3月中旬ぐらいでしたかねえ。
約5年使っていた箸がポキッと折れてしまいました。
先端は剥げていたし、潮時と言えば潮時だったのですが、なんか長らく使っていたものを忍びないなあ、と思っていました。
そんな時、どこかで箸供養みたいなものをしていた事を思い出しました。記憶があやふやですが確かNHKのニュースかなんかで見たんじゃなかったかな。
色々調べてみると赤坂見附にある日枝神社にて8/4に箸感謝祭という行事が催されており、ここでお焚き上げをしているとの事。
なんか箸を折ってしまった3月当時は、こんな5ヶ月先の事忘れちまうんだろうな~、ぐらいに考えていたんですが、意外に憶えているものですね。
せっかくなので折れた箸片手に行ってまいりました。
しかし、いつ見ても日枝神社の入口は一種異様な雰囲気ですね。ある意味非常に東京らしい神社とも言えます。神社のある小高い丘まで橋を渡した上でエスカレーター設置、周りは高層ビルと、これ、京都あたりじゃ絶対にありえないよね。
本殿の中で祭礼が執り行われます。
案内も何もなかったのがちょっと不親切だったかな~。最初迷っちゃったもん。
さて、本殿の中に入ると、荘厳な太鼓の音と雅楽で厳かに儀式が進行します。途中で小太刀を使った巫女さんの舞などもあり、なかなか本格的な神事です。というか、間近でこういうのを見るのは初めてかも。
30分ほどの儀式が終わるとお焚き上げです。
全国から天に昇るべく集められた箸が机の上に並べられます。
参加者はこれを持ってお焚き上げの炎に箸をくべることもできます。私はご自前のを持ってきていたので、この箸には手を付けませんでしたが。
次々と使用済みの箸が炎にくべられていきます。もちろん私が愛用したものも無事に天に昇って行ったのでしょう。
箸は普段から使う慣れ親しんだ道具であり、食に関わる大切な道具の一つでもあります。アミニズム…なんて言うとちょっと大袈裟ですが、なんとなく無碍にも出来ないですよね。暑い中行くのは大変だったけど、よい体験が出来ました。
最後に直会のお神酒をいただいて、祭礼は終了です。
時間指定はありますが、1時間ほどで終わる儀式なので、皆さんも機会があれば参加してみるのは如何でしょう?
この箸感謝祭は歴史自体はそれほど古いものではない(確か30数年)そうですが、物を大切にするという、日本人古来の、そして最近失われつつある信仰を受け継ぐ祭礼として、今後も続けてほしいですね。