ふらあそ!

ゲーム好き・漫画アニメ好き・自転車好き・鉄旅好き。インドアだったりアウトドアだったりのふらふら遊び人の日記帳、略してふらあそ!

【アニメ】トロピカル〜ジュ!プリキュア第9~11話雑感

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さっきまでOPをyoutubeでじっくり見ていたのだが…あ、最後のみんなが画面に向かって集合してくるところの既視感の正体分かった! smooooch・∀・だ、これ!

 

さて、着々とキャラクターの掘り下げが進んでいますね。なかなかの注目点もありましたので、各話ごとに簡便に雑感など。

 

第9話「メイクは魔法?映画でトロピカる!」

あおぞら中学に映画撮影の話が舞い込み、エキストラを募集するという話に早速トロピカる部で立候補しようと意気込むまなつに難色を示すあすかとみのり。そんな折、中学の様子を覗う怪しい女性と接触、その際に慌てた彼女が電柱に激突してしまい介抱するのですが、彼女はそれが映画出演者にして、売れっ子若手女優・山辺ゆなだと判明します。

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癒し系が売りのゆなは今回の映画で悪役を演じることになったらしく、今までとは違った役作りを求められ苦悩している様子。そんな彼女を援助しようとまなつ達は動き出すのだが…という流れでした。

 

さんごメイン回でしたね。ゆなの治療および事情を聞くのがさんごの家で行われた&話の屁骨となったのがさんごの家の店が行ったシンデレラキャンペーンだったため、彼女が主軸となりました。

さんごと言えば今の段階では一番の常識人であり、それが故に少し目立たない存在というイメージですが、母親が彼女以外のトロプリメンバーに語ったように、だいぶ自己主張が出来るようになったそうですね。昔は今以上に遠慮の塊だった、という事でもありますが、やはりまなつとの出会いは彼女を大きく変えたみたいです。ここのお母さんは彼女の事をよく見ているんですね。トロプリチームにこの事について謝辞を述べています。

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このシーンで感心したのはまなつです。その事についてまなつは「それが元々のさんごなのだ」という様な趣旨の事を返答しています。あくまでも個の力を見抜いているんですよね。しかもあくまでも自然に触れあいながらあけすけに彼女の美点を見つめている。流石です。

また、さんごは結構な頑張り屋さんですね。ただ、着ぐるみを着た状態でかなりの長時間晴れ空の野外で活動したため熱中症と思われる症状でダウンする事となってしまいました。その後も少し休んだ後、再び仕事を再開しようとするなど、少し無茶をするきらいがありますね。

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その際に彼女が頑張る理由として、シンデレラのシナリオに触れる場面があるのですが、シンデレラが魔女からもらったものがガラスの靴や馬車などの物理的な物ではなく、一歩踏み出す勇気だったのでは、と自身の意見を述べるシーンはとても良かったですね。この解釈に特にみのりは感心しきり、といった感じでしたが、これは視聴していた私自身もTV越しにうんうんと頷いてしまうものでした。

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話の流れはそれを聞いたゆなが結局自分が今回の役に悩んでいたのは、今までのイメージを破壊する事を恐れて踏み込めなかったからだと悟り、さんごに代わってキャンペーンの仕事を引き受け、その際に自分の殻を破っていく…そして撮影当日、見事に悪役を演じ切り一皮剥けてめでたしめでたし、というものでしたが、ゆなというさんごをオマージュしたキャラクターを上手に絡めつつ、さんごの魅力をうまく引き出したとても上手なシナリオだったと思います。

 

第10話「やる気重ねて!プリキュア!ミックストロピカル!!」

テストで早速とんでも点数を取ってしまうまなつ。このまま落第点を取り続けると、それを口実に部活存亡の危機になりかねない、とあすかに脅され勉強を始めるまなつだが、どうにも推進は芳しくなく…

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そんな折、チョンギーレがまたしても市街地に怪物を呼び出し暴れさせ、変身したトロプリチームが対処するのですが、それはヤラネーダの強化版・ゼンゼンヤラネーダ(以下、Zヤラネーダに統一)であり、お天道サマーストライクも通じず吹っ飛ばされてしまったキュアサマー=まなつはやる気パワーを吸い取られ、無気力状態に。そして、プリキュアを辞める、とまで言い出す…という展開でした。

