ふらあそ!

ゲーム好き・漫画アニメ好き・自転車好き・鉄旅好き。インドアだったりアウトドアだったりのふらふら遊び人の日記帳、略してふらあそ!

【アニメ】艦これ ~いつかあの海で~ Episode-Ⅲ「海峡夜戦」感想

あー、雪風君、ただでさえ可愛さMAXの君が「あっかんべー」で提督たちのハートをキャッチんぐるなど、流石にずるい! ずるいぞおおお!

 

さて、今回はスリガオ海峡のラスト、海峡夜棲姫との決戦が描かれました。

 

話の流れとしては、海峡を抜けとうとうレイテ沖に向けて進軍する西村艦隊。警戒陣を敷きながら進みますが、多数の深海棲艦が待ち受けている海域に突入してしまいます。

魚雷で扶桑が大破し、旗艦・山城は狼狽えますが、扶桑を守るような形に陣形を変えつつ奮戦。しかし、敵の数は多く次々と負傷していく西村艦隊。

そんな所に西村艦隊が海峡を抜けた報を受けていた志摩艦隊が援軍として駆け付け、状態は拮抗状態に。更に本体の大和・金剛らが率いる第一艦隊まで到着し、形勢逆転の様に思われましたが、深海側の旗艦・海峡夜棲姫は周りの艦を吸収し巨大化、途轍もない攻撃を仕掛けてくる…というものでした。

 

さて、決戦回でしたね。

概ね満足な出来でした。やはりシリアスはシリアスに振り切るのが正解だというのが良く現れていましたね。

結論から言えば、西村艦隊の運命はまだ分かりません。巨大化した海峡夜棲姫と時雨の援護を受けた山城の一騎打ちにて、最後は二隻とも大爆発に巻き込まれるというもので、次回予告では病院のベッドで目を醒ます時雨の場面が描かれたのみ。他の西村艦隊の面々も援軍到着後はほとんど出番がなかったので生死不明です。

志摩艦隊、第一艦隊が駆け付けて優勢になったという事は、史実再現ではなく、ゲーム版のイベント「捷号決戦!邀撃、レイテ沖海戦(前篇)」寄りの第三の結末っぽかったですね。まあ、それもまだ断定は出来ないのですが。

凝ってるな、と思ったのは海峡夜棲姫が巨大化する際に周囲の深海棲艦を触手で捉えて吸収するのですが、それが駆逐艦4と軽巡1なんですよね。これって西村艦隊メンバーと同じ構成になるんです。海峡夜棲姫は見た目からして扶桑と山城の亡霊ですし、最上は条約の関係で史実では軽巡として登録されています。駆逐4隻は言わずもがな、時雨、満潮、山雲朝雲、と考えられます。ゲーム版の方でも海峡夜棲姫の周りのデザインされている青い彼岸花の本数が西村艦隊の数なのでは? という考察が為されていましたが、こういうのはアニメで表現されるとなかなかクるものがありますね。つまり、海峡夜棲姫は扶桑山城というよりは西村艦隊そのものの亡霊(或いは怨念)であると。

また、援軍に駆け付けた、志摩艦隊、第一艦隊の活躍も見ごたえがありました。特に前作で描かれ方に物議をかもした足柄が非常にかっこよく戦闘をこなしており、見ごたえがありました。艦これ二次創作でも艦娘が砲撃だけではなく接近戦を挑む作品がありますが、今回の足柄は敵を鷲掴みにして超近距離砲撃をかますという力技を披露しました。さすが飢えた狼。こうでなくては。

上でも書いた様に、ラストは巨大化した海峡夜棲姫に山城が特攻。その際に青い光に包まれたのは色々な解釈が出来そうですね。海峡夜棲姫とのシンクロっぽいな、とは思ったのですが、何故そうなったのかは議論の余地がありそうです。

 

反面、気になった点を挙げると、まず、海峡夜棲姫が自身にそっくりな姿をしているにも拘らず、扶桑・山城がそれについてほぼノーコメントなのはちょっとしっくり来ませんでした。

山城の代名詞的台詞にもなった「邪魔だ! どけえええええ!」は自身の亡霊を目の当たりにしても「前しか見ていない」からこそ、山城の性格をよく表していて筆者は気に入っているんですが、アニメ版ではそこら辺のリアクションが一切なかったので、単なる戦闘中の一コマ台詞にしかなっていなかった。ついでに言うと、このセリフを最後の特攻の際の決め台詞にしておいた方がファンにとっては熱い展開だったのでは? と感じます。そこら辺の演出はもう少し考えてほしかった。

次に阿武隈の「私の指示に従って下さいー」はあそこでやる必要性はなかったですよね。殊更、阿武隈旗下の駆逐艦たちが彼女に逆らった滅茶苦茶行動を取っていたようには見えませんでしたし。

前作もそうでしたが、ゲーム内の台詞を無理矢理ぶっこむ必要性は薄いと感じます。それも自然流れであればその限りではありませんが、急に差し挟まれるため違和感が出てきている場面は旧作も含めて散見されました。

あとはやはり、時雨が目立たない。正直今話も主役は山城でしたね。前作の主人公・吹雪はやる事なす事なんでもプラスになっていく、まるで吹雪が中心で世界が回っている、というのが鼻につくという批判意見がありましたが、時雨レベルで話の中心に絡んでこないのはそれはそれで大問題。今の段階では、その話の状況にポツンと存在しているだけ、という感覚です。次回以降、どう巻き返していくのか、ですかね。

 

次回は病院のベッドの上で安静にしている時雨、という場面が挿入されましたが、西村艦隊のメンバーの安否も含めて気になりますね。一応、次回で折り返しという事になりますが、果たして…!?

 

ここまでのいつ海をかいつまんでナナメからバッサリ

うむ。私より先についに真の「航空」戦艦になったな、山城(日向談)

 

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【アニメ】艦これ ~いつかあの海で~ Episode-Ⅱ「海峡へ」感想

うん、中の人:堀江由衣さんのイチャイチャとか心が洗浄されるシーンぶっこむこのアニメはあざといという事でよろしいか? よろしいか?

 

さて、早速スリガオ海峡に突入した西村艦隊の奮戦を描いた回でした。

 

まずは前回の記事では特に書かなかったのですが、とにかく作画が良いですね。この辺りはじっくり作っているのが伺えます。確か前作一期から七年の月日が流れているんでしたっけ? 1クールという事もあって、この密度には素直に唸らされました。

特に、今回は偵察機水上機を飛ばす際の妖精さん達も含めた描写と敵戦闘機とのドッグファイトなども事細かに描かれ、世界観の構築に一役買っていたと思います。ただ、運営さん、瑞雲とか強風好き過ぎだろ…

こういう描写は艦これのスピンオフ漫画、「いつか静かな海で」でもありましたが、動いている所を改めて見ると見応えがありました。*1

 

全体的にシナリオそのものを見た場合、戦闘がメインの回であり、あまり見るべき点はなかったのですが、個人的には敵の大群が偵察機によって発見された際の山城の何とも言えない表情と、最上が別動隊として動いた際にぽつりと呟いた「これが最後の戦いになるかもしれない」が印象的でした。

特に山城に関しては、ゲームでの台詞の事も含めて思うところあるのですが、次回がどういう展開になるか分からないので、それを見てから記事に書こうかと思っています。

今回の見どころは上でも書いた様にその戦闘シーンだったのですが、面白かったのは、史実とゲームのいいとこ取りをしている点でしたね。

例えば、途中、西村艦隊が空襲にさらされますが、夜間に行われたという点といい、被弾したのが時雨、山城、最上、というのも史実に忠実。その後PT小鬼を蹴散らすために先遣隊を遣わせますが、これもPT小鬼のモデルの魚雷艇を駆逐するために史実で実際に行った作戦だったそうです。

そして、このPT小鬼が駆逐艦に次々倒されるのに対し、扶桑や山城の攻撃がなかなか当たらない、というのはゲーム準拠だったりします。

この辺りはゲームをやっている人間がしたらニヤリと来る演出ですが、未プレイの人にはピンと来ないかもしれませんね。良くて「ああ、PT小鬼はちょろちょろ動くから戦艦の大主砲じゃ当たらんのね」と察しが付く程度。

尤も、艦これの運営さんは第一話の終了後のツイッターで、新規登録者が増えた事に嬉しい悲鳴を上げつつ「アニメは新規向けの作りとしては考えていなかった」と明言しており、やはり、この辺りはファンサービス傾向が強いようですね。

 

話の最後で何とかスリガオ海峡を抜けることに成功、その知らせは那智・足柄・阿武隈らが率いる別動隊(第二遊撃部隊:通称志摩艦隊)に入るものの、西村艦隊の面々はそのままレイテに突入するべく、大艦隊の待ち受ける海峡の出口に進軍する…というところで幕となりました。

 

最後にゲーム版で出てきた海峡夜棲姫が多くの深海棲艦に守られながら出てきましたが、こうなると来週はどうなるか本当に分かりませんね。

史実と同じ運命をたどるのか、ゲーム版のイベント「捷号決戦!邀撃、レイテ沖海戦(前篇)」の様にひっくり返すのか、或いは第三の結末か。

 

次回はいよいよ決戦でしょうが、果たして…!? 予告画面では待望の「邪魔だ! どけえええええ!」が炸裂しましたので、山城の奮闘に期待しましょう。あれ? でも主人公は時雨だよね? これ?( ´艸`)

 

ここまでのいつ海をかいつまんでナナメからバッサリ

しかし、この運営さんの瑞雲好きはどうなってるのかね…富士急ハイランドのリアルイベントの瑞雲音頭の話聞いた時は笑ったが、ゲーム内で瑞雲「改二」「六三四空」「熟練」が登場した時は流石に狂気を感じた…

 

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*1:個人的に艦これスピンオフ作品の中でも一二を争う良作だと思う。でも最高傑作は目安箱かなあ(笑)。

【アニメ】艦これ ~いつかあの海で~ Episode-Ⅰ「出撃の日」感想

白露退役というショッキングなスタートをした第一話だけど、史実調べてみたら白露って「魚雷を回避しようとして」「タンカーとぶつかり」「衝撃で爆発物が爆発して自爆」という最後だったのね。戦没と言えなくもないが…うーん…

 

さて、満を持して始まりましたね、艦これのアニメ二期。正直言うとゲームの方は末期症状であり、これ以上の発展が望める作品ではなくなっていますが、企画ものとしてはまだまだ人気コンテンツであり、アニメ二期もその一環だと思われます。

一期はかなり意見の分かれる作品でしたが、さて、今作はどうなるのでしょうか?

