ふらあそ!

ゲーム好き・漫画アニメ好き・自転車好き・鉄旅好き。インドアだったりアウトドアだったりのふらふら遊び人の日記帳、略してふらあそ!

【アニメ】ヒーリングっど♥プリキュア第39~41話雑感

あー、さて、1月も残すところあと3日となってしまったわけですが、新年あけましておめでとうございます( ´艸`)

今年も当ブログをゆるゆるとよろしくお願いいたします。

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ご挨拶が遅れたお詫びにキレイになった三幹部などご鑑賞ください( ´艸`)
*1

 

さて、今期間はとうとう最終決戦前夜、といった感じの内容でした。ひなたをメインに据えつつ、グアイワルの離反、キングビョーゲンの本体出現と着々と進行していきました。

 

話の流れとしては、グアイワルの罠に嵌ったひなたを筆頭とするヒープリチームはビョーゲンキングダムの本拠地・キングビョーゲンの元へと導かれます。当然戦闘になるのですが、苦戦はするものの皆の力を合わせたファイナルヒーリングっどアローが炸裂、キングビョーゲンの浄化に成功。

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しかし、これはグアイワルの計略であり、彼はキングとプリキュア達との共倒れを狙っており、プリキュア達が勝ってしまったこと自体は誤算だったものの、キングがいなくなったここを勝機と捉え、大量のメガパーツを自身に投入、パワーアップしキンググアイワルを名乗りプリキュア達に襲撃、変身解除に追い込みます。

ヒープリチームはアスミの機転で脱出するものの、グアイワルを認めないシンドイーネはキングは生きていると信じキング探索に、ダルイゼンは自分が住みやすい世界さえ構築できれば誰がキングだろうと構わない、という態度だったため、グアイワルは地上に出てメガビョーゲンによる侵略を開始、ダルイゼンにヒープリチームの追撃を命じます。

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ビョーゲンキングダムに閉じ込められる形になったヒープリチーム側はまんまと罠に嵌ってしまい自責の念を感じ泣きじゃくるひなたを宥めつつ、脱出の糸口を探りますが、その最中にダルイゼンと交戦、戦闘中にラテがキュアスパークルの技がビョーゲンキングダムの壁の弱いところにさく裂した場面を見出し、ここを破って脱出成功。

地上に戻ったヒープリチームは次々メガビョーゲンを浄化していきますが、森林公園にてひときわ強大なギガビョーゲンと交戦。そこに次々と幹部たちが合流し、キュアグレースvsダルイゼン、キュアフォンテーヌvsシンドイーネ、キュアスパークルvsグアイワル、キュアアースvsギガビョーゲンという四巴戦の様相を呈してきます。

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しかし個々の力ではプリキュアを上回るビョーゲンズ達、次第に追い詰められついに変身解除に追い込まれるほどのダメージを受けるヒープリチーム。勝ち誇り彼女たちにとどめを刺そうとするグアイワルに闇の塊が襲い掛かり…!? というものでした。

 

平光ひなたについて

これは…うーん…そうねえ。

人間、誰でも欠点はありますよね。今作に関してひなたはその最筆頭であり、延いてはそれが彼女をかわいく魅力的に見せてもいます。

ただ、彼女の場合、その欠点が結構致命的な事態を招くんですよね…今回のグアイワルの罠に引っかかった件にしても、正直言うともう少し慎重になるべきところを強行したのですから。実際、グアイワルが(わざと)ひなたの目の前でワープゲートをくぐるところを目撃したひなたはそれで皆に相談を持ち掛けるまでは良かったのですが、この好機に目が奪われ突き進むことを選択してしまいました。しかも、このワープゲートの先に進むことに対して、ちゆ、ラビリン、ニャトランは反対意見を出しています*2

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過去回にも幾度か語られている、ひなたは一つの事に集中しすぎると他の事がおぼつかなくなる、が出てしまった訳ですが、これではグアイワルの揶揄(お前なら絶対に罠にかかると思っていた、と罵られた)も甘んじて受けるしかないでしょう。ただ、この件に関しては、のどか、ペギタン、アスミはひなたの意見に追従しており、ひなた一人に責という訳ではありません。

気になったのは、そういう事情であったにも関わらず「自分は何をやっても失敗するダメな子なんだ」といって泣き出してしまった事です。前々から出ていた自己否定がまたしても噴出してしまった訳ですが、今までもこのネガティブモード突入については散々他のメンバーにフォローしてもらったにも拘らず、またしても皆に慰められてしまうことになってしまいました。

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時期的に言ってひなたファイナルエピソードだったでしょう、この期に及んでこの手の話を…しかも今までで最大級の感情爆発を持ってくるのは…正直言うと、この子成長してないの? と思わせてしまったのは悪手だったと思います。逆に彼女の懊悩を描きたかったのならば、少なくとも、兄姉に対するコンプレックスというだけではさすがに理由付けとしては弱すぎる。*3

しかも、更に良くない事にその度にのどかをはじめとしたヒープリメンバーが優しくフォローするため、逆から言うとメンバー内という小さな世界でしか彼女は許されていない(しかもひなたはそれで一時的に救われてしまう)、という困った流れが発生しています。

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確かにそれが狭い世界であっても自身を肯定してくれる存在のおかげで救われるという事はあるでしょう。しかし、彼女はそれがあまりに多すぎたし、それが故にそれに甘えてしまった様にも見受けられるのですよね。普段が能天気な性格をしているだけに余計に悪目立ちしてしまう。

ただ、今回のひなたを立ち直らせたニャトランの言葉は良かったですね。要するに彼女は失敗ばかり目が行きすぎだし、欠点がある人間の方が魅力的なことが多々ある訳で、そういう事も含めて大好きである、と。この子はその一見軽そうな見た目と言動とは裏腹に一番大人びていますね。物事の本質を一番捉えているというか。

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ニャトランを筆頭にした皆の励ましで、とうとう今度こそすべてを吹っ切ったひなたでしたが、個人的にはもう少しエピソードが欲しかったかな…というのが正直な感想です。この辺りは総評でまとめましょう。

 

敵側の事情について

大きな動きがありましたね。

グアイワル離反は前々から匂わせがあったので納得でしたが、あえて言うならキングビョーゲンの力を完全に見誤っていたのが間抜けだった、といったところでしょうか。キングビョーゲンもあえて泳がせていた、という様な節の事を言っていました。

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ただ、グアイワルはあまり賢くはなかったかもしれませんが、一番ものを考えている幹部でもあり、少なくともキングビョーゲンを信奉する以外何も考えていないシンドイーネや、場当たり的な事しかしていなかったダルイゼンにとやかく言われる筋はない、というのが正直な感想でしたね。シンドイーネ、ダルイゼンともにこの期間中、彼の事を随分ディスる発言をしていましたが、どの口が、とは思いました。

シンドイーネは完全にキングビョーゲン以外が見えていない状態ですね。キングビョーゲンはメガパーツを投入し進化した幹部=テラビョーゲンを文字通り「食ってしまう」事で自身のパワーアップを図った訳ですし、彼女はそれを承知の上でグアイワルをハメるために一時的にキンググアイワルを名乗る彼に協力しましたし、実際彼女の奸計に引っかかったグアイワルはキングビョーゲンに食われ同化するという悲惨な末路をたどりました。しかし、これは取りも直さず「自分が食われる」可能性もある訳で、挙句の果てに、ダルイゼンをも吸収しようとしたキングビョーゲンを見てもお構いなし、という態度でした。自分がキングビョーゲンに一番信任されている故に大丈夫、と考えているのか、食べられても構わない(むしろ喜ばしい)と考えているのかは分かりませんけどね…ただ、彼女はキングビョーゲンが作り出した、というよりは自然発生的なニュアンスだったのは「おや?」と思いました。というよりは、テラビョーゲンってキングが生み出した、とは一言も言及はされていないんですよね。テラビョーゲンの出所がここにきてちょっと注目点に個人的にはなりました。

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そして、ダルイゼン。グアイワルが食われてしまった事にもショックを受けていたようでしたが、それ以上に自身にもその危機が迫った際にはついに逃げ出してしまう、という意外な一面を見せました。てっきり彼はビョーゲンキングダムのためならば受け入れるのかな、と思っていたのですが、考えてみれば彼はビョーゲンキングダムが自分にとって住み心地がいいから地上を汚染しようしていたわけで、奉じていたのは環境(ビョーゲンキングダム)ではなくあくまでも自分なのですよね。

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そして、ついに本当の姿を現したキングビョーゲン。やはり部下の事を駒としてしか扱っていないのがミエミエでしたね。イメージ的には鋼の錬金術師のプライドでしたが、流石にあそこまでの深堀りはされていないですかね…全体像がゾロっとした服で覆われているためちょっと分かりづらかったですが、一本角の生えた黒い犬or馬or狐? やはりテアティーヌとの関連性が疑われます。また、彼はこの期に及んでもプリキュアよりテアティーヌの方に危険視しており、更にプリキュア達を初めて直接見た際にも、まずは先代に酷似しているキュアアースに注目するなど、あくまでもその視線はテアティーヌ(及びそのパートナー)に向いています。

そもそもこの話、主人公サイドが意外なほど事情を知らされていないんですよね。ヒーアニ達からのまた聞き&その彼らにしても深い事情までは知らされていない雰囲気ですし。この回で残り1か月になったこともあり、そろそろ何かしらの暴露がありそうですよね。

 

そして、這う這うの体で逃げたダルイゼン、キングビョーゲンの追撃を受けたからかボロボロの状態でのどか=キュアグレースの前に現れ、彼女の中に潜伏して力を回復させてくれ、と第41話最後の引きで懇願してきました。しかし、過去に病魔に侵されていた恐怖からか、はたまた自身が産み落としてしまったダルイゼンに対する嫌悪感からか、彼女はこの申し出を突っぱねてしまいます。

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その様子に善人面しておきながら我が身可愛さか、結局お前だって自分勝手じゃないか、と罵るダルイゼンから逃げるように走り出すキュアグレース。その表情は苦渋に満ちて…というところで幕となりましたが…

 

