ふらあそ!

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【アニメ】ひろがるスカイ!プリキュア第8~9話雑感

ほう…キュアラブリーさんをディスるとは、なかなかいい度胸だ、Boy…

 

さて、シリーズ初の男性レギュラープリキュアという事で、大きな話題になっていたキュアウイング=ツバサのお披露目回となりました。

二話をかけてじっくり変身者であるツバサとその変身動機を描き、男性ではありますがかなり中性的な容姿、そもそも人間ではなくプニバードというスカイランドに住まう鳥の一種族が変身した姿、とかなり慎重に事に当たったな、というのが最初の感想でした。

 

話の流れとしては、突如、虹ヶ丘邸にて謎の男の子がエルちゃんの前に現れます。その事を気取ったソラはカバトンの仲間ではないかと疑い、罠にかけて彼を捕縛。しかし、彼は元々虹ヶ丘邸で飼われていた太った鳥、プニバードが人間に変身した姿であり、エルちゃんを見守るために姿を現しただけでした。

飛べない鳥であるプニバードの彼が飛びたい一心で航空力学を学んでいる姿を見て、ソラは感動。警戒を解き和解に至ります。

一方、追い詰められつつあるカバトンは子供が遊んでいたドローンを強奪し、ランボーグ化。プリキュアを炙り出すために町を破壊し始めます。

慌てて現場に急行するソラとましろでしたが、二人がいなくなった事で人寂しくなってしまったエルちゃんは単独で彼女らの後を追ってしまいます。そんな彼女を守るため、ツバサはエルちゃんの保護のためにランボーグが暴れている町中に向かうが…というものです。

 

プニバードという種族について

自分は仮称でブッチャーバードと呼んでいました( ´艸`)

実は第一話からその姿を見せてはいたツバサの鳥形態、プニバード。何でも、はるか昔に人間に変身する能力を得た代わりに、飛ぶ能力を失ってしまったそうです。

ツバサは過去に事故で空に投げ出されてしまう、という出来事があったのですが、その時一緒にいた父親が息子を救いたい一心で飛ぶことに成功し、彼は一命をとりとめました。それ以来、ツバサは空を飛ぶことに強い憧れを抱くのですが、父親はそれ以来飛んだことはなく、ツバサの「どのように飛んだのか?」という質問にも「無我夢中だったから分からない」という答えに終始しています。

他にも、プニバード族は様々な分野に才を発揮するらしく、ツバサの父親は高名な画家ですし、地上に落ちてきたツバサが航空力学という難しい学問に取り組んでいる事と言い、飛ぶ能力と引き換えに様々な能力を得ているトレードオフ状態になっています。

引っかかるのは、プニバードは実際は飛ぶ事が出来る、という点。そして、太古の昔に何があったのか、という点。

一つ目は、ツバサの父親が必死の境地だったとはいえ飛んでいる事で実証していますし、二つ目は実態が良く分からない言い伝えとして残っている事。特に二つ目は諸元が良く分かっていないプリキュアの伝説と被っている設定です。

確かにプニバード族は様々な才に恵まれてはいるのでしょうが、鳥のアイデンティティともいえる「飛ぶ」能力を失っています。有体に言えば筆者が最初に感じたのは「呪い」でした。

過去のプリキュアの伝説に、プニバード族の「呪い」。もし、この辺りに共通性があるのだとしたら…過去からの因縁というメインプロットがここから先出てくるやもしれませんね。

 

ツバサ=キュアウイングについて

翼がありながら飛ぶ事が出来ないプニバードが、プリキュアとなって飛行能力を得る。非常に良い演出でしたが、ひたむきに飛ぶ事への憧憬を止めなかった末に飛んだ=プリキュアとなった、と取るか、プリキュアになったからこそ飛ぶ事が出来た、と考えるかは意見の分かれるところかもしれません。個人的には前者を推したいですが、プニバード形態の時に飛べないとなると後者の様な気もします。

第8話ではカバトンに捕獲されたエルちゃんを救うために奮闘しましたが、いよいよ逃げ切れない、となった時にエルちゃんを逃がすために空飛ぶゆりかごにかけていた手を自ら離したのには驚きました。プリキュアシリーズでは頻繁に現れる自己犠牲でしたが、今回のそれは足場も何もない空の上で行った正に命をかけたものだった訳で…個人的にはドキプリのキュアダイヤモンド氷漬けに匹敵するインパクトでした。

プリキュアになれた動機も、エルちゃんを守りたいという気持ちと、空を飛びたいという純粋な憧れがペンを形成しましたが、双方とも彼の強い気持ちの表れであり、動機としては申し分なかったです。

それが故でしょうか、プリキュアになった際には、エルちゃんのナイトとなる事を宣言しており、彼女の守護を司る存在となるのかもしれませんね。ただ、エルちゃんとツバサの関係は確かに王女とその臣民ではあるのですが、ナイトの話が出てきたのはちょっと唐突だったかな。カバトンに彼がプニバードであることを看破され「王家に恩を売りたいんだろう」と罵られた際には「見知らぬ世界に取り残された彼女を守るのは当然の感情」と言っていましたが、少し弱い気もしました。エルちゃんが日々成長していく様を、自身の励みにしていたのはなんとなく分かってはいたのですが、ちょっと難しいところ突いちゃってない? とは思います。