 

話の流れとしては、深海棲艦と艦娘達との戦いも末期に入っており、物量作戦によって次第に追い詰められていった艦娘陣営は部隊を再編成、決死の反撃作戦を試みようとしていました。

そんな状況の中、駆逐艦・時雨は戦艦山城が旗艦を務める第一遊撃部隊第三部隊へ転属されるのですが、メンバーとの顔合わせでは急造りの艦隊と個性的な面々で結束はばらばら。時雨の機転によって、いったん落ち着くもの、山城は暗い顔で、この部隊は全滅覚悟の囮部隊であることを皆に告げる…というものです。

 

全体的流れについて

まずはOPテーマ曲に入る前にあらすじが導入され、人類が突如現れた深海棲艦により危機に瀕している事、それに対抗できるのは古の艦の魂を宿した艦娘だけである事、戦況は深海側の大物量作戦によって劣勢に立たされている事、などが簡潔に語られました。

元々、原作ファンターゲットの傾向が強い作品でしょうから、つかみ部分はこれでよいと感じました。聞いた話では全8話予定とのことですから、あまり背景に時間を割くわけにはいかなかったでしょうしね。

最初の舞台はブインだった様ですが、簡素な部屋にあまり豪華とは言えない泊地であり、全体的に暗い雰囲気が流れています。絶望的な状況をあがいて逆転しようとしている状況であり、悲壮感が漂っているのですが、史実的にも戦争末期がそうだった様ですから、後はどこまでそれを貫き通すのか、でしょうか。

かなりの数の艦娘が台詞の有り無しを含めて出てきましたが、何せ原作ゲームで250隻以上のキャラクターが実装されているため、サービスなのは分かるのですが、非常に散発的に感じました。

声優関係や全体スケジュールなど、様々な要素があるでしょうが、話の最後で日向に託された瑞雲を山城が最上に渡すシーンがあるのならば、ゲームの関係性も含めて、日向と山城の会話シーンはあっても良かったと思いますし、後述する西村艦隊以外はあまり上手に描かれてはいない*1印象です。

ただ、つぶさに見ると隠されたメッセージ性がありそうな雰囲気でしたから、見逃がし配信などでじっくり見ると新たな気付きがありそうでした。

 

西村艦隊について

第一遊撃部隊第三部隊(以下、西村艦隊)の面々ですが、まあ、キャラクターとしてはゲーム通りであり破綻はしていなかったとは思います。特に難ありの性格の旗艦・山城は遅刻した時雨にキレ散らかした挙句、駆逐艦を「如き」呼ばわりしたりあまりいいイメージはなかったですが、原作通りと言えば原作通り。*2

ただ、後に彼女が西村メンバーに語った「自分たちは寄せ集めの囮部隊」である事と、旗艦を任されるという大役で無理に威厳を保とうとしているが故、と考えれば微笑しくもあるのですが。

ただスケジュールが押しているのは分かるのですが、駆逐艦を軽視した態度を取った山城に反発する満潮や朝雲、おっとりが過ぎる扶桑など、全く一体感がないチームが、時雨が「おやつにしようよ」と切り出しただけで毒気を抜かれたり、水上機を飛ばす真似をして遊ぶ最上に和やかになる駆逐艦たち、と言ったシーン程度で一気に結束を固めたのは流石に拙速に過ぎるとは感じます。

この話の最後で囮部隊としてスリガオに向けて抜錨するシーンがありましたが、その際には山城が自身の簪を時雨に挿して、自分に何かあった際には姉(扶桑)と他のメンバーを守ってほしいと、自身の願いを託しており、正直、何をしてそこまで時雨を信用したのか(或いは目をかけていたのか)は測りかねました。

この西村艦隊の話は当然、太平洋戦争時の史実にモチーフがあり、艦これファン及びミリタリーファンにとっては知っての通り、時雨以外は全滅という未来が分かっています。山城の死亡フラグの立て方と言い、全体的な作品の雰囲気と言い、この運命は回避できない匂いがぷんぷんしますが、反面、このスリガオ突入は数年前にゲーム内でもイベントとして展開されており、この時には見事な勝利を収めています。

前作の一期も最後は運命を逆転させる物語でしたが、王道としてはやはりひっくり返ってほしいんですよね。そもそも運命が避けられない、というのならば、そんな(全滅が分かり切っている)作戦を通す必要性がない訳で。ただ、後半は雪風主役で坊ノ岬じゃないかと言われているからそんな余裕あるかなあ…

個人的には山城の勝利に向けての咆哮を聞きたいですかね。

「邪魔だ! どけええええええ!」

 

主人公・時雨について

今の段階では口数が少なく、突如ポエミーな事を呟くなど、あまり表情を表に出さない事も相まって、不思議ちゃんと言った印象です。

それだけに時折見せるきりっとした表情や、山城にかつての仲間を掛けた上で侮辱された際に見せた怒りの表情などは却って活きていたとも思います。しかし、現段階では感情表現はまだまだ乏しいので、そうなってしまった理由も含めてちょっと描写不足感は否めません。

彼女と関わった龍鳳の行方不明や白露の退役が序盤で描かれましたが、龍鳳は文字通り結末不明、白露は退役になった理由が描かれておらず、これで時雨の心情を推し量るのはやはり難しいと感じます。そこら辺は史実を調べてよ、という製作者側のメッセージかもしれませんが、こういうところは1クール作品の弱点でもありますね。

生真面目で頑張り屋という、テンプレート的な性質を持っていた前作の主人公・吹雪の方がヒロインとして華があると感じました。

 

ED(エンディング)について

時雨がぴょんぴょんと軽やかなステップを踏む様がかわいいですが、他にも様々な艦娘が登場してここら辺もファンサービスを感じます。

ところで曲の中盤、ちょうど曲のタイトル「未来」のクレジットが流れるシーンで出てくる艦娘なんですが…

これ最後まで生き残った俗に言う「呉空襲組」なんですよね。*3まあ、尤も、呉空襲で大破着底した艦もありますから「生き残った」というのは語弊があるかもしれませんが。

この作品は時雨と雪風が主人公であることが示唆されていますが、史実通りであれば彼女たちのメインシナリオともいえるスリガオ突入と坊ノ岬海戦の後には呉空襲という「未来」が待ち受けています。

もしそういう意図でこのキャラチョイスをしたのならば、なかなかいいセンスだと感じますが、それだと呉空襲モチーフの話はやるのかしら?

呉空襲は特に筆者の嫁艦・伊勢のエピソードが涙なくしては語れないだけにちょっと期待したいのですが、史実そのものは町ごと動けなくなった艦が一方的に爆撃される内容ですし、難しいかなあ。救いがなさすぎる。

 

次回は西村艦隊、スリガオに突入ですね。悲劇に彩られるのか、運命に抗う事に成功するのか。期待したいと思います。

 

今回のいつ海をかいつまんでナナメからバッサリ

この場面見て「日向優しいなあ」まで妄想するのが航戦スキーの嗜みというものよ( ´艸`)*4

 

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*1:その西村艦隊も…後述

*2:山城は常に姉・扶桑を第一に考える主義であり、それ以外にはいつも不機嫌そうにしている。

*3:ただ、潮や曙などの残存組だが呉空襲組ではない艦娘も登場していた。

*4:このメンバーから察するにこのメンツが見ている編成表は小沢艦隊のもの。小沢艦隊は西村艦隊と同じく囮であり、言うなれば全滅覚悟の部隊でもある。にも関わらず、自身の大切な瑞雲や強風を最上に与えた日向…ゲーム内でも瑞雲好きが強調されている彼女が後輩を思って強い水上機を譲る…という演出は中々憎い。

【アニメ】デリシャスパーティ♡プリキュア第30~33話雑感

麺類イベントか。こと日本という国では戦争だぞ、それは…あ、佐野の大根そばとかいうB級食ったららんちゃんはなんというのだろうか…( ´艸`)

 

さて、今期間は3クール目特有の「物語の核心には直接寄与しないがちょっかいをかけてくる敵側の事情も含めて、少しづつ物語が収束に向かいつつある」期間でした。全体的にプリキュア各メンバーの掘り下げも進みましたが、あまねに少し比重が傾いていたかな? という程度。そして、マリちゃんは順調に株を上げまくる( ´艸`)。

 

プリキュアサイドの動向

まずは第30話でマリちゃんが何故ブンドル団がおいしーなタウンに固執しているのか思慮を巡らせる場面がありました。それについての結論はまだ出ていませんが、この町ばかり狙われているのには何か理由がある、とも取れる発言でした。こういう発言は往々にしてメタであることが多いので、味方側が謎を解き明かすのか、敵側から暴露されるのかは今後に注目しましょう。話のキモの部分なので。

また第33話ではナルシストルーにクッキングダムが手を焼いている(極度の偏食の上に猫舌)という事がマリちゃんの口から語られており、きちんと人間界とクッキングダムのホウレンソウは出来ているようですね。

プリキュアメンバーの中でスポットがあったのは上でも書いたようにあまね。

第32話ではデパプリチーム全員でぱんだ軒にお昼を食べに来た際にあまねが入店を躊躇する(多分、ジェントルー時にぱんだ軒を標的にした事を気に病んでいたのだろう)のですが、他でもないらん自身があまねの手を取って入店を促す、という場面がありました。らんの優しさを押し出した(しかもさりげなく手を引いてあまねに気遣ってまでいる)非常に良いシーンだったのですが、元々らんは明るい性格に加えあまねとは加入時からあけっぴろげに接していたので、少し今更感があったのは否めません。欲を言えばこのシーン自体はもう少し早い時期に挿入した方が良かったかな、と。

第33話ではナルシストルーの話が出た際に、最後に彼に対峙した場面がフラッシュバック。彼に憎しみの感情がある事を再認識してしまった故に自身の心のありように苦悩し、それが原因となって変身自体が出来なくなってしまう、というものでした。

ここではマリちゃんの説得で事なきを得ました。自身の醜い心が許せない、と言ったあまねに「人間だれしも憎しみの感情はあるかもしれないが、大切なのはそれに流されない事」と諭したのですが、これは自責とナルシストルーの両件にダブルミーニングとして機能していただけではなく、マリちゃん自身の自戒のようにも聞こえました。シナモン絡みの件がありますからね、彼には。

ただ、この話では同時にパートナーの機嫌を損ねると大変なことになってしまうというのも判明してしまいました。落ち込んでいたあまねが彼女を元気づけようとしたパフェレシピッピを邪険にしてしまい絆の力が切れてしまったのが変身できなかった理由だったのですが、正直、あまねの放っておいてほしい機微を読めていなかったのはレシピッピの方ですし、あの程度で絆の力が切れてしまうのはちょっとわがまま過ぎんか、このレシピッピは? と思います。

あまねの過去を鑑みれば、彼女の悩みは当然であり(ただちょっと清廉潔白に過ぎるとは思う)絆で繋がっていればこそ、彼女を支えてほしかったかな、とは思います。ただこれはレシピッピと人間とでは言葉が通じなかった(実際、お互いの気持ちのやり取りをするシーンではコメコメが通訳をしていた)故のすれ違いでもあったためしょうがない部分もあったのですが。

第32話では戦闘前に力を大きく削いでしまっていたメンメンが、戦闘中にキュアヤムヤムのパワーダウンの要因となってしまっており、良くも悪くもプリキュアとパートナーは一心同体であることも強調されましたが、これは取りも直さず強みにも弱点にもなり得ます。敵はその辺りを突いてくると緊迫感のある展開になるかもしれませんね。

第31話でも注目すべき点がありました。というのもこのシナリオ、イースキ島という小さな島国の王女がゆいにそっくりであり、入れ替わって彼女のガス抜きを行う、というものなのですが、この島には王女排斥派がおり、ゆいが勘違いされてしまい拉致されてしまうというものでした。そして、ゆいはなんと他のメンバーと連絡を取り合い王女の無事が担保されたとみるや、キュアプレシャスに変身、拉致メンバーを一方的にのしてしまうのです。