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次回はそのダルイゼンとのどかのファイナルエピソードですかね。和解なのか、受け入れるのか、はたまた拒否を貫き通すのか…ダルイゼンは安易に許してはならないほどかなり悪辣な事をのどかに対して(しかも複数回)しており、それだけにシリーズ既存作品よりも(ライバル対決的な意味合いでの)その結末に対するハードルは正直高いと個人的には思います。それだけにこの作品の真価を問われるエピソードになるでしょう。果たしてどうなるのか…注目したいです。

 

ここまでのヒープリをかいつまんでナナメからバッサリ

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アスミさんのこの罠回避シーン。「罠はハマって踏みつぶす」という名言を残した某ドワーフファイター思い出した( ´艸`)

 

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*1:たださ、この場面、ひなたの夢の中なんだけど、彼女はあくまでも彼らと和解したい、と思っているとも解釈できるんだよねえ。コミカルに描かれているけど、ここは彼女の優しさを示す演出だと個人的には思う。

*2:ちゆ=これは罠の可能性が高い、ラビリン=仮にキングの元にたどり着けたとしてもまだ我々では勝てない、ニャトラン=先に何があるのか分からないのに危険すぎる

*3:しかも、これに対する解決エピソードは1回やっている。

【アニメ】ヒーリングっど♥プリキュア第38話「女将?ハイジャン?揺れるちゆの心!」感想

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女将…とうじ君、それは君の将来の奥方がなるものなのだよ…

 

さて、ちゆメイン回でした。真面目さ故の葛藤、そしてアドバイスを飲み込んだ後の割り切りの速さ、ペギタンとの友情、吹っ切った後の揺るがなさ、実に彼女らしいエピソードでした。正直言うと2話分かけてじっくり描いてもよかったぐらいでしたが、まあ、流石にそこは…ですよね。

 

話の流れとしては、沢泉家の朝食にて、先日のハイジャンプ大会優勝でが新聞記事になって食卓の話題になったのですが、その際にとうじが旅館を継ぎたい旨を宣言、ちゆはハイジャンプに専念してもよい、という趣旨のことを言われます。

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家業を継ぐのは当たり前だと考えていたちゆは、この彼女にとって意外な展開にハイジャンプも家の事も好きであるが故の板挟みなってしまいます。

悩んでいる様子のちゆを心配したペギタンはちゆ以外のヒープリメンバーに相談するのですが、数々の助言を得た上で答えを見出し、それをちゆに伝えに行こうとする…というものです。

 

沢泉ちゆの決断とペギタン

結論から言うと、彼女は両方を取るという選択をしました。最後に彼女自身も言っていましたが、欲張りですね( ´艸`)。

先回の記事でも取り上げましたが、そもそもハイジャンプと旅館業、この二つは決して両立しない訳ではないんですよね、少なくとも今の段階では。しかし現実的なものの見方をするならば、いずれは壁にぶち当たるのは事実でしょう。なんせ世界を目指しているのですから。感心したのは彼女の祖母が決して楽な道ではない、と釘を刺した点です。

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しかし、家族全員が彼女をバックアップする宣言をしており、祖母も釘を刺した上でやりたいことをやりなさい、と容認の立場を示しています。逆から言えば、ハイジャンプに挫折したとしても、旅館業があるわけですが、少なくとも祖母(それに同意している仕草を見せた祖父も)は女将修行の教授を決して緩めたりはしない、と宣言しているのですよね。

彼女自身も最初はかなりの葛藤を見せましたし、シンドイーネが呼び出したギガビョーゲンとたまたまバッチングして一人で戦うことになった際に「私の一途な思いを邪魔するな」とシンドイーネに罵られて、自分は旅館業もハイジャンプもどっちも選べない半端者である、と懊悩スイッチが入ってしまいました。

ここでペギタンが「それでいい」と肯定したのは良かったですね。ちゆは生真面目で何事に対しても一生懸命努力をしてきたわけですが、それを今まで見ていたペギタンだからこそ、彼女が両方を選択しても乗り越えられる、好きなものならそれが出来ると言ってくれました。そしてそれでも折れそうになったなら、自分の勇気を分けてあげられる、とも。

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あれ? 今回ペギタン回じゃないか…(´;ω;`)

これって、回想シーンにも出てきましたが、ちゆが始めて変身した時に、ペギタンにちゆがいった台詞なんですよね。やっぱりこの二人は寄り添っているのだなあ、と。それだけに別れのシーンが辛そう…まあ、まだそうなるのかどうかはわからないのですが。

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ペギタンのアドバイスに吹っ切れた彼女は途中参入してきた他のプリキュアがギガビョーゲンに苦戦している所を見て、まずはシンドイーネを一撃で吹っ飛ばした後、雨のエレメントボトルを使用し、砂地を自由にサーフィンするギガビョーゲンを足止め、一気に合体浄化技でフィニッシュしました。

ここら辺の切り替えの速さは凄いですよね。彼女はある意味前作のスタプリメンバーに性質としては近いのかもしれません。それだけに今話の展開はちょっと早急だったかな(上で2話分かけてほしかった、と書いたのはそのため)とは思ったのですが、この切り替えの速さは過去回でも何度か描かれており、違和感はあまり感じなかったです。

最後は家族の前で旅館業とハイジャンプの両立を宣言する、という場面で幕となりましたが、彼女の志は最早揺るがないものとなったのでしょう。ちゆのエピソードの集大成としてよくまとまっていたと思います。

 

敵側の事情について

キングビョーゲンがしばらく不在であることが正式にシンドイーネの口から語られました。それ以外は特筆すべき点はなかったのですが、あくまでもキングビョーゲンの一番になることにこだわるシンドイーネ、キングビョーゲンすら超えて自身が一番だと宣うグアイワル、それを冷ややかな目で見ているダルイゼン、という様子が描かれました。

果たしてこの不協和音が最後どうなるのかは…見ものですね。

 

さて、次回は…ひなたがビョーゲンキングダムへの入り口を発見したぁ!?

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でも、どう考えても、これ罠じゃないか? あからさまな看板設置しているあたり、グアイワルあたりが考えそうじゃん、こういうの。

 

そして次回作について

www.asahi.co.jp

とうとう正式に次回作・トロピカル~ジュ!プリキュアの放映時期が発表されましたね。来年の2/28スタートという事は、ヒープリは1か月延長、来週はお休みだそうですから、あと7回、全45回という事になるのですかね? いつもより4~5回少ないことになってしまうのでしょうが…仕方ないのかな。

トロピカル~ジュ!プリキュアは…主人公のまなつ=キュアサマーはピンク枠ではないんですかね? パッと見た感じ受けた印象は虹色枠かな? 明るい作風っぽいですが…こちらはこちらで今から楽しみですね。

 

今週のヒープリのここが見どころ

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貴様ら! その恥ずかしい応援幕、まだ持っていたんか!( ´艸`)

 

【アニメ】ヒーリングっど♥プリキュア第36~37話雑感

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うむ。予想通りのテスト点数…って、なんて顔してんだ! ひなた(笑)。しかし32点か。昔の俺と大差ない。だいじょーぶだいじょーぶ。*1

 

さて、この期間ではひなたの掘り下げとヒーアニ達の成長と今後の憂いという展開でしたが、うーん、次回がちゆエピソードなため、ひなたはもう一波乱ありそう&今回に関してはそこまでの掘り下げはなかった印象でした。逆にヒーアニ達はちょっと時期的なことを考えてもファイナル単独回っぽかったですね。その代わり彼らなりの悩みをよく描けていたと思います。

 

平光ひなたについて

第36話はかつてはお互いの事をエリザベス、ナターシャと呼び合った仲の良かった友人であるえりこと久々に再会を楽しみにしていたひなたが妙に機嫌が悪い彼女に塩対応されてしまい凹んでしまう…というものでした。

 

それを機にひなたは猛勉強をすることになるのですが、まあ、とにかく飽きっぽい、というか机に集中してずっと座っている事が出来ない上、参考書もまるで意味をなしていないものをチョイスしているなど、なるほど、この子は馬鹿、というよりそもそもの方法論を知らないタイプなんですね。まるで学生時代の自分を見ているよう(以下自粛)。

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ちょっと気になったのは、彼女がえりこに冷たくあしらわれたのは、長い時間離れ離れになって友情が薄れてしまったから、そして自身が子供の頃からの能天気さも含めて成長してないからだ、と考え、せめてのどかやちゆと同じ学校に行かなければ、彼女たちとの友情も破綻してしまうであろう事を恐れている点でした。

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この場面自体はコミカルに描かれていたので悲壮感がかなり薄らいでいましたが、そのひなたの想像はレベルの高い高校に進学し高飛車になったのどかとちゆが、彼女を見下しながら眼中にない、という態度を取る、というもので、逆から言えばひなたは人とのつながりが断ち切られるのを極端に怖がっているとも取れます。それこそ、アスミが「同じ学校に行かなければ友達ではいられないのですか?」と純粋な質問をぶつけてくるまで気が付かない程に。

ここでもう一つ気になる事があります。今作の話も最早後半戦というところまで進んでいるのですが、彼女の家族構成がはっきりしていく中、なぜか母親が未だに登場していないんですよね。しかもいくらでも出す機会はあったでしょうに。

ひなたは過去回においてのどかを気遣う母親に感涙してみせたり、ラテが必死にメガビョーゲンに立ち向かう姿に「これ以上やったら死んじゃうよ!」と悲痛な叫びをあげたり、スランプに陥ったちゆに「記録が出なくても死なないし」と言って励ましたり…母親と「死」についての言及が多々あります。そして、今回の人とのつながりの断裂を恐れるひなた…

あまり考えたくはないのですが、ひなたの母親が仮に故人だとしたら…時たま見せるネガティブな面も含めて彼女の人格形成に大きな影響を及ぼした可能性がありますね。まして、今作の設定を考えるに、その原因がビョーゲンズがらみ…という可能性もなくはないです。ここら辺がうまく描かれていくとひなたもとても良いキャラクターになりそうですよね。まあ、ひなた単独回はまだあると思うので、今後に期待しましょう。ひょっこり母親が登場する可能性もあるわけですしね(その方が嬉しい誤算です。たとえ物語上であってもプリキュアシリーズにおいて人死にはあまり見たいものではないですし)。*2

