ふらあそ!

ゲーム好き・漫画アニメ好き・自転車好き・鉄旅好き。インドアだったりアウトドアだったりのふらふら遊び人の日記帳、略してふらあそ!

【アニメ】ヒーリングっど♥プリキュア第25~26話雑感

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シンドイーネさん、いくら何でも神社の狛犬をメガビョーゲン化させるなんて、なんと罰当たりな…

 

さて、今期間はちゆ…というよりはペギタンにスポットが当たった回と総集編を軸にした回という一風変わったものとなりました。特に第25話のペギタン回はよくまとまっており非常に好感の持てる話、第26話も単なる総集編ではなく、回想を絡めながらアスミの感情に切り込んでいく内容で上手い構成でした。

 

ペギタンについて

今作は妖精枠に当たるヒーアニ達が非常に個性的であり、個人的には単独エピソードは楽しみの一つとなっているのですが、先回のラビリン・のどか喧嘩回、ニャトラン恋心回に次いで、満を持して…といった感じでしたね。

ペギタンはラテと並んでヒーアニ達の中では最も常識的であり、気弱でありながらも暴走傾向のあるラビリンやお調子者のニャトランのいいブレーキ役として機能しています。そんな彼は自身も自覚している通り気弱であり、勇気がない、とされていますが…

果たして、本当にそうでしょうか?

確かに気は弱いですし怖がりではありますね。第25話でも拉致された(笑)家から逃げ出そうとするのですが、空が飛べるにもかかわらず裏の家が庭で飼っているドーベルマン(シェパードか?)にしり込みして脱出できないなど、怖がりな面が描写されました。しかし裏を返せば慎重に事に当たっている、とも言え、延いてはそれが彼をブレーキ役足らしめていると思うのですが、ちゆとの初変身の時などを見るに元々彼はやる時はやる、というイメージを持っていました。

それが第25話では見事に描かれていましたね。

話の流れとしては、ひょんな事から母子家庭の娘・リリに人形と勘違いされて連れていかれてしまうペギタン。紆余曲折の末、子ペンギンだとリリに思われてからは余計にかわいがられる事となり、更に彼女が母子家庭で寂しい思いをしている事、まだすこやか市に越してきたばかりで友人になかなか声がかけられず孤立している事など、複雑な事情を察してしまった彼は彼女の元から離れるに離れられなくなってしまいます。

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しかし、学校内で悪ガキに捕まったペギタンを勇気を出して取り返してくれたリリはそれがきっかけになって女子の友人を作る初動を得るのですが、それがジョセフィーヌ(彼女がペギタンに与えた名前)のおかげであるとしてこれからもずっと一緒にいてほしいと願います。しかし、そこでペギタンを探していたちゆ達とバッチング。彼女らがジョセフィーヌの本当の飼い主だと悟ったリリはその場から逃走してペギタンを閉じ込める…というものでした。

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ここでペギタンは勇気を振り絞ってリリに「語りかける」のです。

もうリリは一人ではない、と。自分はパートナーのところに帰らなければならない、と。そして教室で自分を助けてくれた勇気があれば何でもできる、と。

そしてペギタンも犬が待ち受けている窓から飛び出します。文字通り勇気を出して!

驚いて飛び込んだリリが見たものは開け放たれた窓と無人の部屋。

いや、ここ、本当にかっこよかったです。再度問いましょう。ペギタンは勇気がありませんか? 答えは否です。彼は臆病かもしれませんが決して勇気がない訳ではないんですよね。彼女に語り掛ける、というのはともすれば自身が尋常ではない存在である、という事をばらしてしまう危険性をはらんでいるわけですが、それでもジョセフィーヌと離れなくてはならないかもしれない不安に咽び泣くリリに勇気を以て応えたのですよね。

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最終的にペギタンはちゆの元に帰還し、元の鞘に納まりました。リリもあのジョセフィーヌの声は幻聴と受け取ったようで一件落着となりましたが、正直息抜き回と予想していただけにこんな練られたシナリオが見られるとは思ってもいませんでした。お見事!

