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【アニメ】デリシャスパーティ♡プリキュア第12~14話雑感

あ、うん、これ、とても大切な事ね。「小さじ1? 目分量でいいでしょ。塩一つまみ、えーい(適当)」とかやると大体ろくでもない結果が待ってるんだよな(体験談)。

 

さて、この期間はメインキャラクター達から少し距離を置いて、敵味方含めて将来に関わる重要キャラクターを描く期間となりました。

OPで登場していた謎のタキシード仮面白装束の男も本格的に登場し、次第に話としても乗ってきた感があります。

 

ジェントルー=菓彩あまねについて

第12話はジェントルー最後の戦いがメインになりました。

前回で正気というかあまねの主導権がかなり強くなっていたジェントルーでしたが、デパプリチームに保護される直前でナルシストルーに拉致され、ゴーダッツに再洗脳を施され…という内容でした。

再洗脳後もゴーダッツに絶対の忠誠を誓う実直さは変わっておらず、戦う意思のないキュアプレシャスに容赦のない肉弾戦を浴びせたりもしました。尤も、ちゅるりんの偽投稿にコロッと騙される点も良くも悪くも実直と言え、これがあまねの影響なのか、洗脳故の融通の利かなさなのかはちょっと分からなくなってきました。

というのも、よくよく考えてみると、あまねの本来の性格は今の段階ではちょっと分からないんですよね。彼女が生徒会長として初登場した第5話以降、デパプリチームといくつかの接点があった訳ですが、その時の目の色は総じて赤(ジェントルー人格の色)だったんですよね。つまり、中身としてはあまねの姿に擬態したジェントルーだった訳で、あまねの本来の性格は断片的な物(レシピッピが見えている、それを店のカードにイラスト化するぐらい好き、レシピッピを強奪した際にやめてくれ! と慟哭する)でしか分からない。

第12話ではゴーダッツにジェントルーとしての人格を植え付けられている表現がありましたし、マリちゃんも「心を操られている」とあまねの本来の人格とは全くの別物、という表現が為されましたが、拓海が気付きゆいも言っていたようにウバウゾーを町の破壊に暴れさせることをさせずにとどめていたのは恐らくあまねの意思です。

ここのところを全くの別物にしてしまうと少し齟齬が生じてしまうように思えるのですが、キュアプレシャスの必死の説得に応じて、ゴーダッツが植え付けた「黒い心」が完全にウバウゾーに転移した事で、あまねは呪縛から解放されたようですし、ここは別物判定なんでしょうね、シナリオ的には。

しかし、そう考えると、ナルシストルーの考えがますますわかりません。この経緯を見ただけでも、ジェントルーが過去に自我を取り戻しかけた一因は間違いなく己の力をウバウゾーに注ぎ込む行為にあります。あえて、それを行わせたのは彼女の苦しむ姿を見たかっただけなのかもしれませんし、再洗脳を施せばまだ利用できると思ったのかもしれませんが、プリキュアがいる現状にも関わらず、使い捨ての様に出撃を見送るなど、行動が完全にちぐはぐというか最早狂人のそれです。まあ、次の回で判明するのですが、実際狂人一歩手前の人格破綻者ではあるんですけどね。

なんにせよ、解放されたあまねは今度こそデパプリチームに保護されました。第14話の段階で未だに目覚めない状態であり面会すら出来ていません(もしくは目覚めてはいるが面会を拒否しているのか)が、もしジェントルー時の事を覚えているとなると、その葛藤に苦しむかもしれませんね。

なお、公式HPでは彼女が追加戦士・キュアフィナーレである事が正式にアナウンスされています。そこら辺も含めてどう料理するのかにも注目しましょう。個人的にはジェントルーもあまねの一部だと思っているので、受け入れた上で乗り越えてほしいかな、というのが本音です。

あ、そうそう、第13話であまねの双子の兄が登場しましたが、なんでも中の人が有名な男性アイドルさん(しかも二役)らしくて、一応それなりの重要ポジションなのですかね? かっこつけみたいな部分はあるものの、基本的には善人ぽいですが…ちょっとナルシストルーに似ている気もするんだよな…いやいや、さすがにそこまでハードな展開(身内に更に敵幹部)はないと思いますが…

 

敵側の事情について

ジェントルーが正式に脱退してしまった訳ですが(再拉致してさらに洗脳も可能だろうが、流石にデパプリチームの監視もあるだろうし容易ではないだろう)、セクレトルーとナルシストルー曰く彼女は「地理勘のある女性を利用しただけ」だそうで、ブンドル団的にはノーダメージ的な表現がありました。