 

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結局、この話においてはえりこはひなたが見せたのどか達と仲良くしている写真を見て嫉妬したが故の塩対応だった事が判明。もちろん、ひなたがそんなことを気にするわけもなく、誤解も解けた二人は元通りの仲良しに戻りました。そして、その事を受けて、離れ離れになっても友情は不変なのだと悟った彼女は勉強はやめた…

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と嘯き、その事とは関係なくのどか達と同じ高校を目指す、と改めて目標を定めて勉強に邁進する事を決意する、というところで幕となりました。

今作は誤解でのすれ違い→そこからの和解、というプロットの話が案外多いですね。作風的にあまりとげとげした印象がないのは救いでしょうか。

 

ヒーアニ達の憂鬱

第37話ではヒーアニ達にスポットが当たりました。

ラテを中心に色々な「秋」を満喫する事になったヒーアニ達。アルバイトを始めたアスミ、学校があるのどか達とは別行動となり、彼彼女らはスポーツ、芸術、食欲、と次々と秋を満喫していきます。

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それが一段落し、満喫中に様々な人々の奉仕活動や優しさを目の当たりにしたヒーアニ達は紅葉彩る公園で一休みしながら、自分たちが守るべき世界を改めて自覚し、それと同時に「今度はのどか達と一緒に楽しもう」という言葉をきっかけに、ビョーゲンズから地球を守り切った際には彼女らと別れなければならない事に思いを馳せます。

そんな折、ヒーアニ達の前にダルイゼンが現れ、我々を倒さなければいつまでも彼女らと一緒にいられる、と煽られます。もちろんヒーアニ達はそんな戯言は拒否しますが、その言葉を承けてダルイゼンはギガビョーゲンを召喚、パートナー不在の彼らはピンチに陥る…というものでした。

 

これまたプリキュアシリーズ恒例のメンバーの別れについて言及された回でした。ただ妖精サイドから先に覚悟のほどを述べる描写は結構珍しいかもですね。今回ダルイゼンに煽られた際にも「別れの寂しさよりも守るべき大切なものがある」と啖呵を切り、更に戦闘中防戦一方になった際に全員バリアを先ほどの守るべきものを思い出しながら強化、敵の攻撃を退けており、成長著しい様が描かれました。

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その37話なのですが、テアティーヌ以外のヒーアニ(大人のライオンと虎モチーフが2体)が登場し、援軍の準備を始めている様子が描かれています。皆次第に回復しているようで、テアティーヌ自身も動くぐらいのことは出来る、といった状態まで治癒しているようです。その大人のヒーアニが、ラビリン達の成長の事を憂いていましたが、この回でその点については杞憂かなあ、という感想を得ました。でもヒーリングガーデンにおいても、あの三人組は未熟でお調子者みたいな扱いではあったんですね(苦笑)。

少し気になったのは、先回のビョーゲンズ側もそうだったのですが、ヒーリングガーデン側も「時間を気にし始めた」事です。

今回のヒーアニ3人組も言い方が「来年には決着がついてヒーリングガーデンに帰らなければならない」事を前提に話をしていた節があるのですよね。実際のところはビョーゲンズとの戦いはいつ終わるのかわからないというのに。

更に言えば、37話ラストにはダルイゼンが撤退時に「残された時間をせいぜい楽しむがいい」と減らず口を叩いています。この期間内にも恒例の敵側寸劇はあったのですが、両話ともキングビョーゲンが不在でした。前の記事で指摘したキングビョーゲンが焦っているのでは? という推測もありひょっとして何かの準備をしている? 可能性もありますね。ヒーアニ達も反撃の狼煙を上げつつあるようですし。

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物語上、両サイドともに病気による地球の汚染とそれの浄化、という形で一進一退を繰り返しており、とりあえず時限的なものはなかったはずです。つまり状態としては「拮抗」な訳です。*3

そうなると、ヒーリングガーデンサイドはプリキュア達にまだ何か隠していることがあるのかも? という疑念が沸きます。作風的には考え過ぎかな? という気もしますが。前作の様などんでん返しがないとは言い切れませんよね。

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話の最後に、来年の事を憂うヒーアニ達を疑問を持ったのどか達に対して彼らは誤魔化す態度を取りました。メタなことを言うと、最終回近辺でヒーアニ達との別れは描かれそうなので、そうなるとのどか達は号泣しそうだなあ…特にペギタンをかわいがっているちゆは大泣きしそう…

 

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さて、次回は…おお! とうとうちゆに大きな選択が迫られそうな感じですね。ちょっと間がなさ過ぎない? という気はしますが、彼女がどういう道を歩むのか。陸上を取るのか、家業を取るのか、それともあくまでも両方なのか。時期的にもちゆファイナルエピソードでしょう。注目ですね。

 

ここまでのヒープリをかいつまんでナナメからバッサリ

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ちゆが時たま見せる「ダメだ…こいつ、早くなんとかしないと…」顔、めっちゃ好き…

 

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*1:かつて、これほどあてにならないだいじょーぶがあっただろうか。いやない。

*2:ビョーゲンズがらみで意識不明状態、原因を浄化して復活とか…色々想像の余地があって面白いのだが…

*3:ついでに言えばすこやか市周辺という極めて限定的な地域しかビョーゲンズは手を伸ばしてはいない。

【アニメ】ヒーリングっど♥プリキュア第35話「手と手でトス!ボールつないで青春お手当て!」感想

 

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ラテ様、南の島行きたいとかわがままじゃのう( ´艸`)また、プリキュア達の慰労とかもっともらしいこと言っちゃって、小賢しい言葉の魔術を使うじゃないか(苦笑)。

 

さて、カオス回でしたね。意外なほどカオス回がない今作、ついに来たか、という感じでした。実際息抜き回要素がかなり強かったですが、今作はスケジュールが詰め詰めっぽいですし、かなりのカンフル剤になった気がします。

 

話の流れとしては、ラテ様やアスミ、ヒーアニ達がハマっているビーチバレーを題材としたアニメに感化された彼女たちはヒープリメンバーを誘って慰労も兼ねて南の島を訪れることになります。

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プライベートビーチ同然の砂浜にはしゃぐのどか達でしたが、ラテやラビリンはここでビーチバレーの特訓をするごっこ遊びを始めてしまい、全員がノリノリでビーチバレーに興じ始めます。

一方、グアイワルはスタイリッシュな地球蝕みを目論み、色々考えていたところ、やはりアニメの影響を受けてボール遊びをしていたちゆの弟・とうじの姿を見てメガビョーゲンを召喚後に特訓を施し必殺技を学ばせようとします。

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ところが、偶然その特訓場がヒープリチームが訪れていたビーチだったため、お互いがバッチング、ヒープリチームvsメガビョーゲンの熱いビーチバレーバトルが始まる…というものです。

 

うーん。これだけ書くと頭の痛い内容ですね(笑)。実際のところ、本編とは何の関わりもないお話であり、清涼剤的な内容でした。

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テーマとしても、のどかが語った、ビーチバレーがボールを繋いでいく競技である事に準えて、皆と手を携えている様で好きである、という点が強調されました。実に彼女らしいですが、個人的には“命のつなぎ手”ともいえる医者を彼女が将来目指す事への暗喩の様な気もしました。まあ、これは自分なりのかなり強引な解釈ですけどね。

もう一つ、アスリート視点として、無茶な練習で選手を虐げることは悪である、というメッセージも発しました。

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これはグアイワルがメガビョーゲンに無茶な特訓を課したばかりか戦闘中もスパルタ指示を出し続けたため、見るに見かねたヒープリチームから非難の声が続出する、というものでしたが、これについてはスポーツ界においての今の流行であり、データも含めて根性論を否定する傾向があるため、普遍的な回答にとどめた感がありました。…個人的にはスポーツにおける“飴と鞭”は使い方次第であり一極論ではないと思っているので、少しモヤモヤしましたが…

 

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気になる点としては何故かグアイワルが召喚したのがギガビョーゲンではなくメガビョーゲンだった事ですが、最後の浄化技が久々のプリキュアヒーリングフラワーだったからなのか、もっと深い理由があったのか(例えばギガビョーゲンは制御が難しく、今回の様に特訓を施すのには向いていなかった、とか)は特に語られることもなく分からずじまい。でも深く考えるほどではないのかな?

 

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まあ、でも今回に関してはテーマとしてこれぐらいで、あとはやたらとツッコミをしまくるひなた、敵味方含めて妙にハイテンション、これでもかという数の変顔の数々、久々にギャグを楽しみつつゆったり視聴する事が出来る回でした。たまにはいいんじゃないでしょうか。

 

さて、次回はひなたが猛勉強をすることになるため、皆で勉強会をしよう&恒例パジャマ回になるようですね。

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ただ、ここにきて水着回→パジャマ回を連続でやるのはさすがに一抹の不安を感じます…来季のプリキュアが発表されたものの、未だに今作をショートカットするのか、時期を延長してまで4クール完走を目指すのか、現段階ですら正式な発表はありません(のはず)。

色々思うところはあります。が、それは総評に取っておこうかと思います。はてさてどうなる事やら。

 

今週のヒープリのここが見どころ

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ねえ、なんで君ショボーン(´・ω・`)顔でドヤ顔してんの!

 

【アニメ】ヒーリングっど♥プリキュア第32~34話雑感

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くっ…おっさん、さすが医者だ。いい車乗ってるじゃねえか( ´艸`)

 

さて、今期間ではちゆ→のどか→ちゆがメインという若干変則パターンで掘り下げが進みました。ちゆは家業の絡みとアスリート絡み両方を上手く片付けたような印象でした。ただ、将来の夢などを高らかに宣言したかというとそういう訳でもなかったので、まだ一波乱あるのかな?

