ふらあそ!

ゲーム好き・漫画アニメ好き・自転車好き・鉄旅好き。インドアだったりアウトドアだったりのふらふら遊び人の日記帳、略してふらあそ!

【アニメ】スター☆トゥインクルプリキュア第10~11話雑感

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本の整理してて読書にふけるのはよくあるよね( ´艸`)

 

この2週は連作になっており、スタプリチーム初めての敗北(挫折)から合体技による逆転がメインプロットでしたが、敵側の事情がかなり複雑なのが露呈したなかなか面白い回でもありました。

 

 

シナリオについて

話の流れとしては連戦連勝で悪い言い方をすると少々調子に乗っていたひかるがペンダントの導きによって惑星クマリンを訪れます。しかし、相次ぐ幹部たちの失敗に業を煮やしたガルオーガは彼・彼女らに「あのお方」の力を分け与える事で大幅パワーアップさせ、スタプリチームの追い打ちを命じます。

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パワーアップを果たした上に三位一体となって襲い掛かってくる幹部たちに為す術もなく倒され、おうし座のペンまで奪われたスタプリチームでしたが、ララ・プルンスの機転もあって這う這うの体で惑星クマリンを脱出。はじめての失敗に自分のせいだと落ち込むひかるでしたが、敵は追撃の手を緩めず地球にまでスタプリチームを追いかけてきます。

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そんな折、宇宙人騒ぎを調査していたまどかの父親が巻き込まれ、またしても戦闘になるのですが、ひかるが意気消沈している時に諭してくれた遼じいの言葉や仲間の声を受けて復活・覚醒、四人合体技のプリキュアサザンクロスショットを編み出し辛うじて勝利を収めますが、それをまどかの父親に見られてしまい…というところで幕となりました。

 

まず驚いたのが、こんな1クールも終わらないうちにプリキュア達の完全敗北を描いた事でした。本当に為す術もなくやられて変身解除、大量のノットレイに囲まれ力の差も歴然という間違いなく全滅一歩手前の状態でした。今までのシリーズでも度々危ういシーンは描かれましたが、ここまではっきりとしたピンチは初めてじゃないでしょうか。しかも、敵の目前で尻尾を巻いて逃げた訳で、これには少々面喰いました。同時にとても感心しました。

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そもそもプリキュアシリーズは1年が確定している上に、毎話必ず戦闘シーンがある訳ですが、当然連戦連勝では長いスパンもあって飽きが生じます。それ故にバトルシーンには様々な工夫が要求されたり、時には敗北寸前の大ピンチがあったりするわけですが、大体はその場限りの危機(その話中に何らかの形で逆転)であったり、なんとかその場は凌いだり、または大ピンチにしても敵の超強敵と対峙した場合などに限定など、まあ、女の子向けのアニメに言ってもしょうがないのでしょうが、少々緊迫感がないのは否めませんでした。*1

しかし、今回は今まで楽勝クラスだった幹部たちに完全敗北した上に、敵に捕らわれたも同然にされるという大失態を演じてしまいました。

だけど、これ、考えてみれば当たり前なんですよね。今までのシリーズならともかく、今回の敵はよりにもよって宇宙制服を企んでいる組織です。しかも、後述しますがいくつかの星は実際乗っ取られている可能性が高まっています。更に宇宙そのものを司るスタープリンセス達もその大半の力を奪われている訳ですから、むしろチェックメイト状態だと言っていい。そんな連中相手に楽勝が続く方がむしろおかしいぐらいで、ひかるの能天気さ、今のところ義憤しか動機がないえれな、イマイチ事情が呑み込めているのかわからないまどか、といった面々に囲まれてかなり誤魔化されていますが、実際は相当ヤバい連中と命のやり取りをしている訳です。

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そして、そんな中でも唯一ある程度の事情を知っているララだけが、まっとうな反応をしているとも言えますね。ここでも感心したのが、そんなララが恥も外聞もなく真っ先に逃げを選んだことでした。彼女はそのポンコツさに目が行きがちですが、この場面ではプルンスと連携して冷静に脱出(無線でロケットのAIと連絡を取って付近に誘導させ、プルンスの風船状の体を使って一気にロケットに逃げ込む)の機会を伺っており、こういう所は本人言う所の「大人」なのかもしれませんね。

ローフル的な考え方でいけば悪に屈する事は許されませんし、惑星クマリンのその後の事もある。カオティックに考えるなら命乞いも選択肢に入る訳ですが、ここで一番ニュートラルな考え方、自分たちが倒れる訳にはいかない=任務最優先に徹したのは目を見張りました。