このシナリオは珍しくブンドル団が一切関わらない話であり、逆から言えば並の人間ではプリキュア達には全く歯が立たない、というのを露呈しました。転じて、プリキュア達が戦っているウバウゾー系怪物やブンドル団の幹部にも当然人間では歯が立たない訳です。それは毎シリーズそうともいえますが、はっきり形として現したのはなかなか珍しい展開でもありましたね。

パッとまとめるだけでも、クッキングダムとの連携、プリキュアのパワー表現、パートナーとの一体感、あまねの覚悟。様々な要素が語られました。中盤の醍醐味かな。

 

敵側の事情について

ナルシストルーが退場した事により、セクレトルーが出張る事になりました。スピリットルーと交代交代で出てくるのかと思っていましたが、この期間の4話中では全てセクレトルー。

さて、彼女の能力はナルシストルーのアッパーバージョン的な物で「料理の存在そのものを消す」というもの。レシピッピを奪った段階で、メニューや看板からその料理名が消えてしまったり、食べていた人からも料理の存在が消えてしまう。当然それを食べることになった動機も記憶も消えてしまう。前作の記憶吸収装置をどことなく彷彿とさせますね。

面白いな、と思ったのは、彼女はナルシストルーと違って料理そのものにネガティブな感情がないどころか、むしろ美味しい食べ物には目がない、という点。序盤でもジェントルーに買い物を依頼したりしていましたが、恒常的に「今日は○○(を食べたい)な気分」と言っていたり、実は食いしん坊疑惑が浮上しています(笑)。逆に「みんなで協力する」と言った言葉に拒絶反応を示しており、仲間等の横とのつながり的な物にはネガティブ反応を示していました。

ただ、奪った料理は表向きではゴーダッツに捧げる事を是としており、レシピッピを強奪するのもゴーダッツのため、といった感じなのですが、どうにも私欲がないかと言われるとちょっと考えにくい。セクレトルー=秘書をもじった名前でもある事からも完全にゴーダッツに心酔しているかと言われるとちょっと不明なんですよね。そこがヒープリのシンドイーネとは少し違うのかな、と。まあ、まだ腹の中を見せていないキャラと言ったところでしょうか。

そう言えば先回の彼女のクッキングダム襲撃ですが、帰り際にワープ空間に何かをばらまいていた(額面通りに捕らえるならば使用後に用済みになった模造デリシャストーン)様で、一応布石打ちのためではあったようですね。ゴーダッツもお咎めなしどころか「よくやった」みたいな感じでしたし。不自然だとは思いましたが、最低限の説明付けにはなっていたかな、と。

そう言えば、ゴーダッツも未だに正体不明で不気味な存在ですね。尤も、最終盤になるまで敵の大ボスの正体が分からずじまい、というのはここ最近のシリーズでは慣例化しているので、驚きはあまりないかな。中盤辺りから少しずつ絡めてほしい気もしますが、物語全体的なバランスもあるでしょうから難しい注文ですかね。

 

シナリオごとの小感想としては

第30話はマリちゃんが焼きそば作りで男を見せるお話。が、食道楽をした挙句散財でお財布がピンチになったのをおいしーなタウンのせいにするのはいただけないなぁ( ´艸`)

基本的には息抜き回でしたが、マリちゃんが料理の腕も一流である事や、ここねが芙羽家の財力を使って出店の宣伝をするなど、楽しい展開でもありました。上記した様にセクレトルーの能力が初お披露目された回でもあり、戦闘シーンも緊張感がありました。

最後のコンテストがマリちゃんとライバル店が同時優勝になったのは時世かなあ、とは思いましたが。

第31話はゆいと自身のそっくりさん=イースキ島の王女・マイラが入れ替わるというもの。この話で感心したのはゆいの優しさ。マイラのために本当は一緒に遊びたかったであろう心情をぐっと抑えてるんですよね。…まあ、それ以上に王女という得難い体験をしてみたかった好奇心が勝っていたようにも見えましたが( ´艸`)*1

あと、町中で買い食いを楽しんでいたマイラとゆいを除いたデパプリチーム一行と拓海がばったり出会うのですが、流石に彼はマイラがゆいとは別人であることをすぐ見抜きました。はやくくっつけオマイラ( ´艸`)

あとはSNSでも話題をかっさらった、ゆいが単身で全身を縛り上げていたロープを引きちぎったのは流石にツッコミを入れずにはいられませんでした。前作のあすかの片手ジャイアントスイングもひっくり返りましたが、ゆい最早人間じゃねえ…オムスビヒャッコモタベラレソウデッセー(笑)

第32話はくまモンゲスト回。ちょい出かと思ったら結構関わってきました。プリキュアシリーズがくまモンを動かす事が出来るほどビッグネームと考えるか、くまモンがそこらへん寛大なのかは難しいところですね(苦笑)。

個人的にはらんとメンメンが仲がいいのが微笑ましいです。ヒープリのひなたとニャトランも仲が良かったですが、バディ感が一番感じられる組み合わせは黄色枠が多い気がします。

戦闘ではメンメンの疲労によりキュアヤムヤムがパワーダウンしてしまいましたが、それならそれで力押しを止めて少ない力による拘束を成功させるなど、対応力や戦闘センスは高いイメージですね。学力は低くても地頭は悪くない、というのは好感が持てます。

第33話はあまねの決意表明回。非常に良い回だったのですが、先回にナルシストルーに切った啖呵「そんなものでは私は揺さぶられない」は強がりもあったという事ですかね。個人的には序盤で出てきたおいしーなタウン南米エリア壊滅を今後引き合いに出すかどうかは気になります。ジェントルー絡みの話としては出さなければまずいとは感じますが、あまねの贖罪エピソードとして見ると、これ以上彼女のネガティブ面に焦点を当てるのは少ししつこいかな、とも感じます。遅きに失したかな、と。

 

ところで次回は

ゆいの祖母の知り合いのおじいさんとそのお孫さんが一枚噛んだ上で野球のエピソードを展開するようなのですが…

そう言えば、先回のゆいの回想シーンで、祖母がヘルメットをかぶってバットを振るシーンがありましたね。界隈では野球回があるプリキュアは傑作などと期待の声が高まっていますが、私的にちょっと気になったのはゆいの祖母=よねさんがかなりの重要人物なのでは? という点。この期間中もよねがおいしーなタウンではかなりの有名人であることが強調されましたし、町の象徴・招き猫の彫像の建設にもかなり深くかかわっていたそう。どうも町そのものの創設メンバーの一人だったのでは? とすら思わせます。

そして、ブンドル団がこの町に固執する理由…シナモンと思われる門平とゆいの父親・ひかるが行動を共にしている事も考えると…よねがブンドル団と因縁がある可能性もないとは言えなくなってしまいました。ただ、よねさんは中の人の事も考慮するとそこまで核心に近いキャラにするのも考えにくく…

考え過ぎかな?

 

ここまでのデパプリをかいつまんでナナメからバッサリ

彼女的には心外だろうが…その…すごく…似合っています…

 

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*1:実際入れ替わりを最初に提案したのは他でもないゆいである。

【アニメ】デリシャスパーティ♡プリキュア第29話「おいしいパラダイス!レッツゴー!クッキングダム!」感想

その謎の呪文、ゆいなら可能なのでは…と思わせてしまうのが何ともモニョる(笑)。

 

さて、今回は後半戦への布石打ち、というか設定をある程度まとめて暴露した回でしたね。ただシリーズの恒例的な何かの探索であったり、新たな目的であったりというカルマは提示されていなかったので、クッキングダムを訪れた事によって心機一転、といったところでしょうか。少し判明した事を整理してみましょう。

 

  • クッキングダムに行く理由は前回予想通り、捕縛したナルシストルーの連行。それに加えて、成長し力が増した今のコメコメならばクッキングダムへのワープゲートを短時間とはいえ開くことが可能。
  • クッキングダムはおとぎの国チックなメルヘンな情景。至る所にレシピッピが飛び交う。方々が食にまつわるもので構成されているが、これはホカホカハートを加工する事で成立しており、この技術を他の世界に持ち込むことは不可能らしい。

  • ナルシストルーはあっさり城の衛兵に引き渡される。この後どういう扱いになるかは分からないが、後述する王様の性質も考えるとあまり厳しい沙汰はなさそう。とりあえず、彼はここでいったん退場か。

  • 王様・女王はフランクでかなりののんびり屋なイメージ。到底王族に対する接し方ではない態度を取ったゆいらんも不問にしているどころか元気な子を見守るかのように笑顔で接している。というより、ゆいらんは少し目上に対する言葉遣いは考えた方がいい( ´艸`)
  • 別項目で後述するがフェンネルの人となりはかなり判明。
  • ナルシストルーが持っていたスペシャルデリシャストーンは良く出来た模造品。ただ、模造品を作るに至ったオリジナルの存在と、模造品であれ、オリジナルに匹敵する(であろう)力を有しているのは大問題。

  • フェンネルプリキュア達の案内役としてクックファイター見習いのセルフィーユを宛がう。クッキングダムの名所をいろいろ紹介しプリキュア達と仲良くなったところで、彼女(いや、彼かも。性別については言及されていなかった上、割と中性的な容姿だった。一応、記事内では女性として扱う)は見習いから正規のクックファイターになる際に受ける試練を極度の怖がり故にクリアできていない悩みを吐露する。

  • クックファイターは現在99名が在籍しており、各々の任務にあたっている。デリシャストーンはクックファイターの証であり、正規に採用された際に授与される。スペシャルデリシャストーンを持つのはフェンネルとマリちゃんのみ。マリちゃん、実はすごく偉かったのね…
  • 一方、敵側はセクレトルーがクッキングダム城内に模造デリシャストーンの力を使ってワープゲートを開いて侵入。怪しんだ見張りを催眠ガスで眠らせ衛兵に化けて城内潜入を果たす。
  • セクレトルー、適当なところでレシピッピを三体強奪。当然、プリキュア達やフェンネルたちは気が付くのだが、セクレトルーは変装しているため、まんまと城を脱出。しかし、運悪く(運よく?)偶然とぼとぼ歩いていたセルフィーユにぶつかった際に変装がはがれ正体を看過されてしまい、Gウバウゾーを召喚。

  • 戦闘はGウバウゾー優位で進むが(プリキュアが炒められてる!( ´艸`))、セルフィーユが勇気を振りしぼってプリキュア達を救出に向かう。その様子を見ていたフェンネルは咄嗟にデリシャストーンを彼女に貸与。その力でGウバウゾーに隙を作らせプリキュア達は脱出に成功。一気にライトマイデリシャスで決着。
  • セルフィーユは悩みを打ち明けた際、あまねから助言を受けていた。怖くて動けない時は自分の護りたいものを思い浮かべる事。そして、そこから一歩踏み出す事。怖いのは最初だけ、という事。この助言のおかげで彼女は発奮して勇気を出して一歩前進したわけだが、これ、あまねの今までの経緯を考えるとなかなか胸が熱いシーンね…

  • ともあれ、デリシャストーンの力を引き出せたことによって、セルフィーユは無事正規クックファイターとして認められた。あれ? 記念すべき100人目じゃないか( ´艸`)。でも、さりげに本来の試練は無視してしまったね(苦笑)。飛び級だな。
  • 今回の件を受けて、王は警護のさらなる強化を指示。コメコメの残りパワーも少なくなってきたこともあって、デパプリチームは一旦自分たちの世界に戻る事に。

