

…なんか、業が深い一族っすね、寸田家…
さて、年の瀬も迫ってきて、次回作のタイトルも発表されたプリキュアシリーズですが、まとめ記事も11月号、最終月は毎週更新としたいところなので、残すところあと2回ですか。
で、11月なのですが、個人的にはちょっとここにきて陰りが見えてきちゃったかな、という印象を受けました。別にそれほど悪くはなかったのですが、やっぱり4話中2話が過去シリーズの焼き直しみたいになっているのは如何ともしがたかった。長いシリーズ故の弊害かもしれません。
まずは第40話・41話について
うーん、正直言うと見事な過去シリーズ焼き直し回でした。故に先の展開は読めるし、実際その通りになってしまった。
第40話ではななが母親であるむつみにリサイタルに招待されパリに向かうのですが、これから音楽の勉強をする環境のためにここに留まらないか、と提案される、というものでした。
定番の引っ越し&プリキュア脱退危機回。
予想通り、ななは日本に残る事を選択した訳ですが、かつて、むつみが日本を離れる際にななが後押ししてくれたこともあって、彼女の選択を受け入れている感じではありましたね。
なな自身はキミプリチームという友人たちとの、これからもまだまだ出来るであろう貴重な経験の数々を選択した、という所で、良い落としどころだったと思います。キュアウインク引退、という事になってしまうのでザックリンが泣き出したのも結構胸に来たんじゃないかな、と。情緒ない言い方をするなら、ピアノの勉強は日本でもできる訳ですしね。
この話のキモ、お互いが離れていても絆の力で結ばれている、というのは良かったと思います。冒頭のメロロンの「ななにとってのアイドルとは誰なのか?」という問いに、ななは最終的には母親を挙げていましたが、上記の様に母親もまた自分を後押ししてくれたななをアイドル視=大切に思ってくれていたのですよね。だからこそ、ななが日本残留を決意しても惜しむような態度は見せていなかったし、序盤(ななの七不思議)ではななに「もっと色々な事をやって見識を広めてはどうか」とアドバイスもしています。
そして、その娘の期待に応えるべく今でも上の人間に教えを仰いで研鑽に余念がない(世界でも高名なピアニストであるにも関わらず)。いい親子関係ですよね。
第41話は、アイドルプリキュア研究会廃部の危機をこころが生徒会長選に立候補して回避しようとする回でした。
生徒会長選の季節となり、それに立候補した甲斐ちよという上級生が公約にアイドルプリキュア研究会の廃部を掲げる…というものなのですが、まず、そもそも廃部の理由が理不尽で「実績を上げていない」というものなのです。
焦ったこころが活動を見学させるのですが、彼女の気持ちは変わらず、それどころか生産性がない応援に意味があるのかわからない、という理由で自分が生徒会長になった暁には廃部は決定的と宣言されてしまいます。
ちよは運動部ならその成績、といった例を挙げていましたが、その学校が私立で部活動を売りにしているのならばともかく、はなみち中学校はどう見ても公立。公序良俗に反していなければ部活や研究会などの活動は本来自由なはずです(予算の大小は置いておいて)。
今年の夏頃、ニュースで野球大会に出場した(うろ覚えだが軟式だったと思う)特別支援学校野球部の予選のエピソードがありました。やはりというか、なんというか、流石に健常者相手にはまともな勝負にならず大敗していたのですが、彼らは彼らなりの目標を掲げ、その練習は真剣そのものでした。
ちよの論理に基づくならば、この野球部は“廃部”となってしまうんですかね? そして、それを応援する事は無為な行為ですかね?
更に言わせてもらえば、実績など作りようもない文化部系統は須らく価値なし、となってしまう。そもそもアイドルプリキュア研究会のみが槍玉に上がるのも不自然*1で、かと言って、トロプリのゆりの様にトロピカル部を敵視していた(ついでによく思っていない生徒もいたはず)、みたいな個人的感情で潰しにかかってきたようにも見えない。
突っ込むのも野暮ですが、あえて突っ込むと、自分の価値観に合わないものを一方的に廃しうる思想の持ち主は人の信任を得られないと思うのですがね。自分が仮にこの演説を聞いたら投票は絶対にしないでしょう。
最終的には、居残りになったこころに、ちよが自分を顧みず傘を貸してくれた事や、自分に比べ(公約の数もそうだし、真剣に学校の事を考えている)、生徒会長を目指すひたむきさに心を打たれたこころは投票日当日、最後の演説でちよを推薦するという行動に出る、という顛末となりました。
…まほプリのリコ、スタプリのひかるに続き、三回目ともなると流石に「また、そのパターン!?」となってしまいます。*2
それだけならまだしも、いくら、ちよは優しい側面があるとはいえ正直あんまり褒められた思想の持ち主ではなく、リコの時のゆうと君や、ひかるの時の桜子の様な説得力はあまりなかったのもまずかった。
話の後半でちよはダークランダーにされ、キュアキュンキュンの単独浄化技で浄化された事、最後の応援演説のこころの熱さを見て「成果第一主義の冷たい人間が応援のすばらしさに気が付き変わっていく」というのを描きたかったのは分かるのですがね。
ただ、こころはこの話のオチの一部だった「例え研究会が潰されても、研究会2を立ち上げる」*3と宣う逞しさも見せており、第38話で寸田先輩をむしろ諭す側だったこともあって、意外と根性座っているんだな、と感心させられたのは面白かったです。
そして、男性プリキュア再び!
第42話ではサプライズとして、カイトがプリキュア化。キュアコネクトとなりました。とは言っても、一時的なのかな。流石に正式メンバー入りするとも思えませんし、ただ、これは一応次回を見て判断でしょうか。扱いとしてははぐプリのキュアアンフィニと同列かと思われます。
第42話は全国ツアーの最終日をはなみちタウンで開催する事になったカイトなのですが、その会場をジョギが狙う…というものでした。
ジョギがダークランダーをチケットを忘れたカイトファンを核に召喚し、キミプリチーム全員でも歯が立たず、拘束されたところで、カイトはジョギ=カズマの手を手放してしまった事を謝罪、これからは彼の手を放さない事を誓った所で変身アイテムなしで覚醒、という流れでした。

