これで動じないくりきゅうた、これは大物の風格。
さて、先月のズキュキスの正式加入、五人合体浄化技登場を以て、ようやく一つとなったキミプリチーム。
今月は、一気に各メンツの掘り下げ回…かと思いきや、四話中三話がカオス回(これは人によって評価はまちまちだとは思うが)が続くという視聴している分には笑顔ニッコリな回が多かった印象でしたが、実際はうたの脇を固めた月だった、というのが筆者の素直な感想です。
咲良うた=キュアアイドルについて
第32話を除き、ほぼメインの扱いを受けましたね。
まず、第31話。アイドルプリキュアのセンターに常にCアイドルが立っている事に疑問を持ったメロロンの一言で、こころからセンター争いを提案される、という内容でした。
しかし、どうもピンとこないうたは友人から片っ端にアンケートを取ってみたりするもののしっくり来ず、TV局で偶然出会ったカイトに助言をもらおうとしますが「お互いが各々を見れば、おのずと答えは出るのではないか」と返されます。
そして、彼女なりの結論「みんな素敵だから無理にセンター決める必要性なくね?(意訳)」したところで、ジョギがダークランダーを町中で暴れさせたため戦闘に。
その戦闘中に誰がセンターに立つかわたわたしている様を、お前たちのやっている事は遊びだ、と揶揄したジョギに対して、自分たちは遊びのつもりはないし、彼でさえも自分の力でキラキッランランにしてみせる、と啖呵を切ったところで、とうとうキュアキッスにまで「なんで、みんながCアイドルを中心にしているか分かった。あなたは太陽なんだ」と認める発言をされて、合体技でフィニッシュ。めでたく、センターはCアイドルが不動になった、という流れでした。
最終的にうたをみんなが認めるシナリオ運びは予想通り。ただ、その理由「全員をキラッキランランにする=闇を照らしてみせる」はこのチーム共通の願いだとは思うので、そこに対する意思がひときわ強い、というのが実際の処でしょうかね(なな、こころは別の道がある、プリルンはそこまで深く考えてはいない、メロロンは敵まで救う必要性はないと考える傾向がまだあるかもしれない)。
ただ、今までのシリーズでも語られていた、歴代のピンク枠がみんなを引っ張る、というのをアイドルのセンターに掛けているのは上手でした。
考えてみれば、メロロン除いて、元からみんなうた=キュアアイドル大好きですからねえ。ななにとっては幼少時にウインクのきっかけを与えた存在、こころはCアイドルの推し活からこの道に入りましたし、プリルンは根本的にうたが大好き。そして、今回のメロロンの太陽発言。
そもそも争いにすらなっていないじゃないですか、ヤダー( ´艸`)
第33話と34話は、一見するとメインシナリオにはあまり関与しないオマケ回っぽかったのですが、けがが原因で相撲取りの道を諦めかけていたくりきゅうたを一人無条件で応援していたり、お笑い芸人が核のダークランダーに苦戦しているところをジョギに嘲笑された際には「お笑い芸人だろうがアイドルだろうが、一生懸命やる事に貴賤はない」という発言を残しています。
これは特に第33話のくりきゅうたの話の時は顕著で、くりきゅうたが相撲取りを辞めてアイドルプリキュアになる、と言って様々な特技を見せている際に、ななやこころは暗に「いや、無理でしょ」という態度を取っているんですよね。でも、うただけは何とかアイドル化への道を模索してあげている。
総じて言うと、この子はとにかくネガティブ方向に考え方をもっていかない、というのは一貫しています。敵であるジョギでさえ、批難や糾弾ではなく、あなたも笑顔にしてみせる、そう言ってのけてるんですから。まあ、プリルンが記憶を失った時でさえ、「これから」を語った子ですからねえ。
今月はそういう彼女の基本スタンスを固める期間だったのかな、と感じました。
周辺人物について
カイトは第31話にて登場。上でも書いた様にCアイドルに遠回しに考える事を促す助言を与えていましたが、TVでたまたまキュアウインクがセンターにいた(センター争い中は持ち回りしていた)事を訝しんだり、キミプリチーム内でのセンター争いが一段落し、Cアイドルがセンターに戻った際には納得した表情を見せていたり、彼の中では、Cアイドルこそがセンターに相応しいとハナから思っていた節はあります。
そして、この話の最後の引き。彼女たちのライブを変装して見に来ていたカイトをたまたま見つけたCアイドルは、去ろうとしている彼を路地裏で見つけ、助言に対する礼を述べるのですが


