ふらあそ!

ゲーム好き・漫画アニメ好き・自転車好き・鉄旅好き。インドアだったりアウトドアだったりのふらふら遊び人の日記帳、略してふらあそ!

【アニメ】艦これ ~いつかあの海で~ Episode-Ⅳ「佐世保」感想

このにっこり顔で「不要な艦を二体解体して下さい」とか言ってるの考えると、なかなかの恐怖よな、大淀さん…

 

大方の予想通り、折り返しの第4話にて西村艦隊編が終了とみていい展開となりました。次からは心機一転、第二水雷戦隊(通称・二水戦。以下、この略称で統一)編といった流れで終了しましたが、次からは天一号作戦かな? 史実だとその時に時雨はもういなかったみたいですが…ここが特異点になるのかも?

 

話の流れとしては、前回の山城の決死の一撃により、大爆発に巻き込まれた時雨。気が付くと佐世保鎮守府のベッドで満身創痍の状態で目覚めます。

僚艦だった最上は無事だったものの、他のメンバーは一命こそ取りとめましたが、艦娘としての機能は失われるほどの大ダメージを受けており、時雨は扶桑と山城の除籍に立ち合い涙します。

後日、提督から直接呼びだされた時雨は第一遊撃部隊第三部隊の解隊に伴い、二水戦への転属を下命され、休養のため佐世保近隣の温泉宿に赴くのですが、そこで“呉の雪風”と名高い幸運艦・雪風と出会い…という流れでした。

 

時雨について

うーん。あんまり言いたくはないですが、やはり感情表現に乏しい。

元々そういうキャラだ、と言われればそこまでですが、正直言うと、意図的に台詞を少なくしているのでは? とすら思えます。そもそも、中の人は専業声優さんではありませんから負担を軽くしたいのかもしれませんが、流石にシナリオの半分を過ぎてキャラがイマイチ掴めないのは不足感がどうしても否めない。

扶桑・山城と最後の別れを惜しむ姿は、まあ良かったのですが、散発的に満潮を思い出したり(朝雲山雲は?)、雪風と遊んでいる最中にふと落涙したり、普段は感情が抜け落ちているかの様な表現があるので、こういう所はきっちり言葉や感情で表現すべきポイントで、ここまで「視聴者の想像にお任せします」はゲームでは良くてもアニメではなかなかツラい。

今話でも少し反応の鈍い彼女に提督、初霜が話をちゃんと聞いているのかを指摘、更には口にこそ出していませんでしたが矢矧も不審そうな表情を浮かべており、前途多難なイメージが付いてしまいました。

また、ベッドに伏せている際に花瓶の花を海峡夜棲姫の青い彼岸花に幻視するなど、戦いにトラウマを植え付けられたような描写も見られ、この辺りをどう消化していくのかは今後の見どころになるかもしれません。

次回からは雪風も出張ってくるでしょうし、中の人もベテラン藤田咲さん。奇しくも扶桑・山城と同じ人です。西村艦隊時同様、キャラを食われてしまわないか、今から危惧されますね。

 

雪風について

さて、雪風というのはゲーム内では実に面白いキャラクターです。最高の運を持ち、駆逐艦の中でも一線級の実力を持っていながら、性格は天真爛漫で良くも悪くも子供。ご存じない読者の方に分かりやすい台詞を紹介すると、バレンタイン時に提督(プレイヤー)に手作りチョコを手渡す艦娘が多数の中、彼女は「買ってきたチョコです。美味しいと思います!」と朗らかに宣う、そんなキャラです。

しかし、知っている方も多いと思いますが、雪風日本海軍最高クラスの武勲艦であり数々の激戦をほぼ無傷で潜り抜けた幸運艦として名高いです。

そんなバックグラウンドを持っているが故に、ゲーム内でのキャラ付けは様々な解釈がなされており、その一派に「余りにも味方の死(轟沈)を見続けてしまったため子供返りしている」というものがあります。

それを意識したのかどうかは分かりませんが、温泉宿で時雨と同部屋になった際には、ガールズトークに夢中になったり、怪談で怖がったり、花札遊びに興じるなど、童心っぷりを存分にアピールしました。