 

まなつ…まずはあほの子でしたね(笑)。そして、飽きっぽい性格であることも伺えました。ただ、オチから言うと、後日のテストでも最終的にはほとんどの科目で赤点を取ってしまうのですが、次週回で追試は通っており、トロピカる部存亡の危機は回避したようです。それなりの点数で追試を通過できた様なので、やればできる子、という認識で今はいいのでしょう。

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Aパートでやる気パワーを吸い取られ、完全無気力状態にされてしまい、Bパートではキュアサマーを欠いた状態でトロプリチームが大ピンチに陥ってしまった際に覚醒…という流れでしたが…

うーん。正直言うと、ちょっと強引、というかシナリオ展開としては弱かったかなあ、というのが感想です。

第10話という事でまずはここ最近のムーブメントである、序盤ピンチ回だったとは思うのですが(スタプリ、ヒープリそれぞれこの辺りの回で幹部総出撃による大ピンチ回があった)まなつの再覚醒の切欠がどうにも弱かったというか。

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演出的には問題はなかったです。キュアサマーを除く三人が次々と倒されていく中、半ば夢遊病者の様に立ち上がり、無防備のまま手を広げてZヤラネーダの前に立ちふさがるまなつ→それを庇おうとした三人が吹っ飛ばされ、彼女たちを嘲るチョンギーレにまなつの美点を語る三人の声が彼女に届き、完全復活→そして無限にやる気が湧いてくる、と以前よりパワーの増したキュアサマーにその声とアクアポッドから送られたパワーを受けた三人も復活し新アイテム・ハートクルリング出現から合体技・プリキュアミックストロピカルでフィニッシュ。

問題はないです。でもちょっと早すぎたんじゃないかな? こういう演出は今までもなかった訳ではないのですが、物語としてはまだ最序盤、まなつの美点を語るにしても正直まだ時期尚早です。さんごはともかく、あすかもみのりも多分あるであろうと思われる自身の問題と向き合っていないですし、それをまなつの助力を以て一歩踏み出す端緒になっていたにしても解決できているわけではない。確かにトロピカる部創設の際に4人の連携はある程度取れていますが、チームとしての結束を問われると、今の段階ではまだまだ仲良しグループの域を出ていません。主人公格のキャラクターがパートナーや仲間の声を切欠に覚醒したり復帰したりするのは、そこまでの積み重ねが大事(例を挙げれば前作のダルイゼン断罪回ののどかの懊悩をラビリンが支えるシーンはそれまでの彼女たちの交流や喧嘩回があったからこそ初めて活きる訳で、その展開にしても最終盤だからこそでもある)であって、今回の様にまだ掘り下げも進んでいない状態でこの演出をやらかすと、他の三人がまるでまなつ信者の様に感じられてしまう。

他のメンバーが主役格を持ち上げる展開はドキプリのマナでも見られましたが、あの作品はしょっぱなからマナ自身が完璧超人というぶっ飛んだ設定を持つ上に、六花とありすが元々マナと古い付き合いであり、その事を序盤でこれでもかと強調したため、演出的にあまり違和感は感じられなかった。翻って今作品はまなつは島からの転入者であり、他のメンツとの付き合いも浅い。

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更に言えば、まなつは復活した際に驚くチョンギーレに私のやる気は無限に湧いてくる、と宣いましたが、この設定を許してしまうと、そもそも敵側は怪物を使って町を襲わなくてもちょびちょびでもいいからやる気パワーを集めていけばいずれ目的を達成できることになってしまいます。

もちろん、これにはいくつか考え方があって、まなつがスペシャルとも考えられますし、敵側が最終的に地上の侵略を目論んでいるのならやる気パワーを吸い取っておいて人間を無気力状態にした方が容易いでしょう。怪物によるやる気奪取にしても、後回しの魔女側に何らかの時間制限があるならば、一気に集めているのにも一応納得は出来る。しかし、そこら辺は不明瞭なんですよね、結局のところ。

