ごはん+ごはんのまさかのWライス弁当。わりかし絶望感あふれるよね…(そんな体験など…いやいや…)
さて、この期間では毎年恒例のキャラクターの掘り下げ…と言いたいところですが、まずは今後主軸になるであろう、まなつが中心となって立ち上げた部活・トロピカる部創設~初部活動、更にチームに妖精枠のくるるんが参入してくるという、というのが主なメインプロットでした。
そして、敵側の事情も少しづつ見えてきましたし、とりあえず発表されている幹部たちも勢ぞろいしました。反面、何がやりたいのかは未だ見えず…と言ったところですかね。
全体的な流れについて
やはり明るい作風でしばらくは押しそうですね。
ただ、これも作風なのでしょうか、明るく楽しいノリの後にしんみりシーンで締める、というのが全話で見られました。特に第7話の皆と楽しそうにやっているローラの写真(正確にはアクアポッドの力で泡に映像を焼き付ける、というもの)を見て女王が微笑むシーンはとても良かったです。ローラが海に流した泡が女王の元に届く…というのも抒情的で美しかった。
他にも、トロピカる部が正式に認められ祝杯を挙げるまなつ達を穏やかな表情で見つめるあすか、日頃のお弁当作りに感謝したまなつが早速帰宅した母親にあすかから習った料理の腕を振るって用意した夕飯を二人で仲良く食べる、ほっこりシーンで締めるのがとても上手です。
反面、検証的な立場ではあまり細かい事は考えなくていいのかな…という場面が散見されました。これをいいと取るか悪いと取るかは難しいところですが、今作は「細かいところは別にいいんじゃね?」というノリにも見受けられ、例えば、第8話の戦闘中にお弁当を食べだすのは、どう考えてもおかしいというか、いくらなんでも緊張感に欠ける、と言えるのですが、そういうのも敵の緩さも相まってあまり気になりませんし、目くじら立てる気も起らない。
この作品はこういうノリなんだよ、って言われればまあ納得、というか。この話はお昼ご飯を食べた後に戦闘に入るのですが、にも関わらず空腹状態で力が出ないでピンチに陥るなどツッコミどころ満載でもあったんですが、そういう事を些細な事かな、と思わせるノリがある。これはこれでいいと思います。
結局、大きく破綻していなければ、あとはその作品の作風に合わせてあればいいのかな、と。そういう点ではトロプリは今の段階では十分及第点だと思うのです。
プリキュア側の事情について
今期間各話に一応メインぽいキャラクターはいましたが、そこまで大っぴらなものではなく、誰々回みたいな感覚はなかったですかね。
今やるべきことをやるのがトロピカる部! とあくまでも前向きなまなつに、おっとりしつつも一番の常識人のさんご、一匹狼とおせっかい焼きの狭間で揺れ動いているあすか、と掘り下げが進みましたが、全体的に少し感じが掴めてきたのはみのりでしょうか。大人しい枠としてさんごと被る可能性が危惧されましたが、基本的には無表情、勉強は出来る、情報を整理するのが得意、効率主義者、そしてそれ以外は無頓着。差別化は出来ているかと思います。が、やはりさんごのキャラ付けが弱い点はまだ治っておらず、課題の一つでしょうか。尤も来週はさんごメイン回っぽいのでここら辺でさんごの内面が描かれると良いですね。
ただ、みのりの一番の凄さは読書に裏打ちされた研鑚能力と予測能力ですかね。第7話で詳しく描かれましたが、行方不明になったくるるんの荷物の位置を推理で的確に当てたり、その中身が決戦兵器の一つかと思いきや、お菓子であった際に、これは女王がローラを労うためにくるるんに託したものだろうと推測したり、探偵ばりの活躍を見せました。今まで知性枠のプリキュアは幾人もいましたが、ここまでの探偵属性は珍しいかもですね。直近だとプリアラのゆかりがそんなところがありましたが、彼女は探偵というよりは自ら罠にハメに行く典型的な策士タイプでしたね。