 

沢泉ちゆについて

今期間でのメインでスポットが当たったキャラクターですが、上でも書いたようにまずは彼女の成長を描き切ったかな? という感想を得ました。というより、彼女はメイン4人の中で最も闇が少ないというか、一番完成された人物なのですよね。多少嫌な言い方をすると起伏が少ない、というか。

第32話ではしっかり者なところを、第34話では揺れ動く心が描かれました。

第32話では学校の体験学習一環でのどか達が旅館沢泉で1日働いてみる、というものでしたが、祖母である女将からは相変わらず英才教育を施されている場面がありましたし、彼女自身はほかのメンツをそつなく指導しつつ、張り切り過ぎて失敗してしまった弟を叱責するなど、順調に家業を継ぐ準備を進めている感じを受けました。

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Bパートで出現したギガビョーゲンに襲われそうになった弟を庇った際にパワーアップしたような描写も見られましたし、戦闘も水球を相手の眼前に飛ばし、それをキュアアースの空気弾で炸裂させ転倒を誘う、という頭脳戦・連携ともに見事なもので成長した様子が描かれました。

第34話では市内の陸上大会でライバルであるつばさを退けて優勝するものの、後日雑誌のインタビューで再会した彼女の「次は世界で戦おう」という言葉に対して、彼女はそこまで考えが及んでいない事を正直に告白してしまい衝突、その事で思い悩むが…というものでした。

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スポーツをやるものの葛藤という点では、前作・スタプリでもまどかと那須ちゃんとのエピソードがありましたが、つばさは那須ちゃんほどの意地悪さ*1はなく、むしろかなりさわやか系の性格で、衝突したのも大会で負けた悔しさと、自身がもうちゆと戦う事が出来ない悔しさから由来するものでした(彼女は大会後、海外に転居する事になっている。また、この点は事情を聞いたのどかも指摘している)。

途中、ギガビョーゲンの核にされたつばさの救助を挟みつつ、少し冷静になったつばさはちゆに言い過ぎたことを謝罪しましたし、ちゆは彼女がいたからこそこれまで頑張ってこれたし、ハイジャンプそのものも好きなのを再認識したため、改めて世界を目指す…というよりはより高みを目指すことを彼女に告げ和解しました。

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よくある強敵(ライバル)と書いて友と読む、パターンだった訳ですが、自分も中学時代にやっていたバドミントン部で主将をやっていた経緯があり、ライバル中学の主将と意気投合して意見交換などしたことがあって、若い頃はやれることをやった方がええよ(しみじみ)とおっさん臭い感涙に咽んだ訳ですが( ´艸`)

以前の記事でも書きましたが、彼女はやはりストイックさの象徴なんですよね。今までのシリーズでもそういうキャラは幾人かいましたが、ここまでストイック(求道的)なキャラは珍しい気もします。それでいてこの手のキャラによくある頭でっかちさがこれっぽちもない。

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それによくよく考えてみれば、旅館業を継ぐ事(=修行)と、陸上を、ハイジャンプを追求していくことは、少なくとも今の段階では両立しない訳ではないですし、不可逆な訳でもない、自分のしたいことをのびのびやればいいし、先の事はそのあと考えればいいのではないでしょうか? 彼女の立場としては。実際第34話の最後の引きでもハイジャンプをこなしながら憧れの青空を見つめる、という静かで穏やかな場面で幕となっており、彼女のこの先の明るい未来を予感させるものでとても良かったと思っています。

 

花寺のどかについて

第33話はのどかメインのお話でした。彼女の主治医・蜂須賀先生がすこやか市を訪れるというものでしたが、彼は、のどかの病について自身が何も出来なかった事を機に現在勤めている病院を辞職した事を報告に来たのです。が、今や病気の原因を知っているのどかは、自分のせいで蜂須賀先生を追い詰めてしまったのでは? と思い悩む…というものでした。

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これは誰でもこうなってしまうかな、とは思ったのですが、それを差し引いてものどかは責任感が強い子ですね。今回の件で、蜂須賀先生にだけはビョーゲンズの事を教えてもいいかをラビリンに真剣に相談しており、彼女を困惑させています。

ただ、蜂須賀先生は辞める理由はそれだけではなく、外国の研究機関に転職する様で、のどかとの一件で更なるレベルアップを目指している事を告白。彼は彼なりにのどかの頑張る姿に励まされていた事が判明しました。

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これは半分は本心なのでしょうが、もう一つはのどかに心穏やかであってほしい故に慮ったようにも見受けられました。大人の対応かな、と。もうこの人プリキュアにしちゃえばいいんじゃないかな(ボソ)

最後の別れ際に、のどかは今度は私が先生に(海外に)会いに行く、と発言しましたが、これは彼女自身が医者になって彼の後を追いかける、というメタ発言のようにも感じました。どうなるかな?

 

敵側の事情について

とうとう、キングビョーゲンが能動的にシンドイーネを除く他二人にもメガパーツを投入して進化する事を強要しました。意外なことに広義な命令(地球を蝕め)は出しているものの、ここまで具体的な命令を出したのは今回が初なのですよね。しかも、躊躇するダルイゼンに煽りを含めて更に強い口調で再命令しており相当焦っているように見受けられました。ただ、それならばなぜ焦っているのか理由がちょっと見えないのですよね。いやな言い方をすると、ヒープリチームがやっている事は対処療法に過ぎず、テアティーヌの力が増したような雰囲気もありません。あえて言えばキュアアースがイレギュラーな存在でしょうが、それでもビョーゲンキングダム側に大きなダメージを与えているようには思えません。

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何か時限的なものがあるのか…キングビョーゲンはもちろんの事、テラビョーゲン達にもそういうものがあるのかもしれませんね。だからこそ使い捨ての道具の様にし始めた、と。

あと、今期間で特に感じたのですが、今回の幹部たちとヒープリチームってどうにも反りが合わない、というか、完全に主義主張が反対で、これは和解にもっていくのか、あくまでも滅ぼしにかかるのかわからなくなってきました。

のどかとダルイゼンは言うに及ばずで、第33話でも全体の協調を説くキュアグレースと自分は自分だ、と個のみを見ることに執着するダルイゼン、という構図でした。まして、この回は蜂須賀先生を核にギガビョーゲンを生成しており、いくら何でも彼はのどかの縁者に手を出し過ぎです。

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更に第34話ではライバル関係が高めあう事を信じるキュアフォンテーヌとそんなものは邪魔なだけ、と主張するシンドイーネがタイマン勝負でやりあう場面があり、しかもつばさを核にした事で彼女のハイジャンプに賭ける思いを踏みにじった行為に激怒しています。この回のキュアフォンテーヌもそうでしたが、キュアグレースもダルイゼンをかなり厳しい顔で睨み返すシーンが過去にあり、なんかちょっと分かり合えないのかな、と思わざるを得なくなりました。

ここしばらく、シリーズでは敵幹部との和解プロットがトレンドですが、どこまで今回の幹部を描くのかはちょっと注目です。ただでさえ、今回の幹部は病気がモチーフですから、安易なオチはつけにくいでしょう。扱いは結構慎重にならざるを得ないのかもしれませんね。

 

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さて、次回は…うん? アニメに影響されてギガビョーゲンとビーチバレーをするお話?

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この期に及んで水着回が来ることにも驚きですが、これはカオス回の予感か!?

 

ここまでのヒープリをかいつまんでナナメからバッサリ

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この期間やっていたヒープリ映画の特別オープニングやCM見るたびに「星名、ほしにゃあー」とのたうち回っていたおっさんのブログはコチラです( ´艸`)

 

 

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*1:那須ちゃんは明らかにまどかの動揺を狙っていた節があった。

【アニメ】ヒーリングっど♥プリキュア第30~31話雑感

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なんと、今回はシンドイーネ強化月間! メガパーツガチャで当たりを引けばレアリティ・テラビョーゲン(TB)からスーパーテラビョーゲン(STB)にランクアップのチャンスです!

 

あ、中の人、伊藤静さんだし課金しますね!(ボケ)

 

さて、今回は敵味方双方にパワーアップが付与される回となりました。各々の事情というか心理に切り込んでもおりなかなか見ごたえがありましたね。

 

敵側の事情について

敵側…というかシンドイーネに大きな動きがありました。

流れとしては、三幹部の他の二人に比べイマイチ戦果が上がらない彼女は、キングビョーゲンから塩対応されたこともあって、自分がキングビョーゲンの一番になりたい一心で、自身にメガパーツを投入、この試みは成功します。より悪魔的な姿になってパワーアップした彼女は今まで蝕んでいたエレメンツに代わり、人間にナノビョーゲンを投入する事でメガビョーゲンのアッパーバージョン、ギガビョーゲンの生成に成功する…というものでした。

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元々、彼女はそのコミカルさとは裏腹にかなりの悪女としての側面がありましたが、ここにきてとうとう爆発した感じですね。

まず、何と言っても注目点は彼女が呼び出したギガビョーゲンがメガビョーゲンとは違って人間を核にした事でしょうか。

正直言うと、エレメントより人間を核にした方が強力な怪物が呼び出せる、というのは理屈が通らない、というか何でなのかは分からないのですが、強引に解釈するならばやはり人間の方が感情や精神性が豊かだから(そしてそれを反転させるから)なのかな…と個人的には紐解きました。ただエレメントが無感情かというとそこら辺の描写はあまりないので何とも言えないのですが…ただ、ギガビョーゲンは人間のネガティブ感情を核に…というパターンではないっぽいのが、余計もやもやを残してはいます。どう解釈すればよいのかな?*1

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問題はシンドイーネが自身の欲のために他者を犠牲にしだした、という事です。それは今までもそうだったろう? という声が聞こえそうですが、確かにそうなんですが、今までエレメントを狙っていたのは一応、地球を汚染するという(ビョーゲンズ側にとっての)大義名分があったわけです。が、今回は実験の意味合いもあったにしろ、明らかに地球を汚染さえできれば他者の犠牲は知った事ではない、の精神なんですよね。しかもその原動力が明らかに地球の汚染よりもキングビョーゲンに取り入ろうとする、完全な感情論です。目的のためなら手段を択ばない、というのはダルイゼンも同じに見えて、この根本がそもそも違う。*2

