあり、再始動を匂わす様な演出がありました。

ローラは伝説の女王というぶれないものでしたが、まなつはなんと「その時なりたいものになる」という何とも行き当たりばったりな、そして彼女らしい答えを提示しました。

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これは両親の教育方針も大きかったことが描かれていました(父母ともに最初からなりたい職業になった訳ではないし、まなつにも自由に色々考えてほしい)が、彼女らにとって将来の進路を決めるのはまだ先なんですよね。そこまでには様々な体験があるでしょう。そこまでの経験を踏まえて、その時なりたいものになる、というのは決して短絡的な答えではないと個人的には思います。

そして、最後のローラに対する「例え女王になっても私たちはずっと友達」というまなつの台詞。これに他のメンバーも同調し、ローラは照れているような描写がありましたが、恐らくまなつだけは気が付いているんですよね。いずれローラとの別れが来るであろう事を…

 

エルダの事情

バトラーに厳しい態度でやる気パワー回収の効率が悪いことを責められたエルダはとうとう癇癪を起して家出を敢行してしまいます。

最初は地上で気ままに過ごしていた彼女でしたが、次第に寂しくなっていき、最終的にはヌメリーに優しく迎えられ元鞘に収まる、というものだったのですが…

先回の記事でも少し触れましたが、エルダは実は外見が幼女なだけで中身は大人なのでは? という疑念。当初はそれは現段階ではない、というのが自分の結論でしたが、第34話で一気に怪しくなりましたね。

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偶然通りかかったイベントで将来の夢を希望に満ちた顔で語る子供やまなつ達を不愉快そうな目で見つめていた彼女は超ヤラネーダを召喚し暴れさせるのですが、当然、阻止に現れるトロプリチームと戦闘になります。少し前に暇を持て余してトロピカる部の部室の天井に身を潜めて彼女たちの将来の夢の会話を盗み聞きしていたエルダは子供のままの方がいい、と主張、大人になってもやりたいことをやればいいんだ、と言い返すキュアサマーと押し問答になってしまいます。そして隙を見せたエルダがキュアサマーの攻撃から一気に超ヤラネーダを浄化された際に感極まってこう言い放つのです。

「そうやってみんな私を置いていくんだ!」

元々、彼女はこの話でもバトラーに向かって「大人になりたくない」と強調していましたし、過去回でも「愚者の棺にやる気が満ちれば私たちの願いが叶うのか?」という疑問を呈していたり、やはり何か事情と目的があるっぽいのですよね。

彼女の名前、エルダは「elder」にも通じます。言わずもがな、英語で年長者、長老、などをあらわす単語です。これの意味するところは、果たして…?

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ただ、どういう事情があるにせよ、中身はお子様であり、少なくとも演技であるとはどうしても思えません。今回のラストなどは迎えに来たヌメリーに涙ぐみながらしがみついていたりと、見た目相応な態度を取っています。というより、ヌメリーへの態度もそうですが、ヤラネーダ召喚の際に子供を標的にすることなども含めて、彼女の根幹にはやはり「寂しさ」があるような気がしてならないのですよね…

 

まなつの反省

第35話ではハロウィンパーティーを仕掛けたトロピカる部。しかし学校の暗所に以前落とされていたと思われるヤラネーダの素(超やZTではない)が覚醒し暴れ始めてしまいます。早速変身して対処するトロプリチームですが、ちょうどローラが不在であり、パーティーを潰されまいと焦ったキュアサマーは勝手にアクアポッドを使用してやる気回収をしてしまいます。それ自体は成功し、ノーマルヤラネーダだったことも幸いして浄化には成功するのですが、ローラが駆け付けた時にはやる気を戻す事が出来ずに絶望するまなつの姿が…というものでした。

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まあ、まずは良くも悪くもローラがいないと最終的に戦闘を解決できないことが露呈してしまった訳ですが(苦笑)。大失態を犯してしまったまなつがとうとう自己嫌悪に陥る、という回でした。

元々まなつは明るく表裏のない性格をしていましたが、それだけに反転してしまった時の反動が危惧されていましたが、とうとうこの回でやってしまいました。

軽はずみな行動をローラに責められたことも相まって、再度チョンギーレが今度は正式に(という表現もなんだが)超ヤラネーダを召喚した際には戦闘時にすら失敗を恐れて動けなくなる、という状態まで追いつめられてしまい、何気に大ピンチ回でもありました。

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キュアサマー以外が敵に拘束され、皆が口々に授けてくれる作戦を信じるか否かの究極の二択を迫られた事と、ローラも言い過ぎたことを反省してかしらずか、ハッパをかけた事で、自分が改めて皆に支えられていたからこそ無茶が出来ていたことを悟った彼女は、なんとか吹っ切る事が出来ましたが、この際にやる気復帰をローラが再度行った際に、まなつが行った復帰しなかった分もまとめて返す事が出来たという、少しなし崩し的な結末だったのは締まらないかな、とは思いました。尤もこのシーンは「ああ、やっぱりいいぃぃぃ!」と笑ってみてはいましたが( ´艸`)

ただ、今回で分かった事ですが、まなつは自身のこの欠点について自覚はあったんですね。後先考えずに突っ走てしまう性格を自己批判していましたし、自分の行動で皆に迷惑をかけている事を反省するようなことも述べました。何より自覚があったからこそあそこまで落ち込んでしまったのでしょう。

今回の件で他のトロプリメンバーの支えが重要であったことを悟れたのは非常に意義があったと思いますが、最終的にご都合的な解決方法だったのは少しもやっとはしました。まなつが適当にやる気カムバックして何人かの人格が入れ替わったり結構な惨事になっていたのがより拍車をかけてしまいました。ギャグとして見る分には面白かったんだけどサ。

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最終的には再び皆に謝罪するまなつが許されて、ハロウィンパーティーも無事成功という場面で幕となりましたが、少し前作のひなた自己嫌悪回にも通ずるエピソードでしたね。それでも受ける印象が全然違うのは作風の違いでしょうかね。

 

f:id:furafuraasobinin:20211111164330j:plain次回は…おお、トロプリメンバーがグランオーシャンにご招待されちゃうのか。女王とも会見するようですし、シナリオの根幹に触れるのか、ローラの里帰りに終始するのか…ちょっと注目かもしれませんね。

 

ここまでのトロプリをかいつまんでナナメからバッサリ

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エルダが召喚した超ヤラネーダさあ…

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バルカン300だよな!? やっぱ!

 

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*1:逆に前作ヒープリはこの辺りで失敗している。