また、みのりはそういうキャラ付けでありながら、美味しいお弁当を食べて味に目覚めたり、女王の労いの品であるお菓子を守るために戦いを継続したり、感性そのものが豊かなのがいいですよね。感情的なまなつやあすかと比していいアクセントになっています。
第7話で参入したくるるんですが、珍しく直接的な意思疎通が出来ないキャラクターなんですね。女王のペットだそうですが、今の段階では何が出来る訳でもなく、完全なオマケキャラですね。当然この先何か役割があるかと思われるので、今後に期待です。
敵側の事情について
やはり目玉は幼女幹部・エルダでしょうか。かわええですよね(直球)。
お子様枠という事で他の幹部からはマスコット扱いされて可愛がられているようですし、本人もごっこ遊びに興じる様な自他ともに認めるお子様(自分で子供だから出撃したくない旨を言っている)です。ただ、プリキュア達との初顔合わせの時はローラに子ども扱いされてムッとしているんだよなー。難しいお年頃だ( ´艸`)
後回しの魔女幹部の例にもれず、めんどくさがり屋ですね。やる気に満ち溢れているトロプリチームに対してムカつくとも言い放ちました。そしてわがまま・生意気な部分がピックアップされており、最近流行のメ〇ガキ要素も取り入れられています。
年齢的に少し差異こそあれ、マスコット的な存在や性格の事も鑑みると、敵側のローラの様なポジション、というのが今のところの感想です。
後回しの魔女の目的は未だに分かりませんが、自身の近くに設置されている球形の「器」にやる気パワーを満たせば、世界は自分の思いのまま、という事が言及されました。そして、なかなか成果が上がらない幹部たちを恫喝するなど、若干パワハラ系の素質を垣間見せています。ただ、その怒りすら後回し、という究極のめんどくさがりも披露している、何とか執事であるバトラーが折り合いをつけている状態、といった感じでしょうか。
そのバトラーなのですが、今のところ唯一の出撃なしなのですが、後回しの魔女に直接のとりなしをしている点に加え、幼な子であるエルダにまで出撃を(宥めすかす様なやり方だったとはいえ)命じていたり、少々不気味ではありますね。多分まほプリのヤモーの様な立ち位置だとは思いますが。
敵の怪物・ヤラネーダなのですが、少し設定が分かりずらいというか、少しぶれているのが気になります。
第6話ではやる気パワーの吸い込みがない状態でも、ヤラネーダの素とペンギンの置物が勝手に結びついて暴れました。第7話ではエルダがヤラネーダを作り出しましたが、それは周りの人間がいなかったためやはりやる気パワー吸収がない状態、第8話では普通にチョンギーレがやる気パワーを吸い取ってヤラネーダを召喚しています。
つまり、強さ的には話数を追うごとに強い個体が出ているはず(勝手に暴れている<やる気パワー吸収なしだが幹部付き<幹部付き+やる気パワーありの完全体)なのですが、第6話は不完全体だったのか楽勝で勝利を収めているものの、他の2体は同じような苦戦の仕方をしているんですよね。さらに言えば、第8話の完全体に関してはプリキュア側に空腹のハンデがなければ普通に勝てた可能性があります。
エルダが優秀なのか、そこら辺のパワーバランスはあまり考慮していないのか。正直言えば後者の様な気がしますが、今回は上でも書いたようにそういう事はあまり気にならない作風なので、これはこれでいいのかな? むしろ、作戦を練ってみんなで相手の動きを封じた第7話の戦い方など好感が持てるぐらいです。
次週はいよいよさんごにスポットが当たりそうですね。どうやら学校に映画撮影のスタッフが来るのにトロピカる部の面々が関わる…といった内容の様ですが、果たして!?
ここまでのトロプリをかいつまんでナナメからバッサリ!
なんだよう…そのプリキュアバズーカ、本採用じゃないのかよぅ。夢見させやがって…(実はすごいワクワクしていた筆者)