個人的にはカイト自身をシリーズ通して濃密に描いていた訳ではないので、ちょっと違和感かなあ、と。今月の最初・第39話にてダンシングスタープリキュアをゲスト出演させたのは、これの布石っぽかったかもですね。
同時に、カズマが闇に堕ちた理由も語られましたが、カイトを追おうとしたものの相次ぐオーディションの落選からの嫉妬と自己嫌悪ですかね。実際「俺は友人の成功を妬む嫌な奴」と浄化された後独白していましたし。
ただ、闇堕ちの理由としては、単純だけどあり得る話かなあ、とは思いました。
人生順風満帆な人間は「そんな理由で!?」と思うかもしれませんが、落選一つ一つは大した事がなくても、積み重なればそれは着実なダメージになる。そこをダークイーネにつけ込まれた、というのは案外説得力はあるかな、と。実際、彼はオーディション合格を辞退しようとしたカイトを止めて、自分もすぐ追いつく、と啖呵を切る良心があり、根っからの悪人ではなかったんですよね。
ただ、そこで踏み止まれるかどうかが人間的な強さにも直結する訳で、彼はそこらへんちょっと弱かった(自身が才能の持ち主だったのも良くなかった)。最後にカイトやアイドルプリキュアがいる事によって、アイドルの道を諦める発言がありましたが(この直後、カイトは煽っている)、これが彼の本質なのかな、と思いました。
そして、今度はカイトが彼を引っ張る番なんですよね。カイトは彼がいたからこそ、レジェンドアイドルへの道が開けた。カズマを今度は引っ張る覚悟をした。だからこそ、煽るようなことをあえて言ったし、彼に歌を届ける=自分と同じ道に戻ってこい、という根幹的な想いがカイトをプリキュアまで昇華させた。

しかし、キャラクターとしてカイトはつくづく惜しいというか。親友を信じ歌い続ける、というのはとても良いファクターだったですし、プリキュア化も見据えていたのならば、きっちり登場回数増やしてあげてより濃密に描けばもっと活きたと思うんですよね。少なくともわりかし自己主張の激しかったアンリのキュアアンフィニ化より全然納得できたはず。なんなら、ダンシングスタープリキュアをもうちょっとピックアップしても良かったと思います。彼ら、本当にゲスト扱いだったので。
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今回はちょっと短いですが、この辺にさせて下さい。某艦隊ゲームのイベントが全く進んでいない状態の上に期限を切られてしまい、更に身辺が忙しくなって時間があまり取れなく相当焦っているので。また、今月はこの作品において結構気になる要素がたくさんあったのですが、それは総評に回したいとも考えているので、そうなると存外書く事ないなあ、となってしまったものですから。
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次回はうたが風邪をひいてしまい、歌う事を禁じられる…という内容の様ですが、一見ギャグっぽく見えて、彼女の本質に迫る回かもしれませんね。最終決戦前夜の様な流れにそろそろ入ると思われるので注視したいところです。
今月のキミプリをかいつまんでナナメからバッサリ
いや、まあ、確かに興味のない人間からすると、ちょっとサバドの趣きがあるのよな、研究会…( ´艸`)
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