 

沢泉ちゆについて

第25話でちょっと驚いたのは、この子は案外ペギタンに依存していたんだなあ、という点です。ただ、よくよく考えてみれば初期の水族館でペギタンが行方不明になった際にもかなり動揺した感じを見せましたし、シンドイーネに対する交渉も彼女らしからぬ拙速さは相当焦っていたように見受けられました。

さて、今回はペギタンが行方不明になってからというもの、自身の言葉が彼を傷つけてしまった、と懊悩するわ、学校では授業中にもかかわらず心此処に在らずだったり、ペギタンを連れ去ったリリを見失った際には泣き出しそうになるなど、本当に大切に想っているのですね。

のどかとラビリンの立ち位置は女友達のそれひなたとニャトランは似た者同士の気が合う友人、といったところに比して、ちゆとペギタンはお互いが寄り添う一心同体さがミソ、といったところでしょうか。三者三様上手い描写だと感じます。

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物語の最後ではリリの家を訪問して、ペギタンを伴って時々遊びに来てもいいかを尋ねてみたり、無限の優しさも健在でした。ヤバい…自分はプリキュアに嫌いな子は一人もいない、と自負していますし、それが故に以前行われたプリキュア人気投票にはあえて参加しない、というスタンスを取りましたが、ちゆはそれでもトップレベルで好きになりそう…尊い

 

隠しテーマ? だったのかな?

さて、実は第25話についてはもう一つ気になる点がありました。それというのも、ペギタンが拉致されることになったそもそもの原因は、一緒にホラー映画(映画というよりは連続ドラマだったみたいだが)を見た際に怖がる様子の彼に対してちゆが「かわいい」と言った事でした。

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ところがペギタンはやはりちゆにはかわいいではなく、かっこいい、と思ってもらいたい様で、まあ、これは男のサガですよね。そしてその事について自分がちゆに頼られることを夢想しながら一人公園のベンチで座している所をリリに捕まってしまったわけですが、この事はペギタンが行方不明になった後にちゆも「かわいい」といったことが原因でいなくなってしまった、と悔やんでいます。

そう、今回に関しては「かわいい」という単語が仇になってしまっているのです。よりにもよって「かわいい」をテーマにした2話後に、です。

先回の「かわいい」回はアスミに対する素質と複雑な感情に対する一つの答えを提示した回だったと思うのですが、今回は「かわいい」という単語がポジティブ一辺倒な言葉ではないことを示唆していたと思うのです。実際問題、ペギタンはちょっぴりとはいえ矜持を傷つけられた訳ですし。今回に関してはそこにアスミを絡めなかった訳ですが、その代わり(アスミに回答を示した)ちゆ(&ペギタン)を通して、かわいいは完全な誉め言葉ではない、というところを示したわけですね。これは第23話の裏テーマだったのかな、と自分は捉えました。考えすぎ?

 

第26話について

正直言うと、基本的には回想&総集編だった訳であまり書くことはないのですが、敵が出てこない&戦闘なしには面喰いました。こういうのもたまにはいいかな? と思いますが、スケジュールは大丈夫なんですかね? 結局、コロナ騒ぎによる遅れをどう取り戻すのかは未だに分かりませんが、こちら方面で少し不安にはなってしまいました。

あと、ちょっと気になったのが、今話では回想を交えつつ、皆がアスミに内緒でサプライズを仕掛けようと彼女に内緒で花火や流しそうめんを企画するのですが、皆の態度がよそよそしい事に仲間外れにされた寂しさを覚えた彼女はまたしても透明化現象が起きてしまいました。ネガティブ感情が発露するたびに透明化=消滅の危機に陥るのはやはりかなりの不安要素ですよね。人間は生きていく上でポジティブ感情だけで進むことは不可能に近いからです。

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そういうことを鑑みるに、アスミの最終的な目標はこの透明化=ネガティブな感情を克服する事になるのかもしれませんね。この現象が起きなくなったその時こそ、彼女の真価が問われることになる気がします。

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最終的には、サプライズ企画は成功し、彼女はサプライズが好きになりそう、と満面の笑みを浮かべ、仲間との結束をさらに強めました。そして、自分を生み出してくれてありがとう、と感謝の言葉を日記を介してテアティーヌに贈る、という場面で幕となりました。総集編一つとっても、きっちり構成しているのには感心しきりです。ラテまでグルだったのには苦笑してしまいましたが( ´艸`)

 

 

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次回は気球大会のお話みたいですね。しかも、勝負事に関するお話でもあるのかな? 難しい話が続くなー、という感じです。果たしてどう料理するのか…

 

ここまでのヒープリをかいつまんでナナメからバッサリ

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刑事ドラマに感化されまくって「ホシは必ず現場に戻ってくる」とドヤ顔のアスミさん、吸収力が高いのは結構なのだが、いらん事まで覚えるの早そう(笑)。