…まあ、パートナー絡みで何かあった、と考えるのが、当座妥当ですよねえ…何となく、自分が失ってしまったものをCアイドルとそれを支えるキミプリチームに見出しているようにも感じられます。10月第一週目の話ではうたとカイトがデートする内容が予告されています。彼が引き続きどう関わってくるのか気になりますね。多分、ジョギも関係ありそうよね、コレ…
くりきゅうたが相撲取りを辞めてアイドルプリキュアを目指す話はカオス回としてなかなか面白かったです。ファンクラブナンバーが一桁であったり、第一話でのキラキランド拉致は結局プリルンが途中でプリキュアとくりきゅうたを聞き間違えたのが発覚し、キラキランド到着前に引き返したことが判明したり、年齢は二十歳にして三段目という割とスピード出世してるなど、妙に掘り下げられました(笑)。
ただ、くりきゅうたには力君というファンがいるのですが、彼がケガで挫折しそうになっているところを励ましてくれるなど、外野視点でファンに支えられる、という場面を間近で見れたのはうた達にとって結構大きかったのでは? と思いました。くりきゅうた自身はけがをした事もさることながら、それで稽古が出来ない事や番付を落とす事より、他の力士たちに置いて行かれる事に恐怖心を抱いていたのも、妙にリアルでしたね。確かに厳しい競争の世界だとそうですよね…しかし、力君、まだ小学生ぐらいだと思うけど、その年で三段目の力士に目を付けるの、マニアック過ぎない?( ´艸`)
敵側の事情について
ジョギとチョッキリーヌ交互に出撃していますが、流石にズキュキスの力にも陰りが出てきているものの、ダークランダーは基本合体浄化技には抵抗できない様子なので、戦闘シーンそのものにあまり緊張感はない感じです。それなりに苦戦はしていますし、第34話みたいに面白い戦闘もありますけどね。
ジョギは形式上はチョッキリーヌの後輩(部下ではない)というポジションにいますが、やたらと彼女を揶揄する物言いをしたり、正直言うと、彼女をわざと怒らせて、得意とする「心の中に闇を生み出させる」ように仕向けている感じがありありと現れています。実際、チョッキリーヌも「生意気だ」と心の中で静かな怒りを燃やしていましたしね。
そのチョッキリーヌなのですが、いまだに部下だったカッティーとザックリーに未練があるのは正直驚きました。栄養ドリンクをやけ酒の様にあおったり、彼らが行方不明(彼女的にはそういう扱いなのね)なのをぼやいてみたり。更にはジョギの助言に従って、闇に染まったクリスタル使用の怪物召喚にも手を染めましたし(実際召喚バンクも変化した。尻もち返せ(´;ω;`))、上でも書いた様にジョギにいい感情を持っていなかったり…
ジョギが言うところの心の闇は存分に持っているんですよね。それどころか、増幅傾向にある。これ…ジョギに将来利用されそうですよね…彼女はカッティーとザックリーの失踪原因を知りませんから、ジョギ(及び、ダークイーネ)がいざとなれば、幹部であろうと平気で犠牲にし得ることを知らない訳で…
あと、ジョギがやたらとキミプリチームに突っかかってくるのもちょっと気になる要素です。彼女たちの活動を遊びと断じたり、アイドルよりお笑い芸人の方が向いている、とか、やたらと彼女たちのアイドル活動を貶めにかかってくる。そして、それを跳ね返されると舌打ちまでする。
それをCアイドルが喝破する、というのが確かに見所でもあるのですが、彼はカイトと関わりがある可能性が浮上して来ましたし、ちょっとアイドル活動そのものに思うところある人物なのかな…? と感じました。
もう一つ気になったのが、第32話にて持田先生が浄化された瞬間、ネガティブが消えたような表現。
彼は教育実習生であり、元から極度の緊張と自信喪失傾向があり、それを些細な切欠で爆発させてしまい、そこをつけ込まれてダークランダー化したのですが、戦いが終結し浄化されると同時に、今までの緊張が嘘のように解け、心機一転ポジティブシンキングになって自信を取り戻す、というものでした。

もし、プリキュアの浄化技がダークランダー化の際に増幅されたものだけではなく、本来のネガティブまで消滅させるものだとしたら、今期のプリキュアの能力は結構ヤバめかな、と個人的に感じました。それは一種のマインドコントロール(ポジティブの強制)とも取れるからです。更に言わせてもらえば、これ、敵は逆転で使う可能性があるんですよね…
アイドルのライブを見る事によって、今までのわだかまりが晴れて、という考え方もあるでしょうが、怪物化から今までの悩みも含めてすっきり、というのは何とも言えない性急さを感じる…ちょっと違和感ではあります。
あとちょっと気になったんだけど
第32話ではプリメロが人間態を得て、うた達が通う学校に転入してきたのですが、彼女たちが絶世の美女である設定がある以上、皆からもてはやされるのは、まあいいのですが、二人とも中身はおこちゃまであり、自己紹介で黒板に落書きを始めたり、サインコサインを問われて自分のサインを書き始めたり、体育の授業でいきなり卓球を始めて他の生徒の目を釘付けにしたり、落ち込んでいる人物を無邪気に応援してしまったり。行動が幼稚過ぎて、いくら彼女たちが美人だとしても普通の人間なら奇異の目で見てしまうでしょう。
そもそも、子供同然の行動に終始していた二人がきゃあきゃあ言われるのはギャグ要素ではありますが、「かわいければ何でも許される」とも取れる訳で、ここんとこ、リアル追及(そういうルッキズムが存在するのは事実だからねえ)なのか、スタッフがそういう思想なのか、ちょっと分からない。何より、本来の視聴者層の子たちはこれ見てどう思うんですかね。
あと、厳しいことを言うなら、人間態継続もちょっと情緒ないなあ(一回限りの方が話としては締まった)とは思ってしまいました。転入手続きもいつしたか謎ですし(まあ、田中さんと言う万能兵器に頼ったと想像は出来るが)、こういう雑さは依然残っているかな、と感じます。が、話の流れを下手に制約する要素はノイズとして排除する、というのは作風なのかな、と思いますし、実際それで破綻はしていないと思うので、ここら辺は突っ込んでもしょうがないのかな、というのが最近の所感です。
次週はうたとカイトがデートに!? という事らしく、急展開なのかはたまたどちらかからアプローチがかかるのか。

急に詰めてくるなあ、というのが第一印象。現状、二人の間がそこまで発展しているとは思えませんから、どういう流れにするのか注目ですかね。前作のカップル成立→デートの流れがかなり丁寧だっただけに、どうしても比較対象になってしまうので、慎重にやってほしい気はします。ここで軽く流すようだと、流石に作品全体の流れを決定しかねないので。
今月のキミプリをかいつまんでナナメからバッサリ



常識的なこころとメロロン、安定のプリルン、ななさん…? 帰ってこーい!! ななさん!!
----------------