デカ過ぎんだろ…*1
さて、濃密な猫屋敷期間がいったん終了した…という感じでしたね。
第21話ではユキもある程度打ち解けてくれたみたいで、いよいよチームとして本格的に起動するところまで持っていきました。反面、少し気になる点というか、主に猫屋敷組が課題を残しているっぽいので、先のシナリオがますます気になる展開となりました。
猫屋敷ユキについて
第20話では訪れたニコガーデンにてプリキュア活動要請をいったん断りましたが、ニコアニマル達が仲良く生き生きと暮らしている姿と、その後のまゆの必死に動物たちを救おうとしている姿を見て、条件付きでニコガーデンに協力する事になりました。
まゆも言っていましたが、ユキはそもそも大勢の中にいる事が苦手=群れるのは嫌いな様で、ニコガーデンでの動物生態を見て「来るんじゃなかった」とまで独り言ちています。
しかし、彼女が先回関わったキラリン小鹿と遭遇、彼のガルガル時の様子を聞いた事で、自身のまゆと出会う前の孤独もガルガルと同じなのではないか、と考えます。そして、キュアリリアンとともに動物を救う事こそが自身の孤独と向き合い一歩前進する事ではないのか、という結論に至った様です。
この自身のかつての孤独をガルガルの黒い心に準える展開は上手だな、と感じました。正直、どういう風に彼女に非暴力を説くのかは難しい課題かな、と思っていただけに、まゆが強く要請するとかではなく、あくまでも能動的にその心情に至ったのは見事としか言いようばない。
さて、第21話では彼女が協力する条件「まゆの学校に通わせてもらう」で、湾岸第二中学校に転入してくるのですが、ギャグ的な要素強めだったとはいえ、先生の指定を無視してまゆの隣に座る、意味が違うと諭すとまゆの隣の子にどけ、と指示する、いきなり漢詩を黒板に書き始める、オリンピック選手もびっくりの跳び箱を披露する、高レベルのまゆの肖像画を何枚も描く、超豪華弁当を用意してまゆにあーんさせて食べさせる、などやりたい放題( ´艸`)
気になったのは、その様子を見ていた演劇部員が演劇部に勧誘をしてくるのですが、ユキはにべもなくまゆが入部していないことを理由にその勧誘を蹴るのです。この話の最後では物語の過程で犬飼組と猫屋敷組で刺しゅうを施したハンカチを交換し合おう、というお話になるのですが、こむぎが作ったあまりにもひどい( ´艸`)出来の刺繍を見てユキが噴き出し少し距離感が縮まる、といういいお話ではあったのですが、やはりまゆ依存がかなり重いし一緒の学校に通える事になってむしろ悪化した感すらあります。
実際、まゆにもそれとなく他の人間との交流を促されているシーンもあったのですが、そこでも彼女はまゆのそばにさえいれればいい、と聞き入れてはくれませんでした。
この演劇部絡みの話は自己表現が苦手なまゆにも引っかかる可能性があるので、まだ引っ張るかもしれません。まゆは超集中力という特性を持っているため意外と役に入り込むという事を要求される演劇は向いているかもしれませんしね。
猫屋敷まゆについて
以前の回で母親から「ユキの方がお姉さんみたい」とからかわれていましたが、実際のところはまゆの方が大人びている印象です。
元々穏健系ではあるのでしょうが、いざとなればガルガルと関わろうとしないユキを悲しげな目で見つつ現場に駆け付けたり、キュアニャミーを助けるために極大ビーム攻撃をシールドで防ぎ切ったり、他人に興味を示さないユキに交流を促したり、意志力が結構高い。先回でも彼女の意思を無視したような物言いをしたユキに流されずに自身の意思を口にするなど、いざという時の強さを持っています。
そして、第21話ではユキの口からこむぎといろはにまゆの過去の一辺が明かされました。
まゆは前の学校で非常に仲の良い友人がいたのですが、お互いに刺繍を施したハンカチをプレゼントし合おう、というお話になります。しかし、刺繍の最中、まゆは超集中力を発揮してしまい、その友人が何を話しかけても応えられない状態になってしまいます。自分を無視されたと誤解した友人とはそれを境に疎遠になってしまい、まゆはその事でショックを受けてしまう…というものでした。
なるほど、ユキがその事情を知った上で彼女に少々過保護なのもある程度の納得は出来ます。だからこそ、同話で集中モードのまゆを手放しで褒めたいろはにはユキも心を開いて過去を打ち明けたのでしょうしね(おまけでこむぎが付いてきたのは微笑ましかったが)。
