かつてこれほどお便利に使えた妖精枠キャラがいただろうか。いやいない(反語表現)。
さて、ここ近辺回は比較的息抜き回というか、日常回でキャラクターを掘り下げつつユニを絡めてチームの親交を深めていく…という感じでした。
星奈ひかる(星奈家の事情)について
重要なファクターとして第22話で彼女の父親である星奈よういちが登場しました。
「キラヤバ~」の元祖は彼であり、実際のところひかるは母親の影響も受けていますが、それ以上にこの父親の影響が色濃く出ていますね。
よういちは元々大学で教鞭を振るっていたほどの人物であり、まどかが著書を読んだ事がある事でもわかる様にかなりの有名人ですね。しかし、世界に数多ばら撒かれたUMAの謎に迫るべく七夕の日に帰国する以外は世界中を飛び回っています。その事で祖父(よういちの父)とは険悪な関係になっており、なるほど、ひかるの態度にじいさんが渋い顔するのはよういちを彷彿とさせるからなのね、と納得もしました。ここは上手でしたね。
ひかるは目標を定めた際のひたむきさを母親に、好奇心の塊の部分を父親から受け継いだんですね。父親にはフワとプルンスの事があっさりバレるのですが、その事も抵抗なく許容した辺りの懐の深さもひかるが引き継いでいます。*1
あと、祖父もいいキャラクター性でした。元々、それほど意地が悪い人物という訳ではなく、遼じいさんとは旧知の間柄で親しく話していましたし、ララに対してご両親は心配しているぞ、と諭したあたりはよういちに対する強硬な態度は心配の裏返しなのですよね。
話の途中でテンジョウ産ノットリガーのベースにされてしまいましたが、その際には「息子の育て方を間違った、そのせいでひかる母子につらい思いをさせてしまった、それは自分のせいだ」という暗黒面を覗かせており、結局中身は頑固ではあるものの人の好いお爺さんでした。
ひかるは周りを固めていくことにより、次第にキャラクター性が固まりつつありますね。とても良い展開だと思います。
…それにしても、よういちさん、何年(ひかる幼少期からだから3~4年?)UMA探しをしているのかは分かりませんが、第22話の1日だけで今までの研究成果以上のものが出てきたんじゃないの? というのに涙を禁じ得ませんでした…(笑)
ララとえれなについて
ララはこの周辺回では目立つ行動を見せませんでしたね。第22話で両親の元を離れひかるの所に来ている事をひかるの祖父に心配されていましたが、これは逆を返せば、ララの故郷の星に行く話は目玉として先に取っておいてあるのかな、とも感じました。
可愛さに全振りはしているのですが、ペアを組んでいるひかるが強烈過ぎて少し霞んでいるイメージがあります。ですが、彼女はこの物語の核心に一番近いキャラクターでもありますし、然るべき場面が来ればちゃんとキャラ立ちしてくれるでしょうからあまり心配していません。
えれなは一番落ち着いていますが、第23話で焦るユニを見て、彼女の危うさを気取るなど観察眼にも優れた一面を覗かせました。流石多数の弟妹の面倒を見ているお姉さんだな、という感じです。同話で一人突出しようとするキュアコスモを諫め、自分たちに頼ってもいい、と諭したのも一歩大人な印象を受けました。
最初はなおに似ているなあ、と感じていましたが、回を重ねるごとにプリアラのあきらの様な側面も出てきましたね。家族を絡めたお話は既に一回やっていますが、もう一歩二歩踏み込むエピソードがあると更に深みが増しそうな感じですね。
香具矢まどかについて
今作は比較的明るい作品作りがベースになっているため、お悩み属性を一手に引き受けている感が目立ちますね。それでも弓道の回などでだいぶ緩和してはいるのですが。
第24話ではピアノ演奏に対する葛藤がテーマの一つになりました。
彼女は演奏会に出場すれば優勝をもぎ取れるほどの腕前な訳ですが、どうも、まどかが演奏を気にかけていた幼女が入賞すらできなかったことに疑問を感じていたようですね。
話中では、笑顔を見せないアイスノー星人のイルマに演奏を聴かせる過程でユニとのアンサンブル(正確にはユニは歌だったが)を即興で演じた事、ユニが歌を楽しんでいる事を肌で感じる事で、それが自分には欠けていた、と悟りましたが、どうにも父親との件といい少々行き過ぎた繊細さはやはり気にはなります。*2
この回はあの幼女が演奏を楽しんでいた、と感じたのか、単純に彼女の方が上手なのに、と感じたのか、そこら辺の心理描写が若干曖昧だったのが不味かったですかね。どちらにせよ、ピアノの練習をそれで躊躇してしまうのは繊細に過ぎる、と感じるのです。
ユニについて
いちおう、第23話でメイン格として扱われましたが、全体的に全話でそれなりの絡みを見せました。
第22話ではチームとして迎合する気はあまりない点*3、23話では実は非常に責任感が強い点、24話では望郷の念=惑星の女王に対する敬慕の念を見せました。
特に第23話では、フワに与えた宇宙マタタビ入りのお菓子が原因でフワが大量分裂して大騒動になってしまった事にかなり大きな自責の念を持っており、これは取りも直さず、根は真面目で責任感が非常に強い、という意外な側面をのぞかせてくれました。えれながこの性格を少し危惧している様な表情を見せましたね。
この話でえれなの優しさでによりかなりの和解を見せたユニでしたが、責任感が強い=自分のせい、と考える性質=人に頼らない=いつも一人、という構図は完全に解決はしていない感じであり、完全な一体チームになるにはまだ少し時が必要そうな印象でした。
戦闘に関してなのですが、ユニ=キュアコスモはどうも特定のペンは持たない、という立ち位置になりそうですね(逆にどのペンでも使用可能な可能性がある。もっとも、他のキャラクターも所持している以外のペンが使えるのかもしれないが)。22話ではキュアミルキーから拝借する形で、23話24話ではキュアソレイユとキュアセレーネから一時的にペンを貸与される形で浄化技を放っています。まあ、虹色モチーフだからねえ。
ところで第22話でちょっと感心したのが、ここしばらくのシリーズ恒例、追加戦士の単独浄化に回答を提示した事でした。この回は暴走したノットリガーが滅茶苦茶に暴れる事によりキュアスター達がなかなか連携が取れない状態に陥ってしまったのですが、それを見かねたキュアコスモが泥棒技を駆使して素早くキュアミルキーからペンを強奪、そのままレインボースプラッシュで浄化、という流れだったのですが、なるほど、連携という手順を踏まないキュアコスモはそれだけで一手少ない状態で行動が可能な訳ですね。
これを単純な演出と取るかどうかは人それぞれでしょうが、案外こういうエクスキューズがあるだけで視聴者側は納得できるものです。
今回の雑感はシナリオがあまりノットレイサイドと関係がない話が多かったため、キャラクターにスポットを当てて記事制作をしましたが、次回は夏祭りに絡めてユニ回という事で、ここら辺りでユニ関連は一回締めるのかな、という雰囲気を感じます。2クール目終了周辺でもあり、どう扱うか注目でもありますね。
とりあえずここまでのスタプリをかいつまんでナナメからばっさり
これで残るは蟹座と魚座になったわけだが…なぜこの枠が残ったのかという…なんだろうな、この言葉に出来ない何とも言えないかつての少年たちを一喜一憂させた星座カースト(隠語)を感じさせる不安は( ´艸`)
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