これについてはまず単なる土地勘だけが条件なら、今後も別の人間を洗脳して利用できる可能性を考えなければならないのが一つ。もう一つは操りの糸を掛けるにしても資質が必要なのではないか? というのがもう一つ。これはレシピッピを強奪しなければならない、という都合上、それが見えるのが最低条件なのでしょうね。だからこそあまねがターゲットにされたのならば納得できますし、場合によってはデパプリチームの三人が標的になっていた可能性もある訳です。

第13話以降はナルシストルーが出撃する事になりましたが、彼の能力はレシピッピを強奪する際に、それを発生させていた人間の思い出やその食事を選択した理由までも奪い取る事で忘却させてしまうというもの。なぜそんなことをするのか、とゆいに詰問された際には「美味しそうな食事をしている人間を見るとムカつく」などと自分勝手な理由を披露しており、更にその質問をしたゆいに君には関係のない事だろう、と悪びれもなく宣うなど、なかなか生粋の邪悪っぽいです。

そんな過程を経て生み出される強化版ウバウゾー、モットウバウゾーは最初こそ強くないものの、攻撃されるたびに力を増すという性質を付与されていたり、浄化も合体技・プリキュアミックスハートアタックでやっと浄化可能であったり、なかなか手ごわい印象です。やはり奪い取った力に比例するのかな?

…なんか前作の記憶除去装置を利用した幻影操作といい、前々作のダルイゼンののどかに対する仕打ちといい、相手の心を踏みにじる敵が続いていますね。

さて、個人的に気になった点がもう一つ。幹部達はあまねが離脱を余儀なくされた際、利用していただけであると同時に自分たちは違う、という趣旨の発言をしています。

しかし、上記の美味しそうな食事をする人間≒幸せそうな人間を憎悪するナルシストルーに第14話で初恋を「甘酸っぱい」と表現するセクレトルーと、ひょっとしてこいつらも元は人間でゴーダッツの洗脳を受けているのでは? と勘繰ってしまうのですよね。何より上での推論が正しかった場合、彼彼女(今の段階では少なくともナルシストルー)はレシピッピを見る能力があるのですから。*1

尤も、ブンドル団の人間が必ずしも異世界人とは限りませんから、ただの人間が自身の意思で協力しているだけかもしれませんが、もし彼らも洗脳済みだった場合、その上で「自分たちは違う=洗脳されているわけではない」と誤認させられてるとしたら…想像以上にやべー組織かもしれませんね、ブンドル団。あの「ブンドル、ブンドルー」もそう考えるとちょっと怪しい宗教染みているとも取れますしね。

まずはナルシストルーがどういう結末を迎えるか、ですかね。

 

品田拓海=ブラックペッパーとその父親・品田門平について

あー、本来なら、確定するまでイコールはつけたくなかったんですが、ここまで状況的に出揃っているとねえ…っていうか、そうしないと記事書きにくいので( ´艸`)、以降同一人物扱いでいいですよね? 公式HPでも同一人物として更新されていたし。

唐突と言えばまあ唐突だったのですが、彼の父親、品田門平がなんとクッキングダム関係者であることが第13話で発覚。父親の持っていたデリシャストーンを継承するような形でデパプリチームに関わる事になっていく事になりそうです。

少し疑問に思ったのは彼の父親、門平の存在。門平と妻であり拓海の母親であるあんは行き倒れていた彼を介抱し、そのまま彼女のゲストハウスを手伝わせる事により仲を深め大恋愛の末結婚したそうなのですが、結婚直前になって一回彼女を振り切って出ていこうとしており、この行動は取りも直さず、本来この世界に来た目的を果たすため、と受け取れます。

大まかな事情を拓海に話し継承を終えた後、クックファイターの衣装を託したような描写がありましたが、半ば封印状態だったようで、こう考えると門平はあんとの結婚を選んで全てを擲ってしまった様に思えます。

しかし。

現在の門平は世界中を股に掛ける漁師をしています。別にゲストハウスを継いでも良かったはずなのに。あそこまでの大熱愛を経たあんや息子の拓海を置いてまで漁師、しかもそこいら近場ではなく、年単位で家を空けるレベルでの遠漁、更に定置ではなく世界各地を飛び回るという内容…

