うむ。予想通りといえば予想通りなんですが、みなみの新たな夢=海の獣医になるという夢を深刻に悩んでいたのは本人だけという、という結果にはなってしまいました。
今回の話は、みなみの母親が最後に言った「みなみは優しいから、いつも他人を優先してしまう。自分の夢を持ってくれて嬉しい」という一言に集約されており、シナリオとしてはきれいにまとめたな、という印象でした。
つまるところ、みなみは良くも悪くも我というものが弱かった、とも言える訳でそういう点ではきららとは対照的に描かれている感じでしたね。
何より、親からしてみれば中学生時点で自分たちのグループに入って仕事にを手伝ってもらうという将来を決めてしまっているよりは、夢に向かって邁進してくれた方がはるかに嬉しいはずです。ましてや、長男が既に海藤グループで働いてくれている訳ですし、今回で更に掘り下げられましたが、みなみの両親は財閥主義者でもなんでもなく、子供の夢には理解を示すタイプだったので、みなみの葛藤は空回りでもあったわけです。
そんな先が読めるシナリオ展開を予想してか、今回はクリスマスパーティーと戦闘面に時間が割かれており、クリスマスパーティーはどちらかというとサービス面が強く、特に物語には影響を与えない部分でした。*1母親からのクリスマスカードの下りはありましたが。むしろ、シャット様がディスピアに最後通告をされた事によって、死に物狂いで襲い掛かってくる演出がなされ、そちらの方に比重が傾いていましたね。
しかし、よくわからないのが今回出現したゼツボーグ。
いつもの人間の心を核として生み出されたゼツボーグとは違い、ディスピアから手渡された黒い鍵状のものを核として生み出されたようなのですが、シャットはそれをキュアマーメイドに対応する海の神殿に向かって投げつける事により亀形のゼツボーグを生み出しました。
しかし、今までのディスピアの分身であったケルベロス型やドラゴン型とは明らかにデザインが異なり(具体的には黒い炎の様なオーラをまとっていない)、強さも最初こそゴプリチームを圧倒したものの、シャットに夢をなじられ激昂したキュアマーメイドのプリキュアコーラルメイルシュトロームで一発で身動きできない状態まで追いつめられるなど、あまり強い印象はありませんでした。
ただでさえ、お城ゼツボーグの時といいディスピアの分身といい、ゼツボーグの定義はイマイチ曖昧になってきており、ここら辺は「人間の心があくまでも核である」という統一感はもたらした方が良かったのでは? と感じましたね。
また、今回の戦闘の謎の一つに突然の場面転換もありました。
最初にゼツボーグが出現した時、居合わせたのがみなみ一人だったため、キュアマーメイド単身で戦うことになったのですが、敵の攻撃(毒水)を受けて気を失ってしまうのですが、次に目が覚めた時には封印されていた海の神殿の前に立っていたのです。
これは流石に腑に落ちませんでした。
確かに、シャットは海の神殿に向かってゼツボーグの鍵を投げつけてゼツボーグを生み出しましたし、先のことを言ってしまえば戦闘に勝ちシャットを退散させてからカナタの指示に従って海の神殿を復活させましたが、なんかそれが海の神殿にワープした理由づけになっていないんですね。
ましてや、戦闘の最中に気絶したのですから、その時間がどれぐらいだったかは分かりませんが、殺されても文句は言えない状況だったわけで、何もされずにいきなりワープのみというのは納得できなかったです。
さらに言えば、カナタが援助してくれたというフォローは入ったものの、海の神殿に場面転換した瞬間、他のゴプリチームがそこに馳せ参じたのは、流石に粗さを感じずにはいられませんでした。尺の問題だったにしても、もう少し見せ方というものがあったんじゃないかな。
しかし、シャットさん、任務失敗したからって逃げちゃうのはどうなの?(笑)
前述した通り、みなみの悩みは解決され、海の神殿は復活し、キュアマーメイドも戦士としては一皮剥けて、キュアマーメイド解決編としては終了となりました。
次回はトワ=キュアスカーレット回の様ですが、当然追い詰められたシャットさんが絡んでくる訳で、彼の行く末にも注目したいですね。
考えてみると、シャットはトワに執心しトワを追い詰めようとした直前にみなみ=キュアマーメイドに邪魔された過去を持っており、奇しくも今回もまずはキュアマーメイドに最後のチャンスを潰される結果になりました。
何とか生き残ってほしいんだけどな、シャット様。
今週のゴプリを一言で表現
幼みなみの時に作画超気合入っているのは絶対わざとだよな!? 答えろ、スタッフゥゥゥゥ!
それでは、ごきげんよう。
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*1:ただゆいの腹話術にはワロタ。それ完全にイカサマやん。