ふらあそ!

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【アニメ】わんだふるぷりきゅあ!第49話「あなたの声」感想

最終回一歩手前の決戦回でも面白顔を忘れないキュアワンダフル。やはりはーちゃんやアスミ並みの逸材か…( ´艸`)

 

…クライマックス回でしたね。最終決戦と言えば最終決戦でしたが、やはりというかなんというか、当然戦闘したわけではない訳で、決戦という言葉は適切ではないのかもしれません。そういう意味合いも込めて「クライマックス」回。

 

前半のあらすじ

話の流れとしては、狼の森を取り戻し、邪魔をするプリキュア陣営も含めてアニマルタウンの人間を眠りに陥れることに成功したスバル。勝利の遠吠えを上げるものの、それは逆にこむぎを目覚めさせる結果になります。

そして、スバルは最後の宿願、今まで醸成した力のすべてを使い鏡石に注ぐことでガオウの復活を望みます。が、何事も起きず…自身の目論見が外れ激昂するスバルに、こむぎによって起こされたわんぷりメンバーを伴ったニコ様が静かに告げます。

それを聞いたスバルは自身を省みず、鏡石を砕き、更に以前から力を凝縮させていたかけらを自らに吸収、巨大化。人間の世界を滅ぼすべく暴れ始めますが、それを止めるためにプリキュア達も変身、空中戦をしながらも説得を続けるのですが、キュアフレンディに飛んだ攻撃をキュアワンダフルが庇いきれず負傷、昏倒。犬形態に戻ったこむぎを涙を流しながら起きる様に言葉をかけるフレンディの姿を見てスバルは錯乱、暴走。

ザクロが他のメンバーに告げます。ガオウはスバルを庇って命を落としたのだ、と。

 

スバルという敵役

まずは彼がなぜ長命を得ていたorコールドスリープ状態or死亡状態から蘇るほどの力があったのかは今回でも分からずじまいでした。ここはちょっともやっとしたかな。ニコ様はニコダイヤのかけらによる延命、と言っていましたが、彼がそれを入手したのはここ最近(ニコガーデン襲撃)の話のはず。狼たちの怨霊がそうさせていた可能性はありますが、どうも、今回の騒動はスバルの私怨というか、歪んだ義務感っぽいんですよね。

後述しますが、前回の記事での筆者の推論「スバルは正確にはガオウとの共同体ではないか」は誤りでした。少なくとも、ガオウは取り込んではいない。でなければ、彼の最終的な願い、ガオウの復活はそもそもあり得ませんから(ただ、共同体から引きはがす、という望みだった可能性はある。だが、こむぎとガオウの魂の邂逅、この回のラストシーンを鑑みるに考えにくい)。

ただ、彼が攻撃をする際使用したのは黒く染まった狼状のオーラです。ザクロは「狼たちはアンタを恨んではいない」と言ってくれてましたが、トラメやザクロはともかく、他の狼の総意かどうかはちょっと分からない。スバルの頑なな人間への復讐という囚われ方を見ていると、狼の怨霊そのものはやはり取り込んでいたのでは? と思われました。ただでさえ、彼は「何者かの声で目覚めた」と言っていましたしね。

それはそれとして置いておいて、彼が暴れたもう一つの理由。それは「自責の念」です。狼たちを守ることが出来なかったこと、ガオウが自分を庇って倒れてしまったこと。ザクロの回想から鑑みるに、ガオウ亡き後、散り散りになってしまった狼たちを率先して指揮していたようですが、ここからも彼の責任感の強さが読み取れます。

フレンディ自身も言っていましたが、彼は元来優しい性格です。動物たちには懐かれ、こむぎの事を救いもしています。彼が暴走したのも、こむぎが倒れて泣き崩れるフレンディを見てガオウと自分との過去がフラッシュバックしたからです。

この自責の念というのは、精神を大きく縛る枷になります。詳しい言及は控えますが、我々もメディアを通じて現実でもそういうシーンを見ていますよね。

心理学的なことを言うと(実は少し齧っているのよ、筆者)この自責の念というのは、原因になった人物が「許す」等、肯定・許容をすることであっさり瓦解する事があるものなんですよね。彼の場合、その対象とはガオウに他なりません。そして、それは意外な形を伴ってスバルにもたらされることになるのです。

 

そして後半の展開

意識を失ったこむぎは不思議な空間で遠吠えを聞いて目を覚まします。いつも聞いていたスバルのものとは違う遠吠え。目の前に美しい毛並みを持った一際大きな狼が佇んでいました。