ただ、この話自体はそれ以上はないため、やっぱり後味は悪いですよね。まゆの前友人も別れ際には舌打ちまでしており、やはり解決しているとは言い難い。物事の何でもかんにでも解決を求めるつもりはありませんが、この話はまだ引っ張る可能性あるかな、とは個人的には思っています。特にまゆ側は悪気があった訳ではなく、しかもその落ち込み様も含めて結構トラウマでしょう。せめて謝罪の機会ぐらいあってくれれば…と思わずにはいられませんでした。
戦闘シーンやガルガルについて
キュアリリアンの動物をユキとともに救いたいという想いに応えて、キュアニャミーが彼女と共闘する事を決めた瞬間、犬飼組のワンダフルタクトと同性能のアミティリボンタンバリンが生成されました。
能力的にも各キラリンアニマルの助力を得る、合体浄化技・プリキュアアミティルミエールを発動する、とほぼ互角の力があります。第21話では浄化したキラリンアニマルをリリアンがキラニコトランクを使用してニコガーデンに帰しており「犬飼組が出来る事は猫屋敷組も出来る」状態となりました。
先回も見ていて思ったのですが、猫屋敷組は犬飼組より少し身軽さに能力が割り振られているイメージがありますね。元が猫であるニャミーはともかく、普段どんくさそうなまゆ=リリアンは少し不思議です。尤も、リリアンは変身時にパクトに猫のオーラが飛び込むような演出があるので、その力を借りているのかもしれません。
そうそう、キュアリリアンといえば、彼女の決め台詞「こわくない、こわくない」は変身の際締めの名乗りだけあって自身への鼓舞かと筆者は思っていたのですが、第20話でガルガルに近づく際に同じセリフで警戒心を解こうとしており、なるほど、怯えている動物を安心させるための優しい言葉でもある、という訳ですね。ダブルミーニングだったのは感心しました。
上でも少し書きましたが、ガルガルになったニコアニマルがどういう状態なのか少し判明したのも興味深かったです。キラリン小鹿曰く、自意識はあるものの黒い心に支配されて破壊衝動を抑えきれなくなるらしいのです。
…最悪じゃねーか
特に人間並みの知能を持っているキラリンアニマルたちにとっては地獄ですよね。個体差はあるのでしょうが(例えばキラリン熊はニャミーの事を朧気にしか覚えていなかった)、自意識がある状態で意に沿わぬことをさせられてしまう、というのはデパプリのあまねがかなり苦悩していましたしね。
さて、そのガルガルですが、徐々に特殊能力を使い始めているのが気になります。最初期は巨大な体躯を活かしたフィジカルアタックがメインだったものですが(ただ、樹木を枯らすビームや氷を操るガルガルは初期にもいた)ここ直近でも、当たると縮小化してしまうビーム(第19話)、物体に変身する(第20話)、催眠音波を放つ(第21話)と多彩であり、戦闘シーンを面白くはしているのですが、妙にフィジカルからマジック系になっているのが気に掛かります。実際、第19話のハムスター型は謎の人物から付与された能力であり、敵側もプリキュアの動向を探っている可能性があります。
反面、特殊能力を持つガルガルは全てキラリンアニマルがベースであり、これが延いては発動条件である可能性もありますね。また、その特殊能力は浄化後はプリキュアにも付与される訳で、なんだ、なんか青魔法みたいだな( ´艸`)
全体的に猫屋敷組は課題山積とはいえ、いろはの尽力(彼女にその意図はなかっただろうが)とこむぎの天真爛漫さが上手くかみ合って寄り添えたように思います。個人的な感想ですが猫屋敷組のエピソードはどちらかというとメインや主人公サイドに充てる属性かな、と思ったのですが、そこをあえて犬飼組に充てなかったのにはセンスを感じました。
次回は久しぶりにこむぎメインですかね。アジリティーという犬の障害物競走? に参加するお話らしいですが…
少し息抜き&掘り下げ回かな? しばらく濃密期間が続いたのでぴったりかもしれませんね。
ここまでのわんぷりをかいつまんでナナメからバッサリ
ナイスアイデアを思いついたまでは良いが、汚れ役はさっさとワンダフルに押し付けるニャミーさん、なかなか卑しい女だワン!
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*1:この元ネタのシーン、アニメ化するらしいね( ´艸`)