何かを探っている。つまり、彼は何かしらの使命をまだ帯びているのでは? とも考えられるんですよね。第14話で姿を現したブラックペッパーを見て、マリちゃんはシナモンという人物の面影を想起しています。そして、そのあと、シナモンなわけはない、と否定もしています。もしそのシナモンという人物がイコール門平(平、だしねえ…)だった場合、彼は何かしらの使命を帯びて十数年前にこの世界に来たことになる可能性があります。単に物見遊山でこの世界に来た可能性もなくはありませんが考えにくい。*2

もう一つ考えられるのが、彼が何らかの理由で力を失った状態でこの世界に流れ着いた、という線。上で「継承」と書きましたが、これならば力を扱えなくなった門平から拓海にデリシャストーンの力が受け継がれた事、マリちゃんのシナモンの存在の否定とも齟齬は生じません。

ただ、ここで問題というかもう一つの要素として、その遠漁にはゆいの父親・ひかる(おいおい星名さんと同名じゃねえか、まぎらわしいな(笑))が同伴しているという点。上記の推測通りの場合、ゆいの父親を巻き込んでいる事になります。が、或いはひかるも知った上で同行しているのだとしたら!? 登場人物たちが次第にクッキングダムと関連を持ち始めてきています。こうなるとクッキングダム自体の秘密にも焦点が当たるかもしれませんね。ほとんど正体不明なんですよね、クッキングダム。

さて、門平さんの話が長くなってしまいました。拓海についても少し。

基本的にゆいが好きでしょうがない、と言った感じなのですが、肝心要のゆいが全くその気がない、というか、今の段階では完全に単なる幼馴染、脈なしというのが哀愁を誘います( ´艸`)

過去の作品の記事でも何度か書きましたが、プリキュアの恋愛絡みはなかなか難しい課題ではありますが、個人的にはアリだと思っている立場なので、上手く絡めてくれれば、とは思うのですが…この作品が始まった時の大まかな人物背景を見た際、これはハピチャのめぐみと誠司の関係性に近いのかな、と思いましたが、思った以上にゆい側に脈なしなのは少々面食らってもいます。

第14話では拓海が同校の女子・本間ともえの告白を受ける…というのが主軸になりましたが、その告白シーンを出歯亀偶然覗いたゆい(達)だったのですが、それを見た際にも「(告白シーンを)初めて見た!」とはしゃいだり、TV電話のシーンでは拓海が「お前は昔からゆいちゃんが大好きだからな」と父親にからかわれていても表情を一切変えていなかったり、ここまでくると別の意味で意外でした。拓海が他の人間にもミエミエなぐらい*3ゆいへの好意を隠しきれていない以上、恋愛絡みの話はまだ出てくるとは思いますが、この二人の仲が進展する場合、かなり納得いく展開にしないとまずいんじゃないか、という不安がよぎっています。

尤も、拓海自身は、第14話で今まで疑念を感じていたゆい=キュアプレシャスの戦いを、自らの意思で行っている事を確認したのち、彼女を守る事を決意した上でブラックペッパーとして戦いに参入する事を決めたようですし、ともえを振った点でも彼女一筋を貫くんでしょうね。現段階でブラックペッパーは第13~14話でプリキュア側のフォローをしていますが、いずれもキュアプレシャスがピンチに陥った時限定なんですよね。

彼がここまでゆいを意識したのも、ゆいの祖母・よねに泣かした彼女とともにおにぎりを振舞われ、彼女が笑顔に戻った時だったようですが、このシーンはこの作品冒頭でも描かれており、ここで繋がりましたね。なんで拓海が彼女を泣かしたのかまでは分かりませんが、まあ、ここは本筋ではないかな。想像力で補える部分かと思われます。つまり「ごはんは笑顔」はゆいと拓海を共通項としてつないでいる大切な思想なんですよね。そしてその二人が同じ想いを以て共闘するわけです。あれ? 結構アツくない?

ブラックペッパー自体の戦闘力はまだ未知数ですが、とりあえずは序盤のマリちゃんが放ったビーム攻撃ぐらいは余裕でこなしそうですね。クックファイターである事を驚愕されていたことからマリちゃんはそれではないのでしょうし、それなりの戦闘力はありそう。個人的には「浄化が出来ないプリキュア」程度の力はあるのでは? と推測しています。お? 戦える男キャラはジュリオ以来か? 

