ふらあそ!

ゲーム好き・漫画アニメ好き・自転車好き・鉄旅好き。インドアだったりアウトドアだったりのふらふら遊び人の日記帳、略してふらあそ!

【我思うに】見る事で得るものもある

日航123便の事故からもう30年になるんですね。

 

私は大の飛行機嫌いで、旅に出るにせよ何処か行くにせよ、よほどのことがない限り電車を利用するタイプの人間で、それの原因がこの墜落事故でした。

実際、私の父方の墓と土地が鹿児島にあるのですが、10数年前父が亡くなった際、遺言で「関東に埋葬してほしい」というものがあり、その際、墓を移動する手続きをしに鹿児島まで行きましたが帰りの飛行機の中では毛布かぶって震えあがっていたほどです。

ちなみに今年の3月にも土地の問題を解決しに再度鹿児島を訪れましたが、これもオール電車を使いました。

 

この事故を初めて知ったのは、当時開催されていたつくば万博の会場で配られた「生存者がいたらしい」という号外を見た時でした。

それから帰宅した後もニュースはそれ一色であり、やはり500人以上の乗客の命が奪われたという事実は、当時中学生だった私にトラウマを植え付けるには十分だったのです。

そして、年月が経っても、この事件の事は私の中では色あせることなく、調べれば調べるほど寒気がする事故でした。

 

ところで自転車乗り御用達のグッズの1つにツーリングマップルという地図帳があります。もともとはバイクツーリング用のものですが、かなり細かい情報が記載されており、今でこそGPS全盛の時代ですが、それでも自転車ツーリングの時は保険として必ず持っていくアイテムの1つです。

 

いつぞや、なにげなく見ていると、ちょうどその日航機が墜落した現場の近くまで、不自然に細い道が通っているんですね。多分御巣鷹の尾根の近くまで急遽新設した林道だと思われます。

あらかじめ強調しておきたいんですが、決して物見遊山で行きたいわけではないんです。が、出来うることならこの道から御巣鷹の尾根まで行って、鎮魂の黙祷をささげたい、と思っています。ただ、私は事故当事者でも何でもありませんから、実際は難しいでしょうけれど。*1

 

私は実際に目にしたものを信じる主義でして、東日本大震災後の三陸にも訪れました。

これはもとはと言えば、阪神大震災にショックを受けたからです。なぜなら同じ日本国内どころか有数の大都市である神戸の街が灰燼と帰しているTV画面の映像が、まるで外国かなにかの遠い場所の出来事にしか感じられないのですから。

これは自分の目で確かめなければならない。そうでなければ本当の怖さなど分かろうはずもない。そういう思いが強くなりました。

結局、その後、関西に訪れる機会はなかなか訪れず、当時関西に住んでいた従兄弟が暮らしていたマンション(もちろんモロ被災地)を確認する事が出来たのは今から4年前でしたが。

だからこそ、2年前の3月、三陸を訪れる事が出来たのは私にとっては得難い経験となりました。この三陸行きで私は写真をほとんど撮りませんでした。やはり憚られるものがあるし、何より自分の頭の中に刻み込むために行ったのですから。

それでも、防波水門の所に直撃したと思われる大岩や、まっさらな状態にまで流しつくされた町などは今でも鮮明に思い出せるほどすさまじいものでした。と言うか、多分忘れ去ることは出来ないでしょう。

 

今年は30年という、123便事故にとっては節目の年になりましたが、今年も遠い千葉の地から静かな哀悼の意をささげたいと思っている次第なのです。

 

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*1:実際は関係者以外立ち入り禁止でしょう。