  • 最後にワープ空間の中で他のプリキュア達(スタプリ・ヒープリ・トロプリ)が戦っているヴィジョンを垣間見る。これは映画の番宣も兼ねたサービスかな? 一応今話は映画版より前という時系列になると思われる。

 

気になった点をいくつか

まずは敵側。

スピリットルーは機械的な喋り方になり、とりあえず再設定が為されたような感じでした。少なくとも、ナルシストルーが作った人格ではなさそう。今話では出番はほぼなかったですが、まったくの別人格としてプリキュア達の前に立ちはだかりそうですね。

分からなかったのはセクレトルーの行動。

ワープゲートを使ってクッキングダムに潜入したまでは良かったのですが、人間界でも可能なレシピッピ強奪を仕掛けた挙句、最後は発見されてヤケクソの様にGウバウゾーを暴れさせただけ。

もちろん、常時レシピッピが漂っているクッキングダムの方が、人間界でレシピッピを探索するよりは強奪が容易でしょうが、仮にもクックファイターが複数人いるこの国に潜入してまでやるにはあまりにリスキー。*1

せめて、ナルシストルー奪還あたりが目的にあったのならば、潜入理由としては申し分なかったのですが、途中で“おもむろに”レシピッピ強奪を行った点と言い、それを攪乱のためにやったというのならばともかく、変装状態のまま城の外に出てしまった点と言い、少なくとも潜入目的が彼絡みだったとは思えません。

能力としては相手を眠りの雲に包んで催眠状態にする、というものがありましたが、これもセルフィーユに正体を暴かれた際に咄嗟に使えばよかっただけの事。少なくとも見習い状態の彼女が抗えたとは考えにくい。

結局、いらぬ騒ぎを起こして、クッキングダムをより警戒させただけなんですよね。

尤も、クッキングダム王は警戒を強化する、とは言っていましたが、相手側がワープゲートを使用して自由自在に出現する事が可能ならば正直あまり機能はしないですよね。どうにもクッキングダム王はのんびり屋が過ぎるし、ブンドル団もあまり賢く立ち回ってはいない。ジェントルー離脱やナルシストルー捕縛もそうですが、なんか行き当たりばったり感が拭えないんですよね。どこまで今回のクッキングダム潜入が布石になっているかは今後次第でもあるので性急な結論は避けますが、そろそろ敵側も締めていってほしい気持ちはありますね。

味方サイド。

フェンネルについては、まずは生真面目でお堅い人物像ですが、王に無礼な態度を取ったゆいらんに対しても不問に付していますし、ある程度は柔和な部分もあるイメージでしょうか。

セルフィーユをプリキュア達のお付きに付けたのも、彼女が極端な怖がりであることを心配して、彼女たちから何か学ぶべきものがあれば…という親心のような感じを受けました。実際、それは功を奏したわけですし、彼女の成長を見届けた上で躊躇なくデリシャストーンを貸与しましたし。

模造デリシャストーンのマリちゃんの推測についても首肯し、これを量産出来る可能性を危惧するなど思慮深いところもある様です。ただ、敵がこれを量産できるという事は元になったオリジナルが敵の手に渡っている可能性は否定できんのだよな…

マリちゃんを除けば国内で唯一のスペシャルデリシャストーン持ちという事で、クックファイターのまとめ役でしょうし、冷静ながらも高潔な人物という印象を受けました。

シナモンについては良い感情を持っていないようですが、マリちゃんが彼が起こした事件は冤罪かもしれない、と言った際には驚いた表情を浮かべており、この三人はただならない関係性にありそうですね。そう言えば、シナモンが持っており、現在は拓海に譲渡された(と思われる)デリシャストーンはスペシャルデリシャストーンなのですかね? ちょっとその辺りも伏線としては気になります。

紋平がもしシナモンでフェンネルやマリちゃんと同格であるならば、スペシャルデリシャストーン持ちだった可能性がありますし、普通のデリシャストーンを持っていた可能性もあります。*2ブラペもどういう形であれ、クックファイターであり十分に巻き込まれているわけですし、これからどのようにプリキュア以外のクッキングダム陣営と関わっていくのか楽しみでもありますね。

 

次回は…これは息抜き回かな? 町内の屋台グルメ大会に出場して優勝を狙う様ですが、絵面的にはマリちゃんメイン回なのかな? うーん、ちむどんどんしてきた!(奇しくもこれ書いている日に最終回を迎えたけどねッ!)

 

今週のデパプリをかいつまんでナナメからバッサリ

おかず池…うちの近所に出来ませんかね? 引っ越してこの方、イマイチいい総菜屋が周りになくてほとほと困っているのよね…(切実)*3

 

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*1:例え、マリちゃんやプリキュア達が訪問していたことを知らなかったとしても、だ。

*2:この場合、拓海の譲渡されたデリシャストーンがスペシャルかノーマルかは定かではなくなる。特にデリシャストーンとクックファイターが唯一無二のつながりを見せる存在だった場合、父親のデリシャストーンとは別物の可能性がある。

*3:前に住んでいたところが砂町銀座に自転車で20分で行けたの、マジで恵まれていたんだな…

【アニメ】デリシャスパーティ♡プリキュア第26~28話雑感

語尾がニガのピーマン大王。刻んで塩こぶ和えにして食ってやるニガ( ´艸`)

 

さて、この期間はコメコメの成長を軸にしながら取り巻くデパプリチームの掘り下げが進みました。これは、第28話にて4人合体技の登場に際してコメコメが重要なポジションに付くからでもあるのですが、何より唯一成長要素のある妖精枠のキャラクターをどう描くか? というポイントを見事にクリアした形になりました。

そして、敵側にも大きな動きがあり、二人目の幹部として出張っていたナルシストルーの捕縛成功と彼の身の上にも切り込みました。シナリオも半分を少し過ぎたあたりでしょうし、転換点となる期間でしたね。

 

まずはコメコメの事情について

このブログの記事では今まであまり触れていなかったのですが、コメコメはシナリオを進めるごとに徐々に成長しています。次第に人間の少女に姿が近づいていき、自我も急速に芽生え始めました。先回のパムパムとの喧嘩回も今期間の流れの一つですが、プリキュアメンバーから大切なことを少しずつ学び取っている感じですね。

先回ではあまねから他人への配慮を学びましたし、第26話ではここねから苦手を克服する姿を、第27話では自分の欠点をポジティブ方向にもっていく術を、そして第28話では何もできない自分を責める姿をゆい=キュアプレシャスに叱咤激励されるなど、確実に成長しています。

唐突といえば唐突なのですが、コメコメには先代がおり、その人物が凄いパワーを持っていたらしい事がパムパムによって語られました。第28話ではキュアプレシャスに叱咤激励され自身も皆の役に立ちたいと思いがデパプリチームに新アイテム・パーティーキャンドルタクトを生じるきっかけになりましたし、先代の力は確実に引き継いでいると思われますが、その人物が故人なのかどうかは気になりますね。そこら辺は明言はされていないので。そして、デパプリメンバーの優しさに育まれながら確実に成長とともに力をつけている描写は丁寧で上手だと感じます。

あとちょっと面白いなと思ったのが、コメコメの立ち位置。敵側が新たに作り出した敵・ゴッソリウバウゾー(以下Gウバウゾー)はキュアフィナーレの浄化技では浄化できず、戦闘能力もデパプリチームを一瞬で壊滅させるほどのパワーを持っているのですが、上記したタクトを使用した新合体技・プリキュアライトマイデリシャスでやっと浄化されました。で、この技なのですが、まず成長した人間態コメコメが先頭に立ってそこからプリキュア達がタクトを振りかざした後その光がコメコメの胸のクリスタル? に収束、そこからプリキュア達に光が返され独自のフォームに変身した後に必殺技を放つ、というものなのですが…これって、コメコメがプリキュア側にバフかけてますよね。要するにスピリットルーと立ち位置としては同じなんです。そして二人とも、無垢な状態からスタートしたキャラクターという共通性もあります。

ここら辺を鑑みると、スピリットルーとはいずれ和解があるのかなあ、と。第27話でもモットウバウゾーへの応援を指して、食べる事への楽しみが見出せない、と言った彼にキュアプレシャスが「それが美味しいという事だよ」と諭され悩み始めるなど、やっぱり完全悪には思えないんですよね。ただ、そのスピリットルーはその直後…

 

敵側の事情について

まずはスピリットルーですが、上で書いたようにキュアプレシャスに諭されたことによって悩み始めたところで用済みとばかり突然現れたナルシストルーにパワーを蓄積されたデリシャストーンを奪われ休止状態になってしまいました。この石と先回出ていた黒いボックスを掛け合わせることでGウバウゾーが生まれたわけですが、第28話最後ではセクレトルーが動かなくなったスピリットルーを回収して「これで準備は整った」と不気味な台詞を残しており、まだまだ何かありそうな雰囲気です。

そして、ナルシストルー。

セクレトルー曰く、どうもスピリットルーはナルシストルーの根本思想をかなり引き継いでいるらしく、ナルシストルーは過去に何かあったっぽいですね。先回の記事で筆者はこの二人はむしろ正反対、という印象を持ったのですが、ここはナルシストルーの本質に関わってきそうではありますね。

第28話での彼の回想シーンが挟まれましたが、詳しくは不明。大勢の人に囲まれながら食事をしているナルシストルーがつまらなそうな表情をしながら、その場から静かに去っていく…というものでしたが…「もうあんな思いはしたくない」とも言っているんですよね。一応、セクレトルーが好き嫌いの激しさを指摘していましたが、果たしてそれだけかねえ…というのが正直な感想です。

Gウバウゾーが破れ、それでもなおキュアフィナーレへの挑発を辞めない彼をマリちゃんが取り押さえ「どうして人を傷つけるようなことばかりするのか!」と詰問した際には「そういう生き方しかできなかった」と諦観した様子で語っています。彼のエピソードはもうちょっと先がありそうな感じですね。

最後に残った幹部セクレトルー。第28話での態度から察するにナルシストルーすら使い捨ての駒…というより、彼女(若しくは彼女の指示源であろうゴーダッツ)にとってはスピリットルーという「素材」の方が重要だったように思えます。次回以降、彼女が出張るのか、何かが施されたスピリットルーが再襲してくるのか、或いは新幹部追加か…目が離せないですね、敵側も。

 

スペシャルデリシャストーンの謎

さて、第28話の最後でセクレトルーは動かなくなったスピリットルーを見て「準備は整った」と発言するのですが、その際に彼女の手にスペシャルデリシャストーンが握られていました。

はて?