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もう一つ気にになったのは、シンドイーネの焦り方です。というか、キングビョーゲンにそっぽを向かれて焦ってメガパーツを自身に投入する姿が、今を生きる承認欲求や自己顕示欲を満たそうとして奇行に走る層に重なったんですよね。口さがのない言い方をあえてするなら、ちょっと憐れみを感じました。ああいう人たちが他人の迷惑を顧みない点にも共通性があります。

なんにせよ、彼女は大きなパワーアップを果たし、他の幹部より大きくリードしたのは事実です。このシンドイーネの行動にグアイワルは発想を褒めていますし、ダルも勇気に感心しているような描写があり、取り立てて責めたり呆れていたり、という感じではなかったのも興味深かったです。他二人もパワーアップを果たすのか、シンドイーネがこのままヤバい存在まで上り詰めてしまうのか…ちょっと注目ですかね。

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ただ、キングビョーゲンの元に自身の進化を喜び勇んで報告するシンドイーネに対し、彼は、進化、という言葉を皮肉っぽく返したのは気になりました。その上で頼りにしてるぞ、というあたりキングビョーゲンも腹黒そうだなあ、と。

 

プリキュア側の事情について

ギガビョーゲンが出現したことによって、とうとう今までほぼ無双状態だったキュアアースも通じなくなってしまいました。まあ、メタなことを言うと、この展開になると全員での合体技が登場するフラグなんですが( ´艸`)

そういえば、キュアアースの攻撃がギガビョーゲンに効かず吹っ飛ばされるシーンを見てキュアスパークルが「アースですら無理なのに自分らでは…」みたいな事を言うのですが、ああ、この子そういう自覚あったのか…と妙に感心しました。こういう状況こそ過去作品でも何度もありましたが、直接この台詞を吐くのって今までのシリーズではありそうでなかったですよね。

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さて、ギガビョーゲンに全員吹っ飛ばされて変身は解除されてしまいます。シンドイーネはプリキュアを圧倒できたことに加えて、ギガビョーゲンを生み出せた事の報告も兼ねてビョーゲンキングダムに退却してくれたことで事なきを得るのですが(逆にここで完膚なきまでプリキュアを叩きのめさなかったのは彼女の甘さでもある)、再度襲来したギガビョーゲンに今度はPHOすら通じず敗北。その際にキュアアースが真っ先に折れてしまうのです。

これはキュアアースは精神的には脆かった、というよりは今まで完勝していたことに加え、やはり生まれたてでまだまだ精神性が未熟だったことの方が大きそうです。ただ「これ以上の絶望感を味わったことはない」とも発言しており、これは生まれて間もない彼女にとっては酷な体験となってしまいました。

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しかし、ここでキュアグレースがいた事は僥倖だったと言っていいと思います。彼女はそんなキュアアースに例えどんな状況にあっても決して諦める必要性はないし、このまま自分たちが倒れる訳にはいかないことを諭しました。そう、これは彼女ならではですよね。かつては病魔に侵され(まあそれもビョーゲンズのせいだと判明したわけだけど)忍耐に忍耐を重ねて周りの人々に感謝しながらも決して折れずに戦い続けた彼女だからこそ、この言葉にはすごい説得力が生まれたのですよね。今作はこういう配役の妙が素晴らしい。…この役はアスリートとして酸いも甘いも知っているキュアフォンテーヌでも可能なのですけどね。

逆にキュアスパークルはそういう観点はないのですが、第31話において、自分たちはばらばらだからこそ結束できる事を強調していましたね。そのために動物園でのこうた君としゅういち君の対立エピソードが生きたわけですが、なるほど、彼女はかつての自分のコンプレックスだった性質をいい方向に転換させつつある訳ですね。四者四様でこれまた面白い。

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キュアグレースの言葉を請けて再び奮起し次々と立ち上がるキュアフォンテーヌにキュアスパークル、最後にキュアアースを加え、再度襲来したギガビョーゲンに対峙したヒープリチームは全員でのアタックを敢行。そしてその一体化した思いがエレメントボトルと共鳴、ヒーリングステッキにも伝播し…4匹のヒーアニが合体する事で新アイテムヒーリングアローが誕生し、ヒープリチームたちも新フォームに。圧倒的な力に慌てふためくシンドイーネを尻目にギガビョーゲンに合体技・プリキュア・ファイナル・ヒーリングっど・シャワーが炸裂し一気に浄化にもっていく事が出来ました。

 

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結局、敵味方双方のパワーアップという痛み分けみたいな状況になってしまったわけですが、これを進化する病気とその対処法の鼬ごっこに準えている様に見えるのは穿ち過ぎですかね? まあ、シンドイーネは無理をしているようにも見える訳で、いつか揺り返し(副作用?)が出るとも限らない訳ですが。

 

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さて、次回はヒープリチームが旅館沢泉で職業体験するらしですが…ちゆの弟が絡むみたいなのでまさかギガビョーゲンの素にされたりせんだろうな…

 

 

ここまでのヒープリをかいつまんでナナメからバッサリ

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わーい! ちゆちゃんもハシビロコウが好きなフレンズなんだね!

 

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*1:もしくは病気に弱い人間だからこそ、力が強い怪物(病気)を生み出せるから? そもそもギガビョーゲンそのものがシンドイーネだけの特権の様なので、人間を核にすること自体、進化した彼女だからこそなのかも? ひょっとして今までは人間に直接干渉する力がなかったからエレメントを狙っていた? 色々推論できて面白いのだが…

*2:ダルイゼンは地球が「汚染さえできれば」手段を択ばない、に過ぎない。例えば極端な話、プリキュア達と和解する事が汚染への近道、という事になれば、彼はプリキュアと手を組むのでは? と思わせる。逆にその際にプリキュアはキングビョーゲンの妃にならなければならない、とかいう条件が付いたらシンドイーネは間違いなくプリキュアを滅ぼしにかかるだろう。

【アニメ】ヒーリングっど♥プリキュア第29話「のどかのストレス?気分転換をさがせ♪」感想

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やたらと上手いラップを披露するアスミさん。ダメだ…どんどん世俗に塗れていく…

 

さて、今回はのどかメインのお話かと思いきや、個人的にはアスミがとうとう一皮剥けたな、というのが強い印象に残りました。そしてチームの結束を固めるお話でもありましたね。

 

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話の流れとしては、先回ケダリーを生み出したことですっかり健康体に戻ったのどかでしたが、両親が心配するほどのオーバーワークなランニングをしたり、男子生徒もかくや、というレベルのお弁当をドカ食いしたり、どうにも空元気を見せている所をラビリンは心配します。ヒーアニ達は彼女がビョーゲンズを生み出したことにショックを受けているが故のストレスではないか、と推察しますが、ラテの提案もあり、ならば彼女を元気づけよう、と画策するのだが…というものです。

 

さて、上でも書きましたが、今回は個人的にはアスミに注目が集まりました。

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物語の中で吹奏楽部のエース的な存在である吹奏王子こと有斗と病み上がりの少女・ことえが登場しましたが、どちらかと言うと無理をしているのどかとそれを窘めるアスミをオマージュするために出てきたキャラクターであり、あまり深い関わりは描かれませんでした。…ことえに関しては最初は病み上がり、という事でひょっとしてビョーゲンズがらみ? と勘繰りましたがそういう訳でもなかったですし(逆にこれが伏線だったら凄い)。

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結論から言えば、のどかの空元気に対する、ラビリン達のストレスという推測は半分は当たり、半分は違ってはいましたね。確かにのどかはストレスを溜めてはいましたが、それはテラビョーゲンを2体も生み出してしまったショックというよりは、それに対して責任を取らなければいけない、という焦りから来るものでした。

今回の敵は有斗のトランペットが核になったメガビョーゲンでしたが、召喚主のグアイワルは投入するメガパーツが多ければ多いほど強いはず、という持論の元、なんとメガパーツを5つも投入、ヒープリチームは苦戦することになってしまいます。

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ただ、そのシーンを受けてグアイワルは「やはり俺の推論は正しかった」、浄化されてしまえば「まだ数が足りなかった」と懲りている様子は見せず、これは早々にメガパーツを使い切ってしまうフラグかな? 尤も、メガビョーゲンからパーツを生成すること自体はダルイゼンが実行済みですし、彼はそれを独り占めするような感じにも見えないので、仮にグアイワルが困ったとしても、いいところダルイゼンに借りを作る程度の事になりそうですが(苦笑)。

さて、今回のトランペット型メガビョーゲンは空中に一回攻撃をばらまいた後、それがシャワーのように降り注いで無差別爆撃を行うというもので、なかなか近寄ることが出来なくなってしまうのですが、焦ったキュアグレースは危険を顧みずに突出。吹き飛ばされたところに相手の踏み付け攻撃が目前に迫るという大ピンチに陥ります。

それをキュアアースが素早く援護、相手の足を抑え込み、キュアグレースを優しく窘めました。

何を焦っているのか、と。

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ついに感極まって辛い心情を吐露するキュアグレース。彼女はダルイゼンを…テラビョーゲンを生み出したことに良心の呵責を感じて焦っていたのですね。自分で何とかしなければ、それが責務であると。

責任感が強い彼女らしい言葉ですが、そんな様子のキュアグレースをキュアアースは優しく諭すのです。でも、それは望んで生み出した訳ではないだろう、と。あなたはそんなことは望まないし、あなたのせいではないと優しく包み込みました。

これ、すごい進歩です。とうとうキュアアース=アスミがのどかを導いたんです。今まで教わることばかりだった彼女が、短い間で吸収したであろう経験と知識でのどかの苦しい心を溶かしてくれたんですから。彼女の成長物語はまだまだ続くのでしょうが、個人的にはここらで一段落でもいいのかな、という感想を持つに至りました。節目だったのでは、と。

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だからこそ、という事なのかは分かりませんが、戦闘終了後は変身を解除したちゆやひなたから悩み事は一人で抱えないでほしいし、むしろ相談しないなんてなし、とまで言われており、引きの場面では、ちゆがのどかのランニングのメニューを考えてくれる、トレーニングの終わりに飲むジュースのレシピはひなた考案、アスミはともに走るのに付き合ってくれる、という場面で幕となり、まさにヒープリチームが一体となった感じが良く表現されていましたね。ヒープリチームはメンバー全員がとても優しく仲がいい事も相まって元々そこまでバラバラな感じはありませんでしたが、ここにきてとうとう強固な結束のチーム感が出てきたな、と感じました。

 

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さて、次回は…皆と動物園に行くお話みたいですが、予告だとダルイゼンが出張り、シンドイーネにも出番あり? といった感じの様です。仲たがいする少年、そしてダルイゼンorシンドイーネ? の咆哮。さて、どうなることやら。

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今週のヒープリのここが見どころ

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首からはラテ入りのバッグを下げ、両肩にラビリンとペギタン、頭にはニャトランという盛沢山配置。よくよく見るとすごい格好しているな、アスミさん( ´艸`)

 

【追記】

そういえば、この回でエレメントボトルがすべてそろった描写がありましたね。

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とりあえずは何も起こらなかったようですが、のちの重要キーになるのでしょうか? 真っ先に考え付くのは4人合体による必殺技の起動キーでしょうが…注目ではありますね。

【アニメ】ヒーリングっど♥プリキュア第27~28話雑感

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ほうほう、気球サークル出身者なのね、のどかパパ。というか、今スタプリのロケットあった! ひかるは? ララはどこだ!?