今回はあまり細かい事は気にならない作風、というのは前回の記事でも書きましたが、流石にこの回は色々な意味で荒く、少し考えさせられました。

ただ、まなつは言うに及ばず、さんごやあすかもこの回で言っていましたが「自分の事は自分で決める。他人に押し付けられるものじゃない」=思春期の自立は今回のメインテーマの一つっぽいですね。このメッセージ性はとても良いと感じます。

 

第11話「もりあがれ!海辺のサンドアート!」

なんとか追試をパスし、部活再開となったトロピカる部。そんな折、まなつの思い付きでイベンターをやる事になるのですが、みのりの提案で部活対抗サンドアート大会をすることに。

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優勝賞品がメロンパン一年分(どうやって用意したかは謎である…)という事もぁって、それなりの人数を集め大会は盛り上がりを見せるのですが、皆が楽しんでいる姿を見て、どうにもローラは不満顔。

二日の日程で行われた大会も午後を残して終わるといった場面で、空には暗雲が垂れ込め、一気に雨が降り出してしまう…という流れでした。

 

うーん、お天道様の事情は神のみぞ知る、と言ったところですが、天気の事を考えた事前準備をしていなかったのはイベンターとしてはまだまだですね(苦笑)。

さて、息抜き回と思いきや、ローラにスポットを当てた回でしたね。

ローラはその立場上、トロプリチームの一員ではあるものの、人前に姿を晒せなかったり、普段は狭いアクアポッドの中での生活を余儀なくされるなど、ストレスが半端ない環境下にあります。

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それがあの尊大で素直ではない性格に反映されているのは想像に難くないのですが、やはりだんだん他のメンバーに絆され始めているんですね。

部活を再開するとなれば不満顔になり、サンドアートに苦戦しているまなつ達にイライラしたり、先生が持ってきてくれた差し入れを美味しいと評しつつ寂しそうな表情を見せたり、かと思えば、雨が降り始め必死に皆の作品をガードしようとするまなつを見かねてシートをかぶせる助言をしたり…

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彼女はくるるんがいるものの基本一人。そして、人間であるまなつ達は苦楽を共にして笑いあう。*1

羨望。でしょうかね。人間に対する。

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それを考えると、最後の引きの場面で夜のプールでまなつとローラが隣り合うシーンがありましたが、ここは人魚と人間との壁を気にしないまなつに、いくら憎まれ口をたたこうとも彼女に絆されはじめているローラと言う構図で少し切なかったですね。ただ、この問題はいずれ大きくクローズアップされそうでもあります。

あとこの回で少し気になったのが、敵側はヌメリ―が出張ったのですが、その際に「やる気が満ちている」という理由でサンドアート大会を狙うのです。折しも雨が降り始め、それにビニールシートをかける作業を参加者全員で手伝っていたところで、です。

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つまり「やる気が満ちている場所」を敵は狙う訳で、これは必然的に前話で「やる気が無限に湧いてくる」と言い放ったまなつの周辺(今回の話は特に顕著だったが、まなつのやる気は他人に伝播しやすい)に集中しやすい傾向が生まれます。プリキュア側としてはある意味好都合ですが、まなつ自身が望んだ訳ではないにせよ、敵の発生源となり得る、というのは少々困った事態になりますね。

あと、細かい事ですが、この回は敵側の事情に一切触れられなかったんですね。先回ではZヤラネーダ投入という大きな流れがありましたが、そろそろ敵側も何かしかけてくるのかも…という気がします。

 

さて、次回は…ほうほうアクアポッドが校則違反アイテムとして風紀委員に没収されてしまう、と…

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え? 中にはローラとくるるんがいるんだよな!?

さり気にこれって大ピンチじゃなイカ!?

そして制服姿のローラ!?

どうやってこの難局を乗り切るのか。うん、目が離せない!?

 

ここまでのトロプリをかいつまんでナナメからバッサリ!

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そーだ! SODA! もっと言ってやれー! これは生徒会長選に立候補してテストをなくす方針を打ち立てるしかないな!(古い記憶)

 

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*1:こうなると彼女がグランオーシャンに於いてどういう立ち位置だったのかはとても気になる。