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ポンコツ可愛いところも魅力の一つですが、ここで逃げの選択肢を躊躇なく取れるララは個人的には株が爆上がりました。

 

第11話では地球に逃げ帰ったひかるが落ち込みから立ち直るのがメインプロットの一つでしたが、調子に乗っていた自分を反省しつつ、わりかし早く立ち直ることが出来るのはこの娘の美点ですね。

また天文館の遼じいがとにかく彼女の味方なのが凄い救いになっていますね。実際こういう年頃の多感期(ただでさえひかるは感受性がとても強い)に良き理解者が近くにいるのは実に良い環境だと思います。

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そして、彼女にかつて旅人の導き手になった南十字座に準えて、星の導きかもしれない、と諭すのはいい演出でした。プリキュア達のリーダーをスターナビゲーターに引っ掛けているのですよね、これ。

そして、その言葉とひかるのイマジネーションに導かれた3人との合体技が南十字星をモチーフにした技、というのもいいですよね。今作はこういう演出が解りやすいのが素晴らしいです。

 

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しかし、まどかの父親にはそろそろ正体がばれそうですね。というか、ひかる達を疑った彼が彼女らを匿った遼じいに対して「宇宙開発特別捜査官」と名乗っていましたが、この名称を鑑みるに別に宇宙人捕まえる、というよりは宇宙全体に関する組織だよね。彼は早めに事情を知る立場になる可能性がありますね。

 

敵側の事情

敵側なのですが、今回はかなりの情報を見せてくれました。

  • 厳しい環境のクマリン星を無価値と笑ったカッパードが激昂したキュアスターに対して「甘い環境でぬくぬく育った貴様らに何が解る」みたいな態度を取った。
  • テンジョウも「お子様にわからない」と発言。
  • 宇宙の片隅の闇に潜んで生きてきた我々!?

  •  事情も知らないくせにデカい口叩くなという幹部たちの言葉攻め。

  •  私は星を奪われた、とカッパード発言

 

どうも、幹部たちはノットレイダーに侵略された側の者のようですね。これで個人的に思い出すのが昔の戦隊モノの電撃戦隊チェンジマンです。この作品はあまり戦隊モノを見なかった幼少期に唯一真剣に見た特撮シリーズであり、この作品の敵側組織も宇宙侵略をしており、そこで征服した星の戦士を幹部採用しているんですよね。

そして、自分が夢中になったのも、そんな事情を持った敵側の幹部が裏切ってチェンジマン側に付く、という斬新なアイデアがあったからでしたが、どうも今回のノットレイダー幹部たちもそんな匂いがしてきました。

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カッパードも含め、幹部たちはどことなく憎めない感じなので何処かで和解してくれれば…とは思いますが、反面かなりの侵略行為に手を染めてもいるのでしょうから、そこら辺の贖罪があるのか気にはなりますね。

 

あと、ちょっと注目なのが、アイワーンのお付きについているバケニャーンです。第10話でノットリガーを召喚しようとした彼女に対して「そこまでしなくてもカッパード達で片がつく」と止められています。本当にそう思っただけなのかもしれませんが、何となくアイワーンを慮ったようにも見えました。

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第11話において、アイワーンが幹部たちを取り込んでより強大なノットリガーを生み出そうとした際、即座に彼は拒否しました。その即答ぶりに笑ってしまいましたが、その理由が「私の力では貴方方には釣り合わなくてバランスが取れない」というものでした。当然、アイワーンのお付きなのですから、幹部たちほどの力がないから…と思っていたら…

プリキュア達の合体技でノットリガーを吹き飛ばされ気絶した三幹部を全員ワープゲートを使って易々と逃がした上、(個人的に?)スターペンを集めればのぞみが叶う、みたいな発言があったため野望持ち&その所作からどうも他幹部たちより格上の可能性が出てきました。

 

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更にキュアスターが合体技に目覚めたと同時に「あのお方」が目覚めるような描写がありました。やはりスタープリンセスと敵側は何かしらの繋がりがありそうです。着々と伏線が張られていますね。そして「あのお方」の名前もダークネストである事も判明。展開が早いのが個人的にはとてもいい感じです。

 

とりあえずここまでのスタプリをかいつまんでナナメからばっさり

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しかしかわいい熊型エイリアンが来ない事は十分予測してたが、まさかクマムシモチーフのキモゆるキャラもどきが来ようとは、この海のリハクの目を以てしても見抜けぬなんだ…

*1:これが完全に悪い方向に行ったのがまほプリである。