しかし、時雨の涙を見た後に布団の中で厳しい顔をしたり、二水戦集合時に不敵な顔つきをしたり、単なる幼子ではない、という感じが出ているのは面白かったですね。ここから対照的な性格の時雨とどう絡めるのかに注目したいです。

 

西村艦隊の面々の退役について

第一話の白露でも語られていましたが、艦娘が深刻なダメージを被ると、艤装を装着できない状態まで追い込まれ、実質「艦娘としては」死んでしまう事が明言されました。

本人が死んでしまう訳ではないのが救いですが、艦娘としてはお役御免、退役、除籍となってしまう訳で、人類側は戦力減、深海勢力としては大成功という結果になってしまうのですね。

提督が、今回の作戦自体は成功だったとは言っていましたが、確実に追い詰められている訳で、なかなか救いのない展開だなあ、とは感じます。

そう言えば、扶桑と山城が別れ際に時雨に木箱を贈っていましたが、あれは何だったのでしょうね? 普通に考えれば、戦況を打開するアイテムになりうる気がしますが、この作品に於いてはイマイチ相応しくないようにも思えます。多分後半のキーアイテムになるとは思いますので注目したいですね。

 

二水戦について

こうやって見ると、錚々たるメンバーですね。

ゲーム内で照らし合わせてみても、最強軽巡旗艦、ほぼ改以上の改装が実施済み、改までしかない艦も、下手な改二より強力な秋月型・冬月、涼月に、駆逐艦の最終形態の夕雲型の清霜という、やあ、札さえなければ、こいつら全員投入したいよ(ここゲームへの嫌味ね)、という顔ぶれです。

二次創作等でも人気が高い艦が多く、それは取りも直さず個性派が揃っているという事です。前作一期では、それを下手に取り込んでしまったため、一部のファンから不満が漏出しましたが、今回は渋い(悪く言えば大人しめな)作りなので、あまり不安はありません。あえて言うなら、清霜がどう動くか、ですかね。彼女の「戦艦になりたい」発言は、一歩間違うと世界観そのものに影響を与えてしまう台詞なので。

次回は、この二水戦を中心に展開するようなので、旗艦・矢矧を筆頭にどう描くか注目したいです。

 

提督について

登場しましたね。前作一期では提督が出なかった事が、話をだらしなくした一因だったのは間違いなく、視聴当時、アイマスアニメのプロデューサーに一人称を与えたのは大正解だったんだな、と思っていました。

とりあえず、気さくではありますが、実直そうな青年、といった感じですね。正直言えばよくある提督像の一つかと思いますが、ここにあまりに破天荒な人物*1を据えてしまうと、それはそれで艦娘達がぼやけかねないので(そういうのは二次創作に任せておけばよい)、この辺りは無難な人選だったと思います。個人的には、アンソロジーコミックで「がっちゃんがっちゃんきぬがっちゃん」とフレーズが頭から離れず、衣笠に「きぬがっちゃん」と言ってしまって照れる提督に見た目も相まって似ている、と感じました。…すんません、作者の名前が思い出せない。アンソロジーっていっぱいあって確認したくても難しいんですよね。

あと、提督とは関係ないのですが、今回は時雨が温泉宿に行く際に佐世保の街中をうろつくシーンがあり、ちゃんと人々の生活は根付いている世界観なのが分かったのも収穫でした。前作って、学校に見立てた鎮守府しかない狭い世界観しか分からなかったのも良くなかったと思うんですよね。こういう細やかな点を描写しているのは好感度高かったです。

 

次回は上でも書いた様に二水戦のお話。果たして、時雨への癒しになるのか、衝突が起こるのか。筆者は浜風と清霜があの中だとお気に入りなので、上手く絡めてくれればなあ、と妄想しています( ´艸`)

 

ここまでのいつ海をかいつまんでナナメからバッサリ

良く見ると、扶桑、指輪しているんだよな…これ、提督としても断腸の思いだと考えると泣けるんだけど…

まさか、重度の重婚提督ではあるまいな!?

 

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*1:実際、ビ●ー提督や曙ク●提督、着信●し殿提督みたいなのは毒が強過ぎて、それ単体では面白くても、公式的なアニメなんかでは出すわけにはいかないと思う。