ナルシストルーが手にしていたスペシャルデリシャストーンは今回彼が捕縛された事で黒い捕獲ボックスともどもプリキュアサイドに回収されているはずです。ならば、ブンドル団はスペシャルデリシャストーンを最低二つは手に入れていたことになります。

クッキングダムにとってスペシャルデリシャストーンにどの程度の希少価値があるのかまでは不明ですが、ブラペの出現の際にマリちゃんは驚いていたため、それなりに珍しい存在ではあるはず。

そう言えば、スペシャルデリシャストーンを使いこなす戦士はクックファイターなのだそうですが、マリちゃん自身の口から今それを持っている存在はブラペを除けばマリちゃんとフェンネルだけだそうです。という事は逆説的にマリちゃんもクックファイター(正確には“だった”)な訳で、ブラペという新たなクックファイターが現れた事にあそこまで驚いていたのは少々腑に落ちませんでした。尤も、彼はシナモンと因縁があるのかもしれませんし、彼の把握外のクックファイターが出現したが故だったのかもしれませんが。

何にせよ、ブンドル団がどこまでクッキングダムの宝物を奪っているかは結構な伏線な気もします。セキュリティがガバガバなのか、或いは内通者でもいるのか…次回はそのクッキングダムに行く話の様なので、何か事情が判明すると良いですね。

 

プリキュア達の事情

第26話ではここねとコメコメが苦手なピーマンを克服する話でしたが、まずはここねが克服しようとした理由が、コメコメの苦手意識を払拭してあげたいから、というものでした。

あくまでもコメコメのため、なんですよね。実際苦手の克服というものは簡単ではありません。ここねもコメコメも幼少期の(コメコメはつい最近なのだが)トラウマが原因ですし、こういうのは筆者自身も身に覚えがありますが、克服まで行くのは中々難しい。*1それを自身ではなく別の人のためにやるというのは…親心に近いですよね。「自分と同じ思いをしてほしくない」とも言っていましたが、彼女の根本には他人を思いやる献身が見て取れました。

第27話では仲良くなったらんの弟妹たちと違う容姿(耳や尻尾)についてコメコメが悩み、それをらんに消してくれ、と依頼するというものだったのですが、いくららんでもそれは不可能ですよね( ´艸`)

先回でも描かれていましたが、耳と尻尾を消してほしいというコメコメの願いを、転じて弟妹と同じ姿になりたいのだな、と悟ったのは洞察力の鋭さが出ていました。それが分かった上で、その(彼女にとっての)コンプレックスをネガティブではなくポジティブに考えることを教唆するという形でコメコメの成長を促しました(実際、少し体自体も成長した)。

これまた過去回でしたが、らんは幼少期、他の友人たちと自分が少し感性が違う事を悩んだ…というよりは自覚した、というシーンがありましたが、その先で彼女がどういう風に生きてきたのか、なんとなく想像出来るシナリオでしたね、第27話は。

そして、ゆい。第28話の自己否定したコメコメを叱るシーンはちょっと胸に来ました。これは完全に私事なのですが、やはり親しい友人がネガティブ方向に行くというのは結構辛いのですよ…実際リアルで今それを味わっている所なので…

コメコメはそんなゆい=キュアプレシャスの言葉で考え方を改め新たな力に目覚めましたが、幼い故の無垢さもあって、素直に彼女の言葉に耳を傾けてくれたのは良いシーンでした。大人になるとな、そういう忠告ってなかなか聞いてもらえないのだよ…

 

作品全体としても半分を通過し、今の段階でよくわかっていないのはクッキングダム。次回はそのクッキングダムにデパプリメンバーが足を運ぶようですが…

良く見るとナルシストルーも一緒なんですよね。これはクッキングダムに行く理由の一つに彼の連行が含まれていそうですね。

個人的にはフェンネルの人となりが気になるので、注視していたいところです。

 

ここまでのデパプリをかいつまんでナナメからバッサリ

食べる事が出来るシャボン玉キャンディー…そんなん出来るの? と思っていたら実際に商品あるのね。知らんかった…ただ評判は芳しくないねえ…

 

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*1:筆者はチーズが苦手なのだが原因は保育園の時に出された三角形のチーズを食べて虹を出した(笑)からである。ちなみにピザの溶けるチーズで克服はした。ただ今でも固形系の一部は苦手。私の友人にはキノコが一切ダメという人がいるが、原因はシイタケ。別の友人は魚全般がダメだが、彼は幼少期に骨を喉に刺したトラウマが原因である。

【アニメ】デリシャスパーティ♡プリキュア第22~25話雑感

料理バトル系の漫画では大体出てくるよね「神の舌を持つ」キャラクター( ´艸`)

 

さて、着実に掘り下げが進んでいった期間ですかね。コメコメや拓海などサブキャラクターにもスポットが当たりましたが、全体的には少し起伏が足りなかったようにも感じました。ここまでで全体のほぼ半分の期間が消化されたわけですが、少し無難に話をまとめ過ぎているきらいがあるように感じます。まだまだ消化していない謎や伏線もありそうなので、後半戦に期待ですかね。

 

第22話/ブラペの懊悩

ブラペ=拓海の性質と決意を描いた回でした。

 

話の流れとしては彼が日ごろからお世話になっている八百屋の若旦那が喧嘩をしてしまった幼馴染(最初筆者は奥さんと勘違いしてました( ´艸`))に仲直りの印としてお互いの思い出の品である伝説のクレープを贈りたがっていたのですが、このクレープ店はすでになく、拓海はその再現に奮闘する…と言うものでした。

 

さて、この話の主軸となる伝説のクレープを絡めつつ、拓海の性質が描かれていましたね。この伝説のクレープ、神出鬼没の屋台で一時期販売されていたものらしく、おいしーなタウンの住人の間では有名な存在の様で、登場人物のほとんどが一回は味わった事があるというシロモノ。ひょんな事からその再現をすることになった拓海でしたが、デパプリチームの助力もあり、完成させることに成功しています。

拓海が料理上手なのもさることながら、ゆいと拓海が並んで料理をしている様子を見てあまねが悟ったような表情を見せたのが印象的でした。尤も、どのレベルまで察したのか(拓海の恋愛感情の度合いもそうだし、ブラペの正体まで気が付いたのか、というと現段階では判断しにくい)は分からなかったのですが。ただ、この二人、やっぱり並んでいると絵になりますね。

先のキャラ評で筆者はここねを完璧主義者と評しましたが、これ、どちらかといえば拓海がそのタイプかもしれません。八百屋の主人がクレープを贈りたい理由が喧嘩だったことを知って「余計な事をしてしまったかも」と悩んでいたり、そもそもこの話自体がプリキュアの邪魔をしているのでは? と懊悩し始めたブラペから始まっています。尤も、このセリフを浴びせかけたナルシストルーはからかい半分且つ、それで足元掬えれば儲けもの、ぐらいの感覚だったため、実際は拓海の考えすぎだった訳ですが。

結局、話の後半でクレープの思い出を忘れ去った縁者を救うため拓海=ブラペは覚悟を決めたわけですが、その後にキュアプレシャスからいつも助力してくれることを感謝するメッセージカードを渡された事で、彼女たちを助ける存在であることを新たに決意しました。

厳しい言い方をするならば、マリちゃんにシナモンとの関連性を指摘されたことを気に病んでいたり(という事は彼はシナモン=父親だという事に気が付いている)、ナルシストルーの戯言を真に受けての懊悩の仕方といい、彼は少し覚悟が足りなかった訳ですが、この回はブラペの決意表明回としては非常によくできていたと思います。先回のらん・あまねのはごろも堂のエピソードもそうでしたが、戦う動機が分かりやすいのは見ていて安心できます。

 

第23話/芙羽家の事情

両親の出張の予定が急遽なくなってしまい、久方ぶりに家族水入らずの時間を持つ事が出来たここね。しかし、長い間団欒の時間が持てなかった芙羽家の面々はどこかぎこちない時間を過ごしてしまい…というのが話の流れでした。

 

満を持して登場(と個人的に思っています)したここねの両親。母親のはつこは週刊誌に神の舌を持つと特集される有名人、父親のしょうせいは主な場面で地味ながらしっかりした服装だったため辣腕の経営者…といったところでしょうか?(ただこれは推測)

まずは芙羽家自体に大きな問題がなかったのは意外でもあり少しホッともしました。実際、両親の不在を「それは寂しいだろう」と指摘したあまねに対してここねはピンと来ていない表情を浮かべており、不和というのとは無関係だった事が伺えます。これは先回のここねあまね回(マナー講座回)でも強調されていましたね。

しかし、流石に長い間団欒がなかったダメージは確実にあり、これは主にはつこさんの朝食時のぎこちない会話でも見て取れました。…ここねの不器用さはこのはつこさん譲りぽいですね。父親のしょうせいも確認もせずに既に持っているリップをここねにプレゼントしたり(ただ、それを差し引いてもここねはとても嬉しそうだった)、全体的に不器用系の家庭という感じです。ただ、今まで三者とも余り話せなかったことを振り返りつつ、お互いの事をもっと知ろうと歩み寄りを見せた芙羽家自体は穏やかな性質が全体的にあり、非常にのんびりしつつも暖かいいい家族だと感じました。

話の主軸の一つにここねが幼い頃にはつこにねだったボールドーナツが出てきました。これは親戚のお姉さん(はつこが「お姉さん」と言っていた。ただ実姉なのか義姉なのかは不明)に「我儘になるかもしれないから程々に」と忠告された過去があるのですが、ここねはこれが起因で自分から願いを言う事をしなくなり、はつこさんはそれ以来のここねの何も望まない態度に気を揉んでいる…という描写がありました。

なかなか難しい問題ですよね。今のここねの性格を鑑みれば、このお姉さんのいう事は余計なお世話、という事になるのでしょうが、逆にこの一言が彼女の性質の一部を形成したとも言えます。筆者自身も覚えがありますが、子供の頃に言われた何気ない一言が後々まで影響する事というのはあります。だからと言って年長者が何も言わない、というのはそれはそれで違うかな…とも思っているので、このエピソードは個人的には考えさせられるものとなりました。

シナリオ全体の流れはデパプリチームの助言により、念願かなって母親とボールドーナツを食べることに成功したここねでしたが、最早お約束と化したナルシストルーのボールドーナツ記憶強奪からの解決というもので、芙羽家の穏やかさが判明したいいお話ではあったのですが、全体的に見ると起伏は少なく、少し拍子抜けした印象も拭えませんでした。

そう言えば、SNSの考察を見てなるほどって感心したんですが、芙羽家の面々の名前ってパンを作る工程のもじりなんですね。ここね→こねる、はつこ→発酵、しょうせい→焼成。こういうネーミングセンス好きだなあ。

 

第24話/コメコメ、わがままになる、そしてナルシストルー本気になる

別に前の話の「わがまま」に絡めるという意図はなかったのかもしれませんが、この回では成長したコメコメがわがまま期に突入してしまうお話でした。

 

話の流れとしては夏休みの宿題が全然終わっていないゆいらんをここねあまねが手伝うのですが、暇を持て余してしまったパートナーたちが遊んでいる最中に成長してわがまま期に入ってしまったコメコメと元々少し気が強いパムパムが対立。喧嘩状態になってしまうのですが、各々単独行動をとってしまったところでパムパムが町中でレシピッピを物色していたナルシストルーに発見され捉えられてしまい…というものでした。

 

わがまま期になった妖精枠のキャラクターが…という展開はまほプリのはーちゃんやドキプリのアイちゃんでもありましたが、コメコメはそこまで手がかかる…といった描写はなく、話の後半でパムパムのピンチを救って仲直りもしており、あまりギスギスした話にはなりませんでした。何より、あまねが喧嘩した後のコメコメを優しく諭すのですが、比較的素直に聞いており、パムパムにもまっすぐ謝罪するなど根は良い子という感じが強調されていたように思えます。