 

さて、この期間は…なかなかショッキングな内容でしたね。正確には27話のほとんどはアスミの内面にスポットが当たった回だったのですが、27話の引きから第28話の内容があまりに濃すぎて…

 

本来ならば1話づつ記事を作成したかったのですが、この期間、私事で大変でして…というのも、原因不明の病魔に侵され、その痛みで数日間悶え苦しみ、最後にはその病気の元を生み落とす結果となりました。

 

え? 何のどかみたいな事言ってんだ、って? しかし、これ実話なので本当に笑えない…ネタを見たい人はここをクリック。人によってはグロ画像なので注意(見た後は戻るボタンよろしく)

まあ…俗に言う尿管結石ってヤツです( ´艸`)大きさは3mmですからそれほど大きくはなく、最終的には座薬3発程度で済みました(´;ω;`)

原因不明の病魔に侵され(結石は原因不明なことが多い)→その痛みで数日間悶え苦しみ(実際かなり痛い)→最後にはその病気の元を生み落とす(最後は尿とともに排出) 

うん、嘘は一切言っていないゾ!

 

のどかとダルイゼンの関係性について

これは正直たまげました。簡単に言うと、のどかはかつてビョーゲンズの種に寄生されたことによって原因不明の病に苦しんでいたのですね。そして、彼女の体内で育った種はダルイゼンとして産み落とされ、それを機に彼女は病魔から解放された、と。

概ね齟齬はないですし、伏線も多少ばらまいてはあったのですが(二人とも口癖が「生きている、って感じ」、特にダルイゼン側がのどかに固執等)個人的にはもう少し二人の共通性は欲しかったかな、とは思います。まあ、あまりに共通性を持たせると(例えば容姿とか)二人の関係性の露出が過ぎてしまい意外性が薄れたかもしれませんし、この辺りは痛しかゆしでしょうか。ついでに言うと、のどかの病気の原因が実は幼少時にビョーゲンズの種に寄生された故のものだった、というのもちょっと唐突感が否めませんでした。

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第28話の最後にはダルイゼンがますますのどかを気に入った、みたいな態度で退いたため、彼・彼女らの絡みは今後あるのでしょうが、出来うる事なら、彼らの共通性(もしくは反対性)を演出してくれるとよいなあ、と考えています。何事にも積極的で献身的なのどかと全てに対して厭世観を出し無関心と自己中心を信条としているダルイゼンは正反対とも言えるのですが…もうちょっと分かりやすい対比があってもよいのかな、と。まあ「生きているって感じ」という共通決め台詞をお互いが正反対にとらえているのは上手い表現だと思うのですが。

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さて、第28話では、第27話の引きでビョーゲンパーツを埋め込まれたのどかが再度病魔に侵され、その症状は以前のものと酷似、そして闘病の末に今度は新しい幹部・ケダリー(EDクレジットで確認)を生み出し、同時に快方に向かいました。

様々な解釈があるとは思うのですが、ここで気になったのは、病気再発からケダリー誕生までの間が極端に短かった事です。一つ考えられるのは、前回はビョーゲンズの種(バテテモーダと同種と思われるもの)だったのに対し、今回はメガパーツだった点。これにより、メガパーツとビョーゲンズの種はイコールの能力を持っているわけではない、という解釈ができます。

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のどかの過去の大病は正確な描写はないものの、運動能力の著しい低下を招いていた以上かなりの長期間だったことが予想されるのですが、対して、今回は僅か一日での克服となりました。

そして個人的にはこちらの解釈が本命なのですが…もちろん、今回は傍にラビリンがいてくれたこと(ここを鑑みてラビリンはヒーアニの本分、医者としての才に目覚めたという見方もある)、原因そのものが分かっていたこと、加齢成長による体力の上昇など、様々な因子が考えられるのですが、やはり自分が真っ先に思い付いたのは「免疫が出来た」事でしょうか。

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医療をテーマにしている今作品だけに上手い設定だな、と感じましたし、それは喜ばしいことのようにも思えますが、反面、幹部クラス・テラビョーゲンを生み出すのに都合のいい媒体になりつつある、とも取れるわけで、これにビョーゲンズ側が気が付いてしまった場合、彼女はますます危うい立場になってしまうかもしれません。特にダルイゼンを除く他の幹部はともかく、キングビョーゲンがこの事に目を付けたとなれば…そして、取りも直さず、それは彼女と同じ立場のプリキュア達に向けられる可能性もあるわけです。

あと、これは可能性は低いと思いますが、第27話冒頭で、ダルイゼンがシンドイーネに対して「自分の宿主を覚えているか?」と問うたのに対して覚えていない、と返すのですが、当然、シンドイーネ、グアイワルにも今回ののどかの様な宿主がいた可能性が高い訳で、幹部人数的にもちゆやひなたが実は…という線がゼロではなくなりました。尤も、彼女らはのどかの境遇や今回の入院騒ぎを見ても過去の自分を振り返るような描写はないので多分これに関してはないとは思いますが…

 

敵側の事情について

今回正式に知性を持つ幹部をテラビョーゲンという事が判明しました。この事はヒーアニ達も知識としては知っていた様で、なぜ出現するのかまでは不明なようですが、メガビョーゲンから派生した一種の突然変異&上位種の様ですね。

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基本的にはテラビョーゲンは自身を生み出した「宿主」の事は覚えていないようですが、反面、バテテモーダは自身の出生についてある程度の知識は持っていたようですし、グアイワルに関しては言及はありませんでした。シンドイーネは明確に分からない、と言っていましたが、個人的にはグアイワルは実は知っている…みたいな展開があると面白いかなあ、などと考えています。

あと、テラビョーゲン出現の条件に、のどかの様な精神性の強さが絡んだ場合、他のテラビョーゲン達も同様な人物から出生した可能性は高い訳で、そうなると、それは取りも直さず作中に登場した場合、重要人物になる算段が高いのですよね(上でちゆ・ひなたの名を挙げているのはそういう事情もある)。そこまで描かれるのかは神のみぞ知る、ですが、前作・スタプリのように幹部の事情にも深く切り込む場合、描かれる可能性は高いと思われるので今から楽しみでもあります。

 

風鈴アスミについて

のどかショックに目が奪われがちだったこの期間ですが、第27話はほぼアスミのお話でもありました。

このシナリオでは、のどかの父親が昔所属していた気球サークルが、すこやか市で行われる気球競技大会(気球で目的地まで飛び、そこに設置してある的に砂袋を落としなるべく寄せた方が勝つ、というルール)に参加することになり、ヒープリチーム全員で観戦する事になるのですが、当サークルは午前の部で失敗してしまいます。そこの現部長が本番に弱い自分を自嘲するように愛想笑いしている事にアスミは疑問を持ちます。彼女は彼らが失敗してしまった事にとてもモヤモヤしたものを感じたというのに…

それを「悔しい」という感情なのだとちゆは教えるのですが、そんな矢先、サークルの風読み担当が急病で倒れてしまい、アスミは午後の部での代役を買って出る…というものでした。

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この話では、アスミはやたらと勝負、もっと言うと「勝ち」にこだわる姿勢を見せるのです。その様は真剣そのものであり、風を操作できる彼女の事、不正でもしやしないか冷や冷やしたものですが、彼女はあくまでも風読みに徹し(ただし正確無比)ここら辺の分別はきっちりあるのですよね。

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かなりの好成績を期待できるところでグアイワルの呼び出したメガビョーゲンが出現、大会は滅茶苦茶になってしまいます。混乱に乗じて変身して戦うヒープリチームなのですが、この際にも「もう少しで勝てたのに!」と言いながら猛攻するシーンがあり、この「勝ちにこだわる」性格は気になりました。正直言うと、今までの純粋無垢な彼女の描き方からは少々かけ離れており、これはやはり、かつてのテアティーヌのパートナーだったと言われる先代の影響が出ているのでは? と考えさせられました。ただ、ラテも似た様な感情は抱いていたようなので、彼女はラテの意を汲んだ、という考え方も出来ますが…

 

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次回はストレスをためて空元気を見せるのどかを気分転換させる…という内容のようですが、彼女は第28話の引きで、ダルイゼンが自身の生み出した存在ならば、自らの手でどうにかしなければならない、と決意を固めるシーンで幕となっていたので、ここらへんの気負いが影響する結構重いシナリオになるかもしれませんね。

 

ここまでのヒープリをかいつまんでナナメからバッサリ

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パンチ一発で地面にクレーター作るダルイゼン…まさか、青銅聖闘士並みの小宇宙があるとはΣ(・ω・ノ)ノ!

