1年最後の大掃除は部屋だけではなく、身も心も清く美しくあるための大切な作業なのです。
…はい、身に染みますね。大掃除、どうしようかな(;´・ω・)
今回のシナリオは久々に原点に帰った内容だったと個人的には思っています。
前回、最後のチャンスを与えられたものの失敗してしまったシャットにスポットを当てたお話だったわけですが、そのシャットの行く末にどうしても注目が集まってしまいます。
前半は初めて見た大雪にはしゃぐトワが、皆が雪だるまなどを作ったのを見て雪のお城を作るという展開で始まります。が…
最初はゴプリチームのみで作られていたお城が、やがて男子を巻き込み、設計図が考案され、掃除の時に出た廃材を利用し始め、挙句には作業している人達用の炊き出しや、撮影班まで現れ…あれよあれよという間に大掛かりな話になってしまい、現実ならば地元のTV局が取材にでも来そうな代物が出来上がってしまいました。
もちろん大袈裟すぎる話で、まあ、アニメならではの「嘘」ではあるわけですが、これはかつて孤高の存在であったトワイライト=トワが今や沢山の仲間を得て幸せに暮らしている、という象徴でもあります。
この演出はきららの校内ファッションショーでも使われていましたが、考えてみればきららとトワは寮のルームメイトでもあり、一番仲の良い組み合わせとしても表現されており、少し似た者同士みたいなイメージを製作者側が持たせたのかもしれませんね。
さて、ところ変わって任務に失敗し帰るところをなくしてしまったシャットは茫然自失の状態で街中をうろついていましたが、ふらつきながらたどり着いた場所は、皆で協力して完成させたトワの雪の城でした。
自分がこんな状態にまで追い詰められたのは、全てトワイライト=トワと出会った事によって狂ってしまったからだ、と言いがかりをつけて襲い掛かってきたシャットをトワは雪の城を守るためにも戦いを挑みます。
しかし、ゴプリチームの前にはシャットの力はもはや及んではおらず、次第に追い詰められていくのですが、美しさに固執し、さらに自分を認めないものは皆滅びてしまえばいい、美しいのは自分だけと、更に狂気を露わにするシャットは自らの絶望を糧に猫型(キツネ型?)の化け物に変化してしまうのですが…
「助けよう!」
このキュアフローラの台詞には、はっとさせられましたね。
上でも書いた通り、プリキュアの原点に触れた気分でした。
というのも、元々、プリキュアが敵に対して行っているのはあくまでも「浄化」であり、倒す、とかそういう類のものではないんですよね。
確かに今作でもゼツボーグを無力化した後、絶望の檻をロイヤルキーで開ける動作をしていたり「浄化」の部分を強調していない訳ではないのですが、やはり中盤から登場したプリンセスパレスの攻撃方法と演出のせいで、どうしても「倒す」というイメージが強すぎました。*1
しかし、今回、明確にシャットの壊れた心に対して「助けよう!」=救いを与えたプリンセスパレスの攻撃は間違いなく「浄化」なのだと再認識させてくれました。やっぱり、プリキュアはこうでなくては。
プリンセスパレスの攻撃で浄化されたシャットでしたが、さすがにキュアスカーレットの和解の申し入れを素直に受け止めることはできず、そのまま去る事でここはいったん退場となりました。
最終回に出てきて助けてくれるフラグかなあ…でも、それだと、死亡フラグも兼ねているような気もするし、シャット回に一段落したというのにまだドキドキが拭えない…頼む、生き残ってくれッ!
仲間たちとの絆
それを守護しようとする精神
そして浄化
今回は本当にプリキュアの基本が詰まった内容となりました。それを主人公であるはるかではなく、トワと敵であるシャットで表現したのが面白かったですね。
さて、次回はいよいよ、はるかにスポットが当たる様ですね。
封印された神殿ももはやキュアフローラに対応するものだけのようですし、いよいよ、大詰めに差し掛かってきた感がひしひしと伝わってきます。
今週のゴプリを一言で表現
「今のあなたが本当に美しいか、よく見てごらんなさい!」と氷の鏡で現実を突きつけるキュアマーメイド、マジ鬼畜(笑)。
それでは、ごきげんよう。
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*1:実際、ファンの間でも「虐殺攻撃」とか「処刑台」とか結構な言われようだからねえ。