ただ、個人的にコメコメを諭すのは幼い兄弟が多数いるらんか、前回わがまま絡みの話があったここねの方が適任だったのでは…とは思いましたが。

この回では、邪推も含めてなのですが、どうも妖精枠の話だけでは弱かったのか、ナルシストルーにも焦点が当てられました。

そもそも、彼はこのところずっと出撃で出ずっぱりでありながら悉く任務としては失敗しており、そろそろ粛清されるのでは? と感じていたのですが、今回は人質を取ったパムパムをコメコメの機転で取り返されたりして間抜けぶりを披露してしまったのですが、その直後からモットウバウゾーとプレシャス達が戦っている間にフィナーレとブラペの連合との対峙にて互角以上の戦いを繰り広げ、戦闘能力が非常に高いことをうかがわせました。最後はフィナーレに「うぬぼれが強い」という弱点を突かれて隙を作ってしまい、その間にモットウバウゾーが浄化されたため撤退しましたが、最後の引きでは「子供のころからおもちゃを遊び過ぎて壊してしまう」という不気味発言をして幕になるという、いよいよ本気出すとも取れる発言をしました。ただ、ブラペも含めた5人がかりでも倒せないほど強いとなると、流石に強過ぎな気もするのでどう料理するのか楽しみでもありますね。

 

第25話/ゆるキャン△回の裏に新幹部在り

さて、恒例の息抜き回…と思いきや、新幹部登場という意外な展開を見せた回となりました。

 

話の流れとしてはゆいの母親の勧めもあって皆でキャンプに行くことになったデパプリチーム。しかし、あまねは方々で妙な視線を感じたり不気味な声を聞いたりしてしまい、更に見ず知らずの客からのお化けのうわさ話を聞きつけ、すっかり不安なキャンプ旅行となってしまいます。

そんな折、お化けの正体ともいえる新幹部、スピリットルーが現れ、キャンプ場でのバーベキューのレシピッピを次々と奪い始め…というものです。

 

まずはシリーズ恒例のビビり役は今作はあまねに配されているのですね( ´艸`)

さて、今回登場した新幹部・スピリットルーですが、個人的には準幹部、というイメージが強いです。ヒープリで言うところのバテテモーダの立ち位置かな、と感じます。

前回、ナルシストルーが本気出すみたいなセリフを吐きましたが、彼は二つの策をこの話の冒頭で講じました。一つはさらに強化された捕獲ボックスの作成(一応まだ未完成?状態)、そしてもう一つがデリシャストーンを核にしてのロボットの作成。このロボットこそがスピリットルーです。

しかし、これまた面白い幹部が出てきました。というより全然悪人ぽくない(ロボットだけどね)。俗に言う体育会系、気合いがあれば良い、語尾は「ごわす」、困っている者を思わず助けてしまう、頑張っている人間に励ましの言葉をかける、など…正直ナルシストルーが作ったとは思えないほどです。

ただ、レシピッピ強奪を非難したゆいに対しては「美味しいという気持ちなど下らない、そんな暇があればもっと目標に向かって邁進するべき」という趣旨の事を述べており、更にプリキュアは排除するようなプログラムはきっちり組み込まれているような描写がありました。

能力も面白い。ナルシストルーの様に思い出の奪取までは出来ないようですが、呼び出す怪物はモットウバウゾー。ジェントルーがモットウバウゾーを召喚できるようになった感じでしょうか。更に彼が応援に徹する事で呼びだしたモットウバウゾーをパワーアップさせるという能力も有しており、バフ特化というのは新しいですね。

実際、バフがかかった状態のモットウバウゾーはブラペも含めた5人がかりですら手も足も出ない状態になってしまい、懐に飛び込むことを提案したキュアプレシャスを他の4人がサポートし、その上でプレシャスの新技・2000キロカロリーパンチでようやく隙が出来るといったものでした。

やっとの思いで浄化成功したものの、スピリットルーはプリキュア達の健闘を褒め称えて撤退となりました。

やはり制作者であるナルシストルーの意思が介在している点は少ないと感じます。むしろ敵を褒め称えるなど真逆な点も多い。

気になるのは核に使われたデリシャストーンですよね。実際、マリちゃんはその事に感づいており、かなり驚愕とともに悩んでいるような表情を見せました。デリシャストーンの色が紫色っぽかったので、これが闇に染まった代物なのか、単に紫色なだけなのかは分かりませんが、普通に考えればデリシャストーンはクッキングダムの宝物の一つであるはず。

それがブンドル団の手中にあったという事は…そして、スピリットルーのこの性格がデリシャストーン由来のものであったなら…いよいよきな臭くなってきましたね、クッキングダムとブンドル団の関連性も。少なくともゆい達の与り知らない事情がまだまだありそうなのは視聴者側としては面白い。正直、息抜き回と高を括っていただけに意表を突かれた回でした。

 

次回は…む? 食の永遠のテーマ(笑)、ピーマン絡みの話か!? というか、ここにきてまたここね絡みのお話でしょうか? 少し連続していますね。話の予測が全くつかないだけに、どういう展開になるのか気になります。

 

ここまでのデパプリをかいつまんでナナメからバッサリ

しかし毎回見ていて思うが、この子たちの食べっぷり、スタイルの方は大丈夫なのだろうか…まあ、若干ふくよかぐらいの方がぼかぁ好みですけどね!(ゲス顔)

 

【アニメ】デリシャスパーティ♡プリキュア第19~21話雑感

らんちゃん、いくら君が美少女とはいえ鼻の穴おっぴろげるのはやめた方がいいと思うの…

 

さて、今期間はあまねが他メンバーとどう関わっていくのか、という指針を示した期間でした。三者三様でなかなか面白かったです。

 

ゆいとあまねについて/第19話

第19話は一応形式的にはゆいとあまねの交流を描いていたとは思うのですが、全体的にあまねの大まかな指針も大きくクローズアップされ、その根幹はゆいが彼女の事を最後まで信じてくれていたことが大きかった…という流れですね。

まずは話の序盤であまね=キュアフィナーレが正式にプリキュアメンバー入りを果たしたことをクッキングダム王・王妃に報告するのですが、その会談の席で過去を償うためにも戦う旨を改めて誓っており、本当に騎士みたいな性格を持っていますね。

更にジェントルー時の記憶が残っているため、ブンドル団に関する貴重な情報源にもなる訳ですが、この会談では有益な情報は得られずじまいでした(ブンドル団の本拠地が異空間にある事が分かった程度)が、将来的にまだジェントルー時の知識は有益になる場面があるかもしれません。

仲間に対しては竹を割ったような性格なことも判明。さん付けを嫌い呼び捨てで構わない旨をメンバーに告げています。…けど一応先輩にあたるのであまり極端に馴れ馴れしくするのもこの年頃では辛いヨネー( ´艸`)まあ、らんは気にせず最初からあまねん呼びだったけど。

シナリオ前半でゆいと一緒に登校するシーンが描かれましたが、この際に非常に柔らかくゆいと接しており(こういう演技は流石茅野さん。ベテランの風格だった)、更には兄の誕生日でのサプライズプレゼントのアイデアの相談をいち早くしており、彼女には全幅の信頼を置いているような雰囲気でした。後半ではレシピッピ強奪を仕組んだナルシストルーと対峙した際に「ふん、すっかりプリキュアだな」という彼の嫌味を「そんな揺さぶりは効かない」と跳ねのけており、これもゆい=キュアプレシャスが最後まで彼女を信じて声をかけ続けてくれたからこそ出た言葉です。

第22話では拓海の話がメインになるようですが、その次辺りにもう1回ゆいとあまねの絡みをメインでやるかもしれません。第19話はゆいが「ある程度」前面に立ったお話だった、と言うだけだった気もするので。ただ、この1話だけでもあまねがゆいを信頼しているのが良く分かる作りは好感が持てました。

 

ここねとあまねについて/第20話

この二人は「気が合う」という感じですかね。第19話で2種類のケーキを作る事になるのですが、その際にはここねとあまねがペアになって和気藹々としていましたし、何と言うか…波長が合うのですかね。

第20話ではここねが両親の経営するレストランに皆を招待する、という内容でした。まあ、中身はその話を切り出した昼食の場で少しはしたない(笑)姿を見せたゆいとらんに危機感を覚えたあまねがマナー講座を開催するというドタバタ風味の話だったのですが、なかなか覚えの悪いゆいらん(笑)に完璧なここねというギャップがお約束とは言えクスリと来てしまいます。

マリちゃんの機転で貸衣装屋に行くことで息抜きした後になし崩し的に解散になるのですが、帰り路がここねと一緒になったあまねは彼女の父母の教え「マナーは食事を楽しむためにある」「そのための思いやりこそマナー」に共感、厳しく接した故に危うくゆいらんをマナー嫌いにするところだったと反省。良くも悪くも素直な子ですね、この子。

そしてその際にここねにお礼を言われたことにあまねは疑問を持つのですが、後半の戦闘中にその疑問をキュアスパイシーにぶつけた際に「両親と離れていても教えが引き継がれている事を再認識できたからだと。あまねは十分に思いやりのある人間」であると返答されていました。まだまだチーム入りして日が浅い彼女にとっては心強い言葉だったのでしょうね。戦闘も二人の連携で一気にフィニッシュしてしまいました。

前述したとおり、ここねとあまねの相性の良さを強調した回でしたが、他にもここねの両親は未だに未登場=いずれ登場した際には重要な話が出てくると予想される点、両親との間にネガティブポイントはなさそうな点など、判明した事も多かったです。

あと余談ですが、SNSでも取り上げられていましたが、個人的にこの話のマナーの下りは先日ドラマにもなった「岸部露伴は動かない」の「富豪村」のエピソードに対する答えの一つの様に思えました。

 

らんとあまねについて/第21話

逆に性格的に真逆なのが表現されたのはこの二人。

第21話ではらんが懇意にしている和菓子屋・はごろも堂が客足の減少によって閉店してしまうのを何とか回避しようと、あまねに校内放送で店の宣伝を協力してもらう要請をするのですが、皆でお店の様子を覗った後、あまねはそれを出過ぎた真似である、とらんの頼みを拒否したためすれ違いが生じてしまう、というものでした。

この話はどちらの言い分も分かるだけになかなか難しい話でしたね。らんのはごろも堂が潰れてほしくないという思いも、あまねの店の事情も分からないのに迂闊に手を出すべきではない、という思いも。

結論から言えば和菓子屋の老店主である咲枝さんはもう閉店を心に決めており、戦闘中にキュアフィナーレがキュアヤムヤムに店に対する思いは自分も同じだが、店の積み重ねた歴史や思い出が消え去る訳ではない、という言葉を聞いて思いを一致・和解に至りました。上手い落としどころだったと思います。

この二人は確かに違う性格の持ち主ではありますが、慎重なあまねが思いを引き継ぐことをらんに伝え、感情が先行しがちならんはその思いをキュアスタ投稿と言う形で永遠に残すという、戦闘以外での連携を見せてくれたのも面白かったです。そう言えば戦闘と言えば、この回での戦闘は「60年積み重ねたはごろも堂の歴史=思い出」を「キュアヤムヤム・キュアフィナーレが取り返す」という、この作品のテーマの一つを分かりやすく形式化しており、特にキュアヤムヤムが戦う動機が非常に分かりやすい、と言う点でも傑作エピソードだと思います。彼女にしてみれば、そりゃ許せない訳で。