 

【アニメ】ヒーリングっど♥プリキュア第25~26話雑感

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シンドイーネさん、いくら何でも神社の狛犬をメガビョーゲン化させるなんて、なんと罰当たりな…

 

さて、今期間はちゆ…というよりはペギタンにスポットが当たった回と総集編を軸にした回という一風変わったものとなりました。特に第25話のペギタン回はよくまとまっており非常に好感の持てる話、第26話も単なる総集編ではなく、回想を絡めながらアスミの感情に切り込んでいく内容で上手い構成でした。

 

ペギタンについて

今作は妖精枠に当たるヒーアニ達が非常に個性的であり、個人的には単独エピソードは楽しみの一つとなっているのですが、先回のラビリン・のどか喧嘩回、ニャトラン恋心回に次いで、満を持して…といった感じでしたね。

ペギタンはラテと並んでヒーアニ達の中では最も常識的であり、気弱でありながらも暴走傾向のあるラビリンやお調子者のニャトランのいいブレーキ役として機能しています。そんな彼は自身も自覚している通り気弱であり、勇気がない、とされていますが…

果たして、本当にそうでしょうか?

確かに気は弱いですし怖がりではありますね。第25話でも拉致された(笑)家から逃げ出そうとするのですが、空が飛べるにもかかわらず裏の家が庭で飼っているドーベルマン(シェパードか?)にしり込みして脱出できないなど、怖がりな面が描写されました。しかし裏を返せば慎重に事に当たっている、とも言え、延いてはそれが彼をブレーキ役足らしめていると思うのですが、ちゆとの初変身の時などを見るに元々彼はやる時はやる、というイメージを持っていました。

それが第25話では見事に描かれていましたね。

話の流れとしては、ひょんな事から母子家庭の娘・リリに人形と勘違いされて連れていかれてしまうペギタン。紆余曲折の末、子ペンギンだとリリに思われてからは余計にかわいがられる事となり、更に彼女が母子家庭で寂しい思いをしている事、まだすこやか市に越してきたばかりで友人になかなか声がかけられず孤立している事など、複雑な事情を察してしまった彼は彼女の元から離れるに離れられなくなってしまいます。

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しかし、学校内で悪ガキに捕まったペギタンを勇気を出して取り返してくれたリリはそれがきっかけになって女子の友人を作る初動を得るのですが、それがジョセフィーヌ(彼女がペギタンに与えた名前)のおかげであるとしてこれからもずっと一緒にいてほしいと願います。しかし、そこでペギタンを探していたちゆ達とバッチング。彼女らがジョセフィーヌの本当の飼い主だと悟ったリリはその場から逃走してペギタンを閉じ込める…というものでした。

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ここでペギタンは勇気を振り絞ってリリに「語りかける」のです。

もうリリは一人ではない、と。自分はパートナーのところに帰らなければならない、と。そして教室で自分を助けてくれた勇気があれば何でもできる、と。

そしてペギタンも犬が待ち受けている窓から飛び出します。文字通り勇気を出して!

驚いて飛び込んだリリが見たものは開け放たれた窓と無人の部屋。

いや、ここ、本当にかっこよかったです。再度問いましょう。ペギタンは勇気がありませんか? 答えは否です。彼は臆病かもしれませんが決して勇気がない訳ではないんですよね。彼女に語り掛ける、というのはともすれば自身が尋常ではない存在である、という事をばらしてしまう危険性をはらんでいるわけですが、それでもジョセフィーヌと離れなくてはならないかもしれない不安に咽び泣くリリに勇気を以て応えたのですよね。

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最終的にペギタンはちゆの元に帰還し、元の鞘に納まりました。リリもあのジョセフィーヌの声は幻聴と受け取ったようで一件落着となりましたが、正直息抜き回と予想していただけにこんな練られたシナリオが見られるとは思ってもいませんでした。お見事!

 

沢泉ちゆについて

第25話でちょっと驚いたのは、この子は案外ペギタンに依存していたんだなあ、という点です。ただ、よくよく考えてみれば初期の水族館でペギタンが行方不明になった際にもかなり動揺した感じを見せましたし、シンドイーネに対する交渉も彼女らしからぬ拙速さは相当焦っていたように見受けられました。

さて、今回はペギタンが行方不明になってからというもの、自身の言葉が彼を傷つけてしまった、と懊悩するわ、学校では授業中にもかかわらず心此処に在らずだったり、ペギタンを連れ去ったリリを見失った際には泣き出しそうになるなど、本当に大切に想っているのですね。

のどかとラビリンの立ち位置は女友達のそれひなたとニャトランは似た者同士の気が合う友人、といったところに比して、ちゆとペギタンはお互いが寄り添う一心同体さがミソ、といったところでしょうか。三者三様上手い描写だと感じます。

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物語の最後ではリリの家を訪問して、ペギタンを伴って時々遊びに来てもいいかを尋ねてみたり、無限の優しさも健在でした。ヤバい…自分はプリキュアに嫌いな子は一人もいない、と自負していますし、それが故に以前行われたプリキュア人気投票にはあえて参加しない、というスタンスを取りましたが、ちゆはそれでもトップレベルで好きになりそう…尊い

 

隠しテーマ? だったのかな?

さて、実は第25話についてはもう一つ気になる点がありました。それというのも、ペギタンが拉致されることになったそもそもの原因は、一緒にホラー映画(映画というよりは連続ドラマだったみたいだが)を見た際に怖がる様子の彼に対してちゆが「かわいい」と言った事でした。

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ところがペギタンはやはりちゆにはかわいいではなく、かっこいい、と思ってもらいたい様で、まあ、これは男のサガですよね。そしてその事について自分がちゆに頼られることを夢想しながら一人公園のベンチで座している所をリリに捕まってしまったわけですが、この事はペギタンが行方不明になった後にちゆも「かわいい」といったことが原因でいなくなってしまった、と悔やんでいます。

そう、今回に関しては「かわいい」という単語が仇になってしまっているのです。よりにもよって「かわいい」をテーマにした2話後に、です。

先回の「かわいい」回はアスミに対する素質と複雑な感情に対する一つの答えを提示した回だったと思うのですが、今回は「かわいい」という単語がポジティブ一辺倒な言葉ではないことを示唆していたと思うのです。実際問題、ペギタンはちょっぴりとはいえ矜持を傷つけられた訳ですし。今回に関してはそこにアスミを絡めなかった訳ですが、その代わり(アスミに回答を示した)ちゆ(&ペギタン)を通して、かわいいは完全な誉め言葉ではない、というところを示したわけですね。これは第23話の裏テーマだったのかな、と自分は捉えました。考えすぎ?

 

第26話について

正直言うと、基本的には回想&総集編だった訳であまり書くことはないのですが、敵が出てこない&戦闘なしには面喰いました。こういうのもたまにはいいかな? と思いますが、スケジュールは大丈夫なんですかね? 結局、コロナ騒ぎによる遅れをどう取り戻すのかは未だに分かりませんが、こちら方面で少し不安にはなってしまいました。

あと、ちょっと気になったのが、今話では回想を交えつつ、皆がアスミに内緒でサプライズを仕掛けようと彼女に内緒で花火や流しそうめんを企画するのですが、皆の態度がよそよそしい事に仲間外れにされた寂しさを覚えた彼女はまたしても透明化現象が起きてしまいました。ネガティブ感情が発露するたびに透明化=消滅の危機に陥るのはやはりかなりの不安要素ですよね。人間は生きていく上でポジティブ感情だけで進むことは不可能に近いからです。

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そういうことを鑑みるに、アスミの最終的な目標はこの透明化=ネガティブな感情を克服する事になるのかもしれませんね。この現象が起きなくなったその時こそ、彼女の真価が問われることになる気がします。

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最終的には、サプライズ企画は成功し、彼女はサプライズが好きになりそう、と満面の笑みを浮かべ、仲間との結束をさらに強めました。そして、自分を生み出してくれてありがとう、と感謝の言葉を日記を介してテアティーヌに贈る、という場面で幕となりました。総集編一つとっても、きっちり構成しているのには感心しきりです。ラテまでグルだったのには苦笑してしまいましたが( ´艸`)

 

 

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次回は気球大会のお話みたいですね。しかも、勝負事に関するお話でもあるのかな? 難しい話が続くなー、という感じです。果たしてどう料理するのか…

 

ここまでのヒープリをかいつまんでナナメからバッサリ

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刑事ドラマに感化されまくって「ホシは必ず現場に戻ってくる」とドヤ顔のアスミさん、吸収力が高いのは結構なのだが、いらん事まで覚えるの早そう(笑)。

 

【アニメ】ヒーリングっど♥プリキュア第22~24話雑感

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朝早くの電車に乗るための集合時間が6:00、という事で死にそうな顔になるひなた&ニャトラン…悪いがその時間では遅い! 遅すぎるぞおおぉぉぉぉ!(乗り鉄脳)

 

まずは私事なのですが、先日とうとうPCが逝きました。結構なデータが喪失してしまい、茫然自失状態なのですが、さしあたっては第22話の画像データが一部消失(全部でないのは不幸中の幸いでした)。現在復旧作業をしていますが、もし復活できたなら画像の差し替えを行う予定です。

あと、新PCに慣れるまでは誤字脱字などが今まで以上にひどくなる可能性があるのでご了承ください。特に矢印キーの位置がなかなか慣れないですね(;^_^ え、元々誤字だらけだから今更ですって? そんなー(´・ω・`)

 

さて、この期間では予想通り、アスミの掘り下げに焦点が当たりました。生まれたての純粋無垢な状態、という事で常識を叩き込む事は勿論、それ以上に感情の教唆に焦点が当たったわけですが、それにしてはかなり難しいものをスポットしたなあ、というのが感想です。

 

風鈴アスミについて

色々と難儀な娘ですね(苦笑)。

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特に厄介なのが、ある一定の感情に苛まされると姿が透け始め存在そのものの消滅(?)に向かってしまう事でしょうか。表現的にはネガティブ感情が増幅され、自身の存在に疑問を感じ始めると起こる現象のようですが、第22話ではラテに避けられた事で「悲しい」という感情が芽生えた時に、第23話ではどうしても「可愛い」という感情が理解できず、それは自分が人間ではないからだ、と悲嘆した際に、それぞれ発症しました。それを押し留めたのが2回ともちゆの的確なアドバイス、というのもちょっと注目点ですかね。

