上の記事にもあるように先日の大河ドラマ「花燃ゆ」でとうとう舞台が長州から群馬に移りました。
これまた記事内でも触れられていますが、砂埃舞う前橋の演出から物取りがいきなり往来に出てきたり、それをヤクザっぽい女が助けてくれたり、まあ、上州の「かかあ天下とからっ風」を表現したかったのはわかるんですが、どこの北斗の拳ワールドよ、と思わず突っ込まずにはいられなかったのも事実です。
ところで群馬はあんまりいい評判のない土地柄ですよね。やたらとからかいのネタになることが多く「グンマー」や「何もない」「未開の地」など特にネット上では言われたい放題です。
素直な感想を言わせてもらうと、ああいう心無いことを言っている人たちは「本当に行ったことあるのかなあ」と思っちゃったりする訳ですが、実は個人的にはとても好きな土地なんです。*1
もちろん、それは私が自転車乗りだからに他なりませんけどね。自転車で色々な所を巡れたからこそ美点がわかってきたのです。
まず、なんといっても走る場所に事欠きません。
利根川サイクリングロードを中心に、川沿いにかなりの数のサイクリングロードが整備されています。風が強いのは難点ですが、その気になれば山塊の玄関口・沼田の一歩手前の渋川までサイクリングロードで行くことが可能です。
また、山に目を向ければ、赤城山、榛名山に加えて、金精峠、渋峠、その他たくさんの峠に恵まれ、林道でのオフロード走行も楽しめます。風光明媚な場所も多く紅葉の名所などにも事欠きません。
更に自転車で流した汗は草津をはじめとする随所にある温泉で流すことができますし、実は言うほど鉄道の便も悪くはありません。
また、有名な自転車店もいくつかあり、整備に困ったときは頼りにすることもできます。
私は門外漢ですが、登山をする方なら尾瀬や白根山などもあり、アウトドア志向の人間にとっては天国のような土地だと思いますよ。
なんで、こんなことを言うかというと、やっぱり地方に対して差別的な物言いをするのは見ていて気持ちのいいものではないからです。
私は昔やっていた仕事柄(地図関係)、またどういう形であれ旅が好きな性分から、どのような土地にも美点があり、日本は素晴らしく恵まれた国である、というのを感じています。
だからこそ、少々口が悪いですが言わせてもらえれば「都道府県の魅力度」ランキングとかいうバカげたランキングがあること自体アホらしくて閉口ものではあるんですが、それの下位2つに茨城県と群馬県が入っていることに対しては「ものを知らぬ馬鹿が多い」というのが感想です。
私は生まれも育ちも世田谷で、今は千葉県の外れに住んでいますが、昔から田舎暮らしには憧れを抱いており自然のある場所でのびのび遊びたかった、というのはありましたね。
だからと言って東京がダメだと言ってる訳ではなく、東京には東京の美点がたくさんある訳です。ランク付けできるような単純なもんではないでしょう。
最近、安直なランキングで安易に優越感に浸ろうとする人間が多くて困ったものです。反面教師として活かすしか手段はないのでしょうが、ああいう差別的な発言を見るたびに何とも言えないやりきれない気持ちになりますね。
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