他にも、この話ではあまねとここねの共通性が出ていたり(ここねのいう事にも一理ある、とらんを諭した)、らんの語彙力の高さをあまねが素直に感心していたり、キャラクターの色んな側面が見れて面白かったです。

 

男キャラクターについて

第19話にて衝撃の事実が発覚しました。

どうも、クッキングダムでは(ブンドル団より以前に?)レシピボンが持ち出されるという事件があったらしく、その嫌疑がシナモンにかかっていたことが発覚。ただ、これはあまねの言葉によって否定の方向にもっていかれました。

…こういう奥歯にものが挟まったような言葉を使うのは、19話のあの表現だとちょっと状況がイマイチ呑み込めなかったのですよね、筆者は。

あれだとレシピボンが複数あったようにも感じますし、単純にシナモンが濡れ衣を着せられたようにも聞こえますし、シナモンが一時的にブンドル団と手を組んだようにも思えます。

ただ、あまねは時系列的にジェントルーでは当然なかったでしょうから、彼女の「いや、レシピボンは元々ブンドル団が盗んだはず」という言葉は完全に鵜呑みは出来ないんですよね。その時は最終的にはレシピボン奪還に成功した様なのですが、そんな戦力が当時のクッキングダム陣営に果たしてあったのかも疑問です…フェンネルあたりはまだまだ謎に包まれた人物なので何とも言えませんが。

更に同じく第19話で乱入したブラペに対して、マリちゃんが「あなたがシナモンの縁者なら謝りたい」と言っていましたが、二人の間に何があったのかも気になります。シナモンと思われる門平の動向も気になりますし、クッキングダムを取り巻く男キャラクター達はなかなか謎に満ちていて楽しませてくれます。

それから、マリちゃんは相変わらず株が上がりまくっていますね。第20話では引きの場面でダンスパーティーになったレストランでさり気なくゆいと拓海を組ませてあげたり、第21話ではマナー講座ですっかり疲れ切った様子のゆいらんをまずいと悟って貸衣装屋に連れて行ったり、余裕の大人対応が素晴らしい。スタッフ、絶対気に入ってるでしょ、彼(笑)。

 

次回はブラペがナルシストルーの言葉をきっかけに自身の存在意義に悩むというものなのですが…もし、これがあまねエピソードの一環であるならば、彼女にだけは正体が割れてしまうのかしらん?

ただ、ナルシストルーに役立たず呼ばわりされるようですが、公平な目で言って、彼はそこそこ役立っているとは思うのですがね。キュアプレシャスのピンチしか目に入っていない点はうーんですが、第21話では彼の助けがなければ、彼女は誇張抜きのスプラッタになっていた可能性がある訳で…

今までの流れを鑑みるに、どうもブラペ=拓海は思いを内に秘めて発散できないタイプの様な気がしますので、変な方向に暴発しなければ良いのですが。

 

ここまでのデパプリをかいつまんでナナメからバッサリ

マナー講座で先生役を務めたあまねちゃんだが、どうにも彼女がまず付け焼刃っぽいんだよな( ´艸`)

 

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【アニメ】デリシャスパーティ♡プリキュア第17~18話雑感

うーん。1+1を指折り計算し始めるのは流石にどうなんだ、ゆいさん( ´艸`)

 

さて、キュアフィナーレお披露目期間でしたね。来週もあまね絡みのお話の様なので、しばらくはあまね=キュアフィナーレが軸になる感じですかね。

注目の追加戦士でしたが、個人的には「今後に期待」という内容でした。敵陣営からプリキュア側に…という展開ははぐプリのキュアアムール以来という事になるのでしょうが*1、つくづくこの敵から味方への転身というのが難しいのを思い知らされる内容でもありました。

 

話の流れとしては、ようやく容体が良くなったのか、学校に復帰したあまね。ゆい達の姿を見つけると真っ先に駆けつけ礼を述べるのですが、その様子からジェントルー時代の記憶はどうも残っている様子…その頃、マリちゃんはクッキングダムに新たに現れたハート形の結晶を王から託されていました。

そんなところにあまねを心配しているパフェのレシピッピがゆい達の前に現れ、彼女を元気づけてほしいと依頼、早速パーラー菓彩を訪れるものの、そこでは生徒会長を辞めたい、と副会長に告げるあまねの姿が…

それを聞いたパフェのレシピッピが暴れ始め、その折にハート形結晶があまねの手に渡り光があふれ始め…

まるでそれを邪魔するかのようにナルシストルー出現・レシピッピ奪取からのモットウバウゾー召喚、これはブラペの協力もあり撃退するものの、ハート形結晶の反応を見たマリちゃんはあまねにプリキュアの素質がある事を告げます。

色めき立つゆい達でしたが、あまねは自分にそんな資格はない、と言ってその要請を拒否するのでした…(第17話)

ゆい達を店に招き入れ、事情を話すあまね。やはり、ジェントルー時の記憶は残っており、レシピッピを傷つけたのは自分の意思ではないし、ジェントルーは自分とは別物だと分かってはいる、しかし、自身に染み付いたジェントルーでの悪事がこびりついて離れない、そんな自分が許せないのだと吐露します。

やるせない事情に言葉を失うデパプリチーム、そんなところに再度ナルシストルーがレシピッピ奪取からのモットウバウゾー召喚。早速デリシャスフィールドを展開し変身するチームでしたが、ハート形結晶の加護で思い出こそ奪われなかったものの、あまねがモットウバウゾーに捕らわれてしまい…という流れでした(第18話)。

 

菓彩あまねについて

まずは凛とした喋り方に驚きました。ビジュアル的にどちらかと言うとお嬢様っぽく振舞うのかな、と思っていたのですが、中の人の事もあり界隈ではこのすばのダクネスを想起した方が多いようです。

ゆい達三人ともまた違うタイプですし、キャラ被りがないのはいい塩梅ですね。

凛として要点をきびきび話す様は少し冷たい印象を与えますが、レシピッピを傷つけてしまった事を気に病んだり、子供のころの夢が皆を笑顔にすることだったり、根は優しい感じです。

第17話冒頭では兄とともに空手の稽古に励んでいる様子も描かれ、己の鍛錬にも余念がない点と言い、自他ともに厳しく責任感が強い印象です。それだけに元来の優しさや幼き頃に語った夢を全否定する存在であるジェントルー“だった”事は何にもまして彼女的には許せない事だったのでしょうし、だからこそ頑なに「自身にプリキュアの資格なし」と自己否定に終始してしまいました。

この生真面目で責任感が強い性格はいい方向に転べば良いのですが(今回はそれでプリキュア変身を果たしたわけだが)、悪い方向に行ってしまうと話が暗くなりがちで、しかも後述しますが尾を引く要素は多分にある訳で、どう料理していくか、今後も注目のキャラクターかな、と感じました。

 

ジェントルーとキュアフィナーレ変身について

さて、第18話ではあまねはキュアフィナーレへの変身を果たします。自身がモットウバウゾーの捕らわれてしまった事でピンチに陥っていくデパプリチームに居たたまれなくなり、慟哭。それを嘲笑うナルシストルーに折れかけるものの、キュアプレシャスが拘束解除を諦めず、その際に放った祖母の教え「過去や現在の自分は未来の自分のためにある」を受け、自らの原点「自分はパフェになりたい(パフェを食べた人間の笑顔を、自身に準えた)」を思い出し、ハート形宝玉とシンクロして変身、皆の笑顔を守るために戦う決意を固める、といったものでした。

悪くはないんですが…ちょっと未来を見る事で手一杯になっている、というか、それで過去をすべて水に流すのは無理があるんじゃないかな、と。

前の記事でも書きましたが、筆者はジェントルーはあまねと完全に別物だとは思っていません。もし、ジェントルーが「弱者に価値なんかねえ。欲しいものはぶんどるし何してもいいんだよ」ぐらいのドクズ悪役だったらまだ分かるのですが、あの気真面目さ(「カレーは買って帰るか」)、律義さ(ちゅるりんの嘘にあっさり騙される)、何よりウバウゾーを破壊に指向させなかった性質など、あまねの影響は間違いなく受けています。あまねがジェントルーの悪事を留まらせていた、というのならば、そもそもあまねはそこまでジェントルーを影響下に置けていたとも言えるわけで、それは最早別物とは言い難い。

逆説的な言い方をすると、もし仮にジェントルーの素である黒い心(仮称)がゆいやここねやらんに植え付けられたとして、完全にジェントルーと同じ性格になったか、と考えれば、それはないでしょう。ジェントルーを完全に別人格として考えるというのはこれを肯定する事です。

もちろん、過去の悪事がある限り、プリキュアとしての資格は認めない、などと言う訳ではありませんが、あまねはともかく、ゆいもきっぱりはっきり「ジェントルーは別物」と言い切ってしまうのは流石に擁護が過ぎんか、と思うのです、いくらゆいが優しいとは言っても。個人的にはスタプリのユニ擁護に似た感覚を受けました。

また忘れてはならないのが、ジェントルー時の悪事。ゆいや拓海の推論「ジェントルーはウバウゾーを呼び出しても町を破壊したわけではない」にだいぶ緩和・誤魔化されていますが、少なくともおいしーなタウンの南米エリアを壊滅させているのはたぶん彼女の仕業ですし、らんの実家のぱんだ軒もあと一歩で閉店の危機でした。正直、らんがこの事に一切言及しないのも片手落ちに感じます。

確かに彼女は未来を見るべきでしょうが、かつての過去作品の転身キャラがそうであったようにそれなりの贖罪を見せなければ、今のままではちょっと納得できかねます。そういう点も含めて上でも書いたように「今後に期待」なキャラクターだと思っています。そう、彼女の未来はこれらと如何に向き合うかも重要なファクターなのですよね。

ただ、彼女の性格、変身の動機などを鑑みるに、償いの機会があれば彼女は決して目を背けるとは思えませんから、どちらかと言うと、周りが過保護にならないかの方が心配の種だと思っています。過度の優しさは対象にとって毒になる可能性がある、という事を忘れない上でシナリオ作りをして頂ければ良いのですが…まあ、キュアプレシャスは「過去は変えられない」とも言っていますから、将来的にメタファーとして贖罪の話は出てくるとは思いますが。あまねはそういう点では本当に「これから」のキャラクターですね。

 

マリちゃんとブラペについて

第17話の最後、あまねにプリキュアの資格がある事を告げる際に、彼女を戦いの場に引きずり込むことに心苦しい旨を述べており、第2話でゆいを巻き込むまいとした心理は健在なのですね。

また、第18話ではキュアプレシャスの祖母の教えを聞いて全員が一念発起した際に、彼も思うところがあったようで、なんとモットウバウゾーの腕にしがみつきくすぐり攻撃を仕掛けてあまねの拘束を解こうとするなど、男気が凄いです。

戦闘の指示役をこなしつつ、いざとなれば体まで張る。やっぱいいキャラですね。逆にブラペは第18話で出番がなく、ちょっとまだ立ち位置が不明瞭かなあ…ゆい=キュアプレシャスのピンチを助ける“だけ”に終始してしまうと、ちょっとどっちらけ感が出てしまう気がするので、もう少し掘り下げが欲しいですかね。

 

キュアフィナーレについて

最後の締めのデザートに掛けてフィナーレなのですかね。パフェがモチーフであり多様性の虹色がイメージカラーっぽい印象を受けましたが、普段着の色なども考慮すると紫枠なのかな?

