ふらあそ!

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【アニメ】HUGっと!プリキュア第44話「夢と決断の旅へ!さあやの大冒険!」感想

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お、このあとすぐからいきなりさあやvsらんぜ戦争勃発!

 

さて、今回はさあやの最終エピソードと言った感じでしたね。ここしばらく男性プリキュアやほまれ大失恋など色々な意味で濃いエピソードが続いたため、今回はそれに比べると若干大人しめな内容となりました。別な言い方をするならば無難なまとめ方だったと言えますね。

 

話の流れとしては、ファンタジー世界を舞台にした姫と姫騎士の物語の映画に、ついに親子共演を果たす事になったさあやとれいら。

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しかし、撮影直前になって先回のハリー過去回想回の様に、突如主要人物が映画台本のVR世界に閉じ込められます。ルールーの解析により台本に準えた演技をして行けばいずれ脱出できることは分かったのですが、その演技の最中さあやは演技に身が入っていない事をれいらはおろか一緒に事態に巻き込まれていた蘭世にまで指摘されてしまいます。

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さあやは実は進路を女優か医師かで真剣に悩んでおり、その迷いが演技にも出ていたのですが、やはりこの事態に巻き込まれていた女医・マキ先生の体験談やダイガンの言葉に後押しされて、医師への道を進むことを決意。この映画を最後に芸能界から引退する事をれいらに告げます。

進むべき道を見つけたさあやを祝福するれいらなのですが、やはり女優への道を断つことが惜しいという気持ちがあったのか、このVR空間の仕掛人であるリストルの甘言によって猛オシマイダー化。はぐたんを赤ん坊の頃のさあやと誤認して自らの体内に取り込んでしまい…というものです。

 

今回はさあやの内面にスポットが当たりましたが、非常に彼女らしい選択をした、というのが個人的な感想です。

プリキュアシリーズで将来の夢をテーマにするのはままある展開ですが、今回のさあやはゴプリのきららとみなみをミックスした様な感じでしたね。

さあやは母親であるれいらに憧れて芸能界に入った訳ですが、今作の途中で医師の体験学習をする事により医師の道の素晴らしさにも気が付いてしまいます。そこからの葛藤は残念ながらあまり描かれませんでしたが、今回で演技と言う形で一気に噴出した格好になりましたね。

尤も、少々辛辣な物言いをすると、さあやは演技の才能がある事が度々言及されてはいますが、女優業が主要なエピソードになると(主にれいらに)叱責される場面が思いの外多く、また生来の優しい性格もあってあまり女優に向いていない気がします。反面、一つの事に集中すると口調が変わるほどの負けず嫌いである点や、先回でマキ先生が褒めた他人をケアできる能力、意外と物怖じしない性質など、何気に医師としての素養は高いのですよね。

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逆に今回意外な活躍をした蘭世ですが、彼女は気が強い事が強調されており、またどんな役(それが意に沿わないものであっても)でもこなす器用さもあって、大化けする可能性が高そうですよね。そう言えばこれは偶然でしょうが、れいらは蘭世と度々共演している事になる訳ですが、彼女が蘭世に何かを言っているシーンはないんですよね。そこまで描かれていない、と言われてしまえばそこまでですが、案外れいらは蘭世を評価しているのかな、と思わせる所もありますね。*1

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しかし、蘭世はやはりいいキャラクターでしたね。今回は女優引退を宣言したさあやに激しく食い下がったり、彼女の決意が固いとみるや憎まれ口を叩きながらもそれを応援したり、実は情け深いいい娘でした。さあやをライバル視していたのも、以前共演したCMでのトラウマだけではなく、ちゃんとさあやの事を見た上で実力を認めていたからこそなんですよね。今回もれいらより先にさあやの演技の不甲斐なさを糾弾しており、実はライバル関係がしっかりと築かれていた事が強調されました。

上でも書いた通り、今回のさあやのエピソードはゴプリのきららとみなみのミックスどころでした。きららとは母親への憧憬から仕事を始めたところは共通ですが、母親を超える道を目指した彼女とはここで違いが出ました。逆になんとなく家業を継ぐことが当たり前でそれに向けて励んでいたみなみとは入口が違う訳ですが、最終的に自分の道を見つけてそれに向かって進む入口に立ったところが彼女と共通しています。三者三様、非常に「らしい」道を歩んだと思いますが、今回はそれを取り巻く、れいら・マキ先生・蘭世・ダイガンという非常に良い脇役が揃っていたので、これらをもっと活かしてきらら・みなみの様に2話かけて描いてほしかった、というのは贅沢ですかね?

それに掛けてなのですが、今回も顕著でしたが、今作はたまに凄い拙速な展開になる時がありますね。

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今回の台本VR世界閉じ込めも唐突感が半端なかったですし*2、いくら今回のさあやのエピソードに必要性があったからと言って、れいら・マキ先生・蘭世・ダイガンが都合良く全員集合した挙句VR空間に閉じ込められるというのも流石に無理やりすぎです。

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一応、秘密であるはずのプリキュア化についても、猛オシマイダー化したれいらや元クライアス社のダイガンはともかく、マキ先生と蘭世の事を完全無視して変身してしまうなど、粗さが酷いです。

 

今回はれいらベースの猛オシマイダーが出現しましたが、戦闘はほとんどなしで、むしろさあやが母親の元に向かうためシンクロダイブする事がメインとなりました。流石に徹底的に打ちひしがれたパップルを説得するためにシンクロダイブしたえみルルコンビほど深くは描かれませんでしたが、ここのれいらの描き方は秀逸でしたね。

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猛オシマイダー自体が涙を流している様なデザインというのも胸に来ましたが、心の中ではさあやが新しい道を見つけた事を嬉しく思いつつも、彼女の才能を惜しむ心もある、しかもそれは実の娘…という実に複雑な心境をよく表していました。過去作品ではゴプリのみなみやプリアラのあおいが将来の夢を親が(しかもあっさりと)承認してくれる、という場面がありましたが、あれは両エピソードとも娘がまだ自分の道を見つけていない、と親自身が考えていたからこそ成立する訳で、ここまで複雑な事情のれいらが猛オシマイダー化した事は到底非難できません。というより、あれであっさり認める様なら逆に人間味のなさを感じてしまいます。

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そんな中、シンクロダイブしてきたさあやに強い意志を以て、母親への憧れを断ち切って医師の道を進む、と宣言されたからこそ、最後は誤認していたはぐたんを手放し浄化を受け入れたのですよね。あのはぐたんを手放すシーンはれいらの子離れも象徴していたのかな、と漠然と感じました。

 

思いの丈を伝えて、これからは心機一転医師の道を志すことになったさあやでしたが、次はいよいよはなの最終エピソードですかね、と思っていたら…

はぐたんがサンタさんを召喚。次回はクリスマス回となるのでしょうが…

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なんか今までの主要メンバーほとんど出てくるんか? …こら、さあや、そういうものに興味津々になるんじゃあないッ!

 

今週のはぐプリの個人的見どころ!

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蘭世ちゃんを魔王に操られた市民扱いするさあやマジ鬼畜ぅ

 

来週もめちょっく!(めちょっくってなんだよ!)

 

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*1:ただ、れいらは娘のさあやだからこそ厳しい事を言っているだけ、という可能性はある。2世の辛さを過去回でも明言しているし、元々他人の事に口出しするようなタイプにも見えない。

*2:一応リストルの仕業である事は見せていたが、何故ピンポイントにこんな場面を狙ったのかがわからない。