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ふらあそ!

ゲーム好き・漫画アニメ好き・自転車好き・鉄旅好き。インドアだったりアウトドアだったりのふらふら遊び人の日記帳、略してふらあそ!

【雑記】タイタン -ファイティングファンタジーの世界-

今週のお題「人生に影響を与えた1冊」

 

とのことですが、流石に影響は多方面の書籍から得ている訳で、なんとも難しいお題ですねえ。

ただ、一番影響、という大仰なものではないんですが、明らかに一番読んだであろう本ならあります。

と言っても、そんなためになる本ではないですよ? というか、完全な創作モノ、という事になるんですかね。それがこれ。

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昔、ゲームブックというイギリスで産声を上げた文庫本が流行りました。私が中学生の頃でしたかねえ。

テーブルトークRPGを簡略化するために、数百の項目を用意し、読み手=プレイヤーが選択肢を選びながら冒険をするもので、今から考えるとあれが俗に言う「剣と魔法のファンタジー世界」に初めて触れたものだったと思います。実際、当時の大流行は大したもので例えば少し先に発売されることとなるファミコンドラゴンクエストのあの世界観がすんなり受け入れられたのは、このゲームブックという素地の影響が相当大きかったのでは? と私は分析しています。

ゲームブックはまずは二人の作家によって次々と作品が生み出され、更に数人の作家さんが様々な作品を書き上げて冊数を伸ばしていきました。これらの世界観は「ファイティングファンタジーシリーズ」という共通世界観として統合されたのですが、そのワールドガイドブックがこの「タイタン」という訳です。

 

内容はこの世界の地理ガイドから始まって、神話から様々な種族の説明、善・中立・悪という3つの勢力の紹介および、それぞれの勢力に属する有力な人物紹介、果ては各地の名産など実に438ページに及ぶ長大なもので、単純に読み物としてもとても面白いものです。

特にゲームブックで出てきた数々の登場人物が紹介されていたりすると、元読者としては思わずにやりとしてしまう訳です。ゲームブック初期作品である「火吹山の魔法使い」と「バルサスの要塞」のラスボスが、かつては同じ悪の魔法使いを師に持つ兄弟弟子だったとか、ソーサリーシリーズのラスボスが実は階級的には中ぐらいの存在に過ぎなかったとか、エルフやドワーフなどの亜人種の詳細な文化の解説とか、もう盛りだくさん過ぎて眩暈がします。

また、やはり外人の方が書いた本ですから(ただ、翻訳の安田均氏が非常に上手だったことを付け加えておきます)和製TRPGのガイドブックや世界観とはだいぶ毛色が違いますね。何て言えばいいのか…濃いイラストも手伝って良くも悪くもバタ臭い。ちょっと日本人には真似出来ないセンスがたまりません。

例えばオークが作るエール酒・グアーシュの味について

どうやら人間にはこの酒は、コケだらけの洞窟の壁を、鼻に何匹かのゴ●ブリを詰めてなめた時の味がするらしい

などと説明しており、しかも前置きにグアーシュの名前はゲップにちなんでいるとしか思えないがもっと趣味の良い説明があるのかもしれない、とか、もちろんこの味は飲んだことがある人間からのまた聞きだ、とか、まあよくもこんな設定思いつくな、という内容がてんこ盛りです。また訳者自身もあとがきで述べていますが、魔界の説明の部分は本当に大迫力で、こんなん相手にする冒険者はマジで大変だなあ、と感心しきりです。

 

ちなみに私はこの本を本当にそれこそ数十年単位で読んでいる訳ですが、本の内容が面白いのもさることながら、暇潰しにちょうどいいんですよね。通勤時間のちょっとした時でも、長時間の電車旅でも対応できる内容なので、ついついこの本を持ち込んでしまう機会が増えて…という訳です。

 

この本は初版が1990年であり、もちろん今は絶版しているそうです。

なので買うとすれば、中古品を漁るしかない訳ですが、例えばアマゾンの中古市場を見てびっくり仰天。

www.amazon.co.jp

まさかこんな値段がついているとは露知らず…

ちなみに私が今持っているのは実は2冊目で、

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なんと中古でこの値段で買っているんですよね。それももう十数年前の話だけど。最初に買った1冊目が読み過ぎでズタボロになったところ偶然目に入ったので買ったのですが、その1冊目はちょうど2冊目を買った数週間後にバスで寝こけた時に落として紛失してしまいました。まるで自分の役目は終わったと言わんばかりに…

 

この本自体は創作物のガイドブックであり、これで何かの生きていく上での役に立つかと言われれば、そんな事はないのかもしれません。

しかし、作中にあるとある一文は、本というもの、延いては知識というものに対しての一つの答えが記されている気がするのでここに引用させていただき幕としたいと思います。

読みつづけること。そうすれば、いずれ明らかになろう。