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第22話ではラテを通して「好き」という感情と大切な存在との共有の在り方を、第23話では平光動物病院で預かっていた子犬・ポチトを通して「可愛い」と動物と人間との交流を、第24話では遠方の地で出会った樹木医・樹サクヤとの出会いで共通の価値観を持つ者との交流をそれぞれ学びました。どの話もとても良かったです。

 

第22話

この回では些か独善的といってよかったアスミの反省、というか一つの感情には様々な要素が内包するものであることを学べたのがいい展開でしたね。

これを教えたのはちゆだったのですが、彼女は自分のハイジャンプの練習を見学することをアスミに促し、その際に県大会の記録更新を狙います。しかし、そう簡単にいくはずもなくちゆは連続失敗、記録更新はなりませんでした。

その様子を不思議そうにちゆに質問するアスミですが、ちゆはこれが「好き」という事なのだと諭しました。失敗して苦しい時もある、乗り越えてうれしい瞬間もある、全てを内包したうえで「好き」なのだと。

非常にアスリートらしい回答ですが、同時に分かりやすい答えだとも感じます。結局のところ過程で色々な感情は沸き起こるだろうが、その根幹に「好き」があればそれは揺るがないものなのだとちゆは教唆したわけですね。

最終的にはラテに対して過保護だったアスミはそれが一見彼女を最優先にしていた様に見えて、実際はその気持ちを考えない自分本位なものだったことを省み、それでも「好き」なラテのために力になりたい、として変身を果たしました(勝手な行動を咎められる、と恐れていたラテとシンクロできず一回変身失敗した)。

戦闘にキュアアースが加わった事で戦局はヒープリチーム優位に傾くのですが、その際に「私は自分の大好きなキングビョーゲン様に会いたいだけなのになんで邪魔するのか!」と地団太踏むシンドイーネに「自分の大好きのために皆さんの大好きを傷つける事を許しません!」と啖呵切ったキュアアースはかっこよかったですね。というか、至高の名言じゃない、これ? 難しい言葉を使わずにストレートな物言いをしている事も彼女らしくて評価高いです。彼女は確かに無垢な存在ではありますが、乾いた砂が水を吸収するが如く教えられればどんどん吸収していく感じですね。

 

第23話

「可愛い」をテーマにしたこの話が個人的には一番注目度が高かったです。

「好き」もなかなか難しいテーマなのですが、それ以上に「可愛い」はさらに難しい、というか漠然・曖昧な上に個人差が非常に激しい感情です。劇中でも出てきましたが、ラビリンのラベンだるまちゃんを可愛い、という感性は独特ではあっても決して否定してはならないものであり、随分なチャレンジをしたなあ、というのが感想です。

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ここにひなたの実家である動物病院が預かっている子犬・ポチトをうまく絡めたのは良い演出でしたね。ひなたの兄の依頼でしばらくヒープリチームで面倒を見る事になるのですが、ここではひなたが最初はポチトがなつかなくて苦労した話を吐露。

最初はかわいく感じなかったひなたが世話をするうちにかわいく感じるようになってきた、と言葉を受け、更にペットが集まる公園で様々な人間と動物が交流している場面を見て、まずは興味を持って相手を見る事とアスミは結論ずけてみたようだが…

ちなみにこの場面でちゆは可愛いは相手を想っているうちに思わず守りたくなること、と考察しているのが興味深い。

そんな動物公園での楽しいひと時をグアイワルがメガビョーゲンを召喚し破壊。早速変身して戦うヒープリチームですが、キュアアースはその最中で倒れたキュアスパークルを庇おうとするポチトや公園で楽しそうに遊んでいた皆の事を想起し、グアイワルの前に立ち塞がり「動物などという下等生物と戯れる事など愚か」と鼻で笑う彼を即座に否定、一蹴し一気にメガビョーゲンを浄化、決着してしまいました。

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最後にはポチトの里親が見つかり、それを寂しい、とこぼすアスミに皆がびっくりする、という場面で幕となりましたが、ここまで見て思ったのが、彼女は感情を知識として知らないだけで、それ自体は豊かな感性を持っているのでは、という点です。

というか、変身の時にラテにほおずりしているシーンがありますが、これこそ正に「可愛い」そのものなのですよね。この話の最後でも今まで警戒されていたポチトに懐いてもらえ最高の笑顔を見せるなど、かわいいは理解したように見受けられました。何より、かわいい、という感情は結局のところ感性の問題であり、その感性を持っているからこそ、正解は存在しないからこそ、逆に本人の資質を問われたシナリオでもあったと思う訳です。そういう点で、アスミは決して無感情ではない、ただただ無垢なだけでその中身は感情豊かな娘なのだ、というのを再認識した回でもありました。

 

第24話

彼女が地球=自然から生まれた存在であることを強調すると同時に、同じような価値観を持つ樹木医のさくやとの交流が描かれました。

今までも終始笑顔であり、特に厳しい顔をしていたわけではないアスミですが、今回のひなたの提案によるピクニックで自然豊かな湖についた際にはひときわ穏やかな笑顔をしている印象を受けました。

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そんな中、ひょんな事から出会ったさくやですが、彼女は昔から湖の周辺で育っており、樹木医になったのもその一環のようですね。樹木医以外にもペットボトルなどのごみ拾いなどもしており、湖とその周辺の森の番人、といったところでしょうか。そして、彼女曰く「樹木の声が聞こえる」のだとか。さくやはひょっとしたらエレメントの声を朧気ながら感じることができるのかもしれません。これはプリキュアメンバーの中でもアスミだけが持つ能力です(他のメンバーは聴診器が必要)。

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そんなさくやに共感を覚えたのか、ダルイゼンが呼び出したメガビョーゲン・ネブゾックが湖に現れ、TV(というかネット中継)でさくやが湖に向かったシーンを偶然見たアスミはなんとすこやか市から電車で2時間かかる湖までのワープゲートを開くという力技を披露しました。このシナリオの最後で判明したのですが、このワープゲート、(少なくともその日のうちでは)1回分しか開けないほど力を消費するらしく、冷静な態度に徹してはいましたが、その心中はさくやの事を心配していた様がひしひしと伝わりました。

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ネブゾックを退けた後は、さくやの真似をして「自然が喜んでいる」 といった後「気のせいです」とおどけて見せており、これまた心情の機微を学んだ感がありましたね。

 

アスミ・キュアアースの能力について

まずはワープゲートというちょっと反則級の能力が飛び出したのはびっくりです。これは時間を与えればパワーアップしてしまう性質を持つメガビョーゲンに素早く対処するためには非常に有効な能力ですね(24話を見るに、恐らくは強い「想い」がないと難しいと思うが)。

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戦闘能力に関してはとりあえず幹部連中相手なら互角どころかやや優位、といった感じでしたね。ダルイゼンとの直接対決はなかったので分かりませんが、シンドイーネは一瞬で背後に回り、眼中になしといった風でしたし、グアイワル・バテテモーダにも優勢に攻撃を展開しています。他の三人で苦戦するメガビョーゲンもあっさり打倒し、単独必殺技で浄化まで持っていきます。

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ちょっと強すぎ? とも思いますが、今回は出自がしっかり判明していますし(同じような立ち位置だったまほプリのキュアフェリーチェは出た当初は正体がまだ不明瞭な存在だった)、他の三人もそれなりの連携を見せてくれるので、思ったより違和感は感じていません。無双状態は当然四人合体技まで続くことになるのでしょうが、ここら辺は販促問題もありますし難しいところでしょうね。たまにで良いので三人合体技の浄化も混ぜてくれれば十分だと思います。

 

敵側の事情について

まず気になるのが第22話の敵側寸劇でシンドイーネがキングビョーゲンに対して「なんで好きなんだろ?」と発言した事です。結局、彼女は理由などはなくとにかく好きなものはしょうがない、と結論付けていましたが、これ、別の見方をすると「そう思い込まされている」とも取れますよね。要するに洗脳です。

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前の記事でバテテモーダが登場した際に、私は三幹部は元々人間なのでは? と推論しましたが、今回のシンドイーネの発言はそれに一歩近づいたのでは…? と感じました。尤も、その推論の基になった「人外の肌色に悪魔風の尻尾」はよくよく考えてみるとメガビョーゲンにも共通の特性なのですよね。単なる考えすぎか、伏線か、はてさて。

第24話では人語をちゃんと理解する鳥形メガビョーゲン・ネブゾックが登場しました。彼は立ち位置というか立場的にはバテテモーダと同じだったと思うのですが、たった一話でプリキュアヒーリングハリケーンを受けて退場となってしまいました。まあ、作り出したダルイゼンが「まだ早すぎたか」と言っていたのでバテテモーダと互角だったのかは正確にはわからないのですがね。

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問題は生命体にメガパーツを投入すれば、バテテモーダ並みが生まれてきてしまう可能性が示唆されたことです。尤もバテテモーダもネブゾックもプリキュアヒーリングハリケーンでの浄化ですから、これに抗する力は現状ない、とも考えられますが。

ネブゾックはシナリオ中に出てきた巣立ち前の雛鳥がベースだったのですが、やたらとダルイゼンを兄貴と慕っている(庇護してくれる存在に対する甘え)や高所恐怖症(巣立ち前)など、ベースの性質をよく反映されていて上手いこと考えているなあ、と感心しました。詳しくはないので分からないのですが、やたらと攻撃的だったバテテモーダもひょっとしたら元動物(ヌートリア)の特性なのですかね?

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あと、ネブゾックを早々に役立たずと見切りをつけたダルイゼンが慕ってくる彼にやたらと塩対応するのは、見てて敵としては正しい姿なのかもしれないが、どうにも好きにはなれんな、という思いを強めました。まあ、元々こういうガキタイプ好きではないので、自分。

 

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次回は…ペギタンがさらわれる!? まったく予想がつかない展開ぽくて楽しみ。

 

ここまでのヒープリをかいつまんでナナメからバッサリ

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おいしいという感情はポジティブ! アスミさんが証明してくれた!(実際、透けモードから復帰した)だから食べてデブるのは仕方がない。仕方がない、のだッ!