ふらあそ!

ゲーム好き・漫画アニメ好き・自転車好き・鉄旅好き。インドアだったりアウトドアだったりのふらふら遊び人の日記帳、略してふらあそ!

【アニメ】スター☆トゥインクルプリキュア第28~31話雑感

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ああー、ユニ君、とりあえず魚型宇宙人見ておいしそうとか言うのやめようか(笑)。

 

さて、今回の雑感の範囲(28~31話)の範囲内ではスタプリチームの惑星サマーン行きがメインテーマになったのですが、ちょっと色々考えさせられるというか、大丈夫か? この星? というのが非常に引っかかる内容でした。というのも、自分のちょっと穿った見方をしてしまう癖が災いしたのか、惑星サマーンにおけるララの立ち位置が余りにも実際とは剥離しているからなのですが、これについては後述します。

 

 

大まかな各話の流れ

第28話

先回にララの宇宙船を壊されてしまった一行はヤンヤンの導きもあって船修理の職人・プラズマ星人のフレアの元を尋ねます。

手伝いを買って出たスタプリチームでしたが、ハードな仕事に従事したえれなとまどかは途中で音を上げてしまい、フレアからも軽い叱責を受けたため意気消沈してしまいます。

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しかし、あえて厳しい環境に身を置いて腕を磨き続けたフレアの話に感化され、えれなとまどかはそこに襲来してきたカッパードと交戦中、自身の限界を超え、それを見たフレアも再び燃え滾り晴れてロケットの修理を完成する、という内容です。

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この回で面白かったのはえれなとまどかが良く言えば自分の立ち位置に寄りかかっていない、悪く言えば少し自己評価が低かった事でした。プリキュア変身者には優秀で学園の人気者、というキャラが必ず登場しますが、今作はこの二人がそれに該当するわけです。が、既存のキャラクターはそれをかさに着て、などという人物こそいませんでしたが、どこかでそれを受け入れている者が大半でありその立ち位置を嘆く描写がある者はいませんでした。*1

しかし、今回のフレアの叱責により、お互いがいい所を褒めあうのを自ら否定するスタンスは、自分のいい所ほど案外見えていない、という現実でもよくあるところを見事に突いていました。

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彼女らはメインヒロインのひかるより上級生であり、完成された人物というイメージでしたが意外な脆さを露呈したのが人間臭くて逆に良かったですね。フレアから言われた事をしっかり反省し再チャレンジを志願する意志の強さもとてもいい印象を受けました。

第29話~第30話

惑星サマーンに到着した一行でしたが、ララを取り巻く環境、そして、この星がどういう環境下なのかが判明しました。

基本的にAIが全てを管理する星であり、中枢にマザーAIが存在、各個人にその分身のAIが与えられ様々なサポートをする、という形式でした。

この星の怖い所はAIに依存し過ぎている上に、マザーAIに全てが集中し過ぎている事です。ララや彼の兄であるロロの上司であるククが29話でテンジョウの襲撃を受け気絶したのですが、ララ自身が隠していたとはいえ彼女がプリキュアになって守護してくれたにも関わらず、気が付いた際にララが蟹座のペンを持っていた事を彼女がペンを盗もうとしたと誤認してサマーン星全体にスタプリチームが指名手配してしまいました。30話ではアイワーンのハッキングにより、星のマザーAIそのものが乗っ取られてしまったり、正直見ていて頭が痛かったです(笑)。

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最終的にはララも含めたスタプリチームがプリキュアである事がばれて、ククをはじめララの家族まで信じられない、という風で茫然とする場面がありましたが、このサマーンの本質自体は最後まで変わっておらず、この先どうなるのか不安がまっしぐらな星でもありました。個人的にははぐプリのルールーの時のテーマでもあった「機械が感情を持つのかどうか」という掘り下げをララのAIに掛けて行ってくれれば…と思いましたが…というか、ララのAIこそサマーンを変える一手の様な気がしてならないのですよね。このままだとサマーンは滅びの道を歩む気がしてならないのです。

第31話

サマーンでの件にとりあえずの決着を見たスタプリチームでしたが、地球への帰途の最中、惑星サマーンで出会った星空連合長官・トッパーにプリキュアの力を貸してほしい旨打診されるのですが、彼はそれほど強引な人物ではなく、むしろノットレイダーの手からスタープリンセスを守れなかった事を後悔しており、ひかるをプリキュアのリーダーとして一人招き協力を懇願してきます。そんな最中、突如として幹部の総括役・ガルオーガが来襲、これを辛うじて撃退しました。

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ひかる自身はトッパーが論じた責任という言葉(プリンセスの力を奪われた時にその責任を取って長官の地位を退いても良かったのだが、それをほっぽり出さずにプリンセスの復活のために活動する事こそが責任である)に感銘した様子も見せており、彼女らが星空連合に属するのかは来週以降のお楽しみですかね。

…まあ、ユニは団体行動が苦手、えれなはお店があるから、まどかは習い事が外せない、と言って拒否していたので微妙かな?(笑)。星空連合に協力はするが遊軍的に動く、と言う所で落ち着きそうですね。

 

恐怖の星・サマーン

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…いや、いかんでしょ、ここは。

上でも書いた通り、全てがマザーAIに管理された星であり、それこそ数多のSF作品で人間を機械が奴隷管理する惑星とか、人間に反旗を翻すマザーシステムとか、そちら系の匂いがプンプンするんですが。そして、よりにもよってプリキュアのヒロインの一人がそんな場所出身なんて…個人的にはルールーの出自よりヤバい感覚を受けています。