ツバサ本人は自身を過小評価している点は気になりますが、向上心自体はあり大人しく優しい好少年です。自身を顧みずエルちゃんを救おうとした自己犠牲の精神、エルちゃんを侮辱したカバトンに啖呵を切るなど、いざという場面では勇気を持ち合わせていました。個人的にはヒープリのペギタンに少し似ているな、と感じます。

上でも書いた様に、シリーズ初のレギュラー男の子プリキュアという事で、どうなる事やら、と怖さ半分興味半分で見ていましたが、担当声優さんは男の方ながらも可愛らしい声でキャラクターにマッチしており、そもそも話中で男である、女である、という話題も出なかったため、思ったより違和感はなかったです。というより、プリキュアシリーズってそもそも「女の子しかなれない」とは明言してはいないんですよね。ならば、そう言う話がシナリオ上に出てくること自体がナンセンスな訳で。

ただ、あえて言うなら、今回の話はツバサが男である必要性そのものはなかったかな、とも感じました。逆説的に言うならば、この話はツバサが女の子でも成立はしたよね、と。そこに性差がない、という証左にもなっていますが、せっかくのシリーズ初の試みです。うまく活用出来ればな、と今後を楽しみにしています。

キュアウイングの能力面に目を向けると、やはり「飛べる」というのが最大のアドバンテージになっています。実際問題今回のランボーグは浮遊型で、スカイとプリズムではほとんど手を出す事が出来ず、その時点で合流していたあげはの助言でようやく一発をお見舞いできた、という状態でした。

余談ですが、あげははスカイとプリズムにランボーグのいる高度へ打ち上げる策を授けていましたが、彼女は参謀的な役割が充てられるのかもしれませんね。

飛べる、というのが個性の一つになっていたプリキュアプリアラのキュアパルフェがいましたが、正直あまり機能はしておらず消化不良に感じた部分でした。今回は空を飛ぶこと自体が局所戦を担える事がキュアスカイの口から語られており、個人的にはキュアマーメイドの様な局所特化型の戦闘シーンが見られると嬉しい限りです。

ランボーグの体を突進で貫通する「ひろがるウイングアタック」を披露しましたが、その後に浄化を二人に委ねており、この技自体は浄化能力までは持っていないのかもしれませんね。

あと、これは気のせいかもしれませんが、キュアウイングのデザイン。襟の部分が肩に被さる様に付いていますが、この襟が広く腕の部分から横に少しはみ出ておりこれが彼の肩幅を少し広く見せている=男の子である事を表しているのかな、と感じました。いずれにせよナイスデザインかと思います。

 

敵側の事情について

エルちゃんの捕縛に成功し、カバトンが上司に通信を用いて報告している場面がありましたが、その際にはかなりのエネルギーを使っている表現がありました。これはワープゲート使用の際にも同様かと思われるので、ゲート自体は開くことは出来ても多用が出来る代物ではない=だから地上に留まっている、と推察できます。

その上司に対して、アンダーグ帝国に帰還した暁には更なる力を「くれ」と言っていました。だとすれば、ランボーグ召喚を含めた彼の力は借り物である可能性が高いですね。額のクリスタルなんかはかなり怪しい。

第9話ではツバサと対峙した際に、上で書いたエルちゃんを守ろうとした理由を聞いた際には、今までのどこかコミカルな面を捨てて「わからん。お前は嫌いだ」と冷たく言い放ち、直後空に放り出すという非道を行っており(実際、エルちゃんが乗っている空飛ぶゆりかごごと落とされたから助かったものの、本来ならば地上に落ちてスプラッタだったはず)、どことなく不自然な態度を取りました。

更に、ツバサがキュアウイングに変身すると「あんな脇役まで」プリキュアになった事に驚愕し「空が飛べるから何だっていうんだ!」と激昂までしており、非常に感情的な顔を見せました。

これは、あれですかねえ。個人的に感じたのは同族嫌悪。要するにカバトンの根幹には自分=弱者を投影し、それを憎んでいる、というのがある。だからこそ、俺TUEEEEを連呼し弱者をコケにする様な真似をする。戦闘力を持たないプニバード形態のツバサを嘲笑っていましたが、それは他ならない自身への嘲笑への裏返しだとしたら…少し哀れにも感じましたね、今回の彼のキュアウイングに対する「慌て」ぶりは。このままいくと彼の出番はもう長くはないでしょう。深く切り込んでくるのかに注目しましょう。

 

さて、次回は、ツバサがまだまだ話の中心みたいですね。みんなでスカイランドの料理を作ろうとするみたいですが…むむむ…ヤーキターイ? どんな料理なのかさっぱりワカラナイ!(お目目ぐるぐる)

 

ここまでのひろプリをかいつまんでナナメからバッサリ

いやまあ、スカイランド神拳の使い手だからね…わかる。わかるんだけどさ…気配察知まで習得しているなんて最早達人の域じゃんかよお。どういう修行してたんだ、彼女は!?