もう一つ。これは多分杞憂に終わると思うので、補足程度なのですが、OPでプリキュアの三人とブラックペッパーがデリシャスフィールドに降り立つシーンが挿入されますよね。あの中にマリちゃんがいないのが実は最初からすごく引っかかってたんです。一応戦闘要員であるにもかかわらず。

デリシャストーンが使えるという事は、ブラックペッパーでも(恐らく)デリシャスフィールドを張れるという事。そして、ブラックペッパーの立場なら、戦いを俯瞰的に見る事も出来ますし、彼はそれなりに聡明なタイプに思えますから戦術も組めそうです。つまりマリちゃんが出来ることは彼でも出来てしまう。*4

まさか、マリちゃん途中退場とか…ない、、、ですよね!?

ただ、自分の記憶に間違いなければ、シリーズで味方サイドのレギュラーサブキャラで途中退場者はいなかったはずなので、上でも書いたようにこれは杞憂に終わるとは思っています。…シリーズも19作も続いてますので「いや、いたよ! このドシロートが!」と思われた方はコメント欄にでもご一報くださいm(__)m流石に記憶が薄れている作品も結構あるので(^_^;)

 

プリキュア側の事情について

ジェントルー=あまねの確保、及び、ナルシストルーとの接触により、デパプリチーム内ではブンドル団に対する悪印象がかなり根付いている感じですね。

それでもナルシストルー登場時の「待たせたな」という台詞に「待ってないよ」とか「残念なイケメン」などと口々に言っていたマリちゃんやらんは少し緊張感が緩いですし、ここねは普段は表情が動かないキャラなので(ただあまねが操られていた事には腹に据えかねているような描写があった)いつも通り、といった風なのですが、ゆいがあまねの一件以降、特にナルシストルーと対峙する際、険しい表情を一切崩さないのは注目に値するかと思います。

あまねにせよレシピッピ強奪(とそれに伴う副産物的効果)にせよ、心を弄ぶ事を許さない強い意思と筆者は受け取りました。これは彼女があまねの事に関して言った「自分の意思で楽しいとか美味しいという感情が得られないのはかわいそうだ」という言葉にもよく表れています。

更にマリちゃんが菓彩家の近くで見つけたレシピッピをあしらったお店のカードを見て、これを描いたのがあまねであることを確信したゆいは戦闘でジェントルーと一騎打ちになった際にも一切攻撃をせず防戦しながらあまねの心に必死に呼びかけるという健気さも見せました。

この戦闘中、彼女はずっとジェントルーの事を「あまねさん」と呼びかけ続けていたのですよね、「ジェントルー」ではなく。個人的にはこのシーンでゆい=キュアプレシャスの株は爆上がりしました。

そう言えば、ナルシストルー出撃以降、プリキュアサイドの必殺技がみなパワーアップしていましたね。まあ、プレシャスの必殺技が数字を当てはめていた段階で予測は出来ていた事ですが、急に登場したので少し焦りました。ミキサー使用による合体技・プリキュアミックスハートアタックも唐突に出てきた印象でしたし、技の内容も合体というより三人同時発射という趣でこの辺りの性急さは少し引っ掛かりました。

ゆいと拓海の関係性も引き続き気になりますし、プリキュア側の人物描写もまだまだ目が離せませんね。…第14話引きのナレーション「果たしてゆいちゃんの初恋はどうなるのでしょうね?」はちょっと意味深だったよね…

 

とりあえず、あまね=ジェントルーや拓海=ブラックペッパーといった今後に関わる重要キャラクターにスポットがあたった期間でした。これで先ずは序盤は終了ですかね。次回は

プリキュアサイドのキャラクター掘り下げに移行しそうな雰囲気ですね。その過程であまね=キュアフィナーレを絡めていくのかな? まずはここねのシナリオになるようですが、先回の記事でも取り上げた「物事を成功させること」にこだわりを見せる=失敗を恐れる、という性質が焦点になりそうな予感なので、どう料理するのか注目したいです。

 

ここまでのデパプリをかいつまんでナナメからバッサリ

立ち位置的にもやっぱりタキシード仮面を想起するブラックペッパーだけど、色合い的にはむしろ月影の騎士様だよね( ´艸`)

 

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*1:第13話でレシピッピを探査する装置をナルシストルーが開発したが、それだけでレシピッピを認知し強奪する事までできるのか甚だ疑問である。例えば、視認できない透明な宝石か何かをここにあるから拾えと言われても簡単には出来ない。ただ、あの装置にレシピッピを可視化する/可視不可視は関係なく吸い込む能力があるのならばその限りではない。

*2:第13話で和実・品田家の家族がTV電話で会話するシーンでは、マリちゃんはその場にいない=門平の姿を見ていない。

*3:少なくとも両親とマリちゃんには看過されている。

*4:ただ、マリちゃんレベルの戦術が組めるかはまた別問題。