軽くおさらいすると、惑星サマーンはマザーAIとその分身のAIが各個人に配属されており、生活の多大な部分にAIが行き届いています。生活・移動・娯楽に至るまでAIに依存しており、果ては各個人の能力を分析して職業まで決められてしまうという徹底ぶりです。

ララの家族にしても、父親はAIの研究者、母親はロケット制作、兄のロロは最高クラスの調査員とエリート家族であるのに対し、ララは最低クラスの調査員、という落ちこぼれの様な扱いを受けており、なるほど、彼女がサマーンに帰りたがらなかったのも納得です。

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兄のロロや家族はそんなララをクラス8(最低ランク)の調査員でもデブリの清掃などきちんと役に立っている、と慰めはしていましたが、反面ララが正体を明かしてプリキュアに変身した際には腰を抜かして驚いていた辺りは心の底では最低ランクの人間が宇宙を救うといわれるプリキュアに変身出来た事を信じられない、という感じで見ておりどこかしらに差別意識があったのは明白でした。ククに至ってはマザーAIがアイワーンに乗っ取られ、自分では何も出来なくなったくせに、助けに来たララが逆に拘束された際にはやっぱり役立たず、と罵っており、もう腐りきっているという感想しか湧かなかったです。

そして、自分が最もこの星ヤバい、と感じたのが実はララが最下層の扱いをマザーAIから(判断されて)受けていたことでした。

彼女は能力が低いから? まあ、確かに彼女には特徴的な能力はありませんよね。触覚からの電撃はサマーン人なら誰でもできるようですし*2、えれなほどの運動神経もないですし、まどかほどの教養があるとは思えません。でも、全てをAIに依存するサマーン人としては教養力にそれほど差異があるとは思えませんし、運動能力に関してはララは他のサマーン人より恐らく優れています(ロロは移動もAIのホバーに頼っていたためちょっと走っただけですぐ息切れしていた。その際にララは息一つ乱れていなかった)。

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第10話で見られた様に状況判断力にも優れていますし(ララのAIがサポートしていたとしても)、少なくとも彼女がサマーンに於いて落ちこぼれ扱いをされる謂れはないはずなんです。

で、ちょっと考えてしまったのが彼女はAIの意思に反する可能性があるから最低ランクに落とされたのでは? という疑念です。つまりこの星に於いてはマザーAIに対する従順性が高い方が尊ばれるのでは? という事です。これは恐ろしい。

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彼女は地球での生活やひかるとの触れ合いで最初こそ戸惑いは見せましたが、それでも柔軟に対応して他メンバーとの協調を図ってきました。が、それはマザーAIの取り仕切りにおいて「自分にとって従順である人間」としては随分都合が悪いですよね。色々な考えを取り込んで成長する柔軟性というのは。だって、勝手に職業すら決められてしまうような星(マザーAI)なんですから。

流石に肉親というべきか、ノットレイダーを撃退した後は、誤解こそ解けたもののララの家族たちはサマーンから早く逃げ出すように各々の能力を駆使してララたちを旅立たせました。ククからの謝罪があった訳でもなく、更にアイワーンの脅威が去っただけでサマーン自体に何か革新があった訳でもなく、今の段階では現状維持、という状態で惑星サマーンがらみの話は決着してしまいました。ここの所、もう少しこの先のエピソードで突っ込んだシナリオが挿入されると嬉しいのですが、このまま未解決で済ませてしまうとララはちょっとかわいそうな展開が待っているかもしれませんね…

 

ガルオーガについて

第31話で大暴れしましたが、その巨体による純粋に高い戦闘能力に加え、任意の場所にワープできる能力、更にレインボースプラッシュにサザンクロスショットの直撃にも耐える馬鹿げた耐久性と、今までの幹部とは一線を画しています。

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更にフワとペン、両方を守る、と啖呵を切ったキュアスター「軽々しく言うな!」と激昂した辺りこいつも事情持ちかなー? という感じです。ちょっと大丈夫かい? ノットレイダー( ´艸`)

更に気になったのが、何と彼は宇宙空間では活動時間に限界があるらしいという事(逆にその場に居合わせたカッパードは問題なし)。そのお陰で辛うじて撤退してくれたのでこの話中では事なきを得ましたが、あのまま戦闘を継続していればちょっと分からない展開だったため、次回(予告で既に出てきている)はどうなる事やらですね。どうも5人合体技の餌食になりそうな予感が…( ´艸`)

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そして、もう一つ気になったのがガルオーガって目のあたりの表現からマスク被っているんじゃないか、って思った事。そこから宇宙空間での行動時間制限があるらしい事を鑑みると…ひょっとして…人間(に近い存在)? では? とも思えてきました。さて、どうなる事やら。

 

これにてペンは全て揃い、女神も全員復活。女神に促され腹も減ってないフワに餌を与えると、ペンが一つに集約してフワが四つ足の新たな姿に…という所で終了しました。

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次回はガルオーガ再来襲ですが、どこまでスタプリチームがやれるかが見どころでしょうか。

 

 

とりあえずここまでのスタプリをかいつまんでナナメからばっさり

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うーん…今回はとても重要な話が多かった気がするのだが、新たなフルタCMに全て持っていかれた感が半端なくて、やっぱりフルタの格はちげーな、と思い知ったのであった。めちょっくキラヤバー。

 

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*1:もっとも顕著だったのはプリアラのゆかり。だが、その才能故に苦しんでいたのもまた彼女だった。

*2:第29話、ククをベースにしたノットリガーが触覚から電気を放出している