よっしゃああああああ! 蟹江ちゃん、かわえええええええええ! 頭に蟹モチーフなんてやっぱりデスマs(セキシキメイカイハー)
最終クールに入り、まずはハロウィン回…と思いきや、敵側の首魁であるガオウを深掘りする回となりました。正直言うと、少し思っていたのと違う…という点も散見されたので、今回はガオウをメインに紐解いていきたいと思います。
話の流れとしては、ハロウィンに沸くアニマルタウン。その喧騒故かたまたまか、眠りに落ちていたガオウは目覚め、人間の町に降りていきます。
アニマルタウンのハロウィンはみんなが動物の仮装をするという一風変わったもの。ガオウはその中に紛れ込んだため、怪しまれずに祭りの中に溶け込みます。
そんな折、狼の仮装をしていたこむぎはガオウを発見。自分と同じく狼の仮装をしている仲間だと思って彼の後を追いかける…というものでした。
やはり邪悪とは言い難い!
さて、町の喧騒につられてアニマルタウンに降りてきたガオウですが、人間を恨んでいる様子を見せた訳でもなく、暴れた訳でもなく、本当に「つられた」というのがぴったりの表現で人と動物の営みを見つめていました。
話の中盤、こむぎに追いつかれて声をかけられた際には最初はつれない態度を取っていましたが、こむぎの遠吠えを聞き「仲間はもういない」と淋しそうに呟いたり、こむぎが喉が渇いてしまい人間態を維持できなくなって犬形態に戻った際には川のほとりまで連れて行き給水までさせています。しかも、その際には数々の小動物がガオウに寄り添っており、少なくとも“素”の状態では警戒どころかむしろ動物たちを引き付ける能力を持っていました。
これは意外と言えば意外で、トラメやザクロとは大きく違う点です。トラメやザクロは小動物を可愛がろうとしても警戒心を露わにされ威嚇されています。ザクロは目的のためなら動物をそのままガオガオーン化する危険性があるのでまだしも、トラメに至ってはそれすらしていません(彼のガオガオーンはあらかじめ用意されている黒い卵産)。故に動物は本能的に二人から危険性を察知している、と思われたのですが、その首魁であるガオウがむしろ正反対の性質を持っているのは驚きでした。
そもそも、人間の世界に降りてきたのも、その喧騒が“気になったから”っぽいですし、単純に人間のお祭りを疎ましく思ったのならば、幹部達を派遣して破壊活動をさせても良かったし、自分が出張るほどでもない。
もし、伝承に語られている人間とのコミュニケーションを願った動物(犬or狼)が彼だった場合、やっぱり人間に引き寄せられたとしか思えない。
Bパートではこむぎがプリキュアである事が分かり、そしてその場に人間形態となったニコ様が現れた事によって、人間への恨みを露わにしましたが、それも「人間への恨みを改めて思い出した」からこそであり、間の葛藤に苦しんでいるのかも、と思わせました。先回の記事でザクロを筆者は「人間から手酷い裏切りを受けた」のかも、と評しましたが、ガオウは正にこれっぽいんですよね。
何より、一番大きいのは、あのこむぎに「あの人は悪い人じゃない」認定された事だとは思うのです。彼女が敵だと分かっている狼の仮装をしていたのもメタ表現、延いては彼女が和解の鍵になるのかな、と思わせました。
裏がいない?
という事情に加え、人間態になったニコ様からの、彼が言う人間のエゴの部分を肯定しつつも人間も捨てたものではない(意訳)、だからもう一回話し合わないか、という提案に、かなり苦悩している(様に筆者には見えた)のが注目点でした。
実際、ニコ様の声にも、こむぎの人間にだっていい人はいっぱいいる、という言葉にも耳を貸しませんでしたが、彼自身が言っていた「人間はすぐ欲に溺れ、裏切る」というのは少々依怙地になっており、ぶっちゃけ言うとかなり焦っている様にも見受けられました。
あのさあ、ひょっとして誰かに唆されていない?
狼が人間の手によって絶滅したのは確かでしょうし、手酷い裏切りがあったのはほぼ確実ではあるでしょうが、今回こむぎをガオガオーン化させようとしてものの跳ねのけた際には驚きの声を上げましたし、何より彼自身が言う「人間文明の破壊」が目的ならば何故人の喧騒にわざわざ現れたのでしょう、別に暴れるでもなく。
ガオウの護衛に現れたザクロが召喚したガオガオーンを退けた後、力を使い過ぎたのか、彼は撤退していきましたが、その際にも「時が経てばこの世界は終わる」と何かタイムリミット的な事を言っているのも、何者かに吹き込まれた感じがして嫌な感じなんですよねえ。*1
ガオウの能力とニコ様との関連
まずは彼はニコガーデンの襲撃を行った際に、ニコダイヤのかけらを入手しており、これを闇の力?で熟成させたものを力の源にしているようですね。
その力をパクトに飛ばして変身封じをしたり、更には上でも書いたようにこむぎをガオガオーン化させようとしたり、プリキュア側の力を削ぐ事に特化していたような印象でした。
ガオガオーン化に関しては例えプリキュアの有資格者であるこむぎと言えど抗する事は不可能な様で、いろは達の必死の呼びかけで何とか踏みとどまれるほどであり、これでは他の(ニコアニマル)含む動物たちでは抵抗は無理筋である事が読み取れます。
また、正反対とはいえ、ニコ様と同根の力を使っている点も気になります。しかも、ガオウの今回の覚醒と、ニコ様の人間形態変身は連動している可能性が高く、やはりこの二人(二柱?)は表裏一体と考えた方が良さそうです。
先回の記事で、トラメ(&ザクロ)は敵側のこむぎ(&ユキ)ではないか、と筆者は推論しましたが、考えてみればプリキュアの力は元々ニコ様の力を分割したものです(だからこそ一人で戦う決意をした時、ニコ様はプリキュアから力を返してもらおうと考えた)。だとすれば、ガオウの闇のニコダイヤ(仮称)から魂を貰ったトラメとザクロはガオウにとってのプリキュアであるとも解釈できます。
そして、そこにわんぷり組には人間というパートナーがいる、というのは結構な違いな気がしますね。
全体的な感想としては、ガオウと人となりが結構見えた回でもありました。やはりザクロ・トラメと同じく、人間とそれに付随している動物だけが憎しみのターゲットであって、元来は優しいぽいんですよねえ。
手酷い裏切りを受けたのもほぼ確実でしょうし、元々は人間と友情を育んでいたのかな、と思わせました。その上での反転である、と。
ただ、とりあえずのガオウの第一印象は、話し合いの余地はあるかな、ではありました。やはり生粋の邪悪ぽくないし妙に依怙地なのが、ね。ニコ様もそうですが、いろはを筆頭にわんぷりチームは、まずは彼との話し合いを希望しています。さて、その願いは叶うのでしょうか?
最終局面、まずは波乱の幕開けだったと思います。そしてここしばらくわりかし大きめなイベント(悟の告白、こむぎの元飼い主、今話)を連発したからか、流石に次回は少し面白回になりそうです。
これは動物組はいつも通りで、人間組だけが動物に変わってしまうという事か? 基本的にギャグ回は気がしますが、人間側が動物の境遇・環境を知る良い機会になる…みたいな話になるかもしれませんね。
ここまでのわんぷりをかいつまんでナナメからバッサリ
11/5とか随分未来のバースデーカードサービスするじゃん、と思っていたら、来週はお休みというこの世の地獄(´;ω;`)ソンナー
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