こむぎは嬉しそうに「会いたかった」と声を掛けます。穏やかな目をした狼はガオウ。しばし、人間の言葉ではない、静寂のやり取りをする二人。そして、こむぎはフレンディの腕の中で目を覚まします。安堵の表情を浮かべるフレンディにガオウの意思を汲んだこむぎは「スバルに伝えたいことがある。手伝ってほしい」と再変身。

一方、スバルはザクロの「狼たちはアンタを恨んではいない」という必死の説得に本心を吐露。それは狼たちを守れず、ガオウを死なせてしまった自責の言葉。彼は闇の繭にくるまれ攻撃を継続。何とか彼のもとに近づきたいわんぷりチームでしたが、攻撃は激しく、更に闇の繭のシールドもあってままなりません。

そんな様子を歯がゆく見守っていた悟と大福。しかし、大福の姿が砕かれた鏡石のかけらに映しだされ…とうとう変身(映画版のやつ)。悟も大福の言葉を受けて変身すると、わんぷりチームをフォローして繭にゲートをオープン。

内部に侵入したわんぷりチームはキュアワンダフル以外が攻撃を捌きつつ、ワンダフルがスバルに肉薄。そして彼女はスバルにガオウの言葉を伝えます。

余りに真っ直ぐな彼女とガオウの言葉に、スバルが人間の姿に戻り…崩れた鏡石の前で覚醒。目の前にはガオウが佇んでいた、というところで幕となりました。

 

こむぎ=キュアワンダフルだからこそできたこと

前回の記事でも書きましたが、本当に一本筋の通ったヒロインでしたね。彼女の伝えた言葉は、正確には彼女の言葉ではありません。ガオウの言葉を伝えただけです。

ですが、そこに説得力がなかったかと言われれば、全くそんなことはない。というより、一年間徹底的にいろはとの絆を描き、ある意味、人間的な感性は最後まで身につかなかった、良くも悪くも犬感覚は最後まで持ち合わせていた。でも、だからこそ、最後にはガオウのメッセンジャーと成り得た。ガオウとスバルの絆を自分といろはの絆に準えることが出来た。

確かにこむぎは既出のピンク枠主人公とは毛色が違いました。というか、それはいろはの担当でしたね。筆者はそれを少し奇策に走ったのかな、程度に考えていたのですが、最後にこういう展開が待っていたのを見て、合点がいきました。

ガオウに言葉をかける際、こむぎは自分もいろはの事が大好きである、そして、それはスバルとガオウも同じなのだろうと説きましたが、同じ動物であり人間との絆を育めたガオウとこむぎだからこそガオウの言葉と自分の言葉を見事に重ね合わせることが出来た。お見事です。

ところで、これは筆者自身の勝手な推測なのですが、コムギがガオウと対面する場面。あれは魂レベルの交流だったのは間違いないと思うのですが、ひょっとして、スバルを止めるためにガオウは自分の魂をこむぎに託したのでは? と感じました。

勿論、ニコ様も言ったように死は不可逆です。

しかし、ガオウの魂はどこかに存在していたのはほぼ間違いないようで、それはひょっとして鏡石なのではないかと。そして、ガオウの望みがスバルを延命(もしくは何らかの形での肉体or魂の保存)させた。その場合、なぜスバルは復活したのかは気になりますが、鏡石が破壊されたことにより、ガオウの魂の維持が出来なくなったことで、こむぎに自らの魂を託し、最後にスバルに別れを告げに来ているのだとしたら…

少し無理があるかな。それだと、ニコ様は鏡石がガオウの魂であることを知っていたことになるし、わんぷりチームの変身もニコ様の力ではなくガオウの意思が反映していたともとれる。

 

何にせよ、次回はいよいよ最終回。予告を見た限りでは大団円に見えるけど…どういう落としどころになるのかは興味が尽きません。いよいよお別れか…淋しいよお(´;ω;`)

 

今週のわんぷりをかいつまんでナナメからバッサリ

実は手前味噌な話なんですが…悟と大福のプリキュア化について友人と議論した際、筆者は「でもかなり気合入っているデザインしてるし、追加戦士の目はないかもだけど最終盤あたりで出てくるんじゃない?」と言ってたら、現実になって嬉しい悲鳴を上げてしまいました。大福がイケボ過ぎて迅さんかよ! と思いましたまる(筆者は結構重症な部類のワートリ民)

 

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