スイーツが有名な小国ってなんやねん、とツッコんでいたら…オイコラテメエ、ゆかりさんにいきなり無礼をかますんじゃあないッ!(憤怒)
さて、今回は…何と言うか、ちょっと複雑な回でしたねえ…
シナリオの流れとしては、スイーツで有名な小国の王子が来日、イチゴ坂を訪れるのですが、たまたま見かけたゆかりにその王子が一目惚れ、一方的に求婚したため見かねたあきらが止めようとしたところに勝負を持ちかけられる…というもの。
複雑、というのは、シナリオそのものが難解、という事ではなく、なんか「それでいいのか」と考えさせられる内容だった、という事であり、今風に言うと「モニョる」というのが一番しっくり言い回しでしょうか…*1
上でも書いた通り、シナリオ自体は単純でした。王子とあきらの勝負は、短距離走で馬を持ち出したり、ダンス勝負でアップリフトに失敗したり、王子自体が比較的へっぽこだったため、さしたるウェイトを占めませんでしたし、途中ゆかりの複雑な心境が聞けたのはいいとして、その後はスイーツ作りからバトルというありきたりな展開であり、見るべきところは…という感じでした。
で、何が頭が痛いかと言うと
正直スタッフはゆかりとあきらを公式レズカップルにでもしたいんでしょうか?
私も今まで冗談でその様な内容の事を書いた事はありますし、インターネット界隈でその様な表現は多用されます。公式でも初代の二人やドキプリのマナと六花の様な表現はありました。が、ただでさえ、高校生という分別が付いている年齢設定に加え、男装の麗人をモチーフにしたあきらと、如何にもお嬢様然としたゆかりをここまであからさまにカップリングさせるのは、さすがにまずいと思います。深夜アニメじゃないんだからさ。
最近、アニマックスでゴプリの再放送が始まりました。まだ初期の段階ですが改めて見てみると百合要素を多分に含んだ「マリみて」の影響は無視できない気がします。が、そんなバックグラウンドを持った作品ですら、そういう要素は殆どありません。
ゆかりをあきらが「他人の気持ちを弄ぶな」と嗜めた際にゆかりが拗ねてみたり、戦闘中にあきら=キュアショコラが新幹部のエリシオに拘束され「なんでそんなになるまでゆかりのために戦うのか」という問いに対して「好きだから」と告白(だよね、あれじゃ)したり、いくら何でも露骨すぎます。
それでいて最後のシーンで王子の申し出を断る際には「自分は本当の恋をしたことがない」などと言い出し、流石に何がしたいのか理解に苦しみました。
レズカップル、という点に関しては、以前こんな記事を読みました。
非常に興味深い考察で唸らされましたが、制作側の意図はともかく、やはりニチアサでここまでやるのは考え物の気がします。それでもあくまでも突っ走る、というのであれば同性愛、という非常に難しいテーマに納得のいく回答を出さなければならない訳で、少なくとも今回のゆかり・あきらの関係は仲の良い友人では最早済まされない領域でした(そう解釈出来る要素が多分に盛り込まれていました)。
何にせよ、今後もこの設定でストーリーを進めるしかない訳で、今更アレは悪ノリでした(テヘペロ)という次元は越えてしまっています。これからに注目するしかないのでしょう。
そしてもう一つ頭が痛かったのが戦闘シーン。
今作はただでさえ徒手空拳なし、お菓子作りに時間を割き過ぎな点が災いして戦闘シーンが薄すぎる傾向にありますが、ここに来てもう一つ大問題が浮上しています。
それはキュアパルフェの必殺技「キラクルレインボー」
非常に派手な必殺技である事は間違いないのですが、とにかく尺が長すぎます。この技の演出で更に戦闘シーンが薄まってしまい、それでも今回は前半にキュアショコラ単独戦闘(尤も活躍はあまりできなかったが)があったものの、後半部は完全にキュアパルフェの独壇場になり、ついにワンダフルアラモードまで省略されてしまいました。
これは表現が戦闘とは直接関係ない巨大パフェづくりが延々と続くのもマイナスイメージに拍車をかけている気がします。
更に言うと、今回初めて戦闘シーンを見せた敵幹部エリシオですが、慇懃無礼な喋り方に加え、罠を用いての搦め手メインの戦い方といい、どうしても中の人が同じのジョジョの奇妙な冒険の花京院を意識し過ぎです。まあ、そういう声質、と言われればそこまでなんですが、あまりにその声優さんのイメージを固定化してしまうのは何よりご本人に失礼な気がします。*2
最後は、ゆかりに求婚を断られ王子は結局あきらを女の子と気が付かないまま去る、というオチでしたが、なんかそういうギャグが塗りつぶされるほど複雑な心境となった回でした。なんだかなあ。
今週のゆかりさんについて
とはいうものの、ゆかりさん自体はやはり深くていいキャラクターですね。
今回、おお、と思ったのは以前ジュリオを罠に嵌めて結果的に傷つけてしまった事をかなり気にしている点でした。あの段階で、ジュリオはまごうことなき敵でしたから致し方なかったとは思うのですが、正体がピカリオでありキラリンの弟だったという点や、どういう形であれ偽りを以てだまし討ちをした訳で、かなり後ろめたいものはあるのでしょうね。
もし、ジュリオだまし討ち回の時のジュリオの激昂ぶりを見て、ある程度事情を察した上でキュアマカロンがあの表情をしていたというのなら、妙に納得できます。
また、今回でゆかりは完璧な様に見えて、実はかなり不安定な存在であることも明かされました。これはジュリオに指摘された事を自身で認めている発言もありましたが、あきらに窘められた際に拗ねて去った翌朝に凄く沈んだ表情を見せたり、キュアショコラが自分のために奮闘する姿を見て涙を流したり、ジュリオの件に関しても「自分が傷つく前に相手を傷付けて自分を守った」と自虐的に表現したり、よく言えば感受性が豊か、厳しい見方をすると情緒不安定とも取れる部分が散見されます。
しかも雑誌のリーク情報みたいですが、この先ゆかりにはとんでもない展開が待っている(ネタバレになるのであえて詳しくは書かないが)様ですし、別の意味で成長が楽しみなキャラクターになりました。
逆にあきらは比較的非の打ちどころがないんですよね。あえて言えばあまりにも優しすぎる点(今回もそれが原因で王子と勝負をする羽目になったし、シエルにも過度の優しさは仇になる点を諭されている)といい子過ぎる故の没個性でかえって目立たない、ぐらいでしょうか。そういう点ではありとあらゆる意味でゆかりとは正反対でもあり、キャラクター対比としては良く出来ているとも思います。
何にせよ、こんな複雑な心理の持ち主は久々な気がしますね。正直言うと詰め込み過ぎでパンクするのが怖いキャラクターでもあります。さて、どうなる事やら。
そして次回は恒例水着回じゃないですか、やったーヾ(*´∀`*)ノ
一人を除いてやはり見事にない…
今週のプリアラを一言で表現
今作に限らずだけど、プリキュアメンバーってわりかしのぞき魔が多いよね。
来週もキラキラル☆
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