まずはお披露目回だったことから、圧倒的な力でモットウバウゾーを退けました。最後はキュアプレシャスと連携後、浄化技・プリキュアデリシャスフィナーレファンファーレ(これまた長い技名だなあ)で一気に決着。

特別な強キャラ感はありませんでしたが、元々空手を嗜んでいる上、落ち着いた性格をしているのも相まってポテンシャルは高そう。特にデパプリチームはプレシャスが突出しがちなのでキュアスパイシーともども良いブレーキ役になってくれると頼もしいですね。能天気そうなキュアヤムヤムは意外と戦闘では思慮に欠けてはいないんですよね…

 

 

次回はあまねが双子の兄たちに秘密で誕生日プレゼントのケーキを作る、といった内容の様ですが、彼女の掘り下げも含めて色んな一面が見えてくると嬉しいですね。

 

ここまでのデパプリをかいつまんでナナメからバッサリ

こんな見た目のヤツには大苦戦しているのに

こんな危ない攻撃してくるヤツには見事な連携を見せる

結構不思議なチームよな、デパプリチーム…

 

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*1:スタプリのキュアコスモをどう判断するかは微妙ではあるが。

【アニメ】デリシャスパーティ♡プリキュア第15~16話雑感

とりあえず、思った事なんでも口走っちゃうような奴は、年齢重ねるごとに苦労はするぞ(苦笑)。

 

さて、この期間は予想通り、ここねとらんの掘り下げとなりました。ここねはまだまだ対人関係の慣れが出ていないが故のパニック、らんは自身が変わり者である事の葛藤が描かれましたが、順調に前進を続けており、むしろそれの導き手をゆい(及びマリちゃん)がしているという感じです。

ピンク枠のキャラが皆を引っ張っていく、と言うのはシリーズではよくある、どころか最早鉄板となりつつありますが、このポジションにある程度完成された人物が来る、というのは結構変化球パターンかもしれませんね。まあ、ゆいもまだまだ先が見えないキャラクターなので、今後にも注目でしょうか。

 

第15話:ここねの事情について

ここねの心理に一歩近づいたのと同時に、彼女の普段の身の回りの世話をしている執事(?)の轟さんとの関係性にスポットが当たりました。

 

話の流れとしては、校内の食堂が使えなくなってしまい、翌日のお昼がピクニック形式になってしまったここね達のクラスなのですが、最近近寄りがたい雰囲気が和らいだこともあって、ここねはクラス中の人間からランチを一緒にしたいと誘われてしまいます。

生真面目な彼女の事、失敗するわけにはいかない、と気合十分で臨むものの、当日、行列まで出来てしまった参加希望者を次々捌く事になってしまい、しまいにはまだコミュニケーション能力に疎い事もあって混乱、挙句に奇行まで行ってしまい、散々な目に…

すっかり落ち込む彼女でしたが、先日らんに教えてもらったSNS投稿者・ソロもぐちゃんがひょんなことから轟さんであることが判明し…というものでした。

 

意外とネガティブ部分は出ませんでしたね。空回りして落ち込む姿は合ったものの、ゆいや轟さんが「食は楽しんでこそなんぼ(意訳)」と教唆してくれたことで、一緒に楽しんでくれるデパプリチームとの絆をより深めていく内容でした。

ただ、この話はその上で、彼女は八方美人的に満遍なく人付き合いするより、少数の親しい友人を得た方が幸せなタイプかな…とは思いました。まあ、自分も後者タイプなので気持ちは分かる。

轟さんの若い時の一時期、食を疎かにしていた、というのは現実でも良くある話ですよね。というか、絶対に良くない。食はどんな形であれ楽しんだ方がいいに決まっていますし、逆にここが疎かになると全ての物事がうまく回らなくなる(逆説的に物事がうまくいかないと食が疎かになっていく、とも言える)。轟さんはそんな中で美味しいホットドッグの屋台で感激し、ここから食材の種類や入手方法などを夢想するという「想像力の翼を広げる」事を学び、更にキュアスタの投稿にそれを記すという事で充実感を得る、という好循環を得るに至りました。

その上で、思い悩むここねに食べ方や楽しみ方は人それぞれであり、美味しくいただくことが第一。その方法はさまざまであると諭してくれました。ゆい達との食事が楽しめる事はもちろんなのでしょうが、これからもクラスメイト達とは楽しめる方向で歩み寄れて行けばいいのかな、と。

そう言えば、ここねがお弁当作りをゆい達に誘われてやり始めている事について両親が感心していたそうで(轟さん談)、近いうちに彼女の両親も描かれそうですね。

あと、むくれここねちゃん、たいへんかわゆくございました。ごちそうさまでしたm(__)m

 

第16話:らんの事情について

ここねより少し不安要素が出たのが実は彼女の方。

 

話の流れとしては、いつも通り(笑)にキュアスタ投稿をしながら語彙力たっぷりの独り言をしていた現場を同級生・高木晋平に見られたらん。サンドウィッチに喋りかけている、と笑われた挙句、変な奴呼ばわりまでされてしまい大ショックを受けてしまいます。すっかり落ち込んで様子がおかしいらんに、その様を他の男子クラスメイトに面白おかしくいいふらす晋平に文句を言いに行くゆいでしたが、彼は悪びれもなく嘘は言っていないと理論ずくめで彼女を退けます。

らんを慰めるべく、ゆいの家でラーメン作りを催すデパプリチームでしたが、そんな折、帰宅したゆいの母親から晋平の意外な事実を聞かされ…というものでした。

 

まず、晋平の言う事なんか気にする必要性はないんじゃね? というのがありましたが、実際のところ、晋平は気にするだけの価値もない男でしょ、というのが個人的な感想です。ただ、ある事ない事言いふらされそうになっていたため、黙って見過ごす事が出来ないのも事実でしたが。ここでゆいが堂々と文句言いに行ったのはかっこよかったんだけど…言いくるめられてしまったのよな…

確かに彼には彼なりの事情がありました。晋平は結構有名な嘘つきであり、しかもその嘘も半分は本当の事が混じっている、というタチの悪いもの(これを利用してゆいの追及をはぐらかした)。要するに典型的な「吹く」タイプの人間です。その裏には慕っていた兄が遠い地の大学に行ってしまい離れ離れになってしまった寂しさがあったのですが、それを差し引いても、場合によっては他人の迷惑になる事を平気でしており(実際、らんがあれでクラスメイトから奇異の目で見られるようになれば、彼女にとっては大迷惑である)、挙句に真実を織り交ぜるという姑息な手段で自身の嘘までくるめて正当化するなど、到底好感が持てる人物ではありません。あえて救いがあるとするなら、話の内容が突拍子がなさ過ぎて、誰からもあまり信じられていない点でしょうが(ああ、また吹いてら、ぐらいにしか受け取ってもらえない)。

らん自身の「自分が変わり者なのか?」という疑問はゆいたちの機転やマリちゃんの言った「それは個性であり、そもそも普通の基準だって人それぞれ」「そういうらんちゃんが大好き」という言葉で瓦解はしたのですが、そもそも、この疑問は彼女が幼少期に「ラーメンや中華料理を熱く語って」同世代の子をドン引きさせてしまった、という過去に基づいており、ちょっとトラウマレベルの話ではあるんですよね。

似た話にプリアラのひまりのエピソードがありましたが、彼女同様、このトラウマ絡みの「変人」エピソードはまだ続きがありそうではありますね。

ただ、晋平の事情を知った上で、彼の寂しさの原因を知ろうと、彼が食堂で食べていた肉じゃがをひょいぱくしたのは流石にちょっと常識ない行動には映りましたねえ。

彼が見せた表情で、食堂の肉じゃがの不満点(兄の肉じゃがより甘くなかった)を見抜いたり、食べた上で玉ねぎの煮込みが兄のものの方が長かったなど、洞察力に優れていたのが見れたのは良かったのですが、いくらアニメとはいえあまりに非常識な行動は性急という言葉では片づけられません。ここら辺は後々のストーリーで挽回してほしいかな。

正直、あまり複雑な事情はないのかな、と感じていたキャラクターだったので、ここにきて意外な展開が出てきました。中の人は演技巧者ですし、これからが楽しみですね。

 

ブラックペッパーについて

ここね&らんがメインの期間だけあって、15話ではデパプリチームのピンチに手を出そうとしたものの未遂(渾身の一撃を放ったキュアスパイシーに「やるじゃん」という言葉を残してはいる)、16話ではそもそも出番すらない、という…ゆいちゃん好きすぎぃ!

少し気になったのは、彼女たちをストーキング(笑)していたわけでもないのに、15話でデリシャスフィールドに侵入していた点。侵入できること自体はデリシャストーン持ちである事から不思議ではありませんが、そうなると、どうやってモットウバウゾー出現&レシピッピ強奪を感知したか。基本的にあれはハートキュアウォッチで判明するものであり、そうなると彼は別の手段でレシピッピの危機を知る事が出来る事になります。クックファイターなら標準能力なのか、或いはデリシャストーンに似た機能があるのか…

…まあ、描かれていなかっただけで、ストーキングはいつも通りしてた、でもいいと思うんですけどね( ´艸`)

そう言えば、らん発案でブラックペッパーは略して「ブラペ」とされており、キュアプレシャスも乗っかっていましたね。当ブログでも以降、ブラペで統一しようかと思います。長いんですよね、ブラックペッパーって(笑)。

 

敵側の事情について

すっかり合体技でなくては浄化できないと思っていたモットウバウゾーですが、この期間は各々スパイシー、ヤムヤムのミキサーによる単独浄化技で浄化されており、ここら辺の力関係はちょっと分かりにくいですかね。

モットウバウゾー自体は第15話では攻撃の一つ一つが重く、旋風攻撃まで仕掛ける個体や、第16話では拘束に特化した個体など、なかなかバリエーションがあって面白いのですが。

幹部はゴーダッツ直々のご指名もあり、しばらくナルシストルー出撃が続きそうですが、彼は第15話でも楽しい食事など虫唾が走るとまで言っており、やっぱりちょっと事情持ちっぽいですね。

更にこの期間中にナルシストルーは例の「ブンドル―ブンドル―」に文句を言っているシーンもあり、ジェントルーの事も相まって意外と一枚岩ではないのかもしれませんね。ただ、ゴーダッツもクックファイターのブラペの出現には注目しており、ブンドル団とクッキングダムの確執がどの程度なのかも注目点と言えますね。

 

次回はいよいよあまね登場になりそうですが…タイトルから鑑みるにプリキュア絡みの話も出そうですが、変身はまだお預け、と言ったところですかね?

ゆいの個別エピソードもまだですし、あまねと絡めてくるのか、あまねの後なのか。興味は尽きないです。

 

ここまでのデパプリをかいつまんでナナメからバッサリ

しかし、ランチに待機列という異様な光景も笑ったが、そこまでビビるなら、そもそも並ばない方が良かったのでは?( ´艸`)