ふらあそ!

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【アニメ】HUGっと!プリキュア第29話「ここで決めるよ!おばあちゃんの気合のレシピ!」感想

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はなの祖母の家及び店、てっきり田舎にあるのかと思ったらあざばぶ商店街にあるのね…

 

さて、今回ははなの母方の祖母である庵野たんぽぽ(エンディングクレジットより)を絡めたシナリオでしたが、大筋の流れにはそれほど影響はなく、どちらかと言えば息抜き回でしたね。途中でたんぽぽさんの親友であるヨネさんを出す事で、信頼しあえる友人の大切さをはぐプリチームに準える演出もあり、たんぽぽさんがはなに性質的にかなり似ている事もあってはなの掘り下げ回の側面もありました。

 

話の流れとしては、はなの祖母・たんぽぽの和菓子店を訪れたはぐプリチームの面々でしたが、お店のお手伝いをしている時にたんぽぽさんの友人でありお店の常連でもあるヨネさんに味が落ちたことを指摘されます。

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元々、ここ最近体調が良くなかったたんぽぽさんは焦りもあったのでしょうか、目玉商品である巨大どら焼きを試作するのですが、その最中にぎっくり腰を発症してしまい入院、弱気になって引退を思索し始めてしまいます。

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祖母のために何かしてあげられないか思い悩むはな達でしたが、そんな折ヨネさんから幻の商品・希望饅頭の話を聞きつけ、それの再現に乗り出すの…というものです。

 

庵野たんぽぽとヨネさんについて

上でも書きましたが、たんぽぽさんははなと性質としては似ていますね。ピンク色のもこもこ髪もはなが友人が訪ねてくるという事で特別にセットしたおしゃれだそうで、かわいい孫と嬉しさのあまりいちゃいちゃ抱きつくなど、年を感じさせないかなりお若い感じの方です。

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かと思えば、ヨネさんに味の劣化を指摘されて意地を張ってみたり、一人で背負い込んでぎっくり腰を発症したリ、落ち込むと潮時を考えてしょんぼりしはな達の慰めに耳を貸さなかったり、こういう良くも悪くも依怙地な点もはなに似ていると感じました。

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オシマイダー襲撃の際にはお店を直撃しそうになった敵弾を大きなへらで撃ち返し、思い出の店を壊させはしない、と啖呵を切るなど、いざという時の底力があるのもはなに似ていますね。

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ついでにその戦闘シーンの際にキュアエール=はなと気が付いたようで、しかしそれでもそのことはおくびにも出さず「ありがとう、プリキュア」と礼を述べたのは、流石年の功でしょうか。*1

ヨネさんは登場した時はまるでクレーマーの様に振る舞いましたが、実際のところはたんぽぽさんとそれほど険悪な仲と言う訳ではなく、たんぽぽが入院した後にはな達と話した際には彼女を心配する様子を見せたり、話の最後で店を再開する事を決意したたんぽぽさんの手伝いを約束してくれるという、実は親友同然であるという演出が光りましたね。ただいくら米屋で重いもの運んでいるとは言えその筋肉はどうなのよ…

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なにより、この二人の関係性ははなと他のメンバーとの関係性をオマージュしており、はな達はこの先衝突する事はあってもずっと友人なんだろうな、と感じさせる一幕でもありました。ヨネさんを誰かのオマージュ…ではなくあくまでもはなとの友人関係を示唆するに留めているのは面白い。*2

 

希望饅頭について

たんぽぽさんとはなの祖父が若かりし頃、材料が足りなくてサツマイモで餡を作って饅頭にした所非常に美味しかったため「明日への希望が満ちている感じがする」と命名されたものです。

祖父が他界した後は製造中止された様で、ヨネさんが惜しがっていたため、はな達は祖母を元気づけるため、これの復活を目論むのですが…

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レシピがない、どうしよう、と悩んで祖父の仏壇の前ではなが不思議な祈り(笑)を捧げていると、はぐたんが仏壇の上にあるレシピの描いてあるメモ帳を発見するという、若干粗いものでしたが、はな達は一から和菓子を作る大変さを学びつつ、これを何とか完成させます。

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個人的に感心したのは、はな達が希望饅頭をたんぽぽさんに持っていった際の彼女の心境でした。

希望饅頭を製造中止にしたのは、てっきり味の劣化を気にしてorたんぽぽさんだけではその味が出せないから、と思っていたのですが、実際は死別した夫との思い出が辛かったから、と吐露したのです。

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もちろん、体が思うように動かなくなり味を落としたくなかったのも理由の一つでしたが、やはり愛情が深かった分、失った時のダメージも大きかったのでしょうね。実際、若い頃の回想シーンでは非常に夫婦仲が良かった場面が描かれていました。

悪い言い方をすると、たんぽぽさんの時間は夫と死別した時から「止まっていた」とも言え、その止まった時をはなが希望饅頭の復活を以て動かしてくれたわけです。流石強大なアスパワワの持ち主ですね。

はなの復活させてくれた希望饅頭を食べて、味には「まだまだ」という評価を与えつつ、名前の由来である「明日への希望」を見出したたんぽぽさんはお店の再開に踏み切り、しかも、夫とは死別したけれど、親友であるヨネさんが支えてくれているという、素晴らしいメッセージ性を見せてくれました。これだからプリキュアは侮れない。

 

ジェロスについて

敵サイドの場面が少し挿入されましたが、普段にこやかなドクタートラウムがジェロスにに急激に冷たい声になって「早くミライクリスタルを奪ってこい」と命令して、また老紳士の態度に戻るのはちょっと怖かったですね。

しかし、そんなドクタートラウムの様子にもジェロスは全く動じず、むしろ「老人は気が短くて困る」とごちた後、自分の美しさや年を取る事による劣化を指して「未来なんか来なければいいのよ」と呟くのです。

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話の最後でたんぽぽさんがはなが作ってくれた希望饅頭を見て「年を取るのも悪くない」と言ったのはこのジェロスの思想の反語の意味合いがあったのでしょうが、彼女はどうやら老いへの恐怖」がその根幹にある様ですね。策謀でクライアス社を追い出されたパップルがそういう事をあまり気にしないでやりたいことをやって人生を謳歌しているのとは対照的です。

そして、ついでにここで言及しますが、ジェロスのお付きのイケメンなんですが、なんでもお笑い芸人さん*3が声を担当している様ですね。個人的に専業声優さん以外が声を当てる事については是の立場なんですが、野太い声に素人演技丸出しと流石にまるで合ってなく、これはミスキャストだと言わざるを得ません。

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今回は台詞が結構多く(今までは一言二言だった)、正直かなり辛かったです。かつてのキュアゴリラやまゆゆの様に一回限りのゲストキャラと言う訳ではないのですから、この配置はもう少し考えてほしかったですね。

 

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お盆周辺の回だったからでしょうか、最後の引きで仏壇に祖父の写真と希望饅頭とレシピメモが供えられているシーンで幕となりましたが、非常に抒情的で良い演出だったと思います。

 

来週は…おい、どこにそんな金があるんだ!?

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食欲魔人と化したルールー、キュアエトワールのモデルとなっているCAが絡みそうな点、ドクタートラウム登場予定で、どうなるかはちょっと不透明な回ですね。とりあえずはルールーのギャグ回しに期待したいです( ´艸`)

 

今週のはぐプリの個人的見どころ!

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あざあぶ商店街を指して「前時代的で古臭い」と評したジェロスさんだが、砂町銀座商店街とか見たら発狂しそうである(笑)。

 

来週もめちょっく!(めちょっくってなんだよ!)

 

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*1:「おばあちゃんのお店に手を出させない」って大声で叫んじゃってたしねえ。

*2:敢えて言うなら物事をはっきり言うほまれが近いと言えるが。

